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~名もない蛾と虹の錯乱~ 内の思いと外の色彩をつらつらと。
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師と弟子と
なんだか・・・お久しぶりです(笑)
ちょっと数日書いてないと怠け癖がでちゃいそうで(でも結果重要なエントリーが長くトップにあったのでいいっちゃあいいですけどね)・・・
昨日書いたんですけどエントリーまるまる消えてしまいまして(!)。
昨日は原因不明のひどい疲労にやられてたのでさすがにもう一回書くのはしんどかったので今書いてます。

金曜の夜は親友のうちでカレーをいただいてきました。
といっても私もなんとなく料理を手伝ったんですが・・・DahlやLentilなどの豆系カレーでおいしかったです♪
もともと来週末のなんたらを計画するために集まったんですが蛾や政治、口蓋裂や高校時代のことなどだらだらしゃべって。
結局どこらへんに行くかは決まりましたよ。Daylesfordというメルボルンから北へ1時間くらいのところで。Hepburn Springsといってオーストラリアにはちょっぴり珍しい天然温泉があるところでして、寒がり女子たちにはウケのいいロケーションなのでした(笑)
あとはこの短期間で宿泊が決まるか、というところですね(笑)

そのまえに火曜日には久しぶり!のピアノレッスンが待ってます。
ちょっぴり仕事を削ったりもしながら毎日練習。久しぶりですよ毎日練習も。
レッスンは・・・1年半ぶりですかね?大学時代の先生であるスティーブンとで。
ラヴェルのソナチネ(全楽章)、プロコフィエフ「10の小品」op.12(Rigaudon, Legende, Mazurka)を持ってくつもりです。
メシアンは・・・無理かも(汗)もともとまなざし15番は耳と手をメシアンに復帰&慣らすために始めたのですがやっぱり難易度・長さ的に今の私のレベル・練習時間・頻度では無理っぽいです。
なのでそれも近いうちに一旦見切りをつけたりなんだりして・・・
他にもこのレッスンを境に新しい曲を始めたりなんだりを考えてまして、例えばラヴェル→小さいラヴェル+ちょっぴりドビュッシー、プロコフィエフ→いくらなんでも10は多いのでこれで5個弾いたところで一旦ブラームス(冬でないと弾けません!)とか。

先生がレッスンオーケーしてくれて良かったですー。
いえ、本当に優しい人で、いい人なんですけどご機嫌を伺うとなるとものすごくわかりにくかったり、たまにお笑いの玄人さんでもつっこみがたいボケをやらかすことがあったりするので(汗)
それに前話しましたかわかりませんが決して優等生ではありませんでしたし、どっちかというとまあ自分の道を通すというか、ちょっぴり奔放でわがままでGoing my wayな生徒でしたので・・・
そんな私も在学中可愛がって気にかけてくれましたし、(このエントリーこのエントリー参照)本当にちょっぴりお茶目な?面白い先生なのです。私はそんな先生が大好き♪
ちなみに先生が例えば私を知り合いの人に紹介するときとかは「My friend」と(生徒、ではなく)紹介するのです。まあスタンスはみんな先生ってそうなのですが(マイケルとかも)、実際に言葉に明確に出すのはちょっと珍しいです。

大学在学中で色んな人、ことにピアニスト(先生・生徒の数が多いですから)の色んな話を聞いていて「師弟関係」ってみんな違ってみんなすっごい面白いなーと思うのです。
ピアノに関してはピアノの一番偉い先生が「全てのピアニストの師弟関係をさかのぼっていけばリスト→チェルニー→ベートーベンにたどり着く」との言葉があるのですが、どれくらい本当か分からなくてもものすごーくロマンがありますよね♪

で、そんな師弟関係のおもしろさ、素敵さを知っているからか(それともあっちが先か?)封神演義の漫画、小説ともに大学在学中にはまりまして。(小説はちなみにリバイバルマイブームです)
なんとなく、こう・・・共通点が見えるといいますか。個性的な人物の個性的な関係ってところですでに共通点はありますしね(笑)
Earthseaもまた師弟関係が(特に第1巻では)取り扱われてるのですが、あの哲学的な要素が音楽師弟にないことはないのですが、あんまりこう・・・直接的に取り扱わなくて。だからどっちかというとLightheartedな封神演義に近いのかも。
ただ封神演義と違ってうちの大学だと生徒が違う先生に習いたいと申請することはできても先生が生徒を破門することはできないのです。面白いシステム。

師弟関係が身近だからこそものすごく痛烈に感じたのがTales from Earthseaの中のBones of the Earthのエンディングだったり、小説版封神演義の「太極図で四肢を・・・」の一連のくだりだったり。
後者に関してはもう師匠方のその時の台詞が本当に心に今でも刻みつけられています。
弟子の苦しみ、師匠の苦しみのどちらもが本当に自分のことのように感じた作品でした。

