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前回のエントリーに拍手どうもです!
昨日、今日とリハーサル行ってきました。
まずコンサートのお知らせから(まだ先ですがリハーサルが少ないので)。
メルボルン・ユース・オーケストラ 第1コンサート
2012年4月29日 2:30開演 Iwaki Auditoriumにて
指揮者: Imre Pallo
ツィンバロム: Rob Cossom
<プログラム>
コダーイ 「ハーリ・ヤーノシュ」組曲
ショスタコーヴィチ 交響曲第11番 「1905年」
今週末は実際にコンサートを指揮する指揮者さんとのリハーサル(あ、こないだのコンサートで知ったのですが前回のリハーサルを担当した方、メル響でコンマスの隣に座っている人でした)。
実はこの指揮者さん、上記コダーイの「ハーリ・ヤーノシュ」の初演で主演をつとめた方の息子さんだそうで(お父さんとファーストネームが同じみたいです)。
ハンガリー訛りが結構強くてちゃんと聞いてないとたまに聞き逃しますけどユーモアのセンスがなんか好みです(笑)蚊のことを「mozzie」って言ってたからオーストラリアにも何度か来てるのかしら。
昨日のリハーサルはでもちょっとそんなに良くなかった部分もありましたね。
去年と比べちゃうのは酷ですし、みんなが自分と同じようなオケ経験だったり、ショスタコに対する情熱や曲を良く知ってるわけでもないのは重々分かってるのですが、やっぱりどうも不満に思うところはあって。
ショスタコの11番は決して簡単な曲ではないですし複雑に書かれてるところも多いですが、それでももうちょっと(仮にも第2楽章では数千人単位で人が死んでる曲なので)エネルギーを入れて弾いて欲しかったな、と。ちゃんと録音聞けばエントリーもそこまで難しいのはそんなに多くないですし。
・・・と厳しいことを思いながら昨日のリハーサルを終え。
でも今日は私が参加する前のリハーサルで結構きっちりやったのか(特に弦は)かなり自信もパワーも演奏もグレードアップしてましたね。
今まで打楽器が全員そろってないのはちょっと残念ですが・・・まあ人数そろえるのは難しいです。(トゥーランガリラの時も懸念事項でしたね、あのときは11人そろえるので難易度MAXでしたが)でもやっぱりショスタコ11番は「打楽器の交響曲」と言えるほど打楽器が活躍する曲ですし、ハーリ・ヤーノシュもまたキャラクター付けには打楽器が不可欠ですしね。
やっぱりショスタコの11番に関しては熱くなってしまうのです。
14の時にユースオケのサマーキャンプで初めてトップのオケに入れて、そこで第2楽章の後半を弾いて。部分的に弾いたものでは初めての交響曲。
何度も書いてますがその年に入院したときはこの曲ばっかり聞いてましたしショスタコやソヴィエト史を好きになるきっかけの曲で。
チェレスタパートとしては本当に少ししか、それもめちゃくちゃ静まりかえってるところしか弾くところがなくて。
それが本当に大切な役割なのはこの曲のメインアクションや真髄みたいなところに全く貢献できないのがなんかもどかしいような、消化不良というか欲求不満というか。
ショスタコ全般チェロパートはめっちゃ楽しいですし、隣にいるホルン軍団のパートもものすごく充実で、ものすごーくうらやましくなりますね。(ちなみにショスタコのチェロ・ホルンパートに関しては今日リハーサルの間にいろいろ思うことがあったのでまた別の機会に書きたいです。まとめられるかな)
あとは第3楽章のビオラセクションソロとか第4楽章のコールアングレソロとか、スネアドラムやティンパニのパートとか、生まれ変わって別の楽器弾いたら絶対弾きたいですし。いろいろおいしい交響曲。
さて、次のリハーサルはだいぶ間が開いて4月中旬以降(要チェック)。なんか妙なスケジュールになってちょっと心配ですが4月には改めて身を入れてリハーサルに臨みたいと思います。
そして何よりもオケメンバーが全員!揃いますよう!
今日の一曲: コダーイ・ゾルターン 「ハーリ・ヤーノシュ」組曲 第5楽章「間奏曲」
ショスタコはもうちょっと先にとっておきたいのであしからず。
この曲って偉大!と思える曲でも心にしみる曲でもないのに、しかも繰り返しの多いことこの上ないのに、何年たっても気軽に聞けて、愛しく思えてしまうのが不思議。
弦の勢いのある、エキゾチックなメロディーに乗っかって奏でられるツィンバロムの音色だったり、ちょっとひねったリズムや魅力的な楽器の使い方、なんか心をくすぐるんですよね。
リハーサルで思ったのは昼間部のホルンのトリルとか装飾がついたソロ+デュエット、録音だとすっと弾いてるけど本当はかなり難しい!
他にも一番最初の音のタイミングだったり、細かいアーティキュレーションだったり、ちょっと聴きでは分からない水面下のトリッキー部分がいろいろあって、改めて見てみると面白いです(でもこの曲の他の楽章にも言えることですけどね)。
やっぱりでもツィンバロムの音色に真っ先に耳を傾けて欲しいです。Twitterのフォロー先さんが「お琴のような」音色といってたので日本人には結構なじみがあるはず?
ツィンバロムも面白い楽器で、確かにお琴のような楽器なのですが小さな細い撥で弦をたたいて音を出すのです。イランにもほぼ同じ楽器がありますし、古代の中国にもあったようなことを聞いているのですが、影響とか伝達とかの関係はちょっと分からないです。(そういえば大学の授業で見た韓国の琴みたいな楽器は撥でひっかけて弾いてたような記憶も・・・)
撥で叩くならではのトリル・トレモロ・連打などのテクニックやタッチなどがまたたまらなく魅力的です。
4月のリハーサルにはきっとツィンバロムのソリストが参戦してくるはず。その音色を生で聞くのが楽しみでたまりません~
今日は趣向を変えて別の録音を。コダーイとバルトーク、ハンガリーコンビのカップリング曲なのですがバルトークの方は意外にも「弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽」を持ってくる、という。
昨日、今日とリハーサル行ってきました。
まずコンサートのお知らせから(まだ先ですがリハーサルが少ないので)。
メルボルン・ユース・オーケストラ 第1コンサート
2012年4月29日 2:30開演 Iwaki Auditoriumにて
指揮者: Imre Pallo
ツィンバロム: Rob Cossom
<プログラム>
コダーイ 「ハーリ・ヤーノシュ」組曲
ショスタコーヴィチ 交響曲第11番 「1905年」
今週末は実際にコンサートを指揮する指揮者さんとのリハーサル(あ、こないだのコンサートで知ったのですが前回のリハーサルを担当した方、メル響でコンマスの隣に座っている人でした)。
実はこの指揮者さん、上記コダーイの「ハーリ・ヤーノシュ」の初演で主演をつとめた方の息子さんだそうで(お父さんとファーストネームが同じみたいです)。
ハンガリー訛りが結構強くてちゃんと聞いてないとたまに聞き逃しますけどユーモアのセンスがなんか好みです(笑)蚊のことを「mozzie」って言ってたからオーストラリアにも何度か来てるのかしら。
昨日のリハーサルはでもちょっとそんなに良くなかった部分もありましたね。
去年と比べちゃうのは酷ですし、みんなが自分と同じようなオケ経験だったり、ショスタコに対する情熱や曲を良く知ってるわけでもないのは重々分かってるのですが、やっぱりどうも不満に思うところはあって。
ショスタコの11番は決して簡単な曲ではないですし複雑に書かれてるところも多いですが、それでももうちょっと(仮にも第2楽章では数千人単位で人が死んでる曲なので)エネルギーを入れて弾いて欲しかったな、と。ちゃんと録音聞けばエントリーもそこまで難しいのはそんなに多くないですし。
・・・と厳しいことを思いながら昨日のリハーサルを終え。
でも今日は私が参加する前のリハーサルで結構きっちりやったのか(特に弦は)かなり自信もパワーも演奏もグレードアップしてましたね。
今まで打楽器が全員そろってないのはちょっと残念ですが・・・まあ人数そろえるのは難しいです。(トゥーランガリラの時も懸念事項でしたね、あのときは11人そろえるので難易度MAXでしたが)でもやっぱりショスタコ11番は「打楽器の交響曲」と言えるほど打楽器が活躍する曲ですし、ハーリ・ヤーノシュもまたキャラクター付けには打楽器が不可欠ですしね。
やっぱりショスタコの11番に関しては熱くなってしまうのです。
14の時にユースオケのサマーキャンプで初めてトップのオケに入れて、そこで第2楽章の後半を弾いて。部分的に弾いたものでは初めての交響曲。
何度も書いてますがその年に入院したときはこの曲ばっかり聞いてましたしショスタコやソヴィエト史を好きになるきっかけの曲で。
チェレスタパートとしては本当に少ししか、それもめちゃくちゃ静まりかえってるところしか弾くところがなくて。
それが本当に大切な役割なのはこの曲のメインアクションや真髄みたいなところに全く貢献できないのがなんかもどかしいような、消化不良というか欲求不満というか。
ショスタコ全般チェロパートはめっちゃ楽しいですし、隣にいるホルン軍団のパートもものすごく充実で、ものすごーくうらやましくなりますね。(ちなみにショスタコのチェロ・ホルンパートに関しては今日リハーサルの間にいろいろ思うことがあったのでまた別の機会に書きたいです。まとめられるかな)
あとは第3楽章のビオラセクションソロとか第4楽章のコールアングレソロとか、スネアドラムやティンパニのパートとか、生まれ変わって別の楽器弾いたら絶対弾きたいですし。いろいろおいしい交響曲。
さて、次のリハーサルはだいぶ間が開いて4月中旬以降(要チェック)。なんか妙なスケジュールになってちょっと心配ですが4月には改めて身を入れてリハーサルに臨みたいと思います。
そして何よりもオケメンバーが全員!揃いますよう!
