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仕事とリハーサルとその他日常の諸々で大分忙しい2月です。
リハーサルといえばまだちゃんとお知らせしてないあれですが今日やっと練習始めました。
詳しくは次回。
今回は昨日行った毎年恒例メル響のSidney Myer Music Bowlでの野外コンサートの感想。
今年は水・土・水に開催で、最初のコンサートは水曜日だったのですがちょうど晴れた暑い日でステージは照明などもあって43℃だったそう。
昨日は涼しめでよかったのですが途中でちょっとだけ雨に降られたりも。降ってもすぐ止むメルボルンで本当によかった。
プログラムはこんな感じでした。
MSO Plays Romeo & Juliet
指揮者:Benjamin Northey
セルゲイ・プロコフィエフ バレエ「ロミオとジュリエット」から
「モンタギュー家とキャピュレット家」、「ロミオとジュリエット」、「ティボルトの死」
Elena Kats-Chernin 「Golden Kitsch」(打楽器:Claire Edwards)
(休憩)
セルゲイ・ラフマニノフ 交響的舞曲
(アンコール)
ピョートル・チャイコフスキー オペラ「エフゲニー・オネーギン」よりポロネーズ
レインゴリト・グリエール バレエ「赤いけしの花」より「ソヴィエト水夫の踊り」
いやあなんて素敵なプログラム。最初から最後までずっと踊ってる!踊りたい!
(実はこの前にバレエレッスンでロミジュリのバルコニーシーンが使われたので大変タイムリーでした)
今回1万人を超える人が会場にいて、会場の外の公園エリアにもピクニックしてる人がたくさんいて、ものすごい数の人にこのプログラムが届いたことを考えるとものすごく嬉しかったです。
Kats-Cherninという今活躍してるオーストラリア人の作曲家の新曲はもちろん、ラフマニノフでも他の有名な曲に隠れがちな交響的舞曲、そして案外ロミジュリでも広くは知られてないティボルトの死。もっと広がれクラシックコンサート楽しみ隊。
野外コンサートなのでスピーカーを通してでしたがかなり楽しい演奏でした。
スピーカーを通してなのに容赦ない「モンタギュー家とキャピュレット家」の冒頭とか。ラフマニノフでも細かい木管のパッセージとかかっこよかったです。あとロミジュリ筆頭にバイオリンが色んなところで難しかったりスタミナ勝負だったりしてたように思えました。主役である時も多いですがオケでは縁の下の力持ち率も多いんですよねバイオリンって。
でも今回のハイライトはElena Kats-Cherninの打楽器ソリストとオケのための「Golden Kitsch」でした。Elenaの今回の曲は「黄金」。ごてごとしてベタなほどあふれかえる黄金のイメージだそうで。ソリストが担当するたくさんの打楽器は外見た音色が金色なものばかり。そしてソリストのドレスもセレブみたいな金色ドレス。
でもその金色ドレスで動き回るんですよ彼女が。かっこよかったー。これがホームポジション、みたいなのがなくてトイピアノからビブラフォーンからバスドラムからクロタールを弓で弾いたり、さらには見たことのない楽器も出没しました。手で持って運べる、様々な長さの金属のパイプをぐるっと輪にしたような楽器。あれなんなんだろう。あれも弓で弾いてた。(今回ステージの様子を映すスクリーンが特にこの曲でソリストの様子を映してくれて助かった!)
他のElenaの曲もそうですがこの曲は特にファンタジー色が濃かった気がします。トイピアノの音で始まるのもあるのですが、きらきらしてて、同時に深い暗さもあって、魔法のようで。
もちろんこういう場で多くの人が聴けたのは素晴らしいけど、スピーカーを通してじゃなくてコンサートホールで直接聞けばその繊細なところがもっと聞こえたかなーとは思います。また聴きたい。演奏も録音も喜んで行く&入手します。
そんな昨夜のコンサートは28日間限定ですが豪ABCラジオのサイトからストリーミング配信されてます。野外で聴く体験もいいけどそれを逃してももっとたくさんの人に聴いて欲しいのでListen Againからどうぞ~
今日の一曲: Elena Kats-Chernin 「Golden Kitsch」
(録音はまだない!)
本当に様々な音が魔法の様に集まってできてるこの曲ですが、すごいのは打楽器のソリストだけではありません。オケも結構色々面白いことやってます。
まずは木管・金管奏者。彼らも打楽器(そりの鈴とかratchetとか)を手に持って鳴らしたり、挙げ句の果てには歌い出したりもします。(注:こういう場で弦楽器がそういうことしないのは楽器を置いたり両手を空けたりしづらいからと思われます)
なぜオケが歌うかというとこの曲を初めて弾くリハーサルでオケが持つはずの楽器が届かなかったので「Jiiinggggleee♪」とリハで歌ってたのをElenaが後で話に聴いて「じゃあそこは歌わせよう!」ということになったそうです。
教訓:作曲家が生きてる間はなんかネタになるような事しちゃったりすると曲に修正という名の無茶振りが入ります。
ソロが打楽器なのでオケの打楽器は仕事が少ないかと思えばそんなことは全然ない。むしろステージ前で色々な楽器をあっち行ってこっち行って弾いて忙しいからこそ後ろの打楽器軍団のサポートも大事になってくる様子。そういう意味でもやっぱ打楽器ってチームワークがすごい。
Elenaの他の曲も打楽器(特に音程のある打楽器)がかなり重要ですが今回のこの曲での活躍はすごかったです。やっぱり20世紀から始まって21世紀は打楽器が活躍する時代ですね。
ということで新しい曲なのでリンクできる録音はありませんがシドニーのユースオケのこの曲のリハーサルがようつべにアップされてるので(公式)ちょろっとどんなもんか試聴用に。
はーやく録音でないかなー
リハーサルといえばまだちゃんとお知らせしてないあれですが今日やっと練習始めました。
詳しくは次回。
今回は昨日行った毎年恒例メル響のSidney Myer Music Bowlでの野外コンサートの感想。
今年は水・土・水に開催で、最初のコンサートは水曜日だったのですがちょうど晴れた暑い日でステージは照明などもあって43℃だったそう。
昨日は涼しめでよかったのですが途中でちょっとだけ雨に降られたりも。降ってもすぐ止むメルボルンで本当によかった。
プログラムはこんな感じでした。
MSO Plays Romeo & Juliet
指揮者:Benjamin Northey
セルゲイ・プロコフィエフ バレエ「ロミオとジュリエット」から
「モンタギュー家とキャピュレット家」、「ロミオとジュリエット」、「ティボルトの死」
Elena Kats-Chernin 「Golden Kitsch」(打楽器:Claire Edwards)
(休憩)
セルゲイ・ラフマニノフ 交響的舞曲
(アンコール)
ピョートル・チャイコフスキー オペラ「エフゲニー・オネーギン」よりポロネーズ
レインゴリト・グリエール バレエ「赤いけしの花」より「ソヴィエト水夫の踊り」
いやあなんて素敵なプログラム。最初から最後までずっと踊ってる!踊りたい!
