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~名もない蛾と虹の錯乱~ 内の思いと外の色彩をつらつらと。
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音楽進捗
またまたちょっとぶりになりました。
仕事にリハーサルに無双に色々忙しいです。特に仕事。

とりあえず来週末が本番なのでお知らせから。
Zelman Symphony Orchestra 「French Connections」
指揮者:Rick Prakhoff
ガブリエル・フォーレ 「ペレアスとメリザンド」前奏曲
クロード・ドビュッシー 「サラバンド」(ラヴェル編曲)
モーリス・ラヴェル ピアノ協奏曲ト長調(ピアノ:Caroline Almonte)
(休憩)
クロード・ドビュッシー 牧神の午後の前奏曲
イーゴリ・ストラヴィンスキー 「火の鳥」組曲(1945年版)

来週で夜のリハーサルも終わりですがちょうどシティ周りの地下鉄工事の集中作業が今から始まるので公共交通機関ですんなり帰れるかちょっと心配。まあシティから途中が一区間バスになるくらいの話なのですが気温もだんだん下がってきたのでそういう意味では楽にとはいかなさそう。

オケのリハーサルはまあ順調ではあるかな。火の鳥がメインとはいえリハーサルに多くの時間を割けないなあという感じはひしひしします。難易度で言えばラヴェルのピアノ協奏曲がちょっと火の鳥を上回ってるはずで、演奏時間はだいたい同じくらい?なのでそっちがどうなってるかも気になりますが。
結構まだ魔王カッチェイの部分ががちゃがちゃしてる感があるので(ただし音響の都合もあるかも)そこが特に心配。あとはちょこちょこ固まってないなあ、というとこが多少、そして「もうちょっと録音聞いて全体把握してくれよー」と思うとこも多少。

今回のプログラムは(うちの母の好みどんぴしゃでもありますが)フランス音楽プログラムとしては聴いてて大変素敵な曲揃え、でも今のオケではなかなかベストな状態で楽しめはしないかなあ。一人の演奏で音楽性を磨くのはまだしもオケ全員でそれをやるには各自かなりの心がけと時間とその他諸々が必要で。難しさを痛感せずにはいられない。

そこが終わったら、というかすでにちょっと始めてるのですが6月のソロのあれに向けての準備。
まだ演奏時間は分からないのですがとりあえず10分くらいはいただけるかなと想定して3曲くらいに絞りました。それ以上短いことはない・・・とは思うけど少しは想定してます。それより長かった場合の曲も同じく少しはぼんやりと。

今の所候補曲はこんな感じ。
1) メシアン 前奏曲第6番「苦悩の鐘と別れの涙」
2) ワーグナー/リスト 「トリスタンとイゾルデ」より愛の死
3) ラフマニノフ 練習曲「音の絵」op. 39-7
どれも以前弾いて寝かせてあったやつです。
弾くのに一番間違いない&一番人に聴かせたいのは1番。ただ2番が「そろそろ弾いておきたいぞ」とわけもなくしっくりくるタイミングを主張してきて、3番は思ってもいなかった方向から「こんな曲やったら面白いかもしれない」(ただし人前で弾くにはなかなかリスクを伴う)と忍び寄って来て正に本命・対抗・大穴の構図。

あとは今週中に短い対にできそうな短い曲を思いついておいてぼちぼち練習を進めておくくらいかな。プログラムが決まったらまたお知らせ予定。さてどうなるかなー。

そのタイミングで若干練習プログラムもちょこちょこ交代していく頃合いですね。
ラヴェルは「道化師の朝の歌」へ、シューベルトも多分鬼門の最終楽章、ロンド兼タランテラの迷路。演奏用曲も道化師も前弾いたとはいえあんまり無理しないようにしなければ(汗)

さてオケコンサート前にもう一回お知らせ兼更新できることを願って今回はここらで。


今日の一曲: イーゴリ・ストラヴィンスキー 「火の鳥」より「序曲」



もともとクラシックでも新しい曲寄りに聴いたり弾いたり好きだったりするのですが、19世紀終わりから20世紀初頭の音楽に触れると色んな新しい表現、今のクラシック音楽とそれ以外の諸々に通じる表現が生まれた時代だなーとつくづく思います。前述対抗馬のワーグナーもそうですし、なにかと引き合いにだすホルストの惑星やマーラーの交響曲なんかもそう。

そういう視点でいえばストラヴィンスキー&バレエ・リュスの「新しい表現」といえば「春の祭典」が一番に浮かぶと思いますがもっと前に書かれた「火の鳥」も新しいこといっぱいの作品。
ようつべでバレエとしての公演を検索するとフォーキン(ニジンスキーの前任のバレエ・リュスの振り付けした人)の振り付けの動画が出てくるのですが20世紀の始めまで遡るのがちょっと信じられない新鮮な動き。(あーほんとこの人がラフマニノフの「交響的舞曲」の振り付けをやってくれてたらなー!)

そしてオケが弾く音楽も斬新な要素多々ありで。特にこの冒頭の地を震わし這うような暗い不気味なパッセージ、びっこをひくような木管のリズム、幽霊のように怪しく透き通る弦のハーモニクス、そして楽譜を見ると分かると思いますが♭7つという弦楽器には音程が不安定な調。この物語の舞台、魔王カッチェイの領域の雰囲気が肌でぴりぴり感じられるようなオケ表現。そしてそんな雰囲気の中に突然現れる火の鳥というまばゆい光の塊。いやあたまらない。

とはいえ数年前に「春の祭典」も100周年を迎え、ストラヴィンスキーの有名な作品で使ったような手法も広く応用されるようになり、三大バレエも演奏する側としてはすっかりクラシックの定番に。バレエもそれくらい普通に公演されるようになってほしいなあ。
・・・という思いを込めてオーストラリアの振り付け家Graeme Murphyの「火の鳥」を始めとした作品を見にAustralian Balletの「Murphy」を水曜日に見に行ってきます。感想も書かなきゃ。

リンクしたのは裏面サムネの文字が見えにくいけど多分フォーキンの振り付けで踊ってると思われるボリショイ・バレエのDVD。もっとちゃんと見たいし踊ってみたい。

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