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~名もない蛾と虹の錯乱~ 内の思いと外の色彩をつらつらと。
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科学と音楽と神話といろいろカオス
なんか1日テンションが変でした。
天気がかなり劇的に変わったのもありますが、なんと言っても発端は朝のNASAの発表(日経新聞の論文要旨)を読んだ事が原因かも。

研究の内容としては砒素を取り込むことで生き、DNAなどの身体の仕組みにリンではなく砒素を組み込んでいる生物の発見なのですが・・・
それを読んだとたん頭の中で色んな扉がぶあっと開いてしまって。
今日はなんとかそれをまとめようとします。(まとめてみます、ではなくて)

最初思いだしたのは生命史・地質学に関してクラムの「鯨の声」のイメージを追っかけているときに読んだ地球の古代の海のこと。
太古の昔、酸素が地球を支配する前は二酸化酸素や硫黄を糧にして生きている生物もいましたし、色んな環境に色んな生物が住んでいて。それが食べ食べられで循環し、進化していくことを思い・・・
例えば発見された生物みたいな砒素を食する生物が、ものすごく砒素ばっかりある星に住んでたりとかして、そしたら進化はどうなるんだろう、どういう風に生物と星が変わっていくんだろう、と思ったり。

で、例えば地球の二酸化炭素がもっともっと増えたら古代の海にまた戻るのだろうか、と考えて、それがまたクラムの音楽、特に「鯨の声」での循環性、universal mythologyの循環性を連想し。
そしてそこで手塚治虫の「火の鳥」の「未来編」でみた世界の終わりとサイクルのまた始まり、進化の分岐の話を思い出して。

「火の鳥」の「未来編」、まんが版では世界のサイクルのリスタートのきっかけはマサトが海に注いだ有機物の混合物でしたが、アニメ版ではマサト自身が海に身を投げることだったなーと思い出して。
実際どんな生き物でも生まれて呼吸して、何かを食べて排泄して、そして死んで自然に還ることだけでももう周りの物質を変えて地球を変えてるんだ、と思いついて。
最初の最初から続いて働いている、小さな生物から大きな生物、そして世界全体を動かし変えていくメカニクス。

ここで物質=matterと母=materの繋がりのほうに寄り道したり、それからまた火の鳥の「未来編」に戻って、小さい生物・物質の働きが世界・宇宙を動かす→コスモゾーンの話になって。
本当に小さいころから「未来編」は大好きですが、人が小さなコスモゾーンの集まりでできてて、宇宙もまた一つのコスモゾーンになってて、フラクタル(後から知った概念ですが)のようになっていて、人も宇宙も同じ校正でできてるということが妙に納得で、今でもぼんやりとそういう構図を信じています。
人体も実際細胞の一つ一つの働きでできてますしね。

自分の行動、存在が見えない・予想できない形で世界に影響する・・・というのはちょっと意味合い(というか畑)が違うながらも今読んでいるEarthseaの話に繋がります。
Earthseaでは魔法を使う際に自分の使う言葉や自分が動かす力が世界のどこかでなんらかの影響を及ぼすことを理解することについて本当に強調していて。
そこから→でも悪い影響を及ぼすことを恐れて何も動かない