(実はこの前にバレエレッスンでロミジュリのバルコニーシーンが使われたので大変タイムリーでした)
今回1万人を超える人が会場にいて、会場の外の公園エリアにもピクニックしてる人がたくさんいて、ものすごい数の人にこのプログラムが届いたことを考えるとものすごく嬉しかったです。
Kats-Cherninという今活躍してるオーストラリア人の作曲家の新曲はもちろん、ラフマニノフでも他の有名な曲に隠れがちな交響的舞曲、そして案外ロミジュリでも広くは知られてないティボルトの死。もっと広がれクラシックコンサート楽しみ隊。
野外コンサートなのでスピーカーを通してでしたがかなり楽しい演奏でした。
スピーカーを通してなのに容赦ない「モンタギュー家とキャピュレット家」の冒頭とか。ラフマニノフでも細かい木管のパッセージとかかっこよかったです。あとロミジュリ筆頭にバイオリンが色んなところで難しかったりスタミナ勝負だったりしてたように思えました。主役である時も多いですがオケでは縁の下の力持ち率も多いんですよねバイオリンって。
でも今回のハイライトはElena Kats-Cherninの打楽器ソリストとオケのための「Golden Kitsch」でした。Elenaの今回の曲は「黄金」。ごてごとしてベタなほどあふれかえる黄金のイメージだそうで。ソリストが担当するたくさんの打楽器は外見た音色が金色なものばかり。そしてソリストのドレスもセレブみたいな金色ドレス。
でもその金色ドレスで動き回るんですよ彼女が。かっこよかったー。これがホームポジション、みたいなのがなくてトイピアノからビブラフォーンからバスドラムからクロタールを弓で弾いたり、さらには見たことのない楽器も出没しました。手で持って運べる、様々な長さの金属のパイプをぐるっと輪にしたような楽器。あれなんなんだろう。あれも弓で弾いてた。(今回ステージの様子を映すスクリーンが特にこの曲でソリストの様子を映してくれて助かった!)
他のElenaの曲もそうですがこの曲は特にファンタジー色が濃かった気がします。トイピアノの音で始まるのもあるのですが、きらきらしてて、同時に深い暗さもあって、魔法のようで。
もちろんこういう場で多くの人が聴けたのは素晴らしいけど、スピーカーを通してじゃなくてコンサートホールで直接聞けばその繊細なところがもっと聞こえたかなーとは思います。また聴きたい。演奏も録音も喜んで行く&入手します。
そんな昨夜のコンサートは28日間限定ですが豪ABCラジオのサイトからストリーミング配信されてます。野外で聴く体験もいいけどそれを逃してももっとたくさんの人に聴いて欲しいのでListen Againからどうぞ~
今日の一曲: Elena Kats-Chernin 「Golden Kitsch」
(録音はまだない!)
本当に様々な音が魔法の様に集まってできてるこの曲ですが、すごいのは打楽器のソリストだけではありません。オケも結構色々面白いことやってます。
まずは木管・金管奏者。彼らも打楽器(そりの鈴とかratchetとか)を手に持って鳴らしたり、挙げ句の果てには歌い出したりもします。(注:こういう場で弦楽器がそういうことしないのは楽器を置いたり両手を空けたりしづらいからと思われます)
なぜオケが歌うかというとこの曲を初めて弾くリハーサルでオケが持つはずの楽器が届かなかったので「Jiiinggggleee♪」とリハで歌ってたのをElenaが後で話に聴いて「じゃあそこは歌わせよう!」ということになったそうです。
教訓:作曲家が生きてる間はなんかネタになるような事しちゃったりすると曲に修正という名の無茶振りが入ります。
ソロが打楽器なのでオケの打楽器は仕事が少ないかと思えばそんなことは全然ない。むしろステージ前で色々な楽器をあっち行ってこっち行って弾いて忙しいからこそ後ろの打楽器軍団のサポートも大事になってくる様子。そういう意味でもやっぱ打楽器ってチームワークがすごい。
Elenaの他の曲も打楽器(特に音程のある打楽器)がかなり重要ですが今回のこの曲での活躍はすごかったです。やっぱり20世紀から始まって21世紀は打楽器が活躍する時代ですね。
ということで新しい曲なのでリンクできる録音はありませんがシドニーのユースオケのこの曲のリハーサルがようつべにアップされてるので(公式)ちょろっとどんなもんか試聴用に。
はーやく録音でないかなー
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昔のエントリーにコメントありがとうございます!しばらくコメント欄使ってないのでここで返信であれですが共感がいただけでうれしいです。
(あれが第1弾だったのか、今改めて見ると結構まとまりなく書いてたなー・・・)
今日のエントリーは昨日聴きにいってきた今年初コンサートだったのですがその前に急遽お知らせが入ってきたので。
今年初オケ仕事来たー!
