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行って来ましたDaylesford & Hepburn Springs!
・・・なのですがちょっとまだ写真も整頓してなかったり色々なので旅行自体のことは次回に。
旅行前夜と旅行の主目的の一つだったコンサートについてささっと感想。
旅行に行く前に行ったのは第2の師と仰ぐMichael Kieran HarveyのMelbourne Recital Centreでのコンサート。ピアニストでありながら作曲家でありその他諸々ひっくるめてすごい音楽家で、あと色々クレイジーな伝説があったりする偉大な変人。
普段はタスマニアにいるのでこうやって生で演奏が聴けるのは貴重。
プログラムはこうでした:
「City of Snakes」
ピアノ・シンセサイザー・作曲:Michael Kieran Harvey
ピアノソナタ第3番「Aporia」
City of Snakes
From the Walls of Dis (after Robert Smithson)
Deaths Head Mandala
N Chromium
48 Fugues for Frank (Zappa); No. 6 "G-spot tornado"
The Green Brain; No. 6 "Beetles"
Budapest Sunrise (after Saxby Pridmore)
Kazohinia (after Sandor Szathmari)
ピアノで演奏したのは最初のソナタだけであとはシンセ。その間ずっと立っての演奏です。
ちょっと見たら(なんかどっかの教祖みたいな白いローブ着てて)少しお年を召したかなと思ったのですが演奏もしゃべりも相変わらず若いままでしたね。後で挨拶したら見た目全然変わらないとか驚かれましたがあの脳と指の動きの衰えないことのほうがびっくりですよ。
ちなみにこのプログラムで唯一録音を持ってる(初演3つ含め最近の作品が多い)48 Fugues for Frankの第6楽章、手持ちはピアノ版ですが今回の演奏はシンセでした。技巧のが音楽に活きるのはピアノ版だと思いますがシンセサイザーでいろんな音色があると曲が分かりやすくなるというか、難解すぎるマイケルの頭の中がもうちょっと分かるようになる気がします。
とはいえ常に頭と心と指が直結してるような、難解でエネルギッシュでクレイジーな音楽が変わらずで良かったです。1時間のリサイタルですがもっと聞きたいような、でも情報量の多さで頭がパンクしそうになったり、それでもすごく楽しいコンサートでした。
さてDaylesfordで聴きに行ったのは友人2人のコンサート。一人はもうここでもおなじみですがもう一人はしばらく会ってない&演奏を聴いてないユースオケ時代からのチェロ友達。
詳細はこんな。
The Daylesford Sessions: Cello & Piano
チェロ:Michael Dahlenburg
ピアノ:Stefan Cassomenos
フリッツ・クライスラー 「プニャーニの様式による前奏曲」
セシル・シャミナード 「スペインのセレナード」(クライスラー編曲)
フリッツ・クライスラー 「クープランの様式によるルイ13世の歌とパヴァーヌ」
セルゲイ・ラフマニノフ チェロとピアノのためのソナタ
アンコール セルゲイ・ラフマニノフ 「ヴォカリーズ」
クライスラー周りは特に強く思うこともなかったのですが(チェロで、そしてこの2人でこういう曲聞いてもなーと思っちゃう偏屈元チェリストなんです)ラフマニノフ2曲はほんとよかった。
それにしてもラフマニノフのチェロソナタはほんとチェロソナタじゃないなー。なんかチェロのパートの上にピアノ協奏曲第2番をがーっとでっかいおたまで3すくいプラスおまけでちょっとかけたみたいな。ピアノパートの音の数と難しさは鬼畜レベル。
それでもちゃんとチェロはチェロらしい活躍してるし、曲としても聴き応えあるし、ラフマニノフだから文句なしに美しいし。
で、偏屈元チェリストでもやっぱりヴォカリーズの素晴らしい演奏には抗えないわけで。これこそ文句なしの美しさ。Daylesfordまで聴きにきてよかったです。
この2人のコンビで演奏を聴くことは大学時代は多かったのですが卒業してからはさっぱりで。また2人の弾くチェロ&ピアノ曲を聴きたいです。
ちなみにDaylesfordでのこのコンサート、小さい教会がいっぱいになるほど聴衆が来てました。さらに日曜日にはこれまた縁のあるZelman Symphony Orchestraのコンサートがあったらしいのですがちょっと街角で小耳にはさんだところによるとそっちも満員だったらしく。州内演奏旅行は私も少しながら経験があるのですが行く方は諸々大変ながら結構お客さんあつまるし盛り上がるし、良いことも色々あって好きです。また旅行がてらコンサートorコンサート聴きがてら旅行してみたい。
今日の一曲はお休み。次回旅行部分の話とともに。
・・・なのですがちょっとまだ写真も整頓してなかったり色々なので旅行自体のことは次回に。
旅行前夜と旅行の主目的の一つだったコンサートについてささっと感想。
旅行に行く前に行ったのは第2の師と仰ぐMichael Kieran HarveyのMelbourne Recital Centreでのコンサート。ピアニストでありながら作曲家でありその他諸々ひっくるめてすごい音楽家で、あと色々クレイジーな伝説があったりする偉大な変人。
普段はタスマニアにいるのでこうやって生で演奏が聴けるのは貴重。
プログラムはこうでした:
「City of Snakes」
ピアノ・シンセサイザー・作曲:Michael Kieran Harvey
ピアノソナタ第3番「Aporia」
City of Snakes
From the Walls of Dis (after Robert Smithson)
Deaths Head Mandala
N Chromium
48 Fugues for Frank (Zappa); No. 6 "G-spot tornado"
The Green Brain; No. 6 "Beetles"
Budapest Sunrise (after Saxby Pridmore)
Kazohinia (after Sandor Szathmari)
ピアノで演奏したのは最初のソナタだけであとはシンセ。その間ずっと立っての演奏です。
ちょっと見たら(なんかどっかの教祖みたいな白いローブ着てて)少しお年を召したかなと思ったのですが演奏もしゃべりも相変わらず若いままでしたね。後で挨拶したら見た目全然変わらないとか驚かれましたがあの脳と指の動きの衰えないことのほうがびっくりですよ。
ちなみにこのプログラムで唯一録音を持ってる(初演3つ含め最近の作品が多い)48 Fugues for Frankの第6楽章、手持ちはピアノ版ですが今回の演奏はシンセでした。技巧のが音楽に活きるのはピアノ版だと思いますがシンセサイザーでいろんな音色があると曲が分かりやすくなるというか、難解すぎるマイケルの頭の中がもうちょっと分かるようになる気がします。