今日の一曲: コダーイ・ゾルターン 「ハーリ・ヤーノシュ」組曲 第5楽章「間奏曲」
ショスタコはもうちょっと先にとっておきたいのであしからず。
この曲って偉大!と思える曲でも心にしみる曲でもないのに、しかも繰り返しの多いことこの上ないのに、何年たっても気軽に聞けて、愛しく思えてしまうのが不思議。
弦の勢いのある、エキゾチックなメロディーに乗っかって奏でられるツィンバロムの音色だったり、ちょっとひねったリズムや魅力的な楽器の使い方、なんか心をくすぐるんですよね。
リハーサルで思ったのは昼間部のホルンのトリルとか装飾がついたソロ+デュエット、録音だとすっと弾いてるけど本当はかなり難しい!
他にも一番最初の音のタイミングだったり、細かいアーティキュレーションだったり、ちょっと聴きでは分からない水面下のトリッキー部分がいろいろあって、改めて見てみると面白いです(でもこの曲の他の楽章にも言えることですけどね)。
やっぱりでもツィンバロムの音色に真っ先に耳を傾けて欲しいです。Twitterのフォロー先さんが「お琴のような」音色といってたので日本人には結構なじみがあるはず?
ツィンバロムも面白い楽器で、確かにお琴のような楽器なのですが小さな細い撥で弦をたたいて音を出すのです。イランにもほぼ同じ楽器がありますし、古代の中国にもあったようなことを聞いているのですが、影響とか伝達とかの関係はちょっと分からないです。(そういえば大学の授業で見た韓国の琴みたいな楽器は撥でひっかけて弾いてたような記憶も・・・)
撥で叩くならではのトリル・トレモロ・連打などのテクニックやタッチなどがまたたまらなく魅力的です。
4月のリハーサルにはきっとツィンバロムのソリストが参戦してくるはず。その音色を生で聞くのが楽しみでたまりません~
今日は趣向を変えて別の録音を。コダーイとバルトーク、ハンガリーコンビのカップリング曲なのですがバルトークの方は意外にも「弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽」を持ってくる、という。
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前回のエントリーに拍手ありがとうございます~
今日もコンサート感想です。さらにまた来週の火曜日あたりまたアカデミーのコンサートに行く予定が。
トゥーランガリラの彼が作曲した曲の初演があるのでできる限り行きたいのです。
さて、昨日のメル響のコンサート(今年初!)はこんなプログラムでした:
<メル響 Symphonie Fantastique>
指揮者: Matthias Pintscher
デュカス 「魔法使いの弟子」
ストラヴィンスキー バイオリン協奏曲 (バイオリン: Kolja Blacher)
(休憩)
ベルリオーズ 「幻想交響曲」
バイオリンのソリストはメル響ともう何回も弾いてらっしゃる方で、私も今回初めてじゃないはず。
そして指揮者の方は作曲家としても活躍している方で、ホルストの「惑星」の追加曲の一つ、「オシリスに向かって」を作曲した人でもあります。
そしてプログラムはフランスとフランスに近い作曲家のオケ使いの匠による色彩鮮やかな楽しい曲揃い。
やっぱ3人とも楽器の使い方が素晴らしい、とその精密さに驚くだけじゃなく、聴いてて素直に楽しい音楽。
こうやって聴いてるとメシアンがデュカスから作曲を習った、というのがなんとなーく納得するような、デュカスとベルリオーズのスタイルになんか共通点があるような、みんなファゴット好きだな(笑)とか思うこといろいろ。
今回メルボルン・タウンホールでのコンサートだったのですが席がホール下階の最前列(汗)見事に何にも見えないしバランスとか音響もちょっとあれなのですが、とりあえずソリストのバイオリンの弓が弦とコンタクトする音は間近に聞こえました(笑)
あとこれも見えたらよかったのに、というのが休憩の時にシンバル奏者の方(こんどユースオケのコンサートでツィンバロム弾く人です)がクラッシュシンバル(2枚を打ち合わせるタイプ)で細かい刻みとか練習してて(96 bpmで十六分音符までいく)、なんかそういうエクササイズがあるんでしょうけどコントロールがものすごくて大変びっくりしました!どうやってるか見てみたかったなあ・・・
デュカスはホルン、鉄琴、ファゴットが大活躍。コントラファゴットのパートはもちろんコントラフォルテでしたよ-(見なくても音で分かるしここで使わなくてどこで使う!)もうね、ぼいぼい言ってました(笑)あのソロはいいですねー
ストラヴィンスキーのバイオリン協奏曲ってがっつり魂派、とか心が満たされる満足さを感じるコンチェルトとは違うのですが面白いですね。ちょっとインテリ、というかストラヴィンスキーの頭脳派なところが強く出てる、というか。書き手と弾き手と聴き手のマインドゲームというかlight-heartedな戦略のふっかけあいみたいなところがある、みたいなところがあるような。説明が難しい。そして気まぐれさがとにかく快感。
ストラヴィンスキーってフランス的なスタイルの曲をいろいろ書いてますが、似てるとすれば同じくバイオリンが活躍する「兵士の物語」かなあ。
そしてベルリオーズ。
第1楽章にちょっとmanicな狂気が足りなかったかな、とか第2楽章でもっとハープが聴きたかったな、と思ったのですが全体的に楽しい演奏でした。
もう生きててずっとずっと知ってる曲で一回弾いてるんですがそれでも「こんなとこにこんなパートあったのか!」という発見もあり。あと第4楽章で最初のセクションを繰り返すのは本当に初めて聴きました。
第3楽章のティンパニの遠雷すごかったです。クレッシェンドが「これ遠雷じゃない近さ!」というほどでかくて。近いと言えばステージ横の鐘がすっごい近かった!(笑)
デュカスでもそうでしたがファゴットの音の響きが(こういう言葉はあんまりファゴットに使わないのですが)輝かしいオーラを放って広がってる様は心の底からかっこいい!と思いました。(ファゴットはやっぱりフランスの作曲家がうまく使いますね~)
それからベルリオーズではテューバが2人だったのですが、Dies Iraeの超低音がもうobsceneとしかいいようがない下品な音で、この世のものじゃない(まさにこの楽章!)音が最高でしたね!絶対楽しいじゃん、という。
たとえばマーラーの交響曲を聴き終わったときみたいな後に続く充実感、みたいなものだったり、感動した!って感じとは違った、とにかくすがすがしい、書く側、弾く側、聴く側みんなにとって素直に楽しいコンサートで、まるで浴びるように百もの色と感覚を感じることができて。音楽大好き、オケ大好き、フランス音楽大好き、を強く心に抱くようなコンサートでした。
誰かと一緒に、クラシックに詳しくない人と一緒に行ってもまた楽しいコンサートだっただろうなあ。
そして明日明後日はユースオケ(の間を縫って仕事も・・・)。
チェレスタ弾きちょろちょろがんばってきますよ~そして休みも多いのでちょっとリラックスする機会になれば、と。
あとはピアニスト相棒見つかるといいな・・・
今日の一曲: ポール・デュカス 「魔法使いの弟子」
(この人フランス人なのに英語表記なんですね、初めて知りました。そして戻って全部直してきました)
ディズニーの「ファンタジア」で有名になり、もはやあのアニメーションとは切っても切れないようなイメージになっている曲(でもファンタジアの多くの曲のように指揮者ストコフスキにより編曲がされているようです・・・もったいない)。
曲の元としてゲーテの詩があったり、ファンタジアの中では特に原曲・原典に忠実なアニメーション作りとなっているのと、あと曲が元の詩をうまく表現しているなど複数の要因による結果ですかね、その結びつきの強さは。
ちなみにオケの世界では一部の楽器のオーディションに使われることでも知られています。
ソロが多いファゴットはもちろん、鉄琴(聴いたらきっとどこか分かると思います)、そしてホルンもオーディション出現頻度が多いらしいです(メインメロディーのあたり、とは聴いていますが正確には分からないです)。
ホルンとファゴットはでも実戦(=オケで実際に演奏するとき)だとチームワークもものすごくものをいいますね。昨日聴いてて「ここ合わせるの緊張するだろうな」ってところがちらほらと。
聴いてて本当に魔法が魔法に聞こえるのはやっぱりすごいと思いますよ。
楽器の使い方のうまさ、的確さ、センスももちろんそうなのですが、繰り返されるモチーフ・テーマを変形させたり重ねたりするやり方に感覚的な天才さだけでなく頭脳プレーの巧みさも感じられますし。
ただ杖を振れば現れる魔法でなく頭で考え、イメージして自分のエネルギーを消費して形にする魔法なんだな、と。
そのまま聴いていても楽しいですし、物語と照らし合わせながら聴いても楽しいですし、楽器の働きに注目しても面白いですし、曲を通じて繰り返されるテーマを探しながら聴くのも面白い。
何度でも、どんなレベルでも色んな視点で楽しめる名曲です♪
