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~名もない蛾と虹の錯乱~ 内の思いと外の色彩をつらつらと。
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Rhythm of Life
今日は内分泌系のノート取りをしてたら体のメカニズムがものすごく神秘的というか素晴らしいものに見えた。
なにかあるとホルモンが分泌されて、それでそのホルモンを抑制したり放出したりするホルモンがまたあって・・・なんか・・・すごいなーと思いました。
で、病気もそのホルモンが多すぎるか少なすぎるかだけなのにそれが本当に内臓の病気と別のいろいろな症状として現れて・・・
医学だったら(精神医学以外で)内分泌系を勉強したいなーと思いました。

さて。今日の本題。
よくテレビとか(あと人から聞いたりするんですけど)で「コンサートでずっと弾き続けるバイオリンの人と少ししか弾かないシンバルの人が一緒のギャラなのはどうしてなんだろう」という話を聞きますけど・・・
シンバルをはじめ打楽器の人の本当の姿って知られてないなーと思います。

私自身大学のオケのマネージャーになるまであんまり縁が無かったんですがその1年で本当に打楽器に関してはその活動、演奏などいろいろと学びました。
まず・・・

1)打楽器奏者は一曲で複数の楽器を弾いている。
他の楽器を弾くことが物理的に無理なティンパニ奏者(比較的弾くのが多く、さらにティンパニに囲まれてる)を除くとたいていシンバルとカスタネットとか、バスドラムと鉄琴、さらには曲によっては3つ以上掛け持ちしてることもあります。
フル稼働だとティンパニ奏者を除く4人でシンバル、スネアドラム、バスドラム、タムタム、鉄琴、鐘、木琴などを弾いてたりします。休みの時間はそれでも多いんですが結構ちょろちょろせわしくもあります。

2)ずっと弾くよりも一発勝負のほうがある意味しんどい。
私自身は打楽器奏者ではありませんが休みを数えるのが大大嫌いで。それをメインで(?)やってる打楽器の人はすごいなーと思います。
あと打楽器は弾けばたいていソロですからね。誰もが聞こえる大音量でここぞ!というパートなので・・・プレッシャーも半端じゃないし、もちろんなければまったく音楽のテンションが違いますしね。

ちなみに例外的に打楽器が長く活躍する曲もあります。たとえばフサの「プラハのための音楽 1968」の3楽章は打楽器オンリーですし、ラヴェルの「ボレロ」やそれをもじったショスタコーヴィチの交響曲第7番第1楽章の一部はスネアドラムにはかーなーりきつい持久戦が待ってます。

3)打楽器奏者には弾くよりも大変なことがある!
打楽器奏者はセットアップするために現場に一番最初に来て(マネージャーよりも早いときも!マネージャー失格ですね、私)、そして片付けるために一番最後までいる(マネージャーを除く)。リハーサルやコンサートでも最初の曲で使わないものも(そして最初のリハーサルのブロックで弾かない人もやってきて)みんなセットアップする。そしてみんな後で片付ける。
で、私のときの大学のオケの打楽器セクションは5~6人いるうち男の子が一人、それももやしみたいな子で。あとはみんな私並みに小柄な女の子ばっかり。
打楽器は楽器自体も重いものが多いんですけど楽器スタンドや楽器をばらして(ばらせるなら)入れるケースとかも重いものが結構あります。ティンパニなんかあのまま四角いマジックで使うような箱に一つずつ入れますしなんか正体不明の重いものがあったり。タムタム(いわゆる銅鑼)はまあ運べるけれどちょっと大きいし。シンバルは案外ケースは重い(実物も重いですけどね、よくあれ持ち上げてたたき合わせられるなあ)ですし。
あと小さい楽器がまとめて入ってる箱とか、それを置く台をばらしたものとか・・・(これか?重いのは)。
私は運べないものをみんな運ぶんですよねー。大体打楽器の扱いを熟知してるのは打楽器奏者なので任せて欲しい的な空気があるんですけど・・・みんなすごいです。
バイオリンとかとはそこの点で大違いですよ。(弦楽器は管楽器みたいにつばぬきもしなくてもいいし結構楽)

で、ギャラの話とは関係なく打楽器セクションってすごく結束力高いんですよ。で、一番のがんばりやさん。
それは本当に関係者になって見なきゃわからないかもしれないけど・・・でもそんな打楽器セクションのがんばり、輝きを思い、そして存分に味わってもらいたい曲が今日の一曲です。


今日の一曲: ドミトリ・ショスタコーヴィチ 交響曲第11番 「1905年」 第2楽章 「1月9日」

打楽器のための交響曲です。これ以上彼らが輝く曲はありません。
とりあえずあらすじを:要するにロシア革命の発端の一つとなったモスクワで1905年1月9日(ロシア旧暦)に起きた「血の日曜日」事件の描写で。第2楽章は群集が集まり、冬の広場に行進しそこで軍隊に虐殺される様を描いた音楽です。
本当描写に関してはこれほどリアルな曲は無いと思います。民衆の不安とか、集まり行進する人のうねりとか、冬の広場で足を止めたときの冷たい静けさとか、虐殺の場面とか、死体が一面に転がる事後の震える静けさとか。

そしてなんといっても打楽器が交響曲を通してかっこいい。特にティンパニがいいですね。遠雷のような静かな音から、パンチの効きすぎてるクライマックスでの渾身の一撃一撃まで。
そして群集に最初に発砲しカオスを始めるのはスネアドラム。銃声以外の何者でもない凶悪さ。ショスタコーヴィチのスネアドラムはうまいですよーなんたってソヴィエト時代で軍隊を皮肉った音楽が多いですから。
そして腹の底に響くバスドラムの深い打撃、爆発的に輝くシンバルのクラッシュ、接触点からぐわっと背筋に電撃が走るほど広がるタムタムの音、そしてフルオーケストラを凌ぐ乾いた音の木琴・・・

どの楽器もしっかり聞こえると思いますので彼らが渾身で演奏するのを是非聞いて欲しいです♪
曲的にも個人的にはトップ軍団に入ってるのでプッシュプッシュ♪(笑)

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