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昨日の勢いに任せて今日も楽器と性格、いってみたいと思います。
昨日のLower Brassと同じくチームワークがオケではかなりものをいう打楽器セクションを今日は特集?したいと思います。
実は打楽器セクションについてはエントリー「Rhythm of Life」で結構取り扱っていたのですが今日は重複を気にせず(?)いきたいと思います。
打楽器セクションは一日そこで私も一員として過ごしたことがあるのです。
元々キーボード担当でMilduraに遠征したとき、チャイコフスキーの1812年序曲のあの大砲のパートがコンサート当日「もう一人いると助かるな」という一声で私が担当することになり。デジタルパッドで演奏の仕方を習い、ほとんどぶっつけ本番(笑)
大学マネージャー時代も随分といろいろ打楽器セクションと触れあい学んだことが多く、良い経験ばかりでした。
打楽器セクション・・・は。
彼らの使う楽器そのものが壁となってちょっとオケのメインパートと地理的に(笑)離れているのと、結構独立した機関として動いているので、他の楽器からはちょっと疎遠なイメージがあります。
あと基本打楽器同士で固まっていることが多いので余計にそういう印象があるのかも。
トロンボーンよりも打楽器はでももしかしたら「ビジネスパートナー」としての関係に近いかもしれませんね。
ソロパートや、ティンパニのみの一人一人でもしっかりしている、セクションとして集まっても一人一人独立してしっかりそれぞれ動いている印象が大変強いです。
打楽器奏者はとにかく真面目、しっかりしていて几帳面。
世の音楽家ジョークではちょっと抜けてる、おバカな扱いが多いのですが・・・(真面目バカではある場合もなくはないですが)
リハーサル時は一番最初に来てリハーサルする曲に応じて楽器を並べ。
演奏中は休みが多いけれどきっちり休みを数えて次のエントリーに間に合うようにスタンバイ。
ずらっとならんだ楽器を複数担当してちょろちょろ後ろで動きまわる様子がなんだか整ってて、事前にちゃんと決めてあるみたいで。
リハーサルが終わると最後まで残ってしっかり片付け。特にコンサート前の日の片付けはトラックに全部積むように徹底してます。
コンサート前は機材のリストをきちっとそろえてくれますし。
なんといってもリズムの正確さがそのまま几帳面さに繋がっていると思います。
ついでに言えば打楽器はちょっとアクションが違っても違う音色が出てしまう繊細な楽器でもあるので、そこのところの細かい追求とこだわりも半端ないですよ。
大学のオケの打楽器のセクションはみんな小柄の女の子+ひょろっとした男の子1人だったのですが、みんなもくもくと効率的に力仕事(トラックに積む準備とか)をシステマティックにこなしてしまって。
本当に駄目マネージャーな私は頭が下がる思いなんですよ(汗)
打楽器の機材って本当にいろいろなものがあって、軽いものから重いものから、さらには色々入れる箱があって、ちゃんとした順番で入れないとふたが閉まらないとかもあって。
几帳面さと効率的さ、合理的さですね。
とにかく演奏に関してビジネスライクなアーティスト達です。
マネージャー本当に助かる!(笑)
みんな大変気さくな人達ですしね。
あ、それから彼らの強みは一点集中・一発入魂。
性格的にもそこらへんintenseな人がちょくちょくいます。
あと打楽器が特殊だな、と思ったのがなんかその・・・ギルド制度みたいなものがあるぽくて。
大学のホールの後ろのウォームアップルームの後ろに打楽器の部屋があるんですが、そこでなにが起こっているかは他の楽器の人達にはわからなく。しょっちゅう練習の音は聞こえてるんですが、例えばどういうレッスンなのか、打楽器クラスは何をするんだか、全く分かりません。
師→弟子への伝授みたいなものが強いのかなあ、という印象はあります。
それに関しては今日の一曲の方でまた・・・
でも最初に話しましたようにこういうところがなんだか一線ひいてるように感じるのかなあ、ということです。
打楽器の世界もまた奥深いのですが、残念ながら私はそこまで知りません。
でもみんな気さくな人達で、喜んで教えてくれるのであんまり怖がらないであげて下さい(笑)
今日の一曲: ニコライ・リムスキー=コルサコフ 「シェヘラザード」 第4楽章
前の打楽器エントリーでショスタコ11番を使っちゃったのであちゃーと思ったのですが、打楽器のチームワークを語るのにはこれもあるじゃないか!と思い出した一曲。
シェヘラザードとは簡単に言えば千一夜物語。賢姫シェヘラザードがスルタンに語った物語のフィナーレがこの第4楽章です。シンドバッドがバグダッド(はい、あのバグダッドです)でお祭り騒ぎのあとまた航海に出て船が座礁してみんな沈んでしまう、というお話。
リムスキー=コルサコフはオーケストレーションの天才で、シェヘラザード全体も本当にどの楽器に満足行くようなパートが書かれていて。みんなが活躍します。
でも打楽器の回にあえてこの第4楽章を選んだのは途中でリハーサル中「すごい!」と思ったところがあるからです。
シンバルの人とスネアドラムの人が並んで立っているんですが、途中シンバルの人が二枚たたき合わせてるなーと思ったらいきなり腕をひょいっと上げてシンバルを一枚つり下げる形にして、隣のスネアの人がスネアドラムを叩いてたスティックでそのシンバルを連打!