とはいえ常に頭と心と指が直結してるような、難解でエネルギッシュでクレイジーな音楽が変わらずで良かったです。1時間のリサイタルですがもっと聞きたいような、でも情報量の多さで頭がパンクしそうになったり、それでもすごく楽しいコンサートでした。
さてDaylesfordで聴きに行ったのは友人2人のコンサート。一人はもうここでもおなじみですがもう一人はしばらく会ってない&演奏を聴いてないユースオケ時代からのチェロ友達。
詳細はこんな。
The Daylesford Sessions: Cello & Piano
チェロ:Michael Dahlenburg
ピアノ:Stefan Cassomenos
フリッツ・クライスラー 「プニャーニの様式による前奏曲」
セシル・シャミナード 「スペインのセレナード」(クライスラー編曲)
フリッツ・クライスラー 「クープランの様式によるルイ13世の歌とパヴァーヌ」
セルゲイ・ラフマニノフ チェロとピアノのためのソナタ
アンコール セルゲイ・ラフマニノフ 「ヴォカリーズ」
クライスラー周りは特に強く思うこともなかったのですが(チェロで、そしてこの2人でこういう曲聞いてもなーと思っちゃう偏屈元チェリストなんです)ラフマニノフ2曲はほんとよかった。
それにしてもラフマニノフのチェロソナタはほんとチェロソナタじゃないなー。なんかチェロのパートの上にピアノ協奏曲第2番をがーっとでっかいおたまで3すくいプラスおまけでちょっとかけたみたいな。ピアノパートの音の数と難しさは鬼畜レベル。
それでもちゃんとチェロはチェロらしい活躍してるし、曲としても聴き応えあるし、ラフマニノフだから文句なしに美しいし。
で、偏屈元チェリストでもやっぱりヴォカリーズの素晴らしい演奏には抗えないわけで。これこそ文句なしの美しさ。Daylesfordまで聴きにきてよかったです。
この2人のコンビで演奏を聴くことは大学時代は多かったのですが卒業してからはさっぱりで。また2人の弾くチェロ&ピアノ曲を聴きたいです。
ちなみにDaylesfordでのこのコンサート、小さい教会がいっぱいになるほど聴衆が来てました。さらに日曜日にはこれまた縁のあるZelman Symphony Orchestraのコンサートがあったらしいのですがちょっと街角で小耳にはさんだところによるとそっちも満員だったらしく。州内演奏旅行は私も少しながら経験があるのですが行く方は諸々大変ながら結構お客さんあつまるし盛り上がるし、良いことも色々あって好きです。また旅行がてらコンサートorコンサート聴きがてら旅行してみたい。
今日の一曲はお休み。次回旅行部分の話とともに。
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引き続きばったばたです。
昨日はシティのGames laboratoryというゲームスペースで囲碁・・・のはずがそこにおいてあるボードゲームのラインアップにテンションが上がりMysteriumと言うゲームを遊びました。CluedoとDixitを合わせたような(といって誰が分かるかな)、謎解き要素もあるインスピレーションゲーム。アイディアは面白いんだけど自由さとシンプルさでDixitの方が好きかもな(カードの絵のタッチはほぼ同じなんですが)。
それで明日は久しぶりに第2の師Michael Kieran Harveyのリサイタルを聴きに行きます。全部彼作曲の作品で、ピアノだけじゃなくてキーボードも入ってくるのかな?クレイジーになりそうで楽しみ。
そしてその次の日は朝早くに起きて遠出なので今日これ書き終わったら荷造りせにゃ。荷物少なくいくぞー。
で、そんな中でもピアノも仕事もやってたり家の周りのこともあったりで頭も忙しかったのですがなんとかABC Classicの今年のカウントダウン100の投票も済ませました。
今年のテーマは「Voice」。独唱だったり合唱だったり、ピアノ伴奏だったり無伴奏だったりオケ伴奏だったり室内楽伴奏だったり、中世のHildegarde von Bingenから現在活躍してる作曲家まで多岐にわたって「人間の声」を使った音楽のレパートリーの頂点(と上位100位)を選ぶカウントダウン。
ただその多岐にわたったリストがノミネートされる経緯で自分が挙げた曲が一個も入らなかったのは大変悲しい。自分でノミネートした曲に実際投票するはずだったかって話は別ですけど。
アデスもクラムもゴリホフも一曲もないんだよー(泣)
私がノミネートした(はずの)5曲はこちら。
・ジョージ・クラム「Apparition」
・ジョージ・クラム「Ancient Voices of Children」
・オズバルド・ゴリホフ 「3つの歌曲」
・ドミトリ・ショスタコーヴィチ 交響曲第13番「Babi Yar」
・ピーター・ウォーロック 「シャクシギ」
クラムはほんと声楽で盛り上がるべき作曲家なんだけどなあ。そしてウォーロックのシャクシギもリストに載るくらいはして欲しかった。
そして実際に投票したのはこの10曲。
・ベンジャミン・ブリテン 「戦争レクイエム」
・ベンジャミン・ブリテン テノール、ホルンと弦楽のためのセレナーデ
・セルゲイ・ラフマニノフ 「鐘」
・ナイジェル・ウェストレイク&Lior 「Compassion」
・アルノルト・シェーンベルク 「月に憑かれたピエロ」
・ヨハネス・ブラームス 「ドイツ・レクイエム」
・グスタフ・マーラー 交響曲第2番「復活」
・グスタフ・マーラー 「大地の歌」
・ジェラルド・フィンジ 「Let us garlands bring」
・エイトル・ヴィラ=ロボス ブラジルのバッハ第5番
悩みましたねーかなり。自分の思い入れがある候補曲が本チャンのリストに入らなかったのでちょっと力抜けたのもあり、改めてリストを見るとオペラでも一部しか知らなかったり、作曲家で探してもイマイチ声楽では作品知らなかったり高く評価してないのもあったり。
ただブリテン2つと鐘、ドイツレクイエム辺りはかなり思いがこもった票です。そしてマーラー2番も。マーラーの交響曲で比較的思い入れは薄い・・・と思いきや実際聴いてみるとその美しさ、特にUlrichtあたりでの声楽部分のすごさにがつんとやられてしまうのでそれに敬意を。
それからモダン方面だと避けて通れないピエロ、オケとの歌曲で独特な存在感がある大地の歌、チェロ軍団に歌を合わせる面白さと聞きやすい感じの好きでブラジルのバッハ。ピアノ伴奏の歌曲集はシューベルトとか色々悩んでからのなぜかフィンジに落ち着き。いや好きな曲なんですけどね。
あとはオーストラリア枠でWestlake。今回オーストラリアの作曲家の作品が色々リストに入ってたんであとでそのリストが欲しいです。EdwardsとかStanhopeとかもっと知りたいっす。
投票期間は残り約3日だそうですが(SNSアカウントとかなんらかのログイン方法が必要らしい)、実際の放送は6月10日のオーストラリア東側時間で朝9時からだそう。ラジオ(ネット放送含む)だけでなくtwitterやfacebookなどでも実況があるそうなのでお楽しみに。
今年もあとでここで振り返りエントリーやるつもりです。
ということで次回は帰ってきてからコンサートと遠出の感想など。
今日の一曲: ヨハネス・ブラームス 「ドイツ・レクイエム」第6楽章
