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前回のエントリーに拍手ありがとうございます。
なんだかスケジュールとしてはそんなに忙しくないはずなのにめまぐるしい。
今日も一日休みという名目だったのですが動き回ってたのが大半だったような・・・
ただコンサートは行きました。メル響でメシアンやるとなっちゃ聴きにいかずにはいられない。
ただ土曜の昼のコンサートに行くのは久しぶり。(もう一つが月曜の夜でバレエのレッスンの時間だったため)夜のコンサートの方がなんか緊張というかムードがあるというか、一日の終わりをコンサートでしめれるのが好きなのかもしれません。ただメシアンは昼が似合う(取り出し)。
さてコンサートのプログラムはこんな感じ。
メルボルン交響楽団「Mozart's Piano Concerto No. 17」
指揮:Sir Andrew Davis
ジョアキーノ・ロッシーニ 「泥棒カササギ」序曲
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト ピアノ協奏曲第17番(ピアノ:Jean-Efflam Bavouzet)
(休憩)
オリヴィエ・メシアン 「異国の鳥たち」(ピアノ:Jean-Efflam Bavouzet)
ヨハネス・ブラームス 交響曲第3番
最後の交響曲も含めこじんまりした曲揃い。ブラームスの3番についてはSir Davisのコンサート間トークによるとコンサートの〆にふさわしい華やかさがないと巷で言われてるそうですが、例えばこういう控えめな曲ばっかり揃えるプログラムもそれはそれで面白いし効果的。
「泥棒カササギ」序曲、部分部分が有名な曲ですがこんなにスネアドラムがかっこいい曲だとは知らなかったです。ステージの後ろの右と左に2人、多分スネア部分の設定を変えてあるのかちょっと違う音の太鼓コンボ。かっこよかった。
そして母が常日頃(昔ホルン吹いてたときに)よく「豆のような」細かい音を出すことがあった(そしてあんまり面白くなかった)という話をするのですがロッシーニもモーツァルトも正に豆でしたね。
モーツァルト・・・は正直ぼんやりだったなあ。そもそもモーツァルトに関してはレクイエム>交響曲・ピアノ以外協奏曲>ピアノソナタ>ピアノ協奏曲みたいなところがあって(数曲例外はありますが)、この曲に特別愛着はなかったなあ。
そして(自分にとって)メインのメシアン。「異国の鳥たち」はちゃんとした音質の録音も持ってないので聴けてよかったー。木管が異様に多く弦がなく金管も最小限で打楽器は4人くらい?にソロのピアノというかなり変則的な編成(ステージのレイアウトも結構変わってます)で奏でるヨーロッパ以外の様々な地域の鳥たちの共演。演奏時間16分ですが47種類もいるそうですよ。
まずはソロ。モーツァルトで「なんかちょっと走りやすい演奏だな(そして自分もそういうところあるんだよな)」と思ってたのがメシアンでしっくり来た。確かにああいう弾き方は鳥の声のパッセージにふさわしいというか。いろんなピアニストのメシアンちょこちょこ聴いてますがみんなある種の神経質さがあるような印象で、これもそんな感じでした。とはいえ鳥としてものすごく安定しててリズムもキレがあって聴いてて楽しいピアノソロでした。
そしてメシアンといえば打楽器もすごい。鍵盤状の木琴鉄琴の様々な(テクニカルな感じの)鳥の鳴き声を奏でる縦横無尽の活躍もすごかったですし、その後ろで要所要所に出てくる銅鑼群(大きいオーケストラ銅鑼と小さくて調音してある銅鑼いくつか)もかっこよかった。銅鑼って普段は大きい編成のオケでいろんな音が交錯してるときに演奏することが多いのですが今回は銅鑼だけ聴くことも多く、その響きの豊かさにびっくりしました。もっと銅鑼が聴きたくなる。
ブラームスの交響曲のなかでちょっとこじんまりしている第3番。なんか無駄がなくて、でも最初から最後まで充実している(トッポか)。