(リンクはやっぱりこういう曲はこの人で聴きたくなるでしょう!ということでデュトワの指揮で。他にもちらほら面白いのが入ってます。)
今日もコンサート感想です。さらにまた来週の火曜日あたりまたアカデミーのコンサートに行く予定が。
トゥーランガリラの彼が作曲した曲の初演があるのでできる限り行きたいのです。
さて、昨日のメル響のコンサート(今年初!)はこんなプログラムでした:
<メル響 Symphonie Fantastique>
指揮者: Matthias Pintscher
デュカス 「魔法使いの弟子」
ストラヴィンスキー バイオリン協奏曲 (バイオリン: Kolja Blacher)
(休憩)
ベルリオーズ 「幻想交響曲」
バイオリンのソリストはメル響ともう何回も弾いてらっしゃる方で、私も今回初めてじゃないはず。
そして指揮者の方は作曲家としても活躍している方で、ホルストの「惑星」の追加曲の一つ、「オシリスに向かって」を作曲した人でもあります。
そしてプログラムはフランスとフランスに近い作曲家のオケ使いの匠による色彩鮮やかな楽しい曲揃い。
やっぱ3人とも楽器の使い方が素晴らしい、とその精密さに驚くだけじゃなく、聴いてて素直に楽しい音楽。
こうやって聴いてるとメシアンがデュカスから作曲を習った、というのがなんとなーく納得するような、デュカスとベルリオーズのスタイルになんか共通点があるような、みんなファゴット好きだな(笑)とか思うこといろいろ。
今回メルボルン・タウンホールでのコンサートだったのですが席がホール下階の最前列(汗)見事に何にも見えないしバランスとか音響もちょっとあれなのですが、とりあえずソリストのバイオリンの弓が弦とコンタクトする音は間近に聞こえました(笑)
あとこれも見えたらよかったのに、というのが休憩の時にシンバル奏者の方(こんどユースオケのコンサートでツィンバロム弾く人です)がクラッシュシンバル(2枚を打ち合わせるタイプ)で細かい刻みとか練習してて(96 bpmで十六分音符までいく)、なんかそういうエクササイズがあるんでしょうけどコントロールがものすごくて大変びっくりしました!どうやってるか見てみたかったなあ・・・
デュカスはホルン、鉄琴、ファゴットが大活躍。コントラファゴットのパートはもちろんコントラフォルテでしたよ-(見なくても音で分かるしここで使わなくてどこで使う!)もうね、ぼいぼい言ってました(笑)あのソロはいいですねー
ストラヴィンスキーのバイオリン協奏曲ってがっつり魂派、とか心が満たされる満足さを感じるコンチェルトとは違うのですが面白いですね。ちょっとインテリ、というかストラヴィンスキーの頭脳派なところが強く出てる、というか。書き手と弾き手と聴き手のマインドゲームというかlight-heartedな戦略のふっかけあいみたいなところがある、みたいなところがあるような。説明が難しい。そして気まぐれさがとにかく快感。
ストラヴィンスキーってフランス的なスタイルの曲をいろいろ書いてますが、似てるとすれば同じくバイオリンが活躍する「兵士の物語」かなあ。
そしてベルリオーズ。
第1楽章にちょっとmanicな狂気が足りなかったかな、とか第2楽章でもっとハープが聴きたかったな、と思ったのですが全体的に楽しい演奏でした。
もう生きててずっとずっと知ってる曲で一回弾いてるんですがそれでも「こんなとこにこんなパートあったのか!」という発見もあり。あと第4楽章で最初のセクションを繰り返すのは本当に初めて聴きました。
第3楽章のティンパニの遠雷すごかったです。クレッシェンドが「これ遠雷じゃない近さ!」というほどでかくて。近いと言えばステージ横の鐘がすっごい近かった!(笑)
デュカスでもそうでしたがファゴットの音の響きが(こういう言葉はあんまりファゴットに使わないのですが)輝かしいオーラを放って広がってる様は心の底からかっこいい!と思いました。(ファゴットはやっぱりフランスの作曲家がうまく使いますね~)
それからベルリオーズではテューバが2人だったのですが、Dies Iraeの超低音がもうobsceneとしかいいようがない下品な音で、この世のものじゃない(まさにこの楽章!)音が最高でしたね!絶対楽しいじゃん、という。
たとえばマーラーの交響曲を聴き終わったときみたいな後に続く充実感、みたいなものだったり、感動した!って感じとは違った、とにかくすがすがしい、書く側、弾く側、聴く側みんなにとって素直に楽しいコンサートで、まるで浴びるように百もの色と感覚を感じることができて。音楽大好き、オケ大好き、フランス音楽大好き、を強く心に抱くようなコンサートでした。
誰かと一緒に、クラシックに詳しくない人と一緒に行ってもまた楽しいコンサートだっただろうなあ。
そして明日明後日はユースオケ(の間を縫って仕事も・・・)。
チェレスタ弾きちょろちょろがんばってきますよ~そして休みも多いのでちょっとリラックスする機会になれば、と。
あとはピアニスト相棒見つかるといいな・・・
今日の一曲: ポール・デュカス 「魔法使いの弟子」
(この人フランス人なのに英語表記なんですね、初めて知りました。そして戻って全部直してきました)
ディズニーの「ファンタジア」で有名になり、もはやあのアニメーションとは切っても切れないようなイメージになっている曲(でもファンタジアの多くの曲のように指揮者ストコフスキにより編曲がされているようです・・・もったいない)。
曲の元としてゲーテの詩があったり、ファンタジアの中では特に原曲・原典に忠実なアニメーション作りとなっているのと、あと曲が元の詩をうまく表現しているなど複数の要因による結果ですかね、その結びつきの強さは。
ちなみにオケの世界では一部の楽器のオーディションに使われることでも知られています。
ソロが多いファゴットはもちろん、鉄琴(聴いたらきっとどこか分かると思います)、そしてホルンもオーディション出現頻度が多いらしいです(メインメロディーのあたり、とは聴いていますが正確には分からないです)。
ホルンとファゴットはでも実戦(=オケで実際に演奏するとき)だとチームワークもものすごくものをいいますね。昨日聴いてて「ここ合わせるの緊張するだろうな」ってところがちらほらと。
聴いてて本当に魔法が魔法に聞こえるのはやっぱりすごいと思いますよ。
楽器の使い方のうまさ、的確さ、センスももちろんそうなのですが、繰り返されるモチーフ・テーマを変形させたり重ねたりするやり方に感覚的な天才さだけでなく頭脳プレーの巧みさも感じられますし。
ただ杖を振れば現れる魔法でなく頭で考え、イメージして自分のエネルギーを消費して形にする魔法なんだな、と。
そのまま聴いていても楽しいですし、物語と照らし合わせながら聴いても楽しいですし、楽器の働きに注目しても面白いですし、曲を通じて繰り返されるテーマを探しながら聴くのも面白い。
何度でも、どんなレベルでも色んな視点で楽しめる名曲です♪
(リンクはやっぱりこういう曲はこの人で聴きたくなるでしょう!ということでデュトワの指揮で。他にもちらほら面白いのが入ってます。)
前回のエントリーに拍手ありがとうございます~
一昨日書いたのですがコンサート行ってきました。
私の第2の師、といえる(or である)Michael Kieran Harveyが演奏するコンサート、ということでいったのですが国立アカデミー主催なのでほかにも知ってる人結構いました。
コンサートはこんな感じでした。
<Australian Voices - Nigel Westlake>
Matthew Hoy (チェロ、監督)
Michael Kieran Harvey (ピアノ)
+国立アカデミーの生徒
プログラム:
Westlake 「Tall Tales But True」
Westlake ピアノソナタ第1番
Westlake 「High Tension Wires」
Westlake 「Rare Sugar」
上記にあるように今回はオーストラリアの作曲家Nigel Westlakeをフィーチャーしたコンサートでした。
ABC Classicsの20世紀カウントダウンではオーストラリアの作曲家のなかで一番高い順位にランクインしていましたWestlake(第29位、「Antarctica Suite」)。IMAXでも上映された映画「Antarctica」や世界的に有名な「ベイブ」など映画音楽も多く手がけたり、テレビ音楽、ニュースのテーマ音楽など広く作曲を手がけている人で。
そして元はフュージョンバンドでドラムをたたいてたこともあるそうです。
ということでいわゆるクラシック音楽のコンサートですがどの曲もクラシックの外にもたくさん影響が感じられるコンサートでした。
そしてさすがはドラマー、というかリズムの強さ!(オーストラリア音楽全体リズムが強い傾向はあります)
なんかリズムの細胞みたいのがあって、それが増殖するみたいな感覚だったり、特定のリズムのパターンが進化ししたりする感覚がリズム好きとしてはたまらない!