この景色伝わるかな-?つたない言葉なんですが、軽く衝撃を受けました。
要するに、連打の部分が打ち合わせ式のシンバルだとスピードが全然足りないのですが、前後に打ち合わせるシンバルのパートがあるのでサスペンションに切り替えられない。だから連打の部分はちょうど休みがあってさらもスティック持ちのスネアドラム奏者が担当する、という仕組みらしいです。
全てのオケでこうかどうかはわかりませんがね・・・サスペンションシンバルで全部やっちゃうのも可能っちゃあ可能ですから。
このくだり、作曲者自身はそこまで計算してなかったんでしょうね。スコアには指示はまったくないんです。
きっとこれが例の「師→弟子への伝授」的なものなのかな、と勝手に想像しております。
それにしても演奏をみてていきなりの「腕ひょい」への驚き、さらにその行為に表れるチームワークの綿密さには頭が下がるを通り越して本当にときめいてしまいました♪
前の打楽器のエントリーでも話したのですが、打楽器は曲の文化的背景を決める大事な「美術さん」的なポジション。バグダッドでの祭り、そして難破の瞬間など彼らの活躍なくしてはシェヘラザードの語る物語のリアルさは伝わってきません。
最後になりますが、リムスキー=コルサコフは「祭り」の音楽が大得意。派手でエキサイティングで良い意味でみんな集まって狂乱する、そんな盛り上げ音楽をハイクオリティで提供してくれます。
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昨日のLower Brassと同じくチームワークがオケではかなりものをいう打楽器セクションを今日は特集?したいと思います。
実は打楽器セクションについてはエントリー「Rhythm of Life」で結構取り扱っていたのですが今日は重複を気にせず(?)いきたいと思います。
打楽器セクションは一日そこで私も一員として過ごしたことがあるのです。
元々キーボード担当でMilduraに遠征したとき、チャイコフスキーの1812年序曲のあの大砲のパートがコンサート当日「もう一人いると助かるな」という一声で私が担当することになり。デジタルパッドで演奏の仕方を習い、ほとんどぶっつけ本番(笑)
大学マネージャー時代も随分といろいろ打楽器セクションと触れあい学んだことが多く、良い経験ばかりでした。
打楽器セクション・・・は。
彼らの使う楽器そのものが壁となってちょっとオケのメインパートと地理的に(笑)離れているのと、結構独立した機関として動いているので、他の楽器からはちょっと疎遠なイメージがあります。
あと基本打楽器同士で固まっていることが多いので余計にそういう印象があるのかも。
トロンボーンよりも打楽器はでももしかしたら「ビジネスパートナー」としての関係に近いかもしれませんね。
ソロパートや、ティンパニのみの一人一人でもしっかりしている、セクションとして集まっても一人一人独立してしっかりそれぞれ動いている印象が大変強いです。
打楽器奏者はとにかく真面目、しっかりしていて几帳面。
世の音楽家ジョークではちょっと抜けてる、おバカな扱いが多いのですが・・・(真面目バカではある場合もなくはないですが)
リハーサル時は一番最初に来てリハーサルする曲に応じて楽器を並べ。
演奏中は休みが多いけれどきっちり休みを数えて次のエントリーに間に合うようにスタンバイ。
ずらっとならんだ楽器を複数担当してちょろちょろ後ろで動きまわる様子がなんだか整ってて、事前にちゃんと決めてあるみたいで。
リハーサルが終わると最後まで残ってしっかり片付け。特にコンサート前の日の片付けはトラックに全部積むように徹底してます。
コンサート前は機材のリストをきちっとそろえてくれますし。
なんといってもリズムの正確さがそのまま几帳面さに繋がっていると思います。
ついでに言えば打楽器はちょっとアクションが違っても違う音色が出てしまう繊細な楽器でもあるので、そこのところの細かい追求とこだわりも半端ないですよ。
大学のオケの打楽器のセクションはみんな小柄の女の子+ひょろっとした男の子1人だったのですが、みんなもくもくと効率的に力仕事(トラックに積む準備とか)をシステマティックにこなしてしまって。
