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~名もない蛾と虹の錯乱~ 内の思いと外の色彩をつらつらと。
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引き続き自宅で。
前回の更新から1週間、必須でない外出に制限がかかって数日のメルボルンにて。

来月にいくはずだったThe Ghanの旅関係のキャンセル手続きは概ね終わりました。
今回旅行関係は払い戻しでなく「今後また利用してくれたときに向けてツケにしておきますよ」というシステムをとっているところが多いみたいですね。既に前払いだったホテルもそうですがなんといってもThe Ghan自体の鉄道会社は支払った金額の100%じゃなくてなんと110%の金額を2022年3月末までとっておいてくれるらしく。金額もそうですが(値上げあると思われますし)期間を長くとってくれるのがかなりありがたい。こんなに手厚くしてくれなくても向こうもきっと大変だし絶対再挑戦する予定でしたがありがたく頂いておいて今後の楽しみにとっておこうと思います。

バレエのレッスンも中止になり。先週行っておいてよかったー。ポワント(トウシューズ)でのレッスンでちょうど先生がバリエーション(ソロのナンバー)の最初の部分を教えてくれたので休みの間もちょっと特別な宿題&目標ができて。「Satanella Variation」というバリエーションなのですがものすごく難しくなく、でもテクニックをきちっとする振り付けだそうで。ちなみに先生が参考にしてるのはこの動画です。

レッスンはないとはいえ何もしないで過ごすわけにはいかないのでとりあえず週に一回、普段レッスンがある水曜日に仕事部屋を利用してバレエの練習をすることにしました。
床はカーペット(しかも古いマスタード色の)ですしバーとして使えるのは心許ない洗濯物干しくらいですがなんとか今日1時間半、バーレッスン・センターレッスン・ポワントレッスンと試してみました。短めの時間で、限られてたスペースなのであんまり動き周りませんでしたがそれなりに運動量もあり。ただ今現在の身体の感じからしてハードワークはいつものレッスンに到底及んでない(汗)

そしてこういう状況でとにかくSpotifyが便利ですね。バレエレッスン用の音楽もアルバム・プレイリスト色々ありますし再生数が多いの選べばまず間違いない。今日使ったのはこれのパート1でとても使いやすい印象でしたが来週はまた違うのにしてみようかな。
それから世界色んなところのバレエ団がホームレッスン動画なども出してるみたいなのでこれを機にチェックしたいです。多分ちょっと自分には難しいかもしれないけどこういう時でこそ見たりチャレンジしたりしてみたい。

ということでまだ改善点は色々あるものの一つルーチンとモチベーションができました。
とりあえずは仕事もあるしピアノも秋レパートリーに移行中でいつも通りに練習を続けて、外の事がある程度影響あるながらも生活リズムに大きく変わることなく暮らしていけたらなあと思います。


今日の一曲: セルゲイ・ラフマニノフ 練習曲「音の絵」 Op. 39-2



ラフマニノフの作品の話をするとほぼ毎回こういう話になるのですがほんとラフマニノフは頻繁に演奏されるやつじゃない作品がもっともっと評価されて欲しいです。
パガニーニのあれとか協奏曲第2番とかみたいないわゆる「ハリウッド的ラフマニノフ」じゃなくてがっつりロシアの土臭さが感じられる作品だったり20世紀的なところがある作風の曲だったり。

最近弾き始めたこの練習曲op. 39-2はマイナー中のマイナーってわけじゃないですがやっぱりそういう超メジャー級の影に隠れてしまう作品。ラフマニノフのピアノ曲として見ても技巧的でも華やかでもないですしね。でもある意味とてもラフマニノフらしい曲かもしれない。

この曲について話すときに必ず出てくるのがグレゴリオ聖歌「怒りの日」の引用。冒頭いきなり出てくる4つの音のモチーフがそれで、様々な形で現れ繰り返されるそのモチーフが作品全体を支配しているようで。ラフマニノフは「怒りの日」を色んな作品でいろんな形で引用してますがこの曲での使い方はかなり目立つように使ってるのでそれだけ追ってみるのも面白い聴き方になるかも。

自分にとってラフマニノフはずっとゆるぎなく「和音の作曲家」です。それは有名な曲でもマイナーな曲でも、ピアノでもオケでも合唱でも共通していて。一つの和音の響き方、和音を連ねることによる重厚なサウンド、そして特にこういう後期の作品では奥ゆかしいハーモニーとコード進行の作り方がものすごく魅力的です。無調ではないけれど調にとらわれない微妙な色合いのハーモニーで揺れ動き、様々な色に移動し発展していく様が好き。もちろんこの時代の色んな作曲家がそういう表現をしているのですがラフマニノフの半音進行はユニークなサウンドだと思います。

そしてその和音と色彩の移ろいを楽しみながらこの曲を弾いているとこの曲全体の息の長さ、音が作る空間の広さがとても愛しく思えます。ラフマニノフってほんと息がながいフレーズ書くの得意ですよね、この曲に限らず色んな作品で。自分がどっちかというとせっかちな人間・奏者だってのも関係してるかもしれませんが色々と勉強にもなりますし単純に心地良い。レパートリーとして大事にしたいと思います。

最初に書いた通り私の望みはラフマニノフのマイナーな曲に光が当たること。なのでリンクする録音も曲集がコンプリートで入ってる録音にしました。一つ一つ聴いてあげてください。どの曲にもそれぞれの魅力があります。

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