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~名もない蛾と虹の錯乱~ 内の思いと外の色彩をつらつらと。
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Counting
ちょっとまた間があきましたー。
仕事をがんばって進めてピアノもそこそこにやってるけど他にはあんまりやってない、というのもありますがやっぱり冬は気分が低めでどうもエネルギーがなくなり気味。特に夜にそうだからゲームをやるのもちょっと少なくなってるような。

ピアノもちょっと伸び悩み中。ただオケで弾く分はなんとかなってきたかな。
有名でノリもいいバーンスタイン(ウェストサイドストーリー)はもちろん(とはいえ細かいディテールや移動がまだまだ)、今回完全なる初めましてなコープランド(クラリネット協奏曲)も大分落ち着いてきたかな。

コープランドは以前「アパラチアの春」を弾いたことがありますが今回も似た感じのトリッキーさですね。ロジカルなんだけどリズムとかビートを数えるところに難しさがある。
しかもどっちもフルオケじゃないのでただでさえピアノが聞こえやすいのに楽器使いがかなりオープンな感じなのでがんがんピアノのパートが聞こえてしまう。もっと周りにサポートが欲しいと思うこと多々。これはリハと本番でビビらないと良いな。

以前も書いたと思いますが私は休みの小説・ビートを数えるのが大変苦手です。多分音楽に関することで一番苦手なこと。4拍子が続いても4小節を超えれば自信がなくなってくる。要するに数えることに対する集中力が続かない。

なので対策としては:
(1)とにかく曲を覚える、自分のパートだけじゃなく全体の流れも
(2)その上で使えるキューを書き入れる
(3)小説の数をフレーズに合わせて分ける
などのテクニックを使ってます。これも自分の耳がオケの音を聴くこと(=そして分解すること)に慣れていてとにかく頭のなかにがーっと音楽を詰め込むことが得意だからできること。
一つ苦手なことがあれば他の何かで補えることはよくあります。

ただそれでもやっぱりどうしても数えなくちゃいけない箇所は出てきます。
曲の流れから読んだりカンを使って入る場所を見極めたり、がなぜか効かない箇所もある。特にバルトーク、コープランドが経験上多い気が。メシアン(トゥーランガリラ)は?と思ったのですが意外にこの2人よりはカンもきく場面が多い気がします。
(あと今回のコープランドに限っては楽譜の小説数の区切りがフレーズ・セクションに沿ってなくて5の倍数になってるのがビジュアル的に助けにならなかったり)

バルトークで印象に残ってるのは「管弦楽のための協奏曲」のチェロパートで、第5楽章の冒頭すごい速く進むなか同じ小説の繰り返しが17回??くらいあって、常にどこで変わるか分からなかった。今も分からない。ティンパニのあの基本のハンガリーのシンコペーションのパターンがあって途中で変わるのがいけないんだよなあれ。
でもピアノ協奏曲第2番(同じくチェロ)とかでもかなり真剣に数えてたはず。

他に上記テクニックが弱いのはメロディーが直感的に感じるビートと楽譜上ではずれてる場合。
バロック時代の音楽でも「なんでこれ小節半分ずれてるの?」みたいな曲はたくさんありますし、今回のコープランドで中間部のメインのメロディーも思ったところにはまらない。
それからもう一つ良い例がトゥーランガリラの最終楽章。メインのメロディーがたまにずれて始まる(全員分)。多分(弾いてるパートによっては)恐ろしくトリッキー。

こういうときどうするかというととりあえず最初に他のパートの楽譜とかスコアとか見ながら聴いて視覚で矯正できないか試みるのですが、大体できないので諦めて耳の感覚に従うことに。
本番で迷うのだけは避けたいのでそっちのほうが確実なんですが、難点は自分が考えてることと指揮者の動きが食い違うのでもしも何かが起こったとき(去年のラフマニノフみたいに)指揮者の動きをとっさに頼りにできない可能性が出てくること。

ただ今回指揮者だけでなくソリストが知ってる人なんである程度の安心感はあります。もちろんそれだけでこの曲を乗り切れるわけではありませんが、安心って大事。これからバーンスタインもコープランドもリハーサルを重ねて安心(+もしもの対策)を積み重ねていきたいと思います。次回のリハーサル(来週火曜日)が楽しみ。

さて、もうちょっと書くことを見つけたいですね。外に出てないってだけじゃなくてアンテナも鈍ってる。ちょっとは暖かくなってきたようなので少しは変わるかさて。


今日の一曲: バルトーク・ベーラ ピアノ協奏曲第2番 第1楽章



ピアノでこの曲を弾くことは(手の大きさもあり)きっとないと思うし、チェロでオケ伴奏をやることも今後ないと思うのですが、それでも数えるのが苦手な自分にとってはまるで自分のことのように震え上がる本当にformidableな曲です。

特にこの第1楽章。よかったー弦楽器は第1楽章休みでって思いましたし今も思います。数える分にも弾く分にもこんな難しい曲はなかなかないんじゃないかな。
この曲もそうですし管弦楽のための協奏曲もそうなのですが、バルトークは同じメロディーをずらして重ねる(フーガみたいに)のが好きで、だから前述「メロディーがずれて始まってると混乱する」&「メロディーのキューを頼りにしている」私のようなタイプの人間には恐ろしい。

ただバルトークのこの金管の複雑ながらパワフルな活躍ってすごい楽しいです。
第1奏者のみならず全員が個別に活躍して、それが結果的に一つの音楽として機能する。
チームワークってすごいなーといつも思います。

そしてソロのピアノもオケに負けずのパワフルさ。何回も書いてますがバルトークの音楽における打楽器としてのピアノの目覚め。裸足で踊るピアノです。
協奏曲第2番は無理そうですが(あーでも第2楽章とか捨てがたい・・・)バルトークのこのワイルドで原始的な、でも最高にロジカルで計算された踊りをピアノで踊ってみたいです。
(バレエで踊るのももちろん面白そう)

色々偉大なピアニストが録音出してるし手持ちのがそのなかで良いものなのかイマイチ自信が持てないのですがこのコヴァセヴィッチの演奏は割とクリーンで聴きやすいはず。特にこういう曲だと録音がちょっと古くてクリアじゃないのが気になっちゃう人なのです。
あとこれはピアノ協奏曲第2番ですが第1番と第3番も是非。第1番の暗いワイルドさと夜の音楽のミステリアスさ、そして第3番の打って変わった純粋な美しさと合わせて全く違う魅力の3曲が揃います。

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