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~名もない蛾と虹の錯乱~ 内の思いと外の色彩をつらつらと。
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年末年始の音楽話2つほど
待ち人ならぬ待ちものが色々まだまだこないようで今日も空のポストをのぞく日々。
クリスマス周りの郵送の諸々は過ぎたはずなんだけどなあ・・・どうしたことか。

それはそうと年末から書いてなかった音楽話2つほど書いておきたいやつをここで。

米クラシックラジオチャンネルWQXRの現代音楽チャンネルQ2 Musicが毎年現代音楽カウントダウンをやってるのですが(本家は本家でクラシック音楽全般のカウントダウンをやってるようです)、時差だったり忙しかったり聴けないながらもここ数年結果をちょっと気にしてて(ただ投票は今回忘れてしまいましたが・・・)。
今年も(向こうで)年が明けて見てみたらなんか面白いことになってました。
実際の50位から1位のリストはこんな感じ。過去20年の作品という縛りがありますが、作曲家の名前はもう色んなところで聴く、絶賛活躍中の人々ばかり。

やっぱり今年もアメリカ周りが多いなーと思いながらイギリスのアデスが大編成の曲3つランクインしててものすごい力を感じます(Tevot48位、Polaris18位、Asyla9位)。Asylaはちなみに1997年作曲なので今回で最後かな。
個人的には21位にゴリホフの「3つの歌曲」が入ってるのがとても嬉しい。現代にこんな歌曲が花咲かせてるのはほんと貴重で素晴らしい音楽。
最近勢いがある作曲家の代表格、John Luther Adamsも20位と5位という上の方に入ってきてますね。癒やし的な音楽の需要も高いだろうし今年も伸び続けるかな。

そしてこのカウントダウンで毎回注目すべきは女性作曲家の活躍。第1位に輝いたCaroline Shawを筆頭にかなりの数の女性が名を連ねています。この中だと巨匠級のKaija Saariahoは3曲ランクインしてるのが特に凄い。彼女の作品も比較的古いのは範囲外になってくのかもしれないけど後からもどんどん来てるようで。これも今後が楽しみです。

さて、ここからもう一つの音楽の話。
前も書いたのですがユースオケのサマーキャンプの指揮者育成のお手伝いのピアノ弾きのお仕事で、ピアノ編曲のpdfが一昨日来たので昨日今日と初見でそれはもうブルドーザーの様に弾き進めました。

なんてったってベートーヴェン7番が難しい(第1楽章のあのリズムがピアノだと弾きにくい)。そしてはげ山の一夜は音があっちらこっちら行くのでこれもピアノ向きではない。
他のほとんどの曲は知ってるってだけでなんとか特攻して最低限弾けるみたいなレベルでした。
来週本当に大丈夫かなあ。
そもそもが結構無茶振りの域に入ってる仕事だったような気がしないでもないですがまあしょうがない。

その中で「フィンランディア」の編曲がなんかものすごくピアノに向いてる感じでよかったです。チャイコ5番とシェヘラザードもちょこちょこ変えれば使える感じですがフィンランディアは今後また改めて弾きたいです。

ということで明日も明後日も小さいkindle Fire(6インチ)の画面を見て練習です。意外とそれでも音が分かるもんですがやっぱデジタルで楽譜見るなら新しいでかいiPadが良いようですね。


今日の一曲: オスバルド・ゴリホフ 「3つの歌曲」より「Lúa Descolorida」



ゴリホフの3つの歌曲はどれが一番好きと聞かれてもずっと悩んでられるくらいどれも違う感じで好きな曲で(ラヴェルの夜のガスパールとかと同じく)。クラムを介して現代の歌曲のレパートリーに出会って良かったなあーと心から思う歌曲です。

第1楽章のヘブライ+ラテンテイストが合わさった暗い情熱にも心揺さぶられますし、第3楽章のひたすら透明で静かな中の密かな震えも大好きですが、この第2楽章「Lúa Descolorida」の純粋な美しさにもたまらなく悶えます(心の中で)。

この曲の最初で、ソロを歌うDawn Upshawの歌声がもう液体かというほど溶けるのが素晴らしいです。人間が歌ってるってのがちょっと信じられないくらい自然に重力が働いている。
歌曲ってだいたいメロディーの存在感が強いですがこの曲に至ってはメロディーと歌声が曲の雰囲気を強く支配している?ようなところがあって人の声ってほんとすごい。

そしてやっぱり歌曲って(大編成であっても)intimateなところがあって、生で聴きたくなるんです。ゴリホフがオーストラリアで演奏されるようにならないかなあ。こっちで弾いたり歌ってりしてる人っているのかなあ。
あとそろそろゴリホフの作品も聴き広げたい所。大規模作品にも手を出したいぞー。

あ、そういえばシルクロード・アンサンブルのドキュメンタリー映画「The Music of Strangers」がこちらの映画館(Cinema Nova)で上映始まったのですが、ゴリホフさんも何回かちょろっと出てます。(最近のプレビューにも出てましたね)
文字で経緯を読むだけでもキャラの濃い人ですが映画で見て「キャラ濃いなー!」とさらに思いました。モノマネされてたし(映画の中で)。

そしてリンク探したら日本語のタイトルも色々ありましたね。まあいいや本文はこのままで。

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