しかもなななんと弾くのは一昨年くらいにメル響の野外コンサートで一聴き惚れしたNigel WestlakeとLiorの「Compassion」!もちろんといいますか歌のソリストはLiorです(というか言語的なあれから彼しか歌えないんじゃないかなしばらくは)。まさかこの曲を弾けるとは&Liorの美声と共演できるとは。
Stonnington Symphony Orchestraというコミュニティオケの野外コンサートでやるんですが、なんかここでは恒例のキーボードでピアノパートとハープのパートを兼任するとのことです。ちょい無茶振り感あり。まあ楽譜送ってもらったら色々やりくりしよう。
そこんところの詳細とか曲について改めて詳細とかはまた今度。今回と次回のエントリーはコンサート感想の予定なので。一応本番25日なんでなるべく早くお知らせしないと。
さて昨日のコンサート。ここ数年メルボルンでのコンサートオフシーズンがちょっと少なくなってきてるような気がするのですが気のせいでしょうか。それでも大体いいんですが、一昨日のメル響野音(私は行かなかった)だったり、昨日のコンサートだったり暑い日に当たったりコンサート場所が暑くなりやすかったりすることが多くなるのはちょっと大変。特に弾く方が。それに地球温暖化もあるし。
そんななかなか室温が下がらないBrunswick Uniting Churchで開催されてたのがBrunswick Beethoven Festival。ベートーヴェンっていってもそんなにベートーヴェン色が強くない小規模のフェスティバルで、昨日のPlexusのコンサートも主にPlexus通常運転でした。
プログラムはこんな感じ:
Stefan Cassomenos(ピアノ)、Monica Curro(バイオリン)、Philip Arkinstall(クラリネット)
Jessop Maticevski-Shumack 「Evolve」
マルコム・アーノルド クラリネットとピアノのためのソナタ op.29
Gordon Kerry 「Drei Jahreszeitenslieder」(ゲスト歌手:Merlyn Quaife)
(休憩)
Barbara Heller ピアノのための「In Bewegung」
ルートヴィッヒ・ファン・ベートーヴェン バイオリンとピアノのためのソナタ op.12-1
Stefan Cassomenos 「Three Australian Songs」(ゲスト歌手:Merlyn Quaife)
Melbourne Recital Centreでのシリーズよりも長いコンサート。編成がちょこちょこ変わるのもあり室内楽とは何か、室内楽におけるお互いとの、そして聴衆とのコミュニケーションとは何かというものを問いかけるようなプログラムです。
まずプログラムを読んで最初の作曲家にびっくり。1997年生まれ、つまりは今年20才。すごい若い。しかも作品の完成度がすごかった。最初のピアノの中で弾く音からのクラリネットのつながりとか発想が凄い。とはいえまだまだ伸びる感じもあったしほんとやっぱ育ってるんだなー次の世代。
かなり印象に残ってるのがピアノソロの曲。なんとなくハーモニーがメシアンから支流が来てるかも?みたいな感じながらものすごくロシア風味もあり。鐘的な響きがすごくツボ。前奏曲的なポジションにもうまく入りそうでプログラムの1曲として色々ポテンシャルがありそうな感じでした。
そしてお気づきかもしれませんが私の同門の友人でもあるピアニストStefanが作曲した曲も。
作曲してるってことは知ってますし過去のPlexus関連コンサートでも演奏されてたみたいでしたが私は行けず、今回が初エンカウントとなりました。
いやあ美しいハーモニーを書きますよあの人。こんなに綺麗な和音の移り変わりは稀にしか出会えない。
天性の才能ももちろんですが、これまでいかに色んな音楽を聴いて弾いてきたか、美しい音楽と音楽表現がいっぱい頭と心の中に詰まってるんだろうなという濃い音楽的背景を感じる作風でした。若干ベタな感じのとこもあるのですが全体的の完成度でそこはしっかりなってるような。
今回はゲストの歌手を迎えてトリオ+声楽という編成の歌曲もありました。前もありましたが(前も別のKerryさんの歌曲じゃなかったっけ)、オーストラリアの歌曲、オーストラリアの自然風景や人間風景、歴史的な情景を描くのにはピアノ伴奏でもなくオケ伴奏でもなく室内楽と歌い手という編成がものすごく合うんじゃないかなーと思うのです。
(だから昨今のオペラのChamber化とかの傾向はもオーストラリアに追い風なのかも?)
Kerryの印象派要素が入った作風も、Stefanの色鮮やかな和音も、どちらも歌い上げるMerlynの揺るぎない歌声も素晴らしかったです。大学で声楽の一番偉い先生だったので彼女の歌声は良く聴いてたのですがオーストラリアを代表する声ですね。オーストラリアの音楽のスタイルに合うっていうだけでなく彼女がオーストラリアの声楽を作ってる(実際今回の2曲は彼女のために書かれてますし、そういう作品たくさんある)。
ということで暑い中ではありましたがいいコンサートでした。オーストラリアの音楽凄い好き。特に夏の間はそう思います。(そして前回も書きましたが晴れ前提の曲多い!)
明日はメル響の野外コンサート。最高のプログラムですがお天気はちょっと微妙か・・・?
気温はいい感じなので雨さえ降らなければ。とりあえず指クロス。
今日の一曲はお休み。珍しく次、その次のエントリーと決めてあるけど今回はない。
(あれが第1弾だったのか、今改めて見ると結構まとまりなく書いてたなー・・・)
今日のエントリーは昨日聴きにいってきた今年初コンサートだったのですがその前に急遽お知らせが入ってきたので。
今年初オケ仕事来たー!
