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~名もない蛾と虹の錯乱~ 内の思いと外の色彩をつらつらと。
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What's your preference?
今日は仕事がなくて3日目。勉強の一環として論文をちょこちょこ読んでノートにデータベースをまとめてるんですけど今日は「音楽と青春期の若者のアイデンティティ」について読みました(大学で「音楽心理学」という科目をとったときのリーディングの一つです)。

・・・とさっき記事の最後まで書いてたんですが記事が消えちゃって・・・やっぱりワープロソフトで書いたほうがいいですね、私のエントリーの長さだと。
いろいろ音楽の好みの話を書いてたのでまあ覚えてるだけまとめます。

ひとくくりにクラシックといってもいろいろありますからね。ほかのジャンルでもそれは一緒ですが。
クラシックが好き、というよりもこの作曲家が好き、とかこの曲が好き、とかそういう風な好みとか趣味とかに長いこと触れ合ってきました。

多分私が知ってる人の中で一番趣味のいい、玄人好みの「間違いない」曲が好きな母、派手好きで結構現代音楽にはチャレンジャーだったりする父、大学でいた20世紀音楽には一歩も足を踏み入れることができない友達や先生、なぜかブラームスが嫌いだったいする友人・・・

個人差はもちろん、楽器によって差もありますし(通常自分の楽器のためにいいものを書いてくれる作曲家は好きな傾向にあります)・・・年齢によっても違います。私の世代はマーラー以降の世代で、ショスタコーヴィチも人気が高いです(私たちより上ではちょっと・・・という反応が多い)。
マーラーやショスタコーヴィチに見られるパワーの大きさは若人には魅力的なものがあるし、ショスタコは
もう権威者への反抗の塊ですからね。
おなじパワーの大きさでもワーグナーは権威者側なのか若者にはあんまり人気がないです(あとヒトラーがワーグナーの音楽を多用してたからという声も結構あります)。むしろ裕福な団塊世代のイメージ?

そういう意味からか「白い巨塔」(ドラマ自体は見てませんが)の財前教授のテーマとしてのワーグナーの「タンホイザー」とか、あと「有頂天ホテル」で若めの政治家がマーラーの2番聞いてたりとか見事な選曲だと思います。

先ほどの若人の話に戻ると結構そういう風に感情移入・・・以上にその思春期の感情やらアイデンティティのいろいろもひっくるめて心ががっつりつながる、感情やパワーや思いを自分のものとするような音楽が大切なんじゃないかと思います。私自身ユースオケでマーラーやショスタコを弾いて「これだ!」みたいな感覚はあったし、それに周りもみんなどうやら思春期あたりでそういう作曲家が好きになったみたいな話ですし。

あとそれ以前も大切だと思います。音楽を自分とつなげる、そして自主的に音楽を選びアイデンティティの指標に使うようになる思春期以前にいろんな音楽を聴いて視野を広げたり音楽はこういうもの、世界はこういうものだという先入観をとっぱらう・・・という考えもあります。(少なくとも私の中には)
私が親がしてくれたことで一番ありがたいことは小さいときから両親が好きなストラヴィンスキーの「春の祭典」とかバルトークの「管弦楽のための交響曲」とか現代音楽を含むいろいろな音楽を聴かせてくれたことです。
大人になってから「これ音楽?」と驚く楽しみはなかったけれど(実際そう思うらしいです。特に「春の祭典」)、でも大人になって本当にいろんな音楽にひるまず出会えて触れ合えたので・・・

音楽の好みと心理状態や性格、音楽の選択に現れるその人の欲求など、音楽環境を作ること・・・こういうことを長期的に音楽をつかったある夢のためにいろいろ考えてるんですよ。そのこともおいおい話したいと思ってますが・・・

とりあえずもう今日は今日の一曲で。
自分の好みや傾向もまた別の機会でお話したいです。


今日の一曲: グスタフ・マーラー 交響曲第2番「復活」 第3楽章

先ほど言った「有頂天ホテル」の挿入曲です。
ただ先に謝りたいのは、私はこの交響曲のことをあんまり知らないんです。この楽章をたまに聴いて、あと1楽章も2,3回聴いたことがあるくらいで・・・

マーラーはまた人物が面白いんで後に話したいんですがなんとなく自分と同じにおいを感じるんですよ。
異様な暗さがあるし(暗いところの暗さは冗談に全くならない)、あとどうも自分の他の交響曲からいろいろ引用したり、逆にこの曲から引用したり・・・なんかコンセプト的な考えがあるんでしょうけど。
でやっぱりどっかひねくれてるのかスケルツォ楽章が軽やかなはずがきまってビートが重たかったり。

でもマーラーはオーケストラを使うことについては天才です。世界をそこに音楽という魔法で創り上げるのも彼に適うものはいないと思います。そして彼がどれだけ自然を愛するか、というのもこの楽章を含むいろんな曲に現れてます。

特にこの楽章に関しては「夜の魔法」みたいなイメージがあります。そしてどっちかというと軽やかさがある暗さ。魅力的に見えてしまうその闇。くるくる回るようなリズムとメロディーの音形、そして計算をつくされたぴったりの楽器の音色の美しさにとりこになってしまいそう。

もしこの曲がぴんとこなくてもマーラーはもっと初心者向けの、共感しやすい曲も書いてますのでまた今度セカンドチャンスをいただけるとうれしいです(汗)


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