ドイツ・レクイエムはブラームスの作品のなかでも多分自分のなかでトップクラスに鎮座してるはずなのですがあまりにも大事な感じの曲過ぎてあんまり聴かないのとどうしても室内楽の方を語りたがっちゃうのでなかなかこっちでも紹介することを怠ってしまって。
7楽章編成でどの楽章も美しく聴き応えがあって、一つ一つの楽章でもわりとお腹いっぱいになる感じもある中、自分が一番聴くのは多分この第6楽章。重厚さもあり長めでもあるんですが、中間部の嵐のような部分が勢いがあって聴きやすいのかも。
一応バリトン歌手のソロパートもある楽章ですが、でもやっぱり合唱の力強さがメインかな。オケもかなり弾いてるんですけどあくまでもサポート役。
この合唱パートをずっと聴いてると説明するのは難しいんですがドイツ音楽の合唱音楽ってこういう感じが一番だと思うのです。
ラテン語でカトリック派のスタンダードなレクイエムとは違う、ドイツ語でドイツのためのゲルマン精神の(?)レクイエムって感じがこの楽章にぎゅっと詰まってるような気がします。ベートーヴェンの影響もバッハの影響も聞こえる。ドイツの血が濃い音楽だと思います。
さっきも書きましたがやっぱり中間部から後半ですね、パワフルなのは。特に中間部はドイツ語も割とシンプルなので録音聴きながら一緒に歌うのもすごく楽しいです。こんな曲が歌える合唱って楽しい!
リンクしたのは手持ちの録音。合唱もすごいですがソプラノソロがNZ出身のKiri Te Kanawaってのもかなり注目です。第5楽章のソロたまらない。美しい。
昨日はシティのGames laboratoryというゲームスペースで囲碁・・・のはずがそこにおいてあるボードゲームのラインアップにテンションが上がりMysteriumと言うゲームを遊びました。CluedoとDixitを合わせたような(といって誰が分かるかな)、謎解き要素もあるインスピレーションゲーム。アイディアは面白いんだけど自由さとシンプルさでDixitの方が好きかもな(カードの絵のタッチはほぼ同じなんですが)。
それで明日は久しぶりに第2の師Michael Kieran Harveyのリサイタルを聴きに行きます。全部彼作曲の作品で、ピアノだけじゃなくてキーボードも入ってくるのかな?クレイジーになりそうで楽しみ。
そしてその次の日は朝早くに起きて遠出なので今日これ書き終わったら荷造りせにゃ。荷物少なくいくぞー。
で、そんな中でもピアノも仕事もやってたり家の周りのこともあったりで頭も忙しかったのですがなんとかABC Classicの今年のカウントダウン100の投票も済ませました。
今年のテーマは「Voice」。独唱だったり合唱だったり、ピアノ伴奏だったり無伴奏だったりオケ伴奏だったり室内楽伴奏だったり、中世のHildegarde von Bingenから現在活躍してる作曲家まで多岐にわたって「人間の声」を使った音楽のレパートリーの頂点(と上位100位)を選ぶカウントダウン。
ただその多岐にわたったリストがノミネートされる経緯で自分が挙げた曲が一個も入らなかったのは大変悲しい。自分でノミネートした曲に実際投票するはずだったかって話は別ですけど。
アデスもクラムもゴリホフも一曲もないんだよー(泣)
私がノミネートした(はずの)5曲はこちら。
・ジョージ・クラム「Apparition」
・ジョージ・クラム「Ancient Voices of Children」
・オズバルド・ゴリホフ 「3つの歌曲」
・ドミトリ・ショスタコーヴィチ 交響曲第13番「Babi Yar」
・ピーター・ウォーロック 「シャクシギ」
クラムはほんと声楽で盛り上がるべき作曲家なんだけどなあ。そしてウォーロックのシャクシギもリストに載るくらいはして欲しかった。
そして実際に投票したのはこの10曲。
・ベンジャミン・ブリテン 「戦争レクイエム」
・ベンジャミン・ブリテン テノール、ホルンと弦楽のためのセレナーデ
・セルゲイ・ラフマニノフ 「鐘」
・ナイジェル・ウェストレイク&Lior 「Compassion」
・アルノルト・シェーンベルク 「月に憑かれたピエロ」
・ヨハネス・ブラームス 「ドイツ・レクイエム」
・グスタフ・マーラー 交響曲第2番「復活」
・グスタフ・マーラー 「大地の歌」
・ジェラルド・フィンジ 「Let us garlands bring」
・エイトル・ヴィラ=ロボス ブラジルのバッハ第5番
悩みましたねーかなり。自分の思い入れがある候補曲が本チャンのリストに入らなかったのでちょっと力抜けたのもあり、改めてリストを見るとオペラでも一部しか知らなかったり、作曲家で探してもイマイチ声楽では作品知らなかったり高く評価してないのもあったり。
ただブリテン2つと鐘、ドイツレクイエム辺りはかなり思いがこもった票です。そしてマーラー2番も。マーラーの交響曲で比較的思い入れは薄い・・・と思いきや実際聴いてみるとその美しさ、特にUlrichtあたりでの声楽部分のすごさにがつんとやられてしまうのでそれに敬意を。
それからモダン方面だと避けて通れないピエロ、オケとの歌曲で独特な存在感がある大地の歌、チェロ軍団に歌を合わせる面白さと聞きやすい感じの好きでブラジルのバッハ。ピアノ伴奏の歌曲集はシューベルトとか色々悩んでからのなぜかフィンジに落ち着き。いや好きな曲なんですけどね。
あとはオーストラリア枠でWestlake。今回オーストラリアの作曲家の作品が色々リストに入ってたんであとでそのリストが欲しいです。EdwardsとかStanhopeとかもっと知りたいっす。
投票期間は残り約3日だそうですが(SNSアカウントとかなんらかのログイン方法が必要らしい)、実際の放送は6月10日のオーストラリア東側時間で朝9時からだそう。ラジオ(ネット放送含む)だけでなくtwitterやfacebookなどでも実況があるそうなのでお楽しみに。
今年もあとでここで振り返りエントリーやるつもりです。
ということで次回は帰ってきてからコンサートと遠出の感想など。
今日の一曲: ヨハネス・ブラームス 「ドイツ・レクイエム」第6楽章
ドイツ・レクイエムはブラームスの作品のなかでも多分自分のなかでトップクラスに鎮座してるはずなのですがあまりにも大事な感じの曲過ぎてあんまり聴かないのとどうしても室内楽の方を語りたがっちゃうのでなかなかこっちでも紹介することを怠ってしまって。
7楽章編成でどの楽章も美しく聴き応えがあって、一つ一つの楽章でもわりとお腹いっぱいになる感じもある中、自分が一番聴くのは多分この第6楽章。重厚さもあり長めでもあるんですが、中間部の嵐のような部分が勢いがあって聴きやすいのかも。
一応バリトン歌手のソロパートもある楽章ですが、でもやっぱり合唱の力強さがメインかな。オケもかなり弾いてるんですけどあくまでもサポート役。
この合唱パートをずっと聴いてると説明するのは難しいんですがドイツ音楽の合唱音楽ってこういう感じが一番だと思うのです。
ラテン語でカトリック派のスタンダードなレクイエムとは違う、ドイツ語でドイツのためのゲルマン精神の(?)レクイエムって感じがこの楽章にぎゅっと詰まってるような気がします。ベートーヴェンの影響もバッハの影響も聞こえる。ドイツの血が濃い音楽だと思います。
さっきも書きましたがやっぱり中間部から後半ですね、パワフルなのは。特に中間部はドイツ語も割とシンプルなので録音聴きながら一緒に歌うのもすごく楽しいです。こんな曲が歌える合唱って楽しい!