さらに演奏する側もさすがアカデミーの若人たち、若い前向きなエネルギーにあふれていますよ。弾いててどの曲も(特にHigh Tension Wires)ものすごーく楽しそうでした。特に複数の奏者が一緒に弾くとエネルギーが増幅するみたいなところのある音楽。
マイケル演奏のピアノソナタ第1番に関しては一言:
もうめちゃくちゃやるなあこの人!(奏者に向けて)
なんでしょうね、前々から頭脳と感性と感情と表現(ピアノを弾くこと)がぶっといラインでつながってるような人なんですが、この曲をものすごく瞬時に、でもものすごく包括的に・詳細に解っている、頭と両手でがっちり把握している感じがひしひしと。あとタッチが瞬時に自由自在に変えられるのが本当にすごい。
そしてこの曲、マイケルのためにWestlakeが書いた曲で、初めて書いた大規模ピアノ曲だそうですが、ピアニストじゃない作曲家がこんなピアノソナタを初めてで書くのか!というのもまあびっくり。
リズムから主にくるものだと思うのですが私もすこーしだけこの曲に何か求めるもの、通じるもの、ちょっとだけもしかしたら理解しかもしれない?ものを感じたのでいつか弾ける・・・かなあ・・・と思いました。
そしてコンサートの後は顔見知りに挨拶して、マイケルに挨拶して。久しぶりでした、前回いつだったかなあ・・・
そうやってマイケルにくっついてたらスタッフ側中心のピアニスト(+監督だったチェリスト)との集まりに混じることになり。
で、初対面の人もいる中いきなり「男できた?」と聞くのにはもうツッコミ入れるあれもなく「できてないよ!(笑)」と普通に答えてしまった(笑)
そしてそこからピアニスト・教育者が集まってるにも関わらず延々とウサギの話に。マイケルと私は元ウサギ飼い主友達でもあるのです(笑)といっても私はもう数年飼ってないですし、今回マイケルのウサギもお亡くなりになったという事情ですが。
ウサギの行動についての話やケガ・病気の話だったり本当に長々とそんな話ばっかりで(笑)
でもそれに混じって、そしてその後改めてゆっくりとありがたい話も聞けました。
マイケルは今のオーストラリアの音楽の行方を案じてるだけでなく、政治や科学や世界全体の行方などについて本当に真剣に考えてる人で。
なかなか自分にはついていけない部分もあるんですが、世界が深刻な状況にあっても音楽をやることの意義だとか、少しでも反芻して学べるところがあったらな、と思っています。
オーストラリアの中でも格差はあるようですが、それでも今アメリカとかと比べるとオーストラリアはまだ音楽において前に進む力が強い、みたいなことをマイケルはいってました。ここ数年オーストラリアで今まさに作曲されているような音楽をいろいろ聴いてますが、確かにオーストラリアの現代音楽ってまだ勢いと前向きなエネルギーにあふれてるように思えますし、奏者のスタイルにしてもそうですし(昨日の演奏を聴くと若い人しっかり地元の音楽引っ張ってるな!と本当に思います)。
自分にできるのは今の作曲家の背中を押すことだ、というマイケル。奏者としてまだまだオーストラリアの「イマココ」の音楽を引っ張ってってるイメージがあるのですが最近は1時間以上は演奏しない、とか数年たったら最後のメルトダウン(実際どういうものかはわからないですが)がくるかも、とかいわれるとなんだかやっぱり悲しいものがあるな、と。
なんかそういう言われ方すると、ね・・・後を追っかけてるオーストラリアのメシアン弾きとしてもっと自分ちゃんとしなくちゃいけないなあ、と思っちゃうのです。(できたらやっぱりオーストラリアの現代音楽ももっと弾きたいです。ただやっぱり優先順位があって・・・)
そんな強烈に考え、感じ、表現して、強烈に後ろ向きで前向きで、現実的ながら一部それを超えてるようなところもあり、とにかくクレイジーなマイケルをある種のRole modelとして、心の中でも師として、これからピアノ弾きとして(メシアン弾きとして、ある種の現代音楽弾きとして)進んでいければなあ、と思わされた一晩でした。
ということで明日はメル響のコンサートに行ってきます~
そういえば秋ですしキーワードto音楽もそろそろやりたいですなあ。
今日の一曲: ドミトリ・ショスタコーヴィチ 「二人でお茶を」より「タヒチ・トロット」
コンサートで初めましての曲って「今日の一曲」ができる場合とできない場合があるのですが、今回はできない場合でした(汗)
オケ曲が最近少なかったですし、最近買ったCDからも紹介していきたいと思うのでちょっとツボったこの曲を。
正確に言えばショスタコーヴィチの作曲でなくてミュージカル曲の編曲なんですよね、このタヒチ・トロットという曲は。
ショスタコーヴィチといえば交響曲、弦楽四重奏曲など「お堅い」ジャンルがメジャーですが、映画音楽も多く手がけている作曲家なんです(あれ、Westlakeと重なるところが)。若い頃はサイレントムービーにピアノ即興で音楽をつけるアルバイトもやってたそうで、ポピュラー音楽文化には結構親しみが深かったようです。
その独特な闇と皮肉と毒が特徴的なのでショスタコーヴィチが音楽スタイル的に「器用」というイメージはちょっとないですが、でもジャズ組曲(同じCDに入ってる)にしろ、この曲にしろ、映画音楽のオケアレンジにしろ、いろいろ聞いてみると「この人いろんなスタイルをものにしてるなー」という感がじわじわ出てきます(これもちょっとWestlakeににてるとこあるかも)
そもそもショスタコだって明るい、Light-heartedで無邪気な曲をかけるんだよ、という(笑)
手回しオルガンっをちょっと思わせる音色や、ちょっとだけ崩したような、カジュアルでリラックスしたおしゃれなスタイルもお手の物。
やっぱりチェレスタ弾きとしてはちょこちょこフレーズの終わりに合いの手を入れるチェレスタパートやハープや鉄琴との絡みがいとおしい♪
コンサートのアンコール(プログラムによってはきっと効果覿面ではないかと)だったりライトミュージックコンサートだったり、デザート的な味を添えるような使い方が見てみたいですね。
(リンクしたCDは持っているのと同じです。なかなかショスタコーヴィチをいいアングルから捕らえてる、聞いてて楽しいかっこいい曲揃いです)
一昨日書いたのですがコンサート行ってきました。
私の第2の師、といえる(or である)Michael Kieran Harveyが演奏するコンサート、ということでいったのですが国立アカデミー主催なのでほかにも知ってる人結構いました。
コンサートはこんな感じでした。
<Australian Voices - Nigel Westlake>
Matthew Hoy (チェロ、監督)
Michael Kieran Harvey (ピアノ)
+国立アカデミーの生徒
プログラム:
Westlake 「Tall Tales But True」
Westlake ピアノソナタ第1番
Westlake 「High Tension Wires」
Westlake 「Rare Sugar」
上記にあるように今回はオーストラリアの作曲家Nigel Westlakeをフィーチャーしたコンサートでした。
ABC Classicsの20世紀カウントダウンではオーストラリアの作曲家のなかで一番高い順位にランクインしていましたWestlake(第29位、「Antarctica Suite」)。IMAXでも上映された映画「Antarctica」や世界的に有名な「ベイブ」など映画音楽も多く手がけたり、テレビ音楽、ニュースのテーマ音楽など広く作曲を手がけている人で。
そして元はフュージョンバンドでドラムをたたいてたこともあるそうです。
ということでいわゆるクラシック音楽のコンサートですがどの曲もクラシックの外にもたくさん影響が感じられるコンサートでした。
そしてさすがはドラマー、というかリズムの強さ!(オーストラリア音楽全体リズムが強い傾向はあります)
なんかリズムの細胞みたいのがあって、それが増殖するみたいな感覚だったり、特定のリズムのパターンが進化ししたりする感覚がリズム好きとしてはたまらない!