しかもなななんと弾くのは一昨年くらいにメル響の野外コンサートで一聴き惚れしたNigel WestlakeとLiorの「Compassion」!もちろんといいますか歌のソリストはLiorです(というか言語的なあれから彼しか歌えないんじゃないかなしばらくは)。まさかこの曲を弾けるとは&Liorの美声と共演できるとは。
Stonnington Symphony Orchestraというコミュニティオケの野外コンサートでやるんですが、なんかここでは恒例のキーボードでピアノパートとハープのパートを兼任するとのことです。ちょい無茶振り感あり。まあ楽譜送ってもらったら色々やりくりしよう。
そこんところの詳細とか曲について改めて詳細とかはまた今度。今回と次回のエントリーはコンサート感想の予定なので。一応本番25日なんでなるべく早くお知らせしないと。
さて昨日のコンサート。ここ数年メルボルンでのコンサートオフシーズンがちょっと少なくなってきてるような気がするのですが気のせいでしょうか。それでも大体いいんですが、一昨日のメル響野音(私は行かなかった)だったり、昨日のコンサートだったり暑い日に当たったりコンサート場所が暑くなりやすかったりすることが多くなるのはちょっと大変。特に弾く方が。それに地球温暖化もあるし。
そんななかなか室温が下がらないBrunswick Uniting Churchで開催されてたのがBrunswick Beethoven Festival。ベートーヴェンっていってもそんなにベートーヴェン色が強くない小規模のフェスティバルで、昨日のPlexusのコンサートも主にPlexus通常運転でした。
プログラムはこんな感じ:
Stefan Cassomenos(ピアノ)、Monica Curro(バイオリン)、Philip Arkinstall(クラリネット)
Jessop Maticevski-Shumack 「Evolve」
マルコム・アーノルド クラリネットとピアノのためのソナタ op.29
Gordon Kerry 「Drei Jahreszeitenslieder」(ゲスト歌手:Merlyn Quaife)
(休憩)
Barbara Heller ピアノのための「In Bewegung」
ルートヴィッヒ・ファン・ベートーヴェン バイオリンとピアノのためのソナタ op.12-1
Stefan Cassomenos 「Three Australian Songs」(ゲスト歌手:Merlyn Quaife)
Melbourne Recital Centreでのシリーズよりも長いコンサート。編成がちょこちょこ変わるのもあり室内楽とは何か、室内楽におけるお互いとの、そして聴衆とのコミュニケーションとは何かというものを問いかけるようなプログラムです。
まずプログラムを読んで最初の作曲家にびっくり。1997年生まれ、つまりは今年20才。すごい若い。しかも作品の完成度がすごかった。最初のピアノの中で弾く音からのクラリネットのつながりとか発想が凄い。とはいえまだまだ伸びる感じもあったしほんとやっぱ育ってるんだなー次の世代。
かなり印象に残ってるのがピアノソロの曲。なんとなくハーモニーがメシアンから支流が来てるかも?みたいな感じながらものすごくロシア風味もあり。鐘的な響きがすごくツボ。前奏曲的なポジションにもうまく入りそうでプログラムの1曲として色々ポテンシャルがありそうな感じでした。
そしてお気づきかもしれませんが私の同門の友人でもあるピアニストStefanが作曲した曲も。
作曲してるってことは知ってますし過去のPlexus関連コンサートでも演奏されてたみたいでしたが私は行けず、今回が初エンカウントとなりました。
いやあ美しいハーモニーを書きますよあの人。こんなに綺麗な和音の移り変わりは稀にしか出会えない。
天性の才能ももちろんですが、これまでいかに色んな音楽を聴いて弾いてきたか、美しい音楽と音楽表現がいっぱい頭と心の中に詰まってるんだろうなという濃い音楽的背景を感じる作風でした。若干ベタな感じのとこもあるのですが全体的の完成度でそこはしっかりなってるような。
今回はゲストの歌手を迎えてトリオ+声楽という編成の歌曲もありました。前もありましたが(前も別のKerryさんの歌曲じゃなかったっけ)、オーストラリアの歌曲、オーストラリアの自然風景や人間風景、歴史的な情景を描くのにはピアノ伴奏でもなくオケ伴奏でもなく室内楽と歌い手という編成がものすごく合うんじゃないかなーと思うのです。
(だから昨今のオペラのChamber化とかの傾向はもオーストラリアに追い風なのかも?)
Kerryの印象派要素が入った作風も、Stefanの色鮮やかな和音も、どちらも歌い上げるMerlynの揺るぎない歌声も素晴らしかったです。大学で声楽の一番偉い先生だったので彼女の歌声は良く聴いてたのですがオーストラリアを代表する声ですね。オーストラリアの音楽のスタイルに合うっていうだけでなく彼女がオーストラリアの声楽を作ってる(実際今回の2曲は彼女のために書かれてますし、そういう作品たくさんある)。
ということで暑い中ではありましたがいいコンサートでした。オーストラリアの音楽凄い好き。特に夏の間はそう思います。(そして前回も書きましたが晴れ前提の曲多い!)
明日はメル響の野外コンサート。最高のプログラムですがお天気はちょっと微妙か・・・?
気温はいい感じなので雨さえ降らなければ。とりあえず指クロス。
今日の一曲はお休み。珍しく次、その次のエントリーと決めてあるけど今回はない。
前回のエントリーに拍手ありがとうございます。
指揮者育成プログラム、私の出番は全日程無事終わりました。
・・・無事じゃないか、ベートーヴェンの7番で身体的じゃない意味で怪我火傷的なことにはなりましたが。あれはピアノで弾くに向いてない。第2楽章振る人がいたのが救いですが。
水曜木曜はミニオケを振るセッションも追加されて、ピアノとのワークショップはそれの準備みたいな感じになりました。ピアノ1人とオケ12人くらいでは大分感覚が違いますが「ここはちょっと伝わってないよ」みたいなことも伝わってる手応えもどっちも感じてもらえたかな。
そう考えるとなんというかバレエのレッスンでの鏡にも似てるのかな、この場合のピアノの役割って。