リンクしたのは手持ちの録音。合唱もすごいですがソプラノソロがNZ出身のKiri Te Kanawaってのもかなり注目です。第5楽章のソロたまらない。美しい。
ユニクロ関連仕事着(=部屋着)だったりレッグウォーマーだったり色々暖かい服はいい買い物してるのに水着となると完全にオフシーズンで迷ったあげく高い奴買っちゃったりして完全に迷走中。あとは安いビーチサンダルをなんとか・・・(汗)
迷走はでも全体的にしてるかもですね。ちょっと仕事があたふたしたりその他トラブルとはいかないまでも何か色々やらかしてたり。慎重に諸々進めなければ。
ということで月曜日は先生にメシアン聴いてもらいに行きました。1から初めて、6と10飛ばして順に11番まで。つまりはまあ一番簡単な部分ですね。でもそれで結構リラックスできたというか自信もついたというか、次回は先生がヨーロッパ行って帰ってきてからになりますがそれまでもうちょっとがんばれそうです。6番も10番も含めメシアンがんばります。
それで久しぶりの先生のピアノなのでキーも重いし大丈夫かなと思ってたら腕でなく右脚ふくらはぎが筋肉痛になりました。そういえば鍵盤だけでなくペダルも重いんだ。ただそれも火曜日の(1週休んでからの)バレエレッスンでまんべんなく両ふくらはぎ筋肉痛上書きされましたが。
でも実際のレッスンでは体の動きよりも振りが覚えられない(バーでも!)のがかなり悔しかったです。やっぱ冬に向かって頭が鈍ってるのか・・・
それで昨日は友人のトリオPlexusのコンサートに行って来ました。今回も5曲comissionで世界初演。もうかれこれ2年くらいは行ってるので私もかなりの数の現代作曲家とその作品を聴いてきてることに。現代の音楽と作曲家、演奏家(友人でもある)を支えることも大事と思ってますがそれ以前に色んな音楽に出会えるのは楽しいです。
今回のプログラムはこちら。
迷走はでも全体的にしてるかもですね。ちょっと仕事があたふたしたりその他トラブルとはいかないまでも何か色々やらかしてたり。慎重に諸々進めなければ。
ということで月曜日は先生にメシアン聴いてもらいに行きました。1から初めて、6と10飛ばして順に11番まで。つまりはまあ一番簡単な部分ですね。でもそれで結構リラックスできたというか自信もついたというか、次回は先生がヨーロッパ行って帰ってきてからになりますがそれまでもうちょっとがんばれそうです。6番も10番も含めメシアンがんばります。
それで久しぶりの先生のピアノなのでキーも重いし大丈夫かなと思ってたら腕でなく右脚ふくらはぎが筋肉痛になりました。そういえば鍵盤だけでなくペダルも重いんだ。ただそれも火曜日の(1週休んでからの)バレエレッスンでまんべんなく両ふくらはぎ筋肉痛上書きされましたが。
でも実際のレッスンでは体の動きよりも振りが覚えられない(バーでも!)のがかなり悔しかったです。やっぱ冬に向かって頭が鈍ってるのか・・・
それで昨日は友人のトリオPlexusのコンサートに行って来ました。今回も5曲comissionで世界初演。もうかれこれ2年くらいは行ってるので私もかなりの数の現代作曲家とその作品を聴いてきてることに。現代の音楽と作曲家、演奏家(友人でもある)を支えることも大事と思ってますがそれ以前に色んな音楽に出会えるのは楽しいです。
今回のプログラムはこちら。
Plexus「Pulsations」
バイオリン:Monica Curro、クラリネット:Philip Arkinstall、ピアノ:Stefan Cassomenos
Andrew Batt-Rawden「Relentless City: Sydney」(エレクトロニクス:Ben Hinchley & Andrew Batt-Rawden)
James Wade「The good rain knows its season」
Jesmond Grixti「Ritrovandomi Perdendomi: Un viaggio dentro di me」
Graeme Koehne「Love Song」
John Parker「Metropolis Vignettes」
Plexusのこういうコンサートで面白いのは聴衆みんながプログラムを初めて聴いて、作曲家の名前とかも初めて聴いて、まっさらな第一印象でそれぞれ違う曲を好きになる、ということ。
今回私が特に好きだったのはJames WadeとJohn Parkerの作品。前者は杜甫の詩(「春夜喜雨」)をイメージした穏やかで流動的な音楽、そして後者は曲調の移り変わりが激しいけど芯がまっすぐ通ったエネルギッシュな曲。タイトルだけでいくと最初と最後がペアだけど、曲調のコントラストでいうち2番目と最後ナイスペア。
そして言及すべきは最初のAndre Batt-Rawdenの曲。エレクトロニクスとの共演はPlexus初!ってのもそうですが音楽のテンポを取るのに奏者の心拍を利用したのはさらに凄いアイディア。もちろん演奏中もセンサー付けて作曲者自身がモニターしながら色々エレクトロニクス調整もしてた様子。なんでも20秒ほど3人の心拍が完全に一致してた箇所もあったとか。これはもうちょっと突き詰めて色々知りたい。
それでコンサート後は例によって集まって飲みました。トリオのメンバーはもちろん、作曲家なども交えて。今回の作曲家でいうとJamesとJesmond、そして大学時代に作曲科のトップを務めてたBrenton Broadstockともご一緒させてもらいました。大学時代から色々話は聞いてたしまだ少ないながらも手元に作品がある巨匠とここで出会えるとは。
そしてJesmondはマルタ出身ということでそちらの話も多かったです。例えばマルタ語はアラビア語とイタリア語が混ざってるとか、全く知らなかったマルタのことを色々聞きました。
なんかコンサートで音楽に出会い音楽を楽しむのももちろんすごく楽しいですが後で人に会うのも楽しいです。音楽畑という畑ですがいろんな人物がいて、色んな話が聞けて。音楽という共通点があるってだけで比較的リラックスできるようなところはある。
今月は遠出含め3つほどコンサート行きの予定があります。音楽とその他の諸々全部ひっくるめて楽しみたいです。ただお財布は堅めに!
