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~名もない蛾と虹の錯乱~ 内の思いと外の色彩をつらつらと。
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映画「Tomorrow, when the war began」感想
昨日はずーっと外にでてたような気がします。
昼過ぎにシティに繰り出して、Worn Wildというゴスなどのオルタナティブなファッションのマーケット(半年毎にあるそうです)をちょっと見て回って。興味があるのですが今回はとりあえず見るだけでした。どんなブランドがあって、どんなアイテムがあって相場はどれくらいとか。
よさげなブランドもみつけましたよ。Dusk Moth Designというブランドで。タータンチェックのスカートに心ひかれたのですが・・・とりあえず名刺だけもらってまたこんど。

そしてそこの近くにあるペットショップで蛇を山のように見て。小さい頃から好きなんですけどさすがに飼うことはできないですね・・・タランチュラもいたけれど同じく。

恨めしそうに見て心和んだあとは映画館へ。
もう10年も待った映画化、ジョン・マーズデン原作Stuart Beattie監督「Tomorrow, when the war began」!
オーストラリアのヤングアダルトフィクションの最高峰が今年9月2日にやっとオーストラリアとニュージーランドで初上映となったのです!祝!
生涯初ですよ、こんなに早い段階で映画見に行ったの・・・多少待ちきれない感が。
ちなみに原作についてこのエントリーで語っております。

あらすじ(さきほどのエントリーからコピペ)は:
エリーはオーストラリア南部の田舎に住む女の子。家は農場をやっていて、友達もだいたいそういう家が多く。
ある日友達を集めてキャンプをしようと企みます。(中略)
キャンプから帰ってくるとどこの家にも誰もいない。家で管理してる動物は無残な状態になっている。テレビもつかないし、周りにも人っ子一人いない。
これはおかしい、ということで不安な気持ちをぬぐえないまま町の様子を見に出たとき、7人は驚愕の真実を知ることとなる。
・・・この国は侵略を受け、彼らの家族をはじめとする人々は捕らえられている、と。
そしてエリーたちは自分の身を守るため、生き延びるためときには逃げ、ときには戦いながらサバイバルの道を歩むことを決意する・・・という話。

100分強と思ったよりも短い映画で(原作は全7巻、映画は予定では3部作の予定なのでどうなるのかちょっと心配)、結構原作から切り取られた部分もあったのですが、なかなか小説に忠実な作品で、原作のファンとしてもものすごく満足のいく作品でした♪

映画だとアクションシーンにスピード感がありますね。芝刈り機事件のときとか特にそうですけど、主人公達の息の付けない感がものすごく伝わります。サバイバルのめまぐるしさが緊張感をあおります。
欲を言えばHellでのシーンをもうちょっと長く(もうちょっと原作から使って)Hellでの安全と町のめまぐるしさとコントラストしてほしかったかなあ。

全体的に若い人向けかなーっていう感じはしましたね。原作もそうなんだけれどエリーとリーのロマンスとか、橋事件の一連のサスペンスとかの演出は目立ってそうだったと思います。ただ後者についてはあれはあれで結構面白かったかも。
(ちなみに映画館にいる人ほとんど私と同じぐらいの年代。きっと原作をリアルタイムで読んだ人達なんですね!)
あ、あと原作は1990年代に書かれたのですが携帯電話に関するシーンとか今の時代に合わせて調整してる部分もあります。

映画化において多くの人が気になっていたのが「敵国」がどこなのか、という話なのですが・・・(小説では完全に不明になってました)
ほとんどのシーンではうまいところぼかされてましたが、シーンによっては明らかにアジア人とわかる顔が映ってたり。現実的に言うならなかなか他の人種ではしっくりいかないのかもしれないと思うのでそこは特に問題は私としてはありません。

原作でのキャラクターの魅力は映画にもしっかり受け継がれていました。
特にホーマーは登場から観衆の笑いと注目をかっさらっていきました!あの登場シーンは傑作(笑)
エリーも主人公としてリアルさがちゃんとあって。
なんといっても小説でも心を鷲づかみにしたロビンがさらに映画で魅力がアップしていた!あのあどけない顔と良い、色んな意味で「いかにも」な子なのですが、その成長ぶりが映画では原作とはまた違う意味で明らかになっていて・・・涙をこらえながら見ていたシーンも。

それにしても戦争中のタフさはもちろん、その前のキャンプでの主人公達(17歳あたり)のタフさには脱帽。キャンプでウサギを撃って捕まえて丸焼きにするなんて同じオーストラリアでも都会っ子にはできやしません。あと乗り回す乗り物もまた戦争前・中ともに豪快すぎます。
その行動力、計画力、団結力が産んだ彼らの行動や作戦には戦争とはいえどもどこかすがすがしさがあります。

地理的要因もなかなか重要な役割で。
オーストラリアの大自然が映ると本当に主人公達はこの自然に守られているんだな、という感じがして。
景色の壮大さもそうですが、彼らが住んでいるエリアの地図や景色でオーストラリアの田舎のどでかいスケールを実感できます。

あと、特筆すべきは小説ではなかった些細なシーン。Hellでコリーが本を読んでいてエリーが「その本、どう?」と問い、コリーが「映画よりは良いわよ」と答えるシーン。これはきっと制作サイドのこの映画に対する本音なんだと思います。小説にはやっぱり勝てないよ、っていう。
だからこそ映画で初めてこの作品を知った人には小説のほうも是非読んでもらいたいです、一ファンとして。

ファンとして主に楽しんじゃったのですが、原作を知らない人も楽しめる作品ではないかと思います。
世界での上映はまずバイヤー向けにトロント国際映画祭で来週あって、その先はまだ何も情報がでていません。
オーストラリア人だからこそ共感している部分もあるような気もするので、例えば日本の人がどこまで共感できるのかわかりませんが・・・でも主人公達のキャンプのシーンのあのきらきらしているのはまぎれもなくいろんな文化に共通の青春だと思いますし、彼らの行動や友情、強さと勇気には国文化問わず心を動かされるものがあると思います。是非是非若い人には観て欲しいですね♪

小説のスピリットをうまく捕まえて、魅力的な登場人物と強いメッセージを抱き・・・
こういう形で映画になって本当に嬉しいですし、これからまた何回か観たいと思います。
日本や海外で上映されることを、そしてこれをきっかけに原作の小説も広まることを指をクロスして願っています。

映画の公式ページはこちら
サイトのメインページが主人公達の暮らす町の鳥瞰図になっていて、オーストラリアの田舎の距離感にちょっとびっくりします(笑)


今日の一曲・・・は今日はお休み。いまいちなんだかまとまりません。
たくさん曲はたまってるのですが心の動きと文にする能力が全くおいつかない・・・
なのでまた次回の機会に。


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