指導役の指揮者さん曰く、まずはとりあえず一通り基礎を覚えてもらってそこから色々料理できるようにするという趣旨でのプログラムだったそうですが、最初は立ち方、腕の動かしから始めていろんな曲調の示し方、左手を使ってオケへの合図の仕方、はっきりとビートを示さないでリズムを共有したり音楽的表現をすること、そしてオケとのコミュニケーションの取り方や基本の型から離れたドラマチックな表現、指揮者としての機会の見つけ方まで。4日の間に色んなことを学びました。指揮者の卵のみんなの成長もめざましいです(ただし彼らは明日もミニオケと1日ワークショップするのでそこでまた伸びると思われます)。
同じ曲をそれぞれの生徒が振るのを立て続けに見てるとテンポとか振り方とか表現とかそれぞれかなり違うのに驚きます。それはもう楽器弾くにも歌うにしても共通してることなんですが、多分指揮が事前にじっくりスコアを分析して音楽をどうしたいか熟考するプロセスの重みが大きいので、指揮の違いは頭の中の違いみたいな印象が演奏より強いような気がするのです。
自分にとっては4日間とにかく楽しかったですし、オケに対する愛情がいっそう強くなったというか。あと自分が指揮者のやってることによく反応して音を返すことが得意なのを再確認しました。自分の得意なことが役立つのはいいですね。あとピアノ教えたりの経験から自分は指導する立場には向いてないな、と思って実際そうなのですが、直接指導するのとは違う形で教育に携わって、次の世代の育成に貢献できるのはものすごく嬉しい。
ということで満足感と達成感とピアノ編曲の楽譜一部をお土産に持ち帰って今回の音楽仕事はこれで終了。もう少ししたらオケのシーズンも始まるだろうしそっちでもパートがありますように。
そして今回(こんど旅行もあるというのに)仕事終わりでラミーの万年筆(とコンバータ-)とボトルインクを買った話はまた今度。
今日の一曲: ルートヴィッヒ・ファン・ベートーヴェン エグモント序曲
今日初めて知ったんですがこの曲も「首落ち」曲なんですね(ベルリオーズの幻想の第4楽章とか、ブラームスのバラードニ短調とか)。最近の曲で例えば射殺の場面とかあんまり出会わない気がしますが一昔の曲になると人が殺されるのを器楽で表しちゃおうみたいな場面が結構ありますね。
今回指揮者としてこの曲を扱うにあたって出てきた面白い話。昔はこの最初の暗い重い和音を全部一つずつ、ジェスチャーとしては下向きに振ってたそうです。ただオーストラリアの指揮者、故ジョン・ホプキンスを始めとして「いや、このパッセージはフレーズとして扱うべきだ」ということになって今では普通に拍子の形に振ってるそう。指揮者が見えない録音として聞いても結構音楽の流れに違いが出てるはず。
指揮の教材としてのこの曲のポイントは「何を示すことが必要で、何が必要でないか」ということに集約される印象です。最初の部分の短い和音のタイミングを示すか、テンポが変わったときに一旦3拍子で振ってテンポを安定させてから流れを重視して小節ごとに振るか、とか。伝えたいことを伝えるのも大事だけどまぎらわしいことをしないこと、やりすぎないことも大事。
突発的にドラマチックな所が多々あるのでそこを際立たせるには指揮者の役割が大きいんだろうな。
にしても今回ベートーヴェンはエグモント、1番、7番とありましたがピアノ編曲の難易は別として振るのもかなり難しそうでした。技巧的な難しさと、その中のドラマとメリハリの重要さと。
指揮やるんだったらしっかり向き合うべきレパートリーなんだろうな(ピアノでもチェロでもそうなんですがね)。
ただしばらくベートーヴェンは懲り懲りというかお腹いっぱいです。
数ヶ月前から自分はベートーヴェン弾くの向いてないなーと思ってはいましたが聴くのもしばらくちょっとお休みしたい。特に7番。
なのでリンク録音は適当に第6番と一緒に入ってるのを選びました。ヘ短調のエグモントとヘ長調の田園。
指揮者育成プログラム、私の出番は全日程無事終わりました。
・・・無事じゃないか、ベートーヴェンの7番で身体的じゃない意味で怪我火傷的なことにはなりましたが。あれはピアノで弾くに向いてない。第2楽章振る人がいたのが救いですが。
水曜木曜はミニオケを振るセッションも追加されて、ピアノとのワークショップはそれの準備みたいな感じになりました。ピアノ1人とオケ12人くらいでは大分感覚が違いますが「ここはちょっと伝わってないよ」みたいなことも伝わってる手応えもどっちも感じてもらえたかな。
そう考えるとなんというかバレエのレッスンでの鏡にも似てるのかな、この場合のピアノの役割って。
指導役の指揮者さん曰く、まずはとりあえず一通り基礎を覚えてもらってそこから色々料理できるようにするという趣旨でのプログラムだったそうですが、最初は立ち方、腕の動かしから始めていろんな曲調の示し方、左手を使ってオケへの合図の仕方、はっきりとビートを示さないでリズムを共有したり音楽的表現をすること、そしてオケとのコミュニケーションの取り方や基本の型から離れたドラマチックな表現、指揮者としての機会の見つけ方まで。4日の間に色んなことを学びました。指揮者の卵のみんなの成長もめざましいです(ただし彼らは明日もミニオケと1日ワークショップするのでそこでまた伸びると思われます)。
同じ曲をそれぞれの生徒が振るのを立て続けに見てるとテンポとか振り方とか表現とかそれぞれかなり違うのに驚きます。それはもう楽器弾くにも歌うにしても共通してることなんですが、多分指揮が事前にじっくりスコアを分析して音楽をどうしたいか熟考するプロセスの重みが大きいので、指揮の違いは頭の中の違いみたいな印象が演奏より強いような気がするのです。
自分にとっては4日間とにかく楽しかったですし、オケに対する愛情がいっそう強くなったというか。あと自分が指揮者のやってることによく反応して音を返すことが得意なのを再確認しました。自分の得意なことが役立つのはいいですね。あとピアノ教えたりの経験から自分は指導する立場には向いてないな、と思って実際そうなのですが、直接指導するのとは違う形で教育に携わって、次の世代の育成に貢献できるのはものすごく嬉しい。
ということで満足感と達成感とピアノ編曲の楽譜一部をお土産に持ち帰って今回の音楽仕事はこれで終了。もう少ししたらオケのシーズンも始まるだろうしそっちでもパートがありますように。
そして今回(こんど旅行もあるというのに)仕事終わりでラミーの万年筆(とコンバータ-)とボトルインクを買った話はまた今度。
今日の一曲: ルートヴィッヒ・ファン・ベートーヴェン エグモント序曲
