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~名もない蛾と虹の錯乱~ 内の思いと外の色彩をつらつらと。
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コンサート「Beethoven and Beyond」第4弾感想
久しぶりにバレエに行ったら太腿の後ろ側が筋肉痛ですこんばんは。
ただ思ったほど広い範囲で筋肉痛じゃなかったのでとりあえず良しということにしています。
それより遅れをとった分を取り戻さなければ。

こないだの更新の前の日に友人のコンサートに行った感想を書いてなかったので改めて。
Beethoven and Beyondシリーズの今年ラストでした。

Beethoven and Beyond Recital Four
ピアノ: Tristan Lee & Gintaute Gataveckaite
フランツ・シューベルト 幻想曲 D.940
ヨハネス・ブラームス ハンガリー舞曲第5, 11, 17番
(休憩)
モーリス・ラヴェル 「マ・メール・ロワ」
ピョートル・チャイコフスキー 「眠れる森の美女」組曲(ピアノ連弾編曲:ラフマニノフ)より序曲とワルツ

というオール連弾プログラムでした。
兎にも角にもベートーヴェンがいない(笑)まあ前半のシューベルトとブラームスはベートーヴェンに音楽的にも作曲家の人間的な意味でも濃く繋がってますが。

シューベルトよかったですね。哀しいというには濃すぎる色彩と、河でも時でもない流れがものすごくシューベルトで。連弾だからこその分厚さが感じられる演奏でした。同じ事はブラームスにも言えますね。
ラヴェルはまだまだこれから、といった印象でしたが自分がとにかくこの曲には厳しいので(汗)

一番連弾うまくいってるな!と思ったのはチャイコフスキーでしたね。2人のチームワークもうまいこといってたし、チャイコのバレエの華やかさ、そしてピアノの音の豊かさが素晴らしくて。あとあのワルツはいつ聴いても楽しい。ついでに言えばディズニーはチャイコの曲をそのまま使っていい仕事した。

連弾って(特に夫婦とか今回みたいにパートナー同士で弾くと)見ててほっこりするんですよね。殺伐した2人だとそもそも演奏までこないってのもありますが、物理的に距離が近いなか繊細なチームワークを繰り広げて、曲もまたこぢんまりした感じの曲が多いみたいですし。

とはいえ連弾で活躍する奏者ってそんなに多くなかったり。ピアニスト同士共演するのが(時間だったりその他の理由だったり)難しかったり、レパートリーがかなり限られてるのもあるかな。今回のコンサートで弾かれたあたりが最高のレパートリーであと諸々知られてない曲がそんなに多数はない感じで点在してたり。私もちょこちょこ連弾経験あるのですが楽しいんだけどいつもはやらないかなーみたいな感じ。

で、今年のBeethoven and Beyondは(ベートーヴェンさん不在の中)おしまいだったわけですが来年の存続はまだ分からないそうです。やろうと思えば同じテーマで続けられるそうですが(まあベートーヴェンより後の作曲家はみんななんらかの形で直接的・間接的にその流れを汲んでいるので要するになんでもOKとも言える)、さてどうなるか。
一聴衆としては続けて欲しいですね。そのそのベートーヴェンからの流れを楽しんだりピアニスト以外の人にも味わってもらったり、聴き広げる楽しみとかも含め。
そういう音楽的なことはもちろんですが日曜日の午後にあの教会(St Stephens Anglican Church, Richmond)で心地よいこぢんまりしたリサイタルでゆったり音楽を聴くのは貴重な時間&機会だと思うので。是非続けてほしいなー。

今回演奏した二人はもうすぐ中国で演奏旅行だそうで。いい旅になるといいな。


今日の一曲: モーリス・ラヴェル 「マ・メール・ロワ」(ピアノ連弾版)第3楽章「パゴダの女王レドロネット」



この曲はもう2,3回紹介してるかもしれないけど気にしない。それだけ好きな曲なのです。
ラヴェルの少数精鋭な作品、どれも魅力があるし弾いて愛着がある曲も多いのですがその中でも(投票のときとかに)一番にこれを選んでしまう。

だってこの「マ・メール・ロワ」は愛せずには居られない素敵な曲で。題名通り「おとぎ話」の曲なのですが、その小さな世界に詰まったミニチュアのディテールの愛しさ、色彩のファンタジー。もうたまらないです。

で、その細かいところを楽しむならやっぱオケ版じゃないかなーと思うのですが元々連弾曲として書かれてますしその連弾ならではの技巧や表現も最高級だと思うのでこちらもオススメ。そして出来れば音だけでなく実際に「見る」ことができる映像or生演奏がオススメ。

オケ・連弾どっちも弾きましたがこの第3楽章は自分の曲だと勝手に思ってます。小さい手に有利・チェレスタソロ・アジア風・ミニチュア・元のおとぎ話で蛇が出てくる(この楽章だけ知られてないおとぎ話なんです、不思議な事に)と自分有利(?)要素がてんこ盛り。

それにしてもこの曲、以前書いたと思うんですが連弾といっても子供2人が弾く用に書かれた曲で。題材とは裏腹に色々難しいところもありますが(そりゃあ色々手抜きなしのラヴェルですから)子供たちは技巧的・表現的にどうクリアしたんだろう。最終楽章のグリッサンドで流血とか聞いてますが。

リンクしたのはもちろん大人の演奏。というか聞いてみて改めて「おー大人の演奏だー」となりました。アルゲリッチ&プレトニョフのコンビすごいなー。ただ今ちょっと試聴しただけだとピアノ2台のカップリング曲(シンデレラ)の方がのびのびしてるかも・・・?

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