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~名もない蛾と虹の錯乱~ 内の思いと外の色彩をつらつらと。
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Wellness?
日本はGWで仕事もあんまり来ないし月初めだったんで古い書類シュレッダーにかけて(音が苦手なのでデジ耳+ネクロダンサーBGMのコンボ使用)インクがなくなりそうだった万年筆を洗浄しました。こないだ届いた球形のシリンジ・注射器型シリンジどっちも大活躍。さっぱりしました。

メルボルンの気候の方は着実と冬に向かっていてヒーターを付ける時間がだいぶ長くなりました。
なんとか起床時間はキープしてますがドクターが言ってた通りタイマー付きのヒーターがあるといいのかも。

そんなタイミングでアメリカの双極性障害患者支援団体bphopeからのメルマガで、「How Can You Tell When You’re Well?」というタイトルのメールが送られてきました。
(アメリカの団体なんでちょっと予想外の時刻にメールが来るので「おっ」と注意をひかれます。あと双極性障害特化なので躁方面とかの話も多くて重宝してたり)

つまりこの質問は日本語に直すと「どういう時に調子が良いとわかるの?」という感じ。
メンタルヘルスに限らず短期的・長期的に病気を患ったりしているとどうしても調子が悪いことにフォーカスしてしまいますし、その病気が重いと調子が良い状態を想像することすらできなくなるもので。
ちなみに今回原文に「well」という言葉が使われてるので「相対的に調子が良くなった」状態でないのですが、双極性障害の話であることを考えると「健康な状態」みたいな言葉を使うのはちょっと躊躇われました。うーんやっぱり翻訳って難しい。

もちろん調子が良いと感じるときは人それぞれ、そして同じ人でも病気のステージにより変わってきます。
このメルマガで紹介されてた患者さんにとっては「広い範囲(スペクトラム)の感情を感じるようになったとき」と書いてありました。双極性障害は両極端な感情が特徴的な症状なので感情の幅については確かに広いのですが、その極端な部分だけでなくその間の様々な感情を感じることができる、というのは確かに大きいと思います。

うつや双極性障害の症状としては上記通り感情の症状がよく知られていますが、それだけでなく思考や行動(人間関係とか含む)にも影響がおよびます。
私の場合感情は概ねなんとかコントロール内なのと、感情は自分で結構アセスしにくいなーと感じることが多いので「行動」関連で調子の指標を設定することが多いです。

例えば起床時間はどうか、仕事とかピアノでの集中力はどうか、身の回りは片付けられてるかどうか、諸々行動するのに腰が重くなってないか。
特に身の回りが散らかるのは自分にとって余裕がないか調子が悪いかどっちかのサイン。逆に散らかってるのが気になって片付けずにはいられないのは余裕・調子が回復したサインです。
同じ行動関係でも食欲とか睡眠時間・質に関しては調子良いときも悪い時もあんまり変わらないことが多いので自分にとっては参考になりづらかったり。

自分の調子をモニタリングするにあたって「調子が悪いサイン」を知っておくのも大切ですが「調子が良いサイン」を知っておくのも同じくらい大切だと思います。
改善に向かっていくときも、降下に注意しなきゃいけないときも。今の自分だと「大丈夫かな?」と思ったときに「まだまだ大丈夫なんで通常運転キープでどうぞー」と確信を持って言えるのがありがたい。まだ調子が悪くないなら保守的になる必要はないですしそうしないほうがいいですし。

とはいえ調子が良いからって無理したり調子にのったりはいけませんね。
これからちょこちょこ忙しくなるので安全確認怠らないでいこうと思います。


今日の一曲: ジョージ・クラム マクロコスモス第2巻 第8楽章「A Prophecy of Nostradamus [Symbol]」



なんか久しぶりにクラムの公式サイトにこんにちわしに行ったら近いうちにクラムの新しいピアノ曲集の初演があるというお知らせが。しかもプレビュー動画をみたら「Book I」の文字(=続編あり!?)、そして各楽章が絵画にリンクしててダリとかシャガールとかクレーとか出てくるとか、俺得すぎて泣きながら爆発しそうでした。
クラムが元気でなにより、そしてピアノに帰ってきてくれて本当にありがたい。私もクラムにいずれ戻りたい。

ということで祝杯代わりにクラムの「前の」ピアノ曲集マクロコスモスから。マクロコスモスでピアノ1台のために書かれてるのは第1巻と第2巻。色々な意味で対になっている感がありますが私が弾いてて得意としてたのは第2巻。
それも技巧がどうとかいうよりは世界観だったり音楽外の色々が自分によりすっとくるというのが理由でした。クラムでそういう感覚ってすごい大事だと思います。

マクロコスモス第1・2巻は各12曲で構成されてるのですが、この曲は第2巻の激しいセンターピースのトリを飾る曲。タイトル(これ英語的に「the」じゃなくて「a」なのを深読みすべきなのか今改めて迷ってます)と曲調から曲が示すところは割とはっきりわかりますし、構成もシンプルで(上下対称で)和音もほぼ全部普通の短和音と、聞いたそのまま全部目の前にある感が強くて、in your faceなパワフルさがあって。

その真ん中にTema Enigmaticoの部分(ご存じDies Irae)がぽっかり空くエフェクトも好きです。いかにこれを「謎」に聞かせるか、考えてみたいんだけどなー。

数の勘定が合わないのですがマクロコスモスの各曲はタロットカードにも似た象徴とか不思議とかがあって。この楽章はまず間違いなく「審判」でしょうね。絵面もかなり似てると思います。
そうやって音楽以外のジャンルにも想像を広げていくのが楽しくなるのもクラムの音楽の魅力だと思いますし、弾くだけじゃなくそういう事も含めクラム復帰したいです。

リンクはMargaret Leng Tanの演奏を。先ほどの新曲の初演を手がけ、プレビューでも弾いてました。いつもかっこいいなあ、憧れの魔術師(クラムを弾く人を私はこう呼ぶ)です。

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