本当に駄目マネージャーな私は頭が下がる思いなんですよ(汗)
打楽器の機材って本当にいろいろなものがあって、軽いものから重いものから、さらには色々入れる箱があって、ちゃんとした順番で入れないとふたが閉まらないとかもあって。
几帳面さと効率的さ、合理的さですね。
とにかく演奏に関してビジネスライクなアーティスト達です。
マネージャー本当に助かる!(笑)
みんな大変気さくな人達ですしね。
あ、それから彼らの強みは一点集中・一発入魂。
性格的にもそこらへんintenseな人がちょくちょくいます。
あと打楽器が特殊だな、と思ったのがなんかその・・・ギルド制度みたいなものがあるぽくて。
大学のホールの後ろのウォームアップルームの後ろに打楽器の部屋があるんですが、そこでなにが起こっているかは他の楽器の人達にはわからなく。しょっちゅう練習の音は聞こえてるんですが、例えばどういうレッスンなのか、打楽器クラスは何をするんだか、全く分かりません。
師→弟子への伝授みたいなものが強いのかなあ、という印象はあります。
それに関しては今日の一曲の方でまた・・・
でも最初に話しましたようにこういうところがなんだか一線ひいてるように感じるのかなあ、ということです。
打楽器の世界もまた奥深いのですが、残念ながら私はそこまで知りません。
でもみんな気さくな人達で、喜んで教えてくれるのであんまり怖がらないであげて下さい(笑)
今日の一曲: ニコライ・リムスキー=コルサコフ 「シェヘラザード」 第4楽章
前の打楽器エントリーでショスタコ11番を使っちゃったのであちゃーと思ったのですが、打楽器のチームワークを語るのにはこれもあるじゃないか!と思い出した一曲。
シェヘラザードとは簡単に言えば千一夜物語。賢姫シェヘラザードがスルタンに語った物語のフィナーレがこの第4楽章です。シンドバッドがバグダッド(はい、あのバグダッドです)でお祭り騒ぎのあとまた航海に出て船が座礁してみんな沈んでしまう、というお話。
リムスキー=コルサコフはオーケストレーションの天才で、シェヘラザード全体も本当にどの楽器に満足行くようなパートが書かれていて。みんなが活躍します。
でも打楽器の回にあえてこの第4楽章を選んだのは途中でリハーサル中「すごい!」と思ったところがあるからです。
シンバルの人とスネアドラムの人が並んで立っているんですが、途中シンバルの人が二枚たたき合わせてるなーと思ったらいきなり腕をひょいっと上げてシンバルを一枚つり下げる形にして、隣のスネアの人がスネアドラムを叩いてたスティックでそのシンバルを連打!
この景色伝わるかな-?つたない言葉なんですが、軽く衝撃を受けました。
要するに、連打の部分が打ち合わせ式のシンバルだとスピードが全然足りないのですが、前後に打ち合わせるシンバルのパートがあるのでサスペンションに切り替えられない。だから連打の部分はちょうど休みがあってさらもスティック持ちのスネアドラム奏者が担当する、という仕組みらしいです。
全てのオケでこうかどうかはわかりませんがね・・・サスペンションシンバルで全部やっちゃうのも可能っちゃあ可能ですから。
このくだり、作曲者自身はそこまで計算してなかったんでしょうね。スコアには指示はまったくないんです。
きっとこれが例の「師→弟子への伝授」的なものなのかな、と勝手に想像しております。
それにしても演奏をみてていきなりの「腕ひょい」への驚き、さらにその行為に表れるチームワークの綿密さには頭が下がるを通り越して本当にときめいてしまいました♪
前の打楽器のエントリーでも話したのですが、打楽器は曲の文化的背景を決める大事な「美術さん」的なポジション。バグダッドでの祭り、そして難破の瞬間など彼らの活躍なくしてはシェヘラザードの語る物語のリアルさは伝わってきません。
最後になりますが、リムスキー=コルサコフは「祭り」の音楽が大得意。派手でエキサイティングで良い意味でみんな集まって狂乱する、そんな盛り上げ音楽をハイクオリティで提供してくれます。