さらに演奏する側もさすがアカデミーの若人たち、若い前向きなエネルギーにあふれていますよ。弾いててどの曲も(特にHigh Tension Wires)ものすごーく楽しそうでした。特に複数の奏者が一緒に弾くとエネルギーが増幅するみたいなところのある音楽。
マイケル演奏のピアノソナタ第1番に関しては一言:
もうめちゃくちゃやるなあこの人!(奏者に向けて)
なんでしょうね、前々から頭脳と感性と感情と表現(ピアノを弾くこと)がぶっといラインでつながってるような人なんですが、この曲をものすごく瞬時に、でもものすごく包括的に・詳細に解っている、頭と両手でがっちり把握している感じがひしひしと。あとタッチが瞬時に自由自在に変えられるのが本当にすごい。
そしてこの曲、マイケルのためにWestlakeが書いた曲で、初めて書いた大規模ピアノ曲だそうですが、ピアニストじゃない作曲家がこんなピアノソナタを初めてで書くのか!というのもまあびっくり。
リズムから主にくるものだと思うのですが私もすこーしだけこの曲に何か求めるもの、通じるもの、ちょっとだけもしかしたら理解しかもしれない?ものを感じたのでいつか弾ける・・・かなあ・・・と思いました。
そしてコンサートの後は顔見知りに挨拶して、マイケルに挨拶して。久しぶりでした、前回いつだったかなあ・・・
そうやってマイケルにくっついてたらスタッフ側中心のピアニスト(+監督だったチェリスト)との集まりに混じることになり。
で、初対面の人もいる中いきなり「男できた?」と聞くのにはもうツッコミ入れるあれもなく「できてないよ!(笑)」と普通に答えてしまった(笑)
そしてそこからピアニスト・教育者が集まってるにも関わらず延々とウサギの話に。マイケルと私は元ウサギ飼い主友達でもあるのです(笑)といっても私はもう数年飼ってないですし、今回マイケルのウサギもお亡くなりになったという事情ですが。
ウサギの行動についての話やケガ・病気の話だったり本当に長々とそんな話ばっかりで(笑)
でもそれに混じって、そしてその後改めてゆっくりとありがたい話も聞けました。
マイケルは今のオーストラリアの音楽の行方を案じてるだけでなく、政治や科学や世界全体の行方などについて本当に真剣に考えてる人で。
なかなか自分にはついていけない部分もあるんですが、世界が深刻な状況にあっても音楽をやることの意義だとか、少しでも反芻して学べるところがあったらな、と思っています。
オーストラリアの中でも格差はあるようですが、それでも今アメリカとかと比べるとオーストラリアはまだ音楽において前に進む力が強い、みたいなことをマイケルはいってました。ここ数年オーストラリアで今まさに作曲されているような音楽をいろいろ聴いてますが、確かにオーストラリアの現代音楽ってまだ勢いと前向きなエネルギーにあふれてるように思えますし、奏者のスタイルにしてもそうですし(昨日の演奏を聴くと若い人しっかり地元の音楽引っ張ってるな!と本当に思います)。
自分にできるのは今の作曲家の背中を押すことだ、というマイケル。奏者としてまだまだオーストラリアの「イマココ」の音楽を引っ張ってってるイメージがあるのですが最近は1時間以上は演奏しない、とか数年たったら最後のメルトダウン(実際どういうものかはわからないですが)がくるかも、とかいわれるとなんだかやっぱり悲しいものがあるな、と。
なんかそういう言われ方すると、ね・・・後を追っかけてるオーストラリアのメシアン弾きとしてもっと自分ちゃんとしなくちゃいけないなあ、と思っちゃうのです。(できたらやっぱりオーストラリアの現代音楽ももっと弾きたいです。ただやっぱり優先順位があって・・・)
そんな強烈に考え、感じ、表現して、強烈に後ろ向きで前向きで、現実的ながら一部それを超えてるようなところもあり、とにかくクレイジーなマイケルをある種のRole modelとして、心の中でも師として、これからピアノ弾きとして(メシアン弾きとして、ある種の現代音楽弾きとして)進んでいければなあ、と思わされた一晩でした。
ということで明日はメル響のコンサートに行ってきます~
そういえば秋ですしキーワードto音楽もそろそろやりたいですなあ。
今日の一曲: ドミトリ・ショスタコーヴィチ 「二人でお茶を」より「タヒチ・トロット」
コンサートで初めましての曲って「今日の一曲」ができる場合とできない場合があるのですが、今回はできない場合でした(汗)
オケ曲が最近少なかったですし、最近買ったCDからも紹介していきたいと思うのでちょっとツボったこの曲を。
正確に言えばショスタコーヴィチの作曲でなくてミュージカル曲の編曲なんですよね、このタヒチ・トロットという曲は。
ショスタコーヴィチといえば交響曲、弦楽四重奏曲など「お堅い」ジャンルがメジャーですが、映画音楽も多く手がけている作曲家なんです(あれ、Westlakeと重なるところが)。若い頃はサイレントムービーにピアノ即興で音楽をつけるアルバイトもやってたそうで、ポピュラー音楽文化には結構親しみが深かったようです。
その独特な闇と皮肉と毒が特徴的なのでショスタコーヴィチが音楽スタイル的に「器用」というイメージはちょっとないですが、でもジャズ組曲(同じCDに入ってる)にしろ、この曲にしろ、映画音楽のオケアレンジにしろ、いろいろ聞いてみると「この人いろんなスタイルをものにしてるなー」という感がじわじわ出てきます(これもちょっとWestlakeににてるとこあるかも)
そもそもショスタコだって明るい、Light-heartedで無邪気な曲をかけるんだよ、という(笑)
手回しオルガンっをちょっと思わせる音色や、ちょっとだけ崩したような、カジュアルでリラックスしたおしゃれなスタイルもお手の物。
やっぱりチェレスタ弾きとしてはちょこちょこフレーズの終わりに合いの手を入れるチェレスタパートやハープや鉄琴との絡みがいとおしい♪
コンサートのアンコール(プログラムによってはきっと効果覿面ではないかと)だったりライトミュージックコンサートだったり、デザート的な味を添えるような使い方が見てみたいですね。
(リンクしたCDは持っているのと同じです。なかなかショスタコーヴィチをいいアングルから捕らえてる、聞いてて楽しいかっこいい曲揃いです)
前回のエントリーに拍手どうもです!
今日は仕事が一旦途切れたり、ピアノの先生に電話したら「イースターまで全然あいていない」と言われだいぶショックだったり、エアコンの操作が分からないとやってきた近所に住んでる方にピアノを褒められたり、となんだか色々ありまして。
昨日から背中から頭まで痛くて困ってるなかに一転も二転もなんだか忙しいです。
日本にいる両親と数日に一回はネットでテレビ電話で話すのが習慣で。
いつもは私は母と話し込むことが多いのですが昨日は父とクラシカルギターのレパートリーについて長いこと盛り上がりました。
父はトランペットとギターを若い頃からやっていて、特に家の中だとトランペットはあんまり吹けないので夜ギターを弾いたりしているのを聴いた記憶がいろいろあります。
主にアコースティックで、クラシックだったりあとボサノバなんかも。昨日確認したらこないだ今日の一曲で紹介したバーデン・パウエルの「宇宙飛行士」は父も弾いてたそうで(そうじゃないかな、と思ったんですが記憶があやふやでした)。
これもあやふやな記憶ですが友達と家でビートルズ弾いてたこともあったはず。
なかなかでも音楽畑の友達とはあんまりギターのレパートリーの話は盛り上がれないんですよね。
ギター奏者以外はみんなあんまりしらないみたいで。(作曲科の方にギター弾きの知り合いが居て、初めて会ったときにアランフェス協奏曲やヴィラ=ロボスの協奏曲について話せることにテンションがあがっちゃいましたね)
そんな中で去年トゥーランガリラの彼が「ヴィラ=ロボスのギターのための前奏曲が好き」と言ったときは本当に驚きましたし(作曲畑ながらもピアニストが知ってる、というのとやっぱり好みが似てる、というのでダブル)、本当に嬉しかったのです。
クラシックギターもいろいろあります。
元々ギターのために書かれた曲だとスペイン・ラテン系文化周りがやっぱりメジャーですが、バロック時代のギター曲、リュートや一部鍵盤楽器のための曲、さらにはバイオリン・チェロなどの曲のアレンジもありますし。他にもオケ曲のアレンジだったり編曲レパートリーはかなり大きいものと思われます。
アレンジ曲は面白いです。例えばバッハのバイオリンのための無伴奏パルティータやチェロのための無伴奏組曲をギターで聞くとまた別の世界があって。和音を弾くのに労力が少なくて済むのと響きの長さによる音色の溶け合いはオリジナルでは味わえないですね。(オリジナルもまた素晴らしい曲たちではあるのですが)
別世界、といえばオケ曲であるフォーレの「ドリー」組曲のギターデュエット版(以前紹介しましたね)はオケの色彩とは違うとってもintimateな響きが魅力的です。
父はバッハのシャコンヌ(バイオリンのための無伴奏パルティータニ短調)のギター版を老後に習得したいらしいですが、うちにはCDがないのでどんな風なアレンジになってるかは分からないのが残念・・・
うちは父がスペイン音楽、ブラジル音楽が好きなので親しみが深いのもそちらの方面。
グラナドスの「ゴヤの美女」とか、「Orientale」、「詩的なワルツ集」などだったり。
あと一時帰国のとき父からいただいていったギター音楽を改めて聞いてみて「いいな」と思ったのはファリャの「ドビュッシーの墓に捧げる賛歌」。ギターの深い暗い方の音色がいいんですよねー。
そしてヴィラ=ロボスのギター音楽は自分の中で特別な領域になりつつあります。
ギター協奏曲(特に第2楽章が美しい!)と5つの前奏曲。
「アランフェス協奏曲」で有名なロドリーゴだったら「3つのスペイン風小品」の「パッサカリア」がお気に入り。
そういえば父とは「ギターはフーガを弾けるのか」という話もしましたね。
フーガとはメロディー+伴奏ではなく複数のメロディーが独立して絡み合うタイプの曲。大体3~5声部から成り立っていて、メロディーは特徴的な「テーマ」で始まるようになってて、それが現れたりする様があたかもメロディーがお互いから「逃げている」ように見えるためフーガ=遁走曲、と呼ばれるのです。
フーガを弾くにはとっても複雑な、少なくとも複数のメロディーを同時進行することができる楽器が必要で、通常は鍵盤楽器で弾くものなのですがたまーにハープやバイオリンでも(鍵盤楽器のものよりは単純になりますが)ありますし。
結論としてはギターもごく単純な物(ハープと同じレベルかな)ならフーガも弾けないことはない、ということになりました。
そして最近はボサノバギター周りも改めて意識して(子供の時はぼんやりとですが)聴く様になりました。
以前書きましたがバーデン・パウエルのCD二枚分を一時帰国の時にもらって帰ってきたのでまずそれから。
結構小さいから聴いた記憶があるもの何曲かありますね~やっぱりCDや父が弾いてるのを繰り返し聴いて知らないうちに染みついてたみたいです。