今日初めて知ったんですがこの曲も「首落ち」曲なんですね(ベルリオーズの幻想の第4楽章とか、ブラームスのバラードニ短調とか)。最近の曲で例えば射殺の場面とかあんまり出会わない気がしますが一昔の曲になると人が殺されるのを器楽で表しちゃおうみたいな場面が結構ありますね。
今回指揮者としてこの曲を扱うにあたって出てきた面白い話。昔はこの最初の暗い重い和音を全部一つずつ、ジェスチャーとしては下向きに振ってたそうです。ただオーストラリアの指揮者、故ジョン・ホプキンスを始めとして「いや、このパッセージはフレーズとして扱うべきだ」ということになって今では普通に拍子の形に振ってるそう。指揮者が見えない録音として聞いても結構音楽の流れに違いが出てるはず。
指揮の教材としてのこの曲のポイントは「何を示すことが必要で、何が必要でないか」ということに集約される印象です。最初の部分の短い和音のタイミングを示すか、テンポが変わったときに一旦3拍子で振ってテンポを安定させてから流れを重視して小節ごとに振るか、とか。伝えたいことを伝えるのも大事だけどまぎらわしいことをしないこと、やりすぎないことも大事。
突発的にドラマチックな所が多々あるのでそこを際立たせるには指揮者の役割が大きいんだろうな。
にしても今回ベートーヴェンはエグモント、1番、7番とありましたがピアノ編曲の難易は別として振るのもかなり難しそうでした。技巧的な難しさと、その中のドラマとメリハリの重要さと。
指揮やるんだったらしっかり向き合うべきレパートリーなんだろうな(ピアノでもチェロでもそうなんですがね)。
ただしばらくベートーヴェンは懲り懲りというかお腹いっぱいです。
数ヶ月前から自分はベートーヴェン弾くの向いてないなーと思ってはいましたが聴くのもしばらくちょっとお休みしたい。特に7番。
なのでリンク録音は適当に第6番と一緒に入ってるのを選びました。ヘ短調のエグモントとヘ長調の田園。
行って来ましたユースオケのサマーキャンプ、指揮者育成。
昔はこのサマーキャンプにチェロを担いで行ったものです。今や同世代の友人も教える側で来てて本当に時が過ぎていった感がすごい。
さて、指揮者育成ではZelmanでもお世話になってる指揮者さんが先生となって10人くらいの指揮者の卵を教えるという感じのコースになってました。
生徒のバックグラウンドは色々で、なぜかクラリネットが多いながらも合唱だったりダンスだったりジャズ作曲だったりこのコースに至る道が面白い。そして目標としてもこれから指揮の道を目指したいという人もいれば指揮のスキルや指揮での表現・コミュニケーションを身につけたい&磨きたい、仕事の幅を広げたいなど色々。
今日の午前中はレパートリーの練習はなく(ほっとしました)、最初は指揮について背景を学んで、それから指揮の基礎を練習するのが中心でした。
話を聞く部分も結構長かったのですが改めて知ってみると面白いことも。ヨーロッパにおける指揮で「拍(ビート)を示す」のは杖で床を叩いてた動きから派生してる、とか(知ってる話なんですけどこれまでつなげて考えたことはなかったかも)、ソヴィエト時代には指揮も西洋世界から切り離されて独自の文化が出来たとか(バレエもロシアが特殊って話は聞いて、どっちも共通して「表現重視」なんですよね)。
何のジャンルでもそうなんですが、21世紀のオーストラリアって地理的にはジャンルの中心地と離れてるんだけど(もちろんアクセスはよくなりましたし)移民が多くて色んな文化が入って気やすく、いろんな文化のいいところを各々選んでミックスしたり比べて評価しやすいみたいなとこはあるんだろうなー。特に音楽に関しては音楽畑の人が多くソヴィエト圏から来てて、そういう人達の弟子もたくさんできて(私もその一人)、かなり影響があるんじゃないかと。中国とかユダヤ文化圏も影響ありそう。
そして指揮における基本の体勢と動きからは私も一緒に授業を受けました(笑)することがないときは全部みんなと一緒にやりました。(まあこのお仕事もお代はもらえないのでこれでちょうど良い感じに)
一応大学時代に指揮の授業もやったのですが当時健康上の問題でほとんど出席・学習できなかったのでここでフレッシュに再挑戦。今の所なんとかできるみたい(ただ私はピアノと一緒に指揮しないのでなんともいいがたい)。
もちろんピアノも弾きましたよ。スタッカートの示し方とか、スタートする前の呼吸とテンポの示し方とか。自分でいうのも何ですが指揮者のすることによく反応するピアノ弾きだと思います。先生の指揮のちょっとした違いとかなら結構音に反映できてるはず。ただ生徒の指揮の方だと自動的に自分のなかで補完・調節しちゃったりはしてるかも。
あと指揮ってとにかく緊張するので(手震えてた人も居たけどそりゃあ震えるよ)ピアノ弾きのポジションの人はなるべく怖くない人の方が良いと思います。そういう意味でもこの仕事には向いてるかも。
あとは他のアンサンブルの指導や指揮を見に行ったり。特に今回弦楽器出身の人が少ないのもあって、弦楽器特有のボウイングとか何やらを見るという時間もありました。
なんだかんだですっかり指揮者の卵と変わらなく授業を受けてノートもとったので(たまたま手元にあったノートでしたが)、明日はちゃんとメモ取れる体勢で行きたいと思います。
父も指揮やってたことがあったり、とにかく私はオケのあらゆる要素が好きなのでこうなったのも何かの縁。ネタ集めも兼ねてできるだけやりたいと思います。
指揮者の卵の中でもまだまだ孵らない段階ですがちょっとだけ覚えて帰りたい&楽しみたい。
今日は特に曲やらなかったので今日の一曲はお休みですが次回の更新ではまた今回やるはずのレパートリーから選びたいと思ってます。
昔はこのサマーキャンプにチェロを担いで行ったものです。今や同世代の友人も教える側で来てて本当に時が過ぎていった感がすごい。
さて、指揮者育成ではZelmanでもお世話になってる指揮者さんが先生となって10人くらいの指揮者の卵を教えるという感じのコースになってました。
生徒のバックグラウンドは色々で、なぜかクラリネットが多いながらも合唱だったりダンスだったりジャズ作曲だったりこのコースに至る道が面白い。そして目標としてもこれから指揮の道を目指したいという人もいれば指揮のスキルや指揮での表現・コミュニケーションを身につけたい&磨きたい、仕事の幅を広げたいなど色々。
今日の午前中はレパートリーの練習はなく(ほっとしました)、最初は指揮について背景を学んで、それから指揮の基礎を練習するのが中心でした。
