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~名もない蛾と虹の錯乱~ 内の思いと外の色彩をつらつらと。
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ちょっと風がそよそよと
ちょっとだけ新鮮な風が吹いてきたかも。

昨日は音楽友達のバースデーでBYO家飲み(キリンのシードルを二本持ってきました)でした。
私がまだメシアン弾いてない頃大学でメシアン弾いてた先輩と初めて会ったり、なんかクラシック音楽畑の小ささに驚くこと色々。
大学を出た後海外に行った音楽仲間も多いのですが、海外から帰ってくる(+パートナーを連れてくる)人もそこそこいるようで。住みよさだったり、あと現代音楽音楽(あとダンスもらしいです)で色々やりやすいとい文化背景があるらしく。

それで似たような話だとオーストラリアでメルボルンってのは文化のミックス的に他の都市とかなり違うみたいです。私はあんまり他の州都に行ってないのですが、色んな文化背景の人が混在しててそれが普通、みたいな感じなのはほぼメルボルンだけだとか聞きました。(最近ホバートいったんですけど人口がだいぶ少ないんで比較しづらいですね、でもまあアジア人は少なかったかも)
なので観光はあれですが街の雰囲気という意味でも外国からメルボルンにもっと遊びに・住みに来て欲しいと改めて思いました。

さてその同じパーティーで去年シューベルトを歌った(友人の)友人の歌手に「あんたらのおかげでシューベルト弾きたくなったよ」と話したら「シューベルトの歌曲のピアノ編曲も色々あるよ-」とそそのかされた(?)ので今日探してみたらかなり有りました。しかもリスト編曲中心に。
リスト版の「魔王」は有名ですが他にもたくさんシューベルトの歌曲編曲しているみたいで。しかもシューベルトに限らずリストはピアノ編曲が多い!ベートーヴェンの交響曲やワーグナー辺りも有名ですが幻想交響曲とかまで手がけてたのは初耳。逆にピアノ編曲結構やってるイメージのラフマニノフは曲数は意外と少なかった。

とりあえず著作権ひっかからない20世紀初頭より前の音楽ならIMSLPに楽譜アップされてるので(便利ですよ-)シューベルト歌曲リスト編曲でちょっと探してみて絞り込んでとりあえず以下の3曲を印刷してみました。
(1)「白鳥の歌」より「影法師(ドッペルゲンガー)」
(2)「冬の旅」より「菩提樹」
(3)「水の上で歌う」

(知ってはいるのですが今改めて一覧スクロールしてたら編曲はされてないけど面白そうな歌曲がいっぱい!)
とりあえず(1)は去年その前述元凶の友人達が歌ってかなり記憶にのこった曲。短くてインパクトあるし影だから今弾いてるアデスのDarknesse Visibleと相性がよさげ?ただピアノだけでどうなってるかなー。
「菩提樹」はだいぶ前から好きな歌曲で、ピアノで弾けたらいいなーと憧れがあります。楽譜見たら結構リスト分入ってるみたいで果たして技巧的に弾けるか自信ないのですが今でなくてもそのうち。
そして(3)も実はアデスの音楽から(四重奏曲Arcadianaの楽章タイトルから)知った曲。だいたい20~21世紀から遡って元ネタを見つけるのがデフォルトな自分。それで今日歌曲版・ピアノ版初めて聴いてみたのですが歌詞の自然美題材と対照的になんか魔物が住んでそうな曲ですねこれ(汗)これもピアノ編曲のフレーバーが強いんで見た目難しいんですが・・・夜ガス「絞首台」に続いて魔物に魅入られたい気持ちがひしひし。

ということで初見の楽しみ&ピアノソナタまで行かないシューベルトの楽しみが増えました。
秋冬これで過ごせる、というほどではないですがとりあえず短期的な刺激。
引き続きアンテナ広げて行きたいと思います。


今日の一曲: フランツ・シューベルト「水の上で歌う」(リスト編曲版)



ほんと最近弾きたい音楽の好みが不健全なような。Darknesse Visibleから絞首台から、ついでに言えばその前のウンディーネの水+魔物から、それでこの曲に(実際あるかないかわからないけど)魔物を見つけてしまって。
未だに悩んでるインクサンプルも油断すると青緑の深めなところが多いしなんか似たような変な偏りに囚われているのか・・・

この「水の上で歌う」は調号・エンディングが「変イ長調」で書かれてるのですが実際曲の半分ぐらいが実質「変イ短調」で。今弾いてる即興曲みたいなシューベルトのヘ短調の暗さも独特ですがこの曲みたいなシューベルトの「変イ短調と変イ長調の明暗の紙一重」にも色んな意味でヤバい物を感じます。あとシューベルトの転がるようなきらめくような速めのパッセージ(特に水面を表すような)と変イ短調の組み合わせもなかなかすごいです。

何をするにしてもシューベルトの「変さ」「独特さ」「ヤバさ」って一見素通りしちゃうくらいに繊細でさりげないんですよね。この曲にしても歌詞が前述のとおり自然美を歌う美しい詩なのですが、でも最初この曲を聴いたときからものすごい自分のセンサーがアラート出していて。
なんでそんなに危ない物を感じるのか自分でもよくわからなくてびっくりです。でもその分好きな曲であることは確か。

ただ一つ言えるのはウンディーネにもあるように水は美しい顔で優しく手招きしながら人を(物理的に・精神的に)深みに引きずり込んで溺れさせて沈めようとしているものなので、そういう意味での危うさはあるかなー。そこまでひっくるめて炎とか水とかもっとピアノでも色々遊んでみたいです。

今日ようつべで録音をあさってたらホルヘ・ボレットの名前がこの曲の演奏に関して多く出てたので探してみたらちょうどシューベルト歌曲のリスト編曲を集めたCDが出てきました。(2)の菩提樹も入ってるし魔王も入ってるし、これ私も欲しいなあ。

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