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~名もない蛾と虹の錯乱~ 内の思いと外の色彩をつらつらと。
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命日、そして誕生日。
今日朝起きたらメル響のツイッターでポーランドの作曲家ヘンリク・グレツキの訃報が入ってました。
グレツキはまだ一番有名な交響曲第3番(悲歌のシンフォニー)、それからいくつか授業で聴いただけであんまり曲の数は知っていませんがポーランドの音楽、ミニマル・ミュージックの作曲家としてものすごく好きで。
彼の音楽がみんな「悲歌のシンフォニー」のような音楽ではないのは承知なのですが、それでも好きで。
まだ出会ったばっかりなのに、という気持ちでいっぱいです。

現代音楽が好き、ということは好きな作曲家はざっくり区切ると1920年~1950年頃までくらいの生まれの人が多くて。現代音楽に限らずともクラシックの演奏家で「巨匠」と呼ばれる人にもそれくらいの歳の人が多く・・・
今まだ生きて活動している、新しい作品を創り出している作曲家が多いのです。

大学在学中にリゲティとロストロポーヴィチが亡くなったときに初めて痛感したのですが、どんなに離れている存在でも、音楽を弾いたり聴いたり好きになったりすることでいつのまにか身近に、親しく感じる様になっていて・・・
なのでそんな音楽家が亡くなると、本当に衝撃を受けます。

モーツァルトやベートーヴェンだと今ある曲が(新しく発見されない限り)全てで、これ以上曲が生まれないことは常識なんですが、リゲティが死んだ時「もう新しい練習曲は書かれないのか」と思うと心にぽっかり穴が開いたようで。

同時にこれから失うであろうものを思うと本当に心苦しいです。特に私の大好きなクラムはここ数年新しい曲を書いていないですし、まだ彼の音楽を大学の外で演奏できていないから・・・
「今」の音楽、生きている人の音楽と触れあうこともできる反面、こんな辛いこともあるんだな、と。

グレツキの音楽のあの美しさがもう生まれないと思うと残念です。
これから彼の音楽をもっと知っていきたいな、という思いもこめて・・・冥福を祈っています。


ヨーロッパとは時差があるので日付が変わって11月13日。
今日は私の創作で一番重要なキャラクターの誕生日(仮)。
(仮)、というのは厳密に言えば誕生日というものがあり得ない(人間とはだいぶ違う)人物なため。

でもこのキャラクターもいろんな形を経てもう10年以上の付き合いになります。
最初のうちは人間だったので誕生日があったのですが。
そして一番最初は今私がHNとして使っている「流 星姫」という名前でした。
そのころと比べるとずいぶんと大きな存在になってしまいましたが・・・自分の一部のようなキャラクターです。

なので今日は彼女にちなんだ、特に彼女がビオラ奏者なので彼女が弾くビオラの曲を仕事中にたくさん聴きました。ビオラ奏者の性格的な特徴とは一見離れたところにあるようなキャラなのですが、でも自分がストーリーのプランニング段階だったりいろんなところで彼女を連想した曲を聴いていると彼女の内面だったり、内なる思いだったりがわかるなーとしみじみ。
なんだかもっと書きたいなあ、初心にもどって彼女ともっと触れあいたいなあ、と思ったり。
(今日は1日雨だったので若干センチメンタルなフィルターがかかってはいたのですが)

あえてあまり詳細は書かずに進めちゃいましたが、果たしていつかここらへんの創作についてのいろいろを公開するかどうかはまだ未定です。
思い入れが強いから公開したい気持ちもあるのですが、同時に思い入れが強いからひっそり自分の中でライフワークとしてしまいたい気持ちもあって。
常にいろいろふくれあがってるからちょっと手に負えてない、というのももちろんあり(汗)

どんな形でも私は自分の創作する世界だったりキャラだったり全てを愛していますし、だから今日のバースデーガール(というとなんだか怒られそうだな・・・)ともうまく一生お付き合いしていきたいと願っています。


今日の一曲: ヘンリク・グレツキ 交響曲第3番「悲歌のシンフォニー」 第2楽章



グレツキの曲のうち抜群の知名度を誇り、クラシック音楽としては異例のベストセラーになったと言われる交響曲。弦の音、そしてソプラノの息の長い歌声が3つの楽章どれもで素晴らしく、本当に心洗われるような美しい曲です。
今日は創作の話もちょっと出たので(今日のバースデーガールとは別の方面で)私の創作に少し縁のある第2楽章をチョイス。

この交響曲に使われている歌詞は全て「親子」にまつわる悲しみがテーマ。
第2楽章は第2次世界大戦でポーランドのゲシュタポ強制収容所に居た少女が独房の壁に刻んだ祈りの言葉で、彼女の母親に向けて天の聖母に守られているから嘆かないでほしい、といった内容の言葉です。

まるで本当に母の愛に包まれているような、そして少女の純粋な母への思いと信心を表しているような曲。
悲しみももちろんあるのですが、それと同じところに愛だったり光だったりがあって・・・

なんでしょう、この楽章の冒頭から感じる黄金色の色調もきっとあるのでしょうが、そういった悲しみ・愛・信心・光のミックスの仕方にもなんだかメシアンに似たものを感じます。

そして以外にもピアノが使われているところもこの交響曲でツボるところ。この独特のsoundscapeには結構欠かせない存在みたいな印象があります(ハープだけじゃあちょっと違う)。
いつか弾けたらいいな。

ポーランドの文化、そしてなによりも音楽に(もとは創作からなのですが)惹かれていて。
グレツキの音楽、そしてその他のポーランドの音楽、歌曲からの言語などいろいろ知りたいこと、心に親しく感じたいことはたくさん。
これからも広げていけたらなあ、と願っています。

とにかくこの交響曲全体本当に透明で美しく、深く静かに心に響くのでもっとたくさんの人に聴いてもらいたいと思っています。かなりおすすめ!

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