話を聞く部分も結構長かったのですが改めて知ってみると面白いことも。ヨーロッパにおける指揮で「拍(ビート)を示す」のは杖で床を叩いてた動きから派生してる、とか(知ってる話なんですけどこれまでつなげて考えたことはなかったかも)、ソヴィエト時代には指揮も西洋世界から切り離されて独自の文化が出来たとか(バレエもロシアが特殊って話は聞いて、どっちも共通して「表現重視」なんですよね)。
何のジャンルでもそうなんですが、21世紀のオーストラリアって地理的にはジャンルの中心地と離れてるんだけど(もちろんアクセスはよくなりましたし)移民が多くて色んな文化が入って気やすく、いろんな文化のいいところを各々選んでミックスしたり比べて評価しやすいみたいなとこはあるんだろうなー。特に音楽に関しては音楽畑の人が多くソヴィエト圏から来てて、そういう人達の弟子もたくさんできて(私もその一人)、かなり影響があるんじゃないかと。中国とかユダヤ文化圏も影響ありそう。
そして指揮における基本の体勢と動きからは私も一緒に授業を受けました(笑)することがないときは全部みんなと一緒にやりました。(まあこのお仕事もお代はもらえないのでこれでちょうど良い感じに)
一応大学時代に指揮の授業もやったのですが当時健康上の問題でほとんど出席・学習できなかったのでここでフレッシュに再挑戦。今の所なんとかできるみたい(ただ私はピアノと一緒に指揮しないのでなんともいいがたい)。
もちろんピアノも弾きましたよ。スタッカートの示し方とか、スタートする前の呼吸とテンポの示し方とか。自分でいうのも何ですが指揮者のすることによく反応するピアノ弾きだと思います。先生の指揮のちょっとした違いとかなら結構音に反映できてるはず。ただ生徒の指揮の方だと自動的に自分のなかで補完・調節しちゃったりはしてるかも。
あと指揮ってとにかく緊張するので(手震えてた人も居たけどそりゃあ震えるよ)ピアノ弾きのポジションの人はなるべく怖くない人の方が良いと思います。そういう意味でもこの仕事には向いてるかも。
あとは他のアンサンブルの指導や指揮を見に行ったり。特に今回弦楽器出身の人が少ないのもあって、弦楽器特有のボウイングとか何やらを見るという時間もありました。
なんだかんだですっかり指揮者の卵と変わらなく授業を受けてノートもとったので(たまたま手元にあったノートでしたが)、明日はちゃんとメモ取れる体勢で行きたいと思います。
父も指揮やってたことがあったり、とにかく私はオケのあらゆる要素が好きなのでこうなったのも何かの縁。ネタ集めも兼ねてできるだけやりたいと思います。
指揮者の卵の中でもまだまだ孵らない段階ですがちょっとだけ覚えて帰りたい&楽しみたい。
今日は特に曲やらなかったので今日の一曲はお休みですが次回の更新ではまた今回やるはずのレパートリーから選びたいと思ってます。
待ち人ならぬ待ちものが色々まだまだこないようで今日も空のポストをのぞく日々。
クリスマス周りの郵送の諸々は過ぎたはずなんだけどなあ・・・どうしたことか。
それはそうと年末から書いてなかった音楽話2つほど書いておきたいやつをここで。
米クラシックラジオチャンネルWQXRの現代音楽チャンネルQ2 Musicが毎年現代音楽カウントダウンをやってるのですが(本家は本家でクラシック音楽全般のカウントダウンをやってるようです)、時差だったり忙しかったり聴けないながらもここ数年結果をちょっと気にしてて(ただ投票は今回忘れてしまいましたが・・・)。
今年も(向こうで)年が明けて見てみたらなんか面白いことになってました。
実際の50位から1位のリストはこんな感じ。過去20年の作品という縛りがありますが、作曲家の名前はもう色んなところで聴く、絶賛活躍中の人々ばかり。
やっぱり今年もアメリカ周りが多いなーと思いながらイギリスのアデスが大編成の曲3つランクインしててものすごい力を感じます(Tevot48位、Polaris18位、Asyla9位)。Asylaはちなみに1997年作曲なので今回で最後かな。
個人的には21位にゴリホフの「3つの歌曲」が入ってるのがとても嬉しい。現代にこんな歌曲が花咲かせてるのはほんと貴重で素晴らしい音楽。
最近勢いがある作曲家の代表格、John Luther Adamsも20位と5位という上の方に入ってきてますね。癒やし的な音楽の需要も高いだろうし今年も伸び続けるかな。
そしてこのカウントダウンで毎回注目すべきは女性作曲家の活躍。第1位に輝いたCaroline Shawを筆頭にかなりの数の女性が名を連ねています。この中だと巨匠級のKaija Saariahoは3曲ランクインしてるのが特に凄い。彼女の作品も比較的古いのは範囲外になってくのかもしれないけど後からもどんどん来てるようで。これも今後が楽しみです。
さて、ここからもう一つの音楽の話。
前も書いたのですがユースオケのサマーキャンプの指揮者育成のお手伝いのピアノ弾きのお仕事で、ピアノ編曲のpdfが一昨日来たので昨日今日と初見でそれはもうブルドーザーの様に弾き進めました。
なんてったってベートーヴェン7番が難しい(第1楽章のあのリズムがピアノだと弾きにくい)。そしてはげ山の一夜は音があっちらこっちら行くのでこれもピアノ向きではない。
他のほとんどの曲は知ってるってだけでなんとか特攻して最低限弾けるみたいなレベルでした。
来週本当に大丈夫かなあ。
そもそもが結構無茶振りの域に入ってる仕事だったような気がしないでもないですがまあしょうがない。
その中で「フィンランディア」の編曲がなんかものすごくピアノに向いてる感じでよかったです。チャイコ5番とシェヘラザードもちょこちょこ変えれば使える感じですがフィンランディアは今後また改めて弾きたいです。
ということで明日も明後日も小さいkindle Fire(6インチ)の画面を見て練習です。意外とそれでも音が分かるもんですがやっぱデジタルで楽譜見るなら新しいでかいiPadが良いようですね。
今日の一曲: オスバルド・ゴリホフ 「3つの歌曲」より「Lúa Descolorida」
ゴリホフの3つの歌曲はどれが一番好きと聞かれてもずっと悩んでられるくらいどれも違う感じで好きな曲で(ラヴェルの夜のガスパールとかと同じく)。クラムを介して現代の歌曲のレパートリーに出会って良かったなあーと心から思う歌曲です。
