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~名もない蛾と虹の錯乱~ 内の思いと外の色彩をつらつらと。
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レールは続くよ
前回のエントリーに拍手&拍手コメントありがとうございます!
前回書いた様なバランスは決して不動の理想があるわけじゃなくてある程度の妥協は常に必要だったり、年齢や諸々の要素によって変わる可能性がいつでもあったり、やっぱり一筋縄ではいきませんね。常に模索です。

さて引っ越し準備進行中です。なんとか。
以前書いたと思うのですが引っ越し先はすぐそこで。でも今のところと比べて使える公共交通機関のオプションと手軽さはぐっと増える&上がるロケーション。
その変化と、それから年末年始のダイヤ改正なんかもあってこないだFlinders St駅とFederation Squareの観光情報センターでめぼしいパンフレットなどなど拾ってきました。ちょっとわくわくしますね。

もともとメルボルンは(というかオーストラリア全体?)道路はよく作るけど公共交通機関にはあんまり政府が力を入れてくれない風潮があるのですが、ここ最近なんだか色々起こっているのが見て取れるようになりました。
前々からこれからの公共交通機関の展望みたいなものを関係団体・機関のウェブサイトで見たり鉄道関連フォーラムで読んだりしたものですが、それが実現する気配が明確になってきてさらにエキサイトしてきました。
要するにメルボルンの電車とかトラムのネットワークやシステムが発展してより良いものになってくプロセスとその周りのもろもろを見るのが好きなちょっとした鉄道オタクになってしまったのかも??(それって何鉄なんですか)

まず一つ変わったのが電車と一部トラム路線が金・土曜日はオールナイトになったこと。まだお試し段階らしいですが(なのでトラムが全路線じゃない)果たしてどんな結果になるかが楽しみ。良い方向に動いてくれるといいんだけど。

↑はまだ目には見えませんが、目に見える変化もあります。
今現在、そしてこれから数年かけてメルボルンの各地で踏切を無くす工事が行われています。各路線の特に危険度が高い踏切を優先的に、さらに踏切に隣接する駅も新しくする所が多いようで。すでに1箇所(しかもトラムと交差するとこだった)で工事が終わり、身近でも準備工事が進められてたり。鉄道フォーラムを見ると工事に関する地理的な課題とか背景情報も見れてさらに面白い。

駅の改装はなかなか難しいとこで。
メルボルンの現代建築ってあんまりデザインよろしくないものが多いし、そもそもメルボルンの駅のデザインで人気なのってHawthornとかArmadaleとか古き良き建築なんですよね。
(今度の引っ越し先の最寄り駅もちょっとさびれた感じではありますが古き良き要素もあって。新しくするなら古い部分を活かして欲しいって声もあります)
ちなみに「世界で最も美しい駅14選」にメルボルンのサザンクロス駅が選ばれてますが、美しいってほどではないというのが巷の評価。ただ不評ってわけでもないんですよね。広くて施設もあるしアクセスもそこそこいいし。(騒音の反響をなんとかしてくれれば・・・)

多分一番大きいプロジェクトはシティを縦断する地下トンネルを通す企画かな。
現在シティでは地下鉄がぐるっと回るように通ってますが、トンネルのキャパが限られてるのがダイヤの不効率にも繋がってたり、あとシティの北・南で電車の駅がないけどあると便利な場所に電車を通す目的で新しくMetro Railトンネルを作る予定だそう。(その後で路線の再分配をして効率化とか)
もちろんシティの地下を通るというとシティ内の様々な施設や店や交通にも多大な影響が出るのですが、交通や駅、さらにはシティ自体がどう変わるかは興味深い。

地下トンネルも実現すると思ってなかったのですが、同じく実現すると思ってなかったSouthlandショッピングセンターの駅新設(現存路線で駅と駅の間に作られる)や空港までつなぐ路線もこれから着手されるようで。楽しみだけどちょっとびっくりしています。

メルボルンの公共交通機関って電車+トラム+バス合わせても日本の都会には到底及ばない遅れっぷりですし、今プランとしてある分全部終わってもまだ全然追いつかないとは思いますが、それでも進歩していくのを見るのは楽しいです。プランニングとか工事とか、公やフォーラムでのディスカッションや。わくわくしますね。
ただやっぱりその過程で様々なところに不具合や不便がでてくるのは避けられないので、お知らせもちゃんと見て賢く公共交通機関を使いたいです。インターネットがあって本当によかった。


今日の一曲: バルトーク・ベーラ 管弦楽のための協奏曲 第3楽章「悲歌」



ブーレーズ追悼今日の一曲やってなかったのでやっと。
ブーレーズといえば自分にとってはモダニズムを体現したような思考と感性の作曲家で(未だによく分からない音楽ではあります)、多分その次に「ブーレーズの指揮するバルトークが好きでたまらない」という印象が来ます。

とはいえ私がブーレーズのことを(作曲家としても指揮者としても)知ったのは大学に入ってから。
今回紹介する「管弦楽のための協奏曲」はショルティ指揮の演奏が生まれる前から?デフォルトで、それも素晴らしいのですが日本のテレビ番組の録画でブーレーズ指揮・パリ管の演奏を聴いたときは衝撃を受けました。バルトークってこれだ!みたいな精密さとドライさとパワフルさ。

機械的とまではいわないけど正確で純度が高いのがbrute forceよりもパワーになるんですよね。(例えば今仕事でちょくちょく見るような、工場で精製された物質みたいなイメージ)
そしてそれが聴いててものすごく気持ち良い。すかっとするししっかり心に響く。

その録画の演奏ではこの第3楽章の闇が限りなく透き通ってる感じが好きで。バルトークの「夜の音楽」の蒸留されて精製されたバージョンというか。その透明さと、つかみどころのない不気味さと、それからクライマックス部分でがっつり心の裏にくる暗いインパクトと。
あとあの演奏で何が一番すごかったかというとこの楽章の最後の最後のピッコロの音のクリアさとその音が作る雰囲気。あんなピッコロなかなか聴けない。

ブーレーズ指揮の録音だと手元には他にも同じくバルトークの「中国の不思議な役人」(この録音大好き!)など、あと師匠にあたるメシアンの「ミのための詩」や「七つの俳諧」など、それからヴァレーズの作品は多分全部ブーレーズ指揮で持ってる。それを考えると自分にとってかなり重要な音楽家なんだなあ。
ただそれでもブーレーズ指揮・作曲の作品ってまだまだ聴きたいし揃えたいのでじわじわ買いたいです。まずはもっとバルトークを。

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