封神演義とでも似てるのは、最初に大学に入ってきた時にミニオーディションみたいのがあって、それでミニミニインタビューみたいのがあって、ピアノの一番偉い先生が「この先生のところに行きなさい」と行ってくれるところ。封神演義にオーディションもインタビューもないですが、ほとんどの人がまだ誰のもとで習いたいか分からない状態でこの世界に身を投じるのは一緒かも。
ただ高校の時からその先生に習ってたり、またはPのようにマイケルが良い!メルボルンにほとんど居なくてもいいから!と一途な思いで望むわりとレアなケースも。

うちの先生が封神演義でのみたいな仙人の師匠だったら修行の基礎とかは教えてくれるし、宝貝の使い方もおしてくれるけど、宝貝のデザインとか制作とかは(本当はそれはできないんですけど)弟子に任せちゃいそう。
表現のHowを技巧やなんかとして教えてくれる人なのですが、表現のWhat、音楽の解釈などはよっぽどずれてたり問題があったりしない限りノータッチ、生徒の感性と心を優先させる人なのです。
だからこそ私も自分の得意分野がのばせた、ということもありますし、だからこそ奔放にのびのびと大学在学中に育ってしまった、というのもあり(笑)

まあ、私の人生、私の旅、私の表現ですからね。
先生はいつだってちゃんと私が自分の道を進めるようガイド、サポートしてくれます。
そして自分の選んだ道が歩めること、そしてそのガイド・サポートがあることに関して私はものすごく安心して音楽を続けられるなーと思ってるあたりちゃんと先生のことを強く信頼している。
今現在自分がピアノを弾くことに限らず音楽で何が出来るか、何をしたいかというのはまだまだ全然固まってないのですが、それを見つけ、かなえるためにピアノを弾き続けられるように先生がきっと支えててくれるんだなーという気持ちはあります。
先生はきっと私が演奏家になるとは思ってもいないでしょうし、それを望んでいるとは考えがたいですし(笑)まああの人の考えてることのわかりにくさっていったらもう半端無いのですが。
でも音楽は演奏だけじゃなく本当にいろんなことができる表現形態ですし、もちろん演奏もその一部としながらがんばれるよう、私のピアニストとしての4th Phaseのオープニングとなる火曜日のレッスンに向けてがんばりたいと思います♪


今日の一曲: アストル・ピアソラ 「フガータ」



最近自分の中でかなりアツいタンゴです♪

ピアソラはクラシックとアルゼンチン・タンゴを融合させたスタイルで有名ですが、この「フガータ」もバッハなどでよくある「フーガ」のようなスタイルで書かれています。
フーガはメロディーと伴奏という形式でなく、いくつかのメロディーが決まった「テーマ」を頭に絡み合い展開しながらかけあっていく音楽で、日本語で言うと「遁走曲」と言うそうです。
バンドネオン、ギター、ピアノ、バイオリン、チェロのパートが追っかけあい、なんだか幾何学的な感じです。
この幾何学的なクールなエレメントがタンゴの熱情とうまくフィットしてとってもかっこいい♪

なによりもでも私はこの曲のリズムに惚れてます。
フーガのテーマに付けられた鋭いアクセント・アーティキュレーションが歯ごたえザックリ・・じゃなくて素晴らしいメリハリを付けて。
たまらないビートにいつも身体が自然と反応してしまいますよ(笑)
普段は「今日の一曲」を書くときには当該楽曲を聴くことはほとんどないのですが、書いてるだけでそのリズムが欲しくなってただいまノリノリで立て続け再生2回目でございます(笑)
それだけ中毒性の高いリズム、そして曲なのです。

ピアソラがバンドネオンを自ら弾いている録音・・・あるのかしら?
ここで紹介したのはうちにあるヨーヨー・マがチェロを演奏しているバージョンです。
彼はクラシックにおいても素晴らしい奏者ですが、今現在専門としている世界の民族音楽においてもすごい人物だと思います。
自分とは文化背景的につながりのない様々な文化の、さまざまなスタイルの音楽と共感し自分の物としてしまえる、本当の意味でインターナショナル・マルチカルチュアルな音楽家。
チェリスト、音楽家の端くれとして、これからクレズマーをチェロで弾きたいと思う身としてもっと彼の色んな音楽の演奏を聴きたいですね♪
(彼の日本音楽のCDも以前「今日の一曲」で取り扱いましたがお奨めですよ♪)

あ、ヨーヨー・マはクレズマー手がけてないのかなあ。探してみよう。

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