第1楽章のヘブライ+ラテンテイストが合わさった暗い情熱にも心揺さぶられますし、第3楽章のひたすら透明で静かな中の密かな震えも大好きですが、この第2楽章「Lúa Descolorida」の純粋な美しさにもたまらなく悶えます(心の中で)。
この曲の最初で、ソロを歌うDawn Upshawの歌声がもう液体かというほど溶けるのが素晴らしいです。人間が歌ってるってのがちょっと信じられないくらい自然に重力が働いている。
歌曲ってだいたいメロディーの存在感が強いですがこの曲に至ってはメロディーと歌声が曲の雰囲気を強く支配している?ようなところがあって人の声ってほんとすごい。
そしてやっぱり歌曲って(大編成であっても)intimateなところがあって、生で聴きたくなるんです。ゴリホフがオーストラリアで演奏されるようにならないかなあ。こっちで弾いたり歌ってりしてる人っているのかなあ。
あとそろそろゴリホフの作品も聴き広げたい所。大規模作品にも手を出したいぞー。
あ、そういえばシルクロード・アンサンブルのドキュメンタリー映画「The Music of Strangers」がこちらの映画館(Cinema Nova)で上映始まったのですが、ゴリホフさんも何回かちょろっと出てます。(最近のプレビューにも出てましたね)
文字で経緯を読むだけでもキャラの濃い人ですが映画で見て「キャラ濃いなー!」とさらに思いました。モノマネされてたし(映画の中で)。
そしてリンク探したら日本語のタイトルも色々ありましたね。まあいいや本文はこのままで。
クリスマス周りの郵送の諸々は過ぎたはずなんだけどなあ・・・どうしたことか。
それはそうと年末から書いてなかった音楽話2つほど書いておきたいやつをここで。
米クラシックラジオチャンネルWQXRの現代音楽チャンネルQ2 Musicが毎年現代音楽カウントダウンをやってるのですが(本家は本家でクラシック音楽全般のカウントダウンをやってるようです)、時差だったり忙しかったり聴けないながらもここ数年結果をちょっと気にしてて(ただ投票は今回忘れてしまいましたが・・・)。
今年も(向こうで)年が明けて見てみたらなんか面白いことになってました。
実際の50位から1位のリストはこんな感じ。過去20年の作品という縛りがありますが、作曲家の名前はもう色んなところで聴く、絶賛活躍中の人々ばかり。
やっぱり今年もアメリカ周りが多いなーと思いながらイギリスのアデスが大編成の曲3つランクインしててものすごい力を感じます(Tevot48位、Polaris18位、Asyla9位)。Asylaはちなみに1997年作曲なので今回で最後かな。
個人的には21位にゴリホフの「3つの歌曲」が入ってるのがとても嬉しい。現代にこんな歌曲が花咲かせてるのはほんと貴重で素晴らしい音楽。
最近勢いがある作曲家の代表格、John Luther Adamsも20位と5位という上の方に入ってきてますね。癒やし的な音楽の需要も高いだろうし今年も伸び続けるかな。
そしてこのカウントダウンで毎回注目すべきは女性作曲家の活躍。第1位に輝いたCaroline Shawを筆頭にかなりの数の女性が名を連ねています。この中だと巨匠級のKaija Saariahoは3曲ランクインしてるのが特に凄い。彼女の作品も比較的古いのは範囲外になってくのかもしれないけど後からもどんどん来てるようで。これも今後が楽しみです。
さて、ここからもう一つの音楽の話。
前も書いたのですがユースオケのサマーキャンプの指揮者育成のお手伝いのピアノ弾きのお仕事で、ピアノ編曲のpdfが一昨日来たので昨日今日と初見でそれはもうブルドーザーの様に弾き進めました。
なんてったってベートーヴェン7番が難しい(第1楽章のあのリズムがピアノだと弾きにくい)。そしてはげ山の一夜は音があっちらこっちら行くのでこれもピアノ向きではない。
他のほとんどの曲は知ってるってだけでなんとか特攻して最低限弾けるみたいなレベルでした。
来週本当に大丈夫かなあ。
そもそもが結構無茶振りの域に入ってる仕事だったような気がしないでもないですがまあしょうがない。
その中で「フィンランディア」の編曲がなんかものすごくピアノに向いてる感じでよかったです。チャイコ5番とシェヘラザードもちょこちょこ変えれば使える感じですがフィンランディアは今後また改めて弾きたいです。
ということで明日も明後日も小さいkindle Fire(6インチ)の画面を見て練習です。意外とそれでも音が分かるもんですがやっぱデジタルで楽譜見るなら新しいでかいiPadが良いようですね。
今日の一曲: オスバルド・ゴリホフ 「3つの歌曲」より「Lúa Descolorida」
ゴリホフの3つの歌曲はどれが一番好きと聞かれてもずっと悩んでられるくらいどれも違う感じで好きな曲で(ラヴェルの夜のガスパールとかと同じく)。クラムを介して現代の歌曲のレパートリーに出会って良かったなあーと心から思う歌曲です。
第1楽章のヘブライ+ラテンテイストが合わさった暗い情熱にも心揺さぶられますし、第3楽章のひたすら透明で静かな中の密かな震えも大好きですが、この第2楽章「Lúa Descolorida」の純粋な美しさにもたまらなく悶えます(心の中で)。
この曲の最初で、ソロを歌うDawn Upshawの歌声がもう液体かというほど溶けるのが素晴らしいです。人間が歌ってるってのがちょっと信じられないくらい自然に重力が働いている。
歌曲ってだいたいメロディーの存在感が強いですがこの曲に至ってはメロディーと歌声が曲の雰囲気を強く支配している?ようなところがあって人の声ってほんとすごい。
そしてやっぱり歌曲って(大編成であっても)intimateなところがあって、生で聴きたくなるんです。ゴリホフがオーストラリアで演奏されるようにならないかなあ。こっちで弾いたり歌ってりしてる人っているのかなあ。
あとそろそろゴリホフの作品も聴き広げたい所。大規模作品にも手を出したいぞー。
あ、そういえばシルクロード・アンサンブルのドキュメンタリー映画「The Music of Strangers」がこちらの映画館(Cinema Nova)で上映始まったのですが、ゴリホフさんも何回かちょろっと出てます。(最近のプレビューにも出てましたね)
文字で経緯を読むだけでもキャラの濃い人ですが映画で見て「キャラ濃いなー!」とさらに思いました。モノマネされてたし(映画の中で)。
そしてリンク探したら日本語のタイトルも色々ありましたね。まあいいや本文はこのままで。