今回一つ前がメシアンだった影響もあったのか色彩豊かなブラームスでした。こないだ今日の一曲のチャイコの5番で書いた「交響曲のリズム」が特に第4楽章で生きる曲だと思うのですがちょっとリズムはにぶめだった印象。
ブラームスの3番といえば元チェロ弾きにとっては第3楽章の冒頭のソロがやっぱり印象強いですね。あとでホルンやオーボエも弾いてるメロディーですがここはザ・チェロ。元々重みのあるメヌエット・スケルツォ相当の楽章が好きなのですがこの曲のしっとりさとチェロの美しさは特別。毎回メロメロです(笑)
そんなわけで後半のメシアンではご機嫌&若干ハイになってからのしっとり堅実ブラームスで落ち着くという2コースでなんかものすごく満足なコンサート終わりでした。やっぱり華やかさとは別の楽しみもいいですね。
あとは今回ブラームスやモーツァルトを目当てにコンサートに来た人がメシアンの音楽にちょっとでも興味をもってくれたことを願うのみ。「異国の鳥たち」はそんなにとっつきやすい曲ではないですがそんなにとっつきにくい曲でもないはずなので、たとえほんの数人でも何かとっかかりを覚えてくれたらな。
今日の一曲: オリヴィエ・メシアン 「異国の鳥たち」
やっぱこれでしょ今回は。さっきは一応内容全部書かないでおいたんですよ。(ブラームスも紹介したいのですがそれはまた今度録音聴いてゆっくり紹介します~)
コンサート間トークでSir Davisがメシアン(と奥さん)に会ったという話をしていて、やっぱり現在活躍中の音楽家でメシアンにお目にかかれた人って結構いるんだなーうらやましいなーと思いました。ニアミスとまでは言えませんがかなり近い時代のすれちがいだからやっぱり惜しい。
ちなみにSir Davisは元オルガン奏者で(びっくり!)、なのでメシアンの音楽には深く縁があるそう。なんでもメシアンはバッハ、フランクと並んでオルガン音楽の三大作曲家だとか。
同じくメシアンが書いた「鳥のカタログ」はフランスの様々な鳥をその生息環境とともに描いた作品ですが、この「異国の鳥たち」はちょっと勝手が違います。
「異国の鳥たち」はヨーロッパ以外(アジア、南北アメリカなど)の様々な地域の鳥たちをコラボさせるというか一同に集めて共演させるといった趣旨の曲。なので生物学的(鳥類学的)よりも音楽的、ファンタジー的(そして総称的なエキゾチック)な作品になっています。
この曲に限らず異国的・エキゾチックってなんだろう、と考えると熱帯的な色彩ってのはやっぱ大きいかなーと思います。Cardinalの鮮やかな赤をはじめ日常的にあまり見ない色が鳥の歌声に乗せてありとあらゆるところに極彩色。
そして音楽においてエキゾチックな演出としてはリズムもよく使われますね。普段周りにいる鳥とは違う鳴き声リズムに加え銅鑼の音やギリシャ・インドのリズムを使うことでエキゾチックを演出します。
とはいえ最初のピアノのソロはIndian Minah、オーストラリアやマレーシアなどではスズメ並みによくいる鳥だったり(汗)でもやつら普段聴いててもものすごく鳴き声の要素のレパートリーがかなり豊富なんですよ。普通にいるからってなめちゃいけない。
プログラムに書いてあったのですがメシアンは自分の作品を弾く前に鳥の声を聴いて欲しいと言ったそうです。インターネットで世界中の実に様々な鳥の鳴き声が聞ける時代ですが(下手すりゃ数時間楽しめる)、まずは身近な鳥の声にも忘れず耳を傾けることから始めるべきなのかなと思います。鳥の声とその環境、2つともメシアンの音楽の大事なパーツ。
リンクしたのはエサ=ペッカ・サロネンの演奏の録音。「峡谷から星たちへ」がカップリング曲で入ってるのがおいしいです(北米つながりですね)。他にももちろんマダム・ロリオの演奏のもありますし、岩城宏之さんが指揮してるアンサンブル金沢の演奏も。
ちなみにメル響が前回初めてこの曲を弾いたのも岩城さんの指揮でだそうで、レア曲ながら意外に初演から年数経ってないうちに弾いてたのに驚きました。メル響たまにそういうとこあるから面白い。