バーデン・パウエルで今まで聴いたうちだとこないだ紹介しました「宇宙飛行士」、それから「Samba Triste」、「Canto de Xango」も良いですし「Candomble」と「Deixa」が特にかっこいいです。最近はまってます。
(ピアノでなんか弾けないかなーそういうのは)
やっぱアコースティックギターは良いですね。もちろん小さい頃から聴いていた記憶と感覚、というのはありますが音が優しいですし音量は小さくとも響きは豊かで音の溶け合いから生じる色彩の曖昧さがまたたまらない。
生で聴くとまた今書いたような特徴がもっと細部まで味わえて。本当に親密なスペースが愛しくなる音楽ですね。
自分で弾きたいかといったらこれ以上弾きたい楽器を増やしても(苦笑)と思うのですが身近でもっと聴きたいなあ、と日頃から思ってます。
(ちなみにギターの奏者、というとまだ勉強不足で、今のところ自分の手元にあるジョン・ウィリアムズ、ジュリアン・ブリーム、バーデン・パウエル、あとオーストラリアが誇るスラヴァ・グリゴリアン(CDは持ってないけど)くらいしか知らないのです。でも4人とも聴いた限りではものすごーく演奏は好きです。これからもっと広げてかないと。)
さて、今日の一曲はこれまた父と話題になった一曲から。
今日の一曲: ニキータ・コシュキン 「アッシャー・ワルツ」
先ほどクラシックにおいてのギターのレパートリーはスペイン・ラテン系とバロック系がメジャーどころ(あくまでも私の知識の範囲からの見解ですが)、と書きましたがこれはどっちでもないジャンルです。
作曲家の名前から想像がつくかもしれませんがロシアの作曲家・ギタリストによる作品だそうで。
ロシアとギターというのは父も私もあんまりぴんとこないつながりだったのですが聴いてみたらなるほど、と思えます。
曲はエドガー・アラン・ポーの短編小説「アッシャー家の崩壊」を元に書かれたそうです(去年頑張って読んだやつだ!思いがけないところに縁があってよかった!)。
あらすじはこちらにあるようにものすごーく暗い、狂気を孕んだポーらしい雰囲気のストーリーですが曲もまたそんな色彩ですね。
曲のスタイルとしてはプロコフィエフ、特に「シンデレラ」あたりに似てますね(調べてみると影響の一つに入ってます。他にはストラヴィンスキーとかショスタコとかロックミュージックとか)。少し暗めの調の上にハーモニー・和音でさらなる暗さを乗っけていく感じが素敵♪この曲調やハーモニーがギターならではの暗さ、深さを出してて良い味してます。
手持ちCD(リンクしました、ジョン・ウィリアムズです!試聴もあります)も大学の図書館のカタログにあるのもどっちも「ギター音楽コレクション」みたいなのでコシュキンの音楽はこれしか入ってない、というのが多いので是非父に彼の他の曲を探して欲しいところです(笑)なんか曲によってはなんらかの特殊奏法を使ってるとか・・・?物凄く興味が湧きます。
ロシアギター、結構ツボかもしれないですわ。
今日は仕事が一旦途切れたり、ピアノの先生に電話したら「イースターまで全然あいていない」と言われだいぶショックだったり、エアコンの操作が分からないとやってきた近所に住んでる方にピアノを褒められたり、となんだか色々ありまして。
昨日から背中から頭まで痛くて困ってるなかに一転も二転もなんだか忙しいです。
日本にいる両親と数日に一回はネットでテレビ電話で話すのが習慣で。
いつもは私は母と話し込むことが多いのですが昨日は父とクラシカルギターのレパートリーについて長いこと盛り上がりました。
父はトランペットとギターを若い頃からやっていて、特に家の中だとトランペットはあんまり吹けないので夜ギターを弾いたりしているのを聴いた記憶がいろいろあります。
主にアコースティックで、クラシックだったりあとボサノバなんかも。昨日確認したらこないだ今日の一曲で紹介したバーデン・パウエルの「宇宙飛行士」は父も弾いてたそうで(そうじゃないかな、と思ったんですが記憶があやふやでした)。
これもあやふやな記憶ですが友達と家でビートルズ弾いてたこともあったはず。
なかなかでも音楽畑の友達とはあんまりギターのレパートリーの話は盛り上がれないんですよね。
ギター奏者以外はみんなあんまりしらないみたいで。(作曲科の方にギター弾きの知り合いが居て、初めて会ったときにアランフェス協奏曲やヴィラ=ロボスの協奏曲について話せることにテンションがあがっちゃいましたね)
そんな中で去年トゥーランガリラの彼が「ヴィラ=ロボスのギターのための前奏曲が好き」と言ったときは本当に驚きましたし(作曲畑ながらもピアニストが知ってる、というのとやっぱり好みが似てる、というのでダブル)、本当に嬉しかったのです。
クラシックギターもいろいろあります。
元々ギターのために書かれた曲だとスペイン・ラテン系文化周りがやっぱりメジャーですが、バロック時代のギター曲、リュートや一部鍵盤楽器のための曲、さらにはバイオリン・チェロなどの曲のアレンジもありますし。他にもオケ曲のアレンジだったり編曲レパートリーはかなり大きいものと思われます。
アレンジ曲は面白いです。例えばバッハのバイオリンのための無伴奏パルティータやチェロのための無伴奏組曲をギターで聞くとまた別の世界があって。和音を弾くのに労力が少なくて済むのと響きの長さによる音色の溶け合いはオリジナルでは味わえないですね。(オリジナルもまた素晴らしい曲たちではあるのですが)
別世界、といえばオケ曲であるフォーレの「ドリー」組曲のギターデュエット版(以前紹介しましたね)はオケの色彩とは違うとってもintimateな響きが魅力的です。
父はバッハのシャコンヌ(バイオリンのための無伴奏パルティータニ短調)のギター版を老後に習得したいらしいですが、うちにはCDがないのでどんな風なアレンジになってるかは分からないのが残念・・・
うちは父がスペイン音楽、ブラジル音楽が好きなので親しみが深いのもそちらの方面。
グラナドスの「ゴヤの美女」とか、「Orientale」、「詩的なワルツ集」などだったり。
あと一時帰国のとき父からいただいていったギター音楽を改めて聞いてみて「いいな」と思ったのはファリャの「ドビュッシーの墓に捧げる賛歌」。ギターの深い暗い方の音色がいいんですよねー。
そしてヴィラ=ロボスのギター音楽は自分の中で特別な領域になりつつあります。
ギター協奏曲(特に第2楽章が美しい!)と5つの前奏曲。
「アランフェス協奏曲」で有名なロドリーゴだったら「3つのスペイン風小品」の「パッサカリア」がお気に入り。
そういえば父とは「ギターはフーガを弾けるのか」という話もしましたね。
フーガとはメロディー+伴奏ではなく複数のメロディーが独立して絡み合うタイプの曲。大体3~5声部から成り立っていて、メロディーは特徴的な「テーマ」で始まるようになってて、それが現れたりする様があたかもメロディーがお互いから「逃げている」ように見えるためフーガ=遁走曲、と呼ばれるのです。
フーガを弾くにはとっても複雑な、少なくとも複数のメロディーを同時進行することができる楽器が必要で、通常は鍵盤楽器で弾くものなのですがたまーにハープやバイオリンでも(鍵盤楽器のものよりは単純になりますが)ありますし。
結論としてはギターもごく単純な物(ハープと同じレベルかな)ならフーガも弾けないことはない、ということになりました。
そして最近はボサノバギター周りも改めて意識して(子供の時はぼんやりとですが)聴く様になりました。
以前書きましたがバーデン・パウエルのCD二枚分を一時帰国の時にもらって帰ってきたのでまずそれから。
結構小さいから聴いた記憶があるもの何曲かありますね~やっぱりCDや父が弾いてるのを繰り返し聴いて知らないうちに染みついてたみたいです。
バーデン・パウエルで今まで聴いたうちだとこないだ紹介しました「宇宙飛行士」、それから「Samba Triste」、「Canto de Xango」も良いですし「Candomble」と「Deixa」が特にかっこいいです。最近はまってます。
(ピアノでなんか弾けないかなーそういうのは)
やっぱアコースティックギターは良いですね。もちろん小さい頃から聴いていた記憶と感覚、というのはありますが音が優しいですし音量は小さくとも響きは豊かで音の溶け合いから生じる色彩の曖昧さがまたたまらない。
生で聴くとまた今書いたような特徴がもっと細部まで味わえて。本当に親密なスペースが愛しくなる音楽ですね。
自分で弾きたいかといったらこれ以上弾きたい楽器を増やしても(苦笑)と思うのですが身近でもっと聴きたいなあ、と日頃から思ってます。
(ちなみにギターの奏者、というとまだ勉強不足で、今のところ自分の手元にあるジョン・ウィリアムズ、ジュリアン・ブリーム、バーデン・パウエル、あとオーストラリアが誇るスラヴァ・グリゴリアン(CDは持ってないけど)くらいしか知らないのです。でも4人とも聴いた限りではものすごーく演奏は好きです。これからもっと広げてかないと。)
さて、今日の一曲はこれまた父と話題になった一曲から。
今日の一曲: ニキータ・コシュキン 「アッシャー・ワルツ」
先ほどクラシックにおいてのギターのレパートリーはスペイン・ラテン系とバロック系がメジャーどころ(あくまでも私の知識の範囲からの見解ですが)、と書きましたがこれはどっちでもないジャンルです。
作曲家の名前から想像がつくかもしれませんがロシアの作曲家・ギタリストによる作品だそうで。
ロシアとギターというのは父も私もあんまりぴんとこないつながりだったのですが聴いてみたらなるほど、と思えます。
曲はエドガー・アラン・ポーの短編小説「アッシャー家の崩壊」を元に書かれたそうです(去年頑張って読んだやつだ!思いがけないところに縁があってよかった!)。
あらすじはこちらにあるようにものすごーく暗い、狂気を孕んだポーらしい雰囲気のストーリーですが曲もまたそんな色彩ですね。
曲のスタイルとしてはプロコフィエフ、特に「シンデレラ」あたりに似てますね(調べてみると影響の一つに入ってます。他にはストラヴィンスキーとかショスタコとかロックミュージックとか)。少し暗めの調の上にハーモニー・和音でさらなる暗さを乗っけていく感じが素敵♪この曲調やハーモニーがギターならではの暗さ、深さを出してて良い味してます。
手持ちCD(リンクしました、ジョン・ウィリアムズです!試聴もあります)も大学の図書館のカタログにあるのもどっちも「ギター音楽コレクション」みたいなのでコシュキンの音楽はこれしか入ってない、というのが多いので是非父に彼の他の曲を探して欲しいところです(笑)なんか曲によってはなんらかの特殊奏法を使ってるとか・・・?物凄く興味が湧きます。
ロシアギター、結構ツボかもしれないですわ。
まず結論から: 私が弾くことになるチェレスタは修理されていない=今年もポンコツなようです。
行ってきましたユースオケのリハーサル!