今日の一曲はお休み。これを機に近いうちにBrentonの曲手持ち増やしたいです。あと杜甫を始め漢詩も読みたい。
Andrew Batt-Rawden「Relentless City: Sydney」(エレクトロニクス:Ben Hinchley & Andrew Batt-Rawden)
James Wade「The good rain knows its season」
Jesmond Grixti「Ritrovandomi Perdendomi: Un viaggio dentro di me」
Graeme Koehne「Love Song」
John Parker「Metropolis Vignettes」
Plexusのこういうコンサートで面白いのは聴衆みんながプログラムを初めて聴いて、作曲家の名前とかも初めて聴いて、まっさらな第一印象でそれぞれ違う曲を好きになる、ということ。
今回私が特に好きだったのはJames WadeとJohn Parkerの作品。前者は杜甫の詩(「春夜喜雨」)をイメージした穏やかで流動的な音楽、そして後者は曲調の移り変わりが激しいけど芯がまっすぐ通ったエネルギッシュな曲。タイトルだけでいくと最初と最後がペアだけど、曲調のコントラストでいうち2番目と最後ナイスペア。
そして言及すべきは最初のAndre Batt-Rawdenの曲。エレクトロニクスとの共演はPlexus初!ってのもそうですが音楽のテンポを取るのに奏者の心拍を利用したのはさらに凄いアイディア。もちろん演奏中もセンサー付けて作曲者自身がモニターしながら色々エレクトロニクス調整もしてた様子。なんでも20秒ほど3人の心拍が完全に一致してた箇所もあったとか。これはもうちょっと突き詰めて色々知りたい。
それでコンサート後は例によって集まって飲みました。トリオのメンバーはもちろん、作曲家なども交えて。今回の作曲家でいうとJamesとJesmond、そして大学時代に作曲科のトップを務めてたBrenton Broadstockともご一緒させてもらいました。大学時代から色々話は聞いてたしまだ少ないながらも手元に作品がある巨匠とここで出会えるとは。
そしてJesmondはマルタ出身ということでそちらの話も多かったです。例えばマルタ語はアラビア語とイタリア語が混ざってるとか、全く知らなかったマルタのことを色々聞きました。
なんかコンサートで音楽に出会い音楽を楽しむのももちろんすごく楽しいですが後で人に会うのも楽しいです。音楽畑という畑ですがいろんな人物がいて、色んな話が聞けて。音楽という共通点があるってだけで比較的リラックスできるようなところはある。
今月は遠出含め3つほどコンサート行きの予定があります。音楽とその他の諸々全部ひっくるめて楽しみたいです。ただお財布は堅めに!
今日の一曲はお休み。これを機に近いうちにBrentonの曲手持ち増やしたいです。あと杜甫を始め漢詩も読みたい。
ここ数日風邪やら酸逆流やらで苦しみましたが大分調子が戻ってきました。
一人暮らしで体調崩すとなんかじっとしてるのもつまらないし不便だし、でもとりあえずご飯食べたりする元気と食欲があってよかった。ずっとインドカレー+昨日はコンサート後だったのでレトルトカレーだったのですがスパイスの香りは効きますね。
そして昨日比較的出かけられる状態だったのもありがたかった。なんたって先生のリサイタル。
しかも自分が今弾いてるワーグナー(リスト編曲)を弾くと言われりゃ聞き逃せない。
ちなみにMelbourne Recital CentreのSalonでのリサイタルだったのですが満席でした。小さいとこでちょっと勿体ない気もしますが先生の音を間近で感じられるのはいい。
プログラムはこんな感じでした。
ピアノ:Stephen McIntyre
フランツ・シューベルト ピアノソナタ第18番ト長調 D.894
ロベルト・シューマン 交響的練習曲 op.13
リヒャルト・ワーグナー(ピアノ編曲:フランツ・リスト) 「トリスタンとイゾルデ」より「愛の死」
フランツ・リスト 葬送曲
アンコール: リヒャルト・シュトラウス セレナーデ(ピアノ編曲:ヴァルター・ギーゼキング)
シューベルトは遅い・長い第1楽章もあり先生これ弾くのかーとちょっと驚いたのですがなんか先生が弾くとぴったりな曲でした。天国的というか、ご来光を見るようなイメージがあった第1楽章も先生が弾くと滔々と流れる川をゆったり下っていくようで、そこから第1楽章「先生川を下る」→第2楽章「先生丘に登る」→第3楽章「先生滝を見に行く」→第4楽章「先生街を歩く、そして家路」みたいな先生の長い散歩の一日の風景が頭に浮かんでしまって。多分今後そうしか思えない。
シューマンとかリストとか、かなりシリアスな曲もあって深く尊厳があるピアノの音も聞けたのですが(葬送曲は色んな人が大学時代弾いてましたがやっぱり格がと貫禄が違いますね)、そんな中でも先生の茶目っ気というか、そういうものが見え隠れもして。
その茶目っ気の具合がシューベルトの音楽に特に相性がいい気もします。なかなか自分はそういうことが(音楽に限らず)そんなに得意ではないのですが聴くのはものすごく楽しい。
私も弾いてる曲というのはもちろんワーグナーですが、色々と私の描いてる&弾いてるのとは違う演奏でした。まあ自分を若干がんじがらめにしてる感はありますし改めてもうちょっと自由にしてみてもいいのかなと思いつつ、それでもがんじがらめにしたいところもあり。難しい。
来週月曜にメシアン(20のまなざし、6と10を除いて順にできるだけ)を聴いてもらいに行くのですがその時にはまだまとまらなさそう。その次の機会になんとかならないかな。今毎回弾く度に違うことやってる気がするので。
今回のプログラム、しかも特にアンコールで先生の演奏の流動的な性質が存分に楽しめて、なんかとっても楽しかったです。ものすごーく細部まで精密、というわけじゃないのですが音楽を揺り動かしたりぼかしたり、そういう魅力があって。(先生のシュトラウスの演奏手元に欲しいぞー)なかなか自分のようなレベル・性質の弾き手がそういう演奏に近づくのって難しいですがね。もっと柔軟なピアノ弾きになりたいです。