なんだかスケジュールとしてはそんなに忙しくないはずなのにめまぐるしい。
今日も一日休みという名目だったのですが動き回ってたのが大半だったような・・・
ただコンサートは行きました。メル響でメシアンやるとなっちゃ聴きにいかずにはいられない。
ただ土曜の昼のコンサートに行くのは久しぶり。(もう一つが月曜の夜でバレエのレッスンの時間だったため)夜のコンサートの方がなんか緊張というかムードがあるというか、一日の終わりをコンサートでしめれるのが好きなのかもしれません。ただメシアンは昼が似合う(取り出し)。
さてコンサートのプログラムはこんな感じ。
メルボルン交響楽団「Mozart's Piano Concerto No. 17」
指揮:Sir Andrew Davis
ジョアキーノ・ロッシーニ 「泥棒カササギ」序曲
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト ピアノ協奏曲第17番(ピアノ:Jean-Efflam Bavouzet)
(休憩)
オリヴィエ・メシアン 「異国の鳥たち」(ピアノ:Jean-Efflam Bavouzet)
ヨハネス・ブラームス 交響曲第3番
最後の交響曲も含めこじんまりした曲揃い。ブラームスの3番についてはSir Davisのコンサート間トークによるとコンサートの〆にふさわしい華やかさがないと巷で言われてるそうですが、例えばこういう控えめな曲ばっかり揃えるプログラムもそれはそれで面白いし効果的。
「泥棒カササギ」序曲、部分部分が有名な曲ですがこんなにスネアドラムがかっこいい曲だとは知らなかったです。ステージの後ろの右と左に2人、多分スネア部分の設定を変えてあるのかちょっと違う音の太鼓コンボ。かっこよかった。
そして母が常日頃(昔ホルン吹いてたときに)よく「豆のような」細かい音を出すことがあった(そしてあんまり面白くなかった)という話をするのですがロッシーニもモーツァルトも正に豆でしたね。
モーツァルト・・・は正直ぼんやりだったなあ。そもそもモーツァルトに関してはレクイエム>交響曲・ピアノ以外協奏曲>ピアノソナタ>ピアノ協奏曲みたいなところがあって(数曲例外はありますが)、この曲に特別愛着はなかったなあ。
そして(自分にとって)メインのメシアン。「異国の鳥たち」はちゃんとした音質の録音も持ってないので聴けてよかったー。木管が異様に多く弦がなく金管も最小限で打楽器は4人くらい?にソロのピアノというかなり変則的な編成(ステージのレイアウトも結構変わってます)で奏でるヨーロッパ以外の様々な地域の鳥たちの共演。演奏時間16分ですが47種類もいるそうですよ。
まずはソロ。モーツァルトで「なんかちょっと走りやすい演奏だな(そして自分もそういうところあるんだよな)」と思ってたのがメシアンでしっくり来た。確かにああいう弾き方は鳥の声のパッセージにふさわしいというか。いろんなピアニストのメシアンちょこちょこ聴いてますがみんなある種の神経質さがあるような印象で、これもそんな感じでした。とはいえ鳥としてものすごく安定しててリズムもキレがあって聴いてて楽しいピアノソロでした。
そしてメシアンといえば打楽器もすごい。鍵盤状の木琴鉄琴の様々な(テクニカルな感じの)鳥の鳴き声を奏でる縦横無尽の活躍もすごかったですし、その後ろで要所要所に出てくる銅鑼群(大きいオーケストラ銅鑼と小さくて調音してある銅鑼いくつか)もかっこよかった。銅鑼って普段は大きい編成のオケでいろんな音が交錯してるときに演奏することが多いのですが今回は銅鑼だけ聴くことも多く、その響きの豊かさにびっくりしました。もっと銅鑼が聴きたくなる。
ブラームスの交響曲のなかでちょっとこじんまりしている第3番。なんか無駄がなくて、でも最初から最後まで充実している(トッポか)。
今回一つ前がメシアンだった影響もあったのか色彩豊かなブラームスでした。こないだ今日の一曲のチャイコの5番で書いた「交響曲のリズム」が特に第4楽章で生きる曲だと思うのですがちょっとリズムはにぶめだった印象。