今日は調整・変則スケジュールなので欠席者も多かったですが主にハーリ・ヤーノシュでなんとか解決できたこといろいろありました。
それにしても今年になって指揮者さんが変わった(というか一年ゲスト指揮者を迎えるという体制になりました)ことである程度のメンバーチェンジはあると懸念してましたが面識があるのが今日出席していた中ではたったの2人!というびっくりな結果に。
ユースオケっていろいろな事情で毎年メンバーが卒業したり入ってきたりで強い楽器とかオケ全体の水準が常に変わるものなのですが、今回は自然な変動の域をちょっと超えているので大丈夫かな・・・と。
その反面、高校卒業近く~大学生くらいの奏者って(私がこういう物言いをする立場であるかはちょっとおいといて)とっても音楽的な成長が速い時期で、特に大学での経験や、それからこうやってユースオケでリーダーなどのポジションを任されるようになったりで頭角を現したり、これからまた良い方向に向かって行くことは期待されます。
特にちょっとだけ面識のある、ダフニスの時に第2オーボエを吹いてた男の子は今回のコンサートではハーリ・ヤーノシュでちょこちょこソロのある第1オーボエを任せられていて、結構大役なので密かに応援してたりします。
今日のリハーサルは主にハーリ・ヤーノシュでした。30分もしない曲ですし、ものすごく聴いてて楽しい曲なのですが、これがなんだか一筋縄では行かなさそう。
(ピアノパートはちなみにまだ誰が弾くか決まってないようです。ショスタコには2人もハープ要るけど大丈夫かな?)
ピアノパートも見た感じそうなんですが、たまーに上手く書かれてない、というよりは特定の楽器にとって弾きやすく書いてないパッセージがちらほらあるんですよね。木琴とか、ホルンとか、シンバルとか、ちょこちょこと。
打楽器はたまに楽譜に書いてあることが不十分で奏者から奏者に(先生から生徒に)実戦経験で伝えてくテクニックがあるようですが、それがシンバルのパートに垣間見れたり(第4楽章だったかな)。
あ、あとハーリ・ヤーノシュはリハーサルの時に「じゃあここから始めよう」という印の番号の振り方がだいぶめちゃくちゃなようで(汗)私の弾いてる第2楽章は間違いようがないやつなんですが、奏者の好みから言えば頻度は少ないよりも多い方がいいですよ。
あとはたまに管楽器(とくにホルン?)であるんですが複数の奏者が一緒の長いメロディーなどを吹いてるときにどうしても途切れちゃいけない!という場合に一人ずつブレスの位置をずらすことがあるんですが、それをリハーサル中にちゃんと決めなくちゃいけなくてなんだか改まった感じになっちゃったのが面白かった(今回リハーサルを担当したのはこのリハーサルのみ担当の弦楽器奏者の指揮者さんなんですが、管楽器の人なら「勝手に(or適当に)あとでやって」ってなったかもなあ、と)
それから途中でソロでメロディーを弾いてる楽器に弦のピチカートを指揮者なしで合わせる練習も面白かったです。ユースではたまにやるんですけどね、アンサンブルの鍛錬として。(ピチカートはずれるとすぐわかるので大事)私もちょっとこっそり自分の楽器の下でリズム合わせてましたが相手の音を聞くいい練習になります。
それからショスタコもやりましたよー、第2楽章の最初から途中まで(なので私は結局弾かなかったのですが)。
ユースオケのサマーキャンプでこの曲に出会ってからなんと12年強。今日リハーサルした部屋はまさにこの曲を私が初めて弾いた同じ場所で。ただ居る場所は部屋の反対側。
あの時はチェロでしたが今でも弾いた部分はチェロパートかなり覚えてます(まあスコアも持ってますしね)。
第2楽章っておそらくこの交響曲で一番難しい楽章ですが、たどたどしい中すでに鬼気迫るものもありました。
12年前も最初のフルリハーサルはこんな感じだったのかなあ、なんて思いながら。
そういえば今回は欠席者がいたのでまだあれでしたが、次回から耳栓必要ですね、絶対。あのかなりクローズドな環境で打楽器が本気の本気を出すとは考えにくいですが本当に当日まで実際の演奏場所ではリハーサルできないのでそうセーブばっかりもしてられないかな・・・難しいところです。
ということで期待・疑問入り交じった初リハーサル。
次回は2週間後、実際にコンサートで指揮する方とのリハーサルがあります。
その前と後にちょっと間があく時期があるのですが、結構難しいこのレパートリーがなんとかまとまるといいな、と思います。
あとはハープとピアノもなんとか一緒に(汗)
そしてどんな形であれ、12年の時を経てショスタコーヴィチの交響曲第11番に再会できたのは嬉しいです。
色々言いたいこと話したいこといっぱいの曲ですが少しでもここで消化できたらなあ、と思います。
今日の一曲: カミーユ・サン=サーンス 「動物の謝肉祭」より「森の中のカッコウ」
前々回コダーイやったんで、そしてショスタコももうちょっと待ちたいので今日は前々から紹介してみたいな、と思った曲を。
サン=サーンスの「動物の謝肉祭」といえばチェロとピアノの「白鳥」がダントツに有名で、そしてフィナーレもディズニーの「ファンタジア2000」に取り上げられたり、フィナーレや「水族館」など一部の楽章がテレビなんかでもちょこちょこ使われたりして聴かれる機会も多いですが他はあんまり・・・なイメージも。
そもそも「動物の謝肉祭」は元々はオケ曲でなく、ピアノ2台と比較的小さなアンサンブル(楽器編成はwikipediaに)から成る曲で(でも後にオケ曲として演奏される版もあります)。あと指揮者、そして演奏と共に詩(Ogden Nashのものが英語では有名)を読む語り手がいる場合もあります。
内容はユーモアに溢れていて・・・というかパロディー、皮肉のオンパレード。批評家や身の回りの人物や自分までもを標的にしてカリカチュアにしてしまう、という。
個々の楽章については個別に紹介したいのですが、音楽でジョークを飛ばすやりかたが割とわかりやすくできていて、なんか音でジョークを作る基本みたいなところも多々あります。
そんな中でもまた違ったユーモアを見せるのがこの「森の中のカッコウ」。ピアノとクラリネットのデュエットの曲です。
ピアノは森の中を表す和音の連なりをずっと弾いて。これがさすがフランス!といいますか、他のサン=サーンスの作品でも見られるシンプルで美しいハーモニーの連なりです。
で、クラリネットはカッコウの鳴き声で合いの手を入れる、という。本当に「カッコウ」の繰り返し。
この曲の何が面白いって、生演奏だとクラリネットがアドリブカッコウをやらかしてくれるところです(笑)
調子を変えてみたり「カッコウ、カコカコカコカコ」とか増やしてみたり(でも実際にカッコウはホトトギスの仲間ですしそういう風に鳴くこともありますよね)、とにかくここは奏者のユーモアのセンスに任せたフリーダムゾーン発動です!あくまでも最初は普通に始めるところがミソ(笑)
私の持ってる録音はレナード・バーンスタインが指揮・語り(オリジナル)をつとめている録音なのですが、カッコウは100%楽譜通りに吹いてます。
ただ!この録音は曲の解説がものすごくわかりやすいのと、あとなんと「白鳥」をチェロでなくコントラバスが担当してたり、若い音楽家達(そのうち例えばコントランバスのゲイリー・カー(当時20歳)は後に偉大な奏者として知られるようになっています)を集めた演奏だったり、ものすごく面白くておすすめな録音です。
さらにカップリング曲がプロコフィエフの「ピーターと狼」で、どちらも子供向けにも良い曲ですね~
今探してみたら全く同じCDはないものの、私の持ってる上記2曲にさらにブリテンの「青少年のための管弦楽入門」が同じくバーンスタインの語りで入ってる、これは合わせるとオーケストラの各楽器の音とかオケ全体の魅力、音楽的なユーモアの表し方がものすごくわかりやすく聴ける、という3曲を一枚で楽しめる最強のCDに仕立て上げられてるじゃないか!