あと今回元がピアノ曲じゃない曲が2曲ありましたが、私もピアノのレパートリー外に好きな曲が色々あるので編曲レパートリーももうちょっと探ってみたいと思いました。最近どうもワーグナーに落ち着いてしまって。あとここ数年で自分で発掘したレパートリーとかもまたさらったりしないと。先生に驚いてもらうことも嬉しいので。
ただとりあえずまなざしですね。体調回復して望まなければ。
今日の一曲: フランツ・シューベルト ピアノソナタ第18番ト長調 D.894 第1楽章
オーケストラのレパートリーだとマーラーの交響曲第3番で、第1楽章が特に「長っ!!」と思うのですがピアノのレパートリーだとこの曲が正にそういうことで。ソナタ全体で40分とかなかなかでっせ。手持ちのリヒテルの演奏だと第1楽章だけで26分超えとか大変(=メシアンでいうと鳥のカタログのセンターピースと同じくらいってことか)。
ただシューベルトは「未完成」交響曲も完成してたらかなり長くなってたんじゃないか?という感じだったり、他のピアノソナタにもちょこちょこ長い楽章が紛れ込んでたり、色々時間感覚が不思議な作曲家。総じて長い曲を書くわけじゃないんですけどね。何回かここで書いてますが31年の生涯にも関わらずものすごく多作で、さらに晩年(今の私と同じくらいの年!)に明らかな晩年臭もするし、不思議なところは色々あり。
ただ長いからってシューベルトの作品、そしてこのソナタを敬遠するのはあまりにも勿体ないと思います。だって美しいから。他の曲で出会えないような景色があるので。
そして(いつもよりちょっと早い言及ですが)どうしてもリヒテルの天国的な第1楽章をオススメしたくなるんです。先生の弾き方みたいな演奏も好きで楽しく聴けるのですが、全く違うタイプ(ご来光タイプ)のリヒテルの演奏もすごーく特別。
私はまだこの曲は無理かなー。でも弾くとしたらこの第1楽章の「天国的」要素にメシアンやワーグナーとか他のレパートリーで培ったものを活かしたいと思ってます。でもシューベルト弾くならハ短調とかそっちにしたいです(笑)先生に自分のシューベルト聴いて欲しい。また先生とレパートリーの話しようかしらん。
一人暮らしで体調崩すとなんかじっとしてるのもつまらないし不便だし、でもとりあえずご飯食べたりする元気と食欲があってよかった。ずっとインドカレー+昨日はコンサート後だったのでレトルトカレーだったのですがスパイスの香りは効きますね。
そして昨日比較的出かけられる状態だったのもありがたかった。なんたって先生のリサイタル。
しかも自分が今弾いてるワーグナー(リスト編曲)を弾くと言われりゃ聞き逃せない。
ちなみにMelbourne Recital CentreのSalonでのリサイタルだったのですが満席でした。小さいとこでちょっと勿体ない気もしますが先生の音を間近で感じられるのはいい。
プログラムはこんな感じでした。
ピアノ:Stephen McIntyre
フランツ・シューベルト ピアノソナタ第18番ト長調 D.894
ロベルト・シューマン 交響的練習曲 op.13
リヒャルト・ワーグナー(ピアノ編曲:フランツ・リスト) 「トリスタンとイゾルデ」より「愛の死」
フランツ・リスト 葬送曲
アンコール: リヒャルト・シュトラウス セレナーデ(ピアノ編曲:ヴァルター・ギーゼキング)
シューベルトは遅い・長い第1楽章もあり先生これ弾くのかーとちょっと驚いたのですがなんか先生が弾くとぴったりな曲でした。天国的というか、ご来光を見るようなイメージがあった第1楽章も先生が弾くと滔々と流れる川をゆったり下っていくようで、そこから第1楽章「先生川を下る」→第2楽章「先生丘に登る」→第3楽章「先生滝を見に行く」→第4楽章「先生街を歩く、そして家路」みたいな先生の長い散歩の一日の風景が頭に浮かんでしまって。多分今後そうしか思えない。
シューマンとかリストとか、かなりシリアスな曲もあって深く尊厳があるピアノの音も聞けたのですが(葬送曲は色んな人が大学時代弾いてましたがやっぱり格がと貫禄が違いますね)、そんな中でも先生の茶目っ気というか、そういうものが見え隠れもして。
その茶目っ気の具合がシューベルトの音楽に特に相性がいい気もします。なかなか自分はそういうことが(音楽に限らず)そんなに得意ではないのですが聴くのはものすごく楽しい。
私も弾いてる曲というのはもちろんワーグナーですが、色々と私の描いてる&弾いてるのとは違う演奏でした。まあ自分を若干がんじがらめにしてる感はありますし改めてもうちょっと自由にしてみてもいいのかなと思いつつ、それでもがんじがらめにしたいところもあり。難しい。
来週月曜にメシアン(20のまなざし、6と10を除いて順にできるだけ)を聴いてもらいに行くのですがその時にはまだまとまらなさそう。その次の機会になんとかならないかな。今毎回弾く度に違うことやってる気がするので。
今回のプログラム、しかも特にアンコールで先生の演奏の流動的な性質が存分に楽しめて、なんかとっても楽しかったです。ものすごーく細部まで精密、というわけじゃないのですが音楽を揺り動かしたりぼかしたり、そういう魅力があって。(先生のシュトラウスの演奏手元に欲しいぞー)なかなか自分のようなレベル・性質の弾き手がそういう演奏に近づくのって難しいですがね。もっと柔軟なピアノ弾きになりたいです。
あと今回元がピアノ曲じゃない曲が2曲ありましたが、私もピアノのレパートリー外に好きな曲が色々あるので編曲レパートリーももうちょっと探ってみたいと思いました。最近どうもワーグナーに落ち着いてしまって。あとここ数年で自分で発掘したレパートリーとかもまたさらったりしないと。先生に驚いてもらうことも嬉しいので。
ただとりあえずまなざしですね。体調回復して望まなければ。
今日の一曲: フランツ・シューベルト ピアノソナタ第18番ト長調 D.894 第1楽章
オーケストラのレパートリーだとマーラーの交響曲第3番で、第1楽章が特に「長っ!!」と思うのですがピアノのレパートリーだとこの曲が正にそういうことで。ソナタ全体で40分とかなかなかでっせ。手持ちのリヒテルの演奏だと第1楽章だけで26分超えとか大変(=メシアンでいうと鳥のカタログのセンターピースと同じくらいってことか)。
ただシューベルトは「未完成」交響曲も完成してたらかなり長くなってたんじゃないか?という感じだったり、他のピアノソナタにもちょこちょこ長い楽章が紛れ込んでたり、色々時間感覚が不思議な作曲家。総じて長い曲を書くわけじゃないんですけどね。何回かここで書いてますが31年の生涯にも関わらずものすごく多作で、さらに晩年(今の私と同じくらいの年!)に明らかな晩年臭もするし、不思議なところは色々あり。