ブラームスの3番といえば元チェロ弾きにとっては第3楽章の冒頭のソロがやっぱり印象強いですね。あとでホルンやオーボエも弾いてるメロディーですがここはザ・チェロ。元々重みのあるメヌエット・スケルツォ相当の楽章が好きなのですがこの曲のしっとりさとチェロの美しさは特別。毎回メロメロです(笑)
そんなわけで後半のメシアンではご機嫌&若干ハイになってからのしっとり堅実ブラームスで落ち着くという2コースでなんかものすごく満足なコンサート終わりでした。やっぱり華やかさとは別の楽しみもいいですね。
あとは今回ブラームスやモーツァルトを目当てにコンサートに来た人がメシアンの音楽にちょっとでも興味をもってくれたことを願うのみ。「異国の鳥たち」はそんなにとっつきやすい曲ではないですがそんなにとっつきにくい曲でもないはずなので、たとえほんの数人でも何かとっかかりを覚えてくれたらな。
今日の一曲: オリヴィエ・メシアン 「異国の鳥たち」
やっぱこれでしょ今回は。さっきは一応内容全部書かないでおいたんですよ。(ブラームスも紹介したいのですがそれはまた今度録音聴いてゆっくり紹介します~)
コンサート間トークでSir Davisがメシアン(と奥さん)に会ったという話をしていて、やっぱり現在活躍中の音楽家でメシアンにお目にかかれた人って結構いるんだなーうらやましいなーと思いました。ニアミスとまでは言えませんがかなり近い時代のすれちがいだからやっぱり惜しい。
ちなみにSir Davisは元オルガン奏者で(びっくり!)、なのでメシアンの音楽には深く縁があるそう。なんでもメシアンはバッハ、フランクと並んでオルガン音楽の三大作曲家だとか。
同じくメシアンが書いた「鳥のカタログ」はフランスの様々な鳥をその生息環境とともに描いた作品ですが、この「異国の鳥たち」はちょっと勝手が違います。
「異国の鳥たち」はヨーロッパ以外(アジア、南北アメリカなど)の様々な地域の鳥たちをコラボさせるというか一同に集めて共演させるといった趣旨の曲。なので生物学的(鳥類学的)よりも音楽的、ファンタジー的(そして総称的なエキゾチック)な作品になっています。
この曲に限らず異国的・エキゾチックってなんだろう、と考えると熱帯的な色彩ってのはやっぱ大きいかなーと思います。Cardinalの鮮やかな赤をはじめ日常的にあまり見ない色が鳥の歌声に乗せてありとあらゆるところに極彩色。
そして音楽においてエキゾチックな演出としてはリズムもよく使われますね。普段周りにいる鳥とは違う鳴き声リズムに加え銅鑼の音やギリシャ・インドのリズムを使うことでエキゾチックを演出します。
とはいえ最初のピアノのソロはIndian Minah、オーストラリアやマレーシアなどではスズメ並みによくいる鳥だったり(汗)でもやつら普段聴いててもものすごく鳴き声の要素のレパートリーがかなり豊富なんですよ。普通にいるからってなめちゃいけない。
プログラムに書いてあったのですがメシアンは自分の作品を弾く前に鳥の声を聴いて欲しいと言ったそうです。インターネットで世界中の実に様々な鳥の鳴き声が聞ける時代ですが(下手すりゃ数時間楽しめる)、まずは身近な鳥の声にも忘れず耳を傾けることから始めるべきなのかなと思います。鳥の声とその環境、2つともメシアンの音楽の大事なパーツ。
リンクしたのはエサ=ペッカ・サロネンの演奏の録音。「峡谷から星たちへ」がカップリング曲で入ってるのがおいしいです(北米つながりですね)。他にももちろんマダム・ロリオの演奏のもありますし、岩城宏之さんが指揮してるアンサンブル金沢の演奏も。
ちなみにメル響が前回初めてこの曲を弾いたのも岩城さんの指揮でだそうで、レア曲ながら意外に初演から年数経ってないうちに弾いてたのに驚きました。メル響たまにそういうとこあるから面白い。
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