ということでリンクしますね(笑)
カッコウは是非ちょっとカジュアルな場での生演奏を、そして「動物の謝肉祭」全体としては上記CDをどうぞ。
行ってきましたユースオケのリハーサル!
今日は調整・変則スケジュールなので欠席者も多かったですが主にハーリ・ヤーノシュでなんとか解決できたこといろいろありました。
それにしても今年になって指揮者さんが変わった(というか一年ゲスト指揮者を迎えるという体制になりました)ことである程度のメンバーチェンジはあると懸念してましたが面識があるのが今日出席していた中ではたったの2人!というびっくりな結果に。
ユースオケっていろいろな事情で毎年メンバーが卒業したり入ってきたりで強い楽器とかオケ全体の水準が常に変わるものなのですが、今回は自然な変動の域をちょっと超えているので大丈夫かな・・・と。
その反面、高校卒業近く~大学生くらいの奏者って(私がこういう物言いをする立場であるかはちょっとおいといて)とっても音楽的な成長が速い時期で、特に大学での経験や、それからこうやってユースオケでリーダーなどのポジションを任されるようになったりで頭角を現したり、これからまた良い方向に向かって行くことは期待されます。
特にちょっとだけ面識のある、ダフニスの時に第2オーボエを吹いてた男の子は今回のコンサートではハーリ・ヤーノシュでちょこちょこソロのある第1オーボエを任せられていて、結構大役なので密かに応援してたりします。
今日のリハーサルは主にハーリ・ヤーノシュでした。30分もしない曲ですし、ものすごく聴いてて楽しい曲なのですが、これがなんだか一筋縄では行かなさそう。
(ピアノパートはちなみにまだ誰が弾くか決まってないようです。ショスタコには2人もハープ要るけど大丈夫かな?)
ピアノパートも見た感じそうなんですが、たまーに上手く書かれてない、というよりは特定の楽器にとって弾きやすく書いてないパッセージがちらほらあるんですよね。木琴とか、ホルンとか、シンバルとか、ちょこちょこと。
打楽器はたまに楽譜に書いてあることが不十分で奏者から奏者に(先生から生徒に)実戦経験で伝えてくテクニックがあるようですが、それがシンバルのパートに垣間見れたり(第4楽章だったかな)。
あ、あとハーリ・ヤーノシュはリハーサルの時に「じゃあここから始めよう」という印の番号の振り方がだいぶめちゃくちゃなようで(汗)私の弾いてる第2楽章は間違いようがないやつなんですが、奏者の好みから言えば頻度は少ないよりも多い方がいいですよ。
あとはたまに管楽器(とくにホルン?)であるんですが複数の奏者が一緒の長いメロディーなどを吹いてるときにどうしても途切れちゃいけない!という場合に一人ずつブレスの位置をずらすことがあるんですが、それをリハーサル中にちゃんと決めなくちゃいけなくてなんだか改まった感じになっちゃったのが面白かった(今回リハーサルを担当したのはこのリハーサルのみ担当の弦楽器奏者の指揮者さんなんですが、管楽器の人なら「勝手に(or適当に)あとでやって」ってなったかもなあ、と)
それから途中でソロでメロディーを弾いてる楽器に弦のピチカートを指揮者なしで合わせる練習も面白かったです。ユースではたまにやるんですけどね、アンサンブルの鍛錬として。(ピチカートはずれるとすぐわかるので大事)私もちょっとこっそり自分の楽器の下でリズム合わせてましたが相手の音を聞くいい練習になります。
それからショスタコもやりましたよー、第2楽章の最初から途中まで(なので私は結局弾かなかったのですが)。
ユースオケのサマーキャンプでこの曲に出会ってからなんと12年強。今日リハーサルした部屋はまさにこの曲を私が初めて弾いた同じ場所で。ただ居る場所は部屋の反対側。
あの時はチェロでしたが今でも弾いた部分はチェロパートかなり覚えてます(まあスコアも持ってますしね)。
第2楽章っておそらくこの交響曲で一番難しい楽章ですが、たどたどしい中すでに鬼気迫るものもありました。
12年前も最初のフルリハーサルはこんな感じだったのかなあ、なんて思いながら。
そういえば今回は欠席者がいたのでまだあれでしたが、次回から耳栓必要ですね、絶対。あのかなりクローズドな環境で打楽器が本気の本気を出すとは考えにくいですが本当に当日まで実際の演奏場所ではリハーサルできないのでそうセーブばっかりもしてられないかな・・・難しいところです。
ということで期待・疑問入り交じった初リハーサル。
次回は2週間後、実際にコンサートで指揮する方とのリハーサルがあります。
その前と後にちょっと間があく時期があるのですが、結構難しいこのレパートリーがなんとかまとまるといいな、と思います。
あとはハープとピアノもなんとか一緒に(汗)
そしてどんな形であれ、12年の時を経てショスタコーヴィチの交響曲第11番に再会できたのは嬉しいです。
色々言いたいこと話したいこといっぱいの曲ですが少しでもここで消化できたらなあ、と思います。
今日の一曲: カミーユ・サン=サーンス 「動物の謝肉祭」より「森の中のカッコウ」
前々回コダーイやったんで、そしてショスタコももうちょっと待ちたいので今日は前々から紹介してみたいな、と思った曲を。
サン=サーンスの「動物の謝肉祭」といえばチェロとピアノの「白鳥」がダントツに有名で、そしてフィナーレもディズニーの「ファンタジア2000」に取り上げられたり、フィナーレや「水族館」など一部の楽章がテレビなんかでもちょこちょこ使われたりして聴かれる機会も多いですが他はあんまり・・・なイメージも。
そもそも「動物の謝肉祭」は元々はオケ曲でなく、ピアノ2台と比較的小さなアンサンブル(楽器編成はwikipediaに)から成る曲で(でも後にオケ曲として演奏される版もあります)。あと指揮者、そして演奏と共に詩(Ogden Nashのものが英語では有名)を読む語り手がいる場合もあります。
内容はユーモアに溢れていて・・・というかパロディー、皮肉のオンパレード。批評家や身の回りの人物や自分までもを標的にしてカリカチュアにしてしまう、という。
個々の楽章については個別に紹介したいのですが、音楽でジョークを飛ばすやりかたが割とわかりやすくできていて、なんか音でジョークを作る基本みたいなところも多々あります。
そんな中でもまた違ったユーモアを見せるのがこの「森の中のカッコウ」。ピアノとクラリネットのデュエットの曲です。
ピアノは森の中を表す和音の連なりをずっと弾いて。これがさすがフランス!といいますか、他のサン=サーンスの作品でも見られるシンプルで美しいハーモニーの連なりです。
で、クラリネットはカッコウの鳴き声で合いの手を入れる、という。本当に「カッコウ」の繰り返し。
この曲の何が面白いって、生演奏だとクラリネットがアドリブカッコウをやらかしてくれるところです(笑)
調子を変えてみたり「カッコウ、カコカコカコカコ」とか増やしてみたり(でも実際にカッコウはホトトギスの仲間ですしそういう風に鳴くこともありますよね)、とにかくここは奏者のユーモアのセンスに任せたフリーダムゾーン発動です!あくまでも最初は普通に始めるところがミソ(笑)
私の持ってる録音はレナード・バーンスタインが指揮・語り(オリジナル)をつとめている録音なのですが、カッコウは100%楽譜通りに吹いてます。
ただ!この録音は曲の解説がものすごくわかりやすいのと、あとなんと「白鳥」をチェロでなくコントラバスが担当してたり、若い音楽家達(そのうち例えばコントランバスのゲイリー・カー(当時20歳)は後に偉大な奏者として知られるようになっています)を集めた演奏だったり、ものすごく面白くておすすめな録音です。
さらにカップリング曲がプロコフィエフの「ピーターと狼」で、どちらも子供向けにも良い曲ですね~
今探してみたら全く同じCDはないものの、私の持ってる上記2曲にさらにブリテンの「青少年のための管弦楽入門」が同じくバーンスタインの語りで入ってる、これは合わせるとオーケストラの各楽器の音とかオケ全体の魅力、音楽的なユーモアの表し方がものすごくわかりやすく聴ける、という3曲を一枚で楽しめる最強のCDに仕立て上げられてるじゃないか!
ということでリンクしますね(笑)
カッコウは是非ちょっとカジュアルな場での生演奏を、そして「動物の謝肉祭」全体としては上記CDをどうぞ。