ただ長いからってシューベルトの作品、そしてこのソナタを敬遠するのはあまりにも勿体ないと思います。だって美しいから。他の曲で出会えないような景色があるので。
そして(いつもよりちょっと早い言及ですが)どうしてもリヒテルの天国的な第1楽章をオススメしたくなるんです。先生の弾き方みたいな演奏も好きで楽しく聴けるのですが、全く違うタイプ(ご来光タイプ)のリヒテルの演奏もすごーく特別。
私はまだこの曲は無理かなー。でも弾くとしたらこの第1楽章の「天国的」要素にメシアンやワーグナーとか他のレパートリーで培ったものを活かしたいと思ってます。でもシューベルト弾くならハ短調とかそっちにしたいです(笑)先生に自分のシューベルト聴いて欲しい。また先生とレパートリーの話しようかしらん。
さて遅れましたが遠出前のコンサート感想。
金曜日の夜はメル響コンサートでした。金曜の夜にMelbourne Town Hallでやるコンサートシリーズは再演なしなのでどうしても遠出移動は土曜の朝まで待たなくちゃいけなかったという事情。
しかも今回は中学高校の先輩のJacqui Porterが歌うということでどうしても聞き逃せなかったコンサートでした。
プログラムは以下の通り。
Schubert's Unfinished Symphony
場所:Melbourne Town Hall
指揮者:Benjamin Northey
合唱:Melbourne Symphony Orchestra Chorus
プログラム
フランツ・シューベルト 水の上の聖霊の歌
フランツ・シューベルト 交響曲第8番「未完成」
(休憩)
ガブリエル・フォーレ レクイエム
(ソプラノ:Jacqueline Porter、バス:James Clayton)
アンコール: ガブリエル・フォーレ ラシーヌ雅歌
ちなみに色々ステージの色々動かし間に指揮者のBenがコンサートマスター(コンサートミストレスっていうのかな女性の場合。こっちではマスターで統一なんですよ)にちょっとインタビューしたりして、音楽家のことをもっと知ってもらうためもあるのか音楽以外の話なんかもしたり。メル響は以前アプリやシーズンパンフで奏者の趣味や好きなものなんかをちょこちょこ紹介してて面白いのですが一般の反応はどうなんだろう。少なくともクラシックを生業としたりマニアだったりする人がクラシック以外の音楽も好きなことが多いことはもっとしられるといいな。
それにしてもいいコンサートでした。シューベルトもフォーレも理屈無しで素直に美しい音楽ですから。普段「どうもフォーレは弾くとイマイチ合わない」とか「シューベルトは当たり外れが結構ある」とか言いますがこういう曲を聴くともう心震えますし最後のアンコールでうるっと来たりしちゃうんです。そういう素直に美しいものを存分に楽しめるという意味ですごいプログラム編成でしたね。
今回のコンサートは未完成以外で合唱つきのプログラムでしたが、最初のシューベルトでは男声合唱+バイオリン抜き弦楽だったり、ちょっと変わった編成もあり。それがまた独特なサウンドになるんですよね。シューベルトといえば「ます」の五重奏編成がコントラバスが入ってちょっと変わってたり、音楽でものすごく変わったことをやってないにしても楽器の編成で色々やってた感があり。もっと長生きしてたらもっと面白い楽器編成やってたのかも。
未完成はちょっとオーソドックスであっさりめであんまり今振り返って言うことは少ないかな。
タイトルはそっちなのですが、やっぱりメインはフォーレのレクイエム。
改めて聴いてみると牧歌的だったりメランコリーの感じだったり、こりゃフランス音楽の中でもイギリス文化圏に人気がでるなーと。(イギリスのClassic FMでもこっちでもかなり投票順位が高かったはず)
Jacquiの歌ったPie Jesuも美しかったのですが(前聴いたマーラー4番もそうですがシンプルさが響く暖かい歌がよく似合う歌声です)、自分が一番好きな楽章はLibera Me。ソロの部分も盛り上がり方もバスがソロで歌ったメロディーを合唱が再現部で繰り返す部分が好きで好きで。聴いてて一緒に歌いたく、もっとその感情を深く感じたくなる。手持ちの録音もそうなのですが声質が均一じゃない方が効果的なのかも?いろんな違う声を一つの思いに合わせてる感が、多分。
ということで今回はそういう素直な感じのプログラムでしたが5月はメル響含めメルボルンの色んなアンサンブルが現代音楽の花を咲かせるMetropolis Festivalが開催されます。
諸々の事情もあるけどちょこちょこ行きたいなー。シンプルもいいけどもっと刺激的で複雑な音楽にもまだまだ出会いたい。
そういえばMetropolisフェスティバルといえば去年それでペンデレツキとJonny Greenwoodの曲を聴きましたが(数エントリー前の今日の一曲参照)、こないだの遠出の帰りの車で寝てたらラジオからなんか特別心惹かれる曲が聞こえてきて。何かと思ったら後からRadioheadのSpectreだったことが判明。やっぱりGreenwoodは向こうサイドでもしっかりした曲を書いてるんだ。そして自分わかるんだちゃんと。びっくりでした。
今日の一曲: ガブリエル・フォーレ レクイエムより「Libera Me」
随分と小さいころから楽しい曲よりは悲しい曲に好みが偏ってて、この「Libera Me」が好きなのもそういう理由があるとは思うのですが、でも色んな作曲家のレクイエムで人気なのは短調の楽章、特に「Dies Irae(怒りの日)」な場合が多いと思います。モーツァルトもブリテンもヴェルディもそう。もちろん例外もありますけど。
フォーレのレクイエムには「Dies Irae」と題した楽章はないですが怒りの日の歌詞もコンセプトもこの「Libera Me」に含まれてます。中間部の特に力強い部分がそれですね。
フォーレはどんな作品でも「柔」な要素が強いですが、この楽章全体を覆う静かな強さは心にじわじわ&がつんと来ます。悲しいけど強い。そこが好き。
フォーレの数少ない大規模作品であるこのレクイエム、他の小品とはやっぱりひと味違うな-・・・あとやっぱり考えれば考えるほどイギリス好み。両方の意味で不思議な作品です。
そして家で聴いてるときとかCDとかに合わせて歌うのにも良いしハードルが低めな合唱曲でもあります。(ユニゾンが多いのかなもしかして)そういう楽しみかたにも是非。
リンクしたのは「Libera MeをFischer-Dieskauで聴きたい!」という思い一つでチョイスした録音。試聴したのですが自分が聴いたことのあるバージョンよりもちょっとだけ甘めの歌声がいい感じ。
金曜日の夜はメル響コンサートでした。金曜の夜にMelbourne Town Hallでやるコンサートシリーズは再演なしなのでどうしても遠出移動は土曜の朝まで待たなくちゃいけなかったという事情。
しかも今回は中学高校の先輩のJacqui Porterが歌うということでどうしても聞き逃せなかったコンサートでした。
プログラムは以下の通り。
Schubert's Unfinished Symphony
場所:Melbourne Town Hall
指揮者:Benjamin Northey
合唱:Melbourne Symphony Orchestra Chorus
プログラム
フランツ・シューベルト 水の上の聖霊の歌
フランツ・シューベルト 交響曲第8番「未完成」
(休憩)
ガブリエル・フォーレ レクイエム
(ソプラノ:Jacqueline Porter、バス:James Clayton)
アンコール: ガブリエル・フォーレ ラシーヌ雅歌
ちなみに色々ステージの色々動かし間に指揮者のBenがコンサートマスター(コンサートミストレスっていうのかな女性の場合。こっちではマスターで統一なんですよ)にちょっとインタビューしたりして、音楽家のことをもっと知ってもらうためもあるのか音楽以外の話なんかもしたり。メル響は以前アプリやシーズンパンフで奏者の趣味や好きなものなんかをちょこちょこ紹介してて面白いのですが一般の反応はどうなんだろう。少なくともクラシックを生業としたりマニアだったりする人がクラシック以外の音楽も好きなことが多いことはもっとしられるといいな。
それにしてもいいコンサートでした。シューベルトもフォーレも理屈無しで素直に美しい音楽ですから。普段「どうもフォーレは弾くとイマイチ合わない」とか「シューベルトは当たり外れが結構ある」とか言いますがこういう曲を聴くともう心震えますし最後のアンコールでうるっと来たりしちゃうんです。そういう素直に美しいものを存分に楽しめるという意味ですごいプログラム編成でしたね。
今回のコンサートは未完成以外で合唱つきのプログラムでしたが、最初のシューベルトでは男声合唱+バイオリン抜き弦楽だったり、ちょっと変わった編成もあり。それがまた独特なサウンドになるんですよね。シューベルトといえば「ます」の五重奏編成がコントラバスが入ってちょっと変わってたり、音楽でものすごく変わったことをやってないにしても楽器の編成で色々やってた感があり。もっと長生きしてたらもっと面白い楽器編成やってたのかも。
未完成はちょっとオーソドックスであっさりめであんまり今振り返って言うことは少ないかな。
タイトルはそっちなのですが、やっぱりメインはフォーレのレクイエム。
改めて聴いてみると牧歌的だったりメランコリーの感じだったり、こりゃフランス音楽の中でもイギリス文化圏に人気がでるなーと。(イギリスのClassic FMでもこっちでもかなり投票順位が高かったはず)
Jacquiの歌ったPie Jesuも美しかったのですが(前聴いたマーラー4番もそうですがシンプルさが響く暖かい歌がよく似合う歌声です)、自分が一番好きな楽章はLibera Me。ソロの部分も盛り上がり方もバスがソロで歌ったメロディーを合唱が再現部で繰り返す部分が好きで好きで。聴いてて一緒に歌いたく、もっとその感情を深く感じたくなる。手持ちの録音もそうなのですが声質が均一じゃない方が効果的なのかも?いろんな違う声を一つの思いに合わせてる感が、多分。
ということで今回はそういう素直な感じのプログラムでしたが5月はメル響含めメルボルンの色んなアンサンブルが現代音楽の花を咲かせるMetropolis Festivalが開催されます。
諸々の事情もあるけどちょこちょこ行きたいなー。シンプルもいいけどもっと刺激的で複雑な音楽にもまだまだ出会いたい。
そういえばMetropolisフェスティバルといえば去年それでペンデレツキとJonny Greenwoodの曲を聴きましたが(数エントリー前の今日の一曲参照)、こないだの遠出の帰りの車で寝てたらラジオからなんか特別心惹かれる曲が聞こえてきて。何かと思ったら後からRadioheadのSpectreだったことが判明。やっぱりGreenwoodは向こうサイドでもしっかりした曲を書いてるんだ。そして自分わかるんだちゃんと。びっくりでした。
今日の一曲: ガブリエル・フォーレ レクイエムより「Libera Me」
随分と小さいころから楽しい曲よりは悲しい曲に好みが偏ってて、この「Libera Me」が好きなのもそういう理由があるとは思うのですが、でも色んな作曲家のレクイエムで人気なのは短調の楽章、特に「Dies Irae(怒りの日)」な場合が多いと思います。モーツァルトもブリテンもヴェルディもそう。もちろん例外もありますけど。
フォーレのレクイエムには「Dies Irae」と題した楽章はないですが怒りの日の歌詞もコンセプトもこの「Libera Me」に含まれてます。中間部の特に力強い部分がそれですね。
フォーレはどんな作品でも「柔」な要素が強いですが、この楽章全体を覆う静かな強さは心にじわじわ&がつんと来ます。悲しいけど強い。そこが好き。
フォーレの数少ない大規模作品であるこのレクイエム、他の小品とはやっぱりひと味違うな-・・・あとやっぱり考えれば考えるほどイギリス好み。両方の意味で不思議な作品です。
そして家で聴いてるときとかCDとかに合わせて歌うのにも良いしハードルが低めな合唱曲でもあります。(ユニゾンが多いのかなもしかして)そういう楽しみかたにも是非。
リンクしたのは「Libera MeをFischer-Dieskauで聴きたい!」という思い一つでチョイスした録音。試聴したのですが自分が聴いたことのあるバージョンよりもちょっとだけ甘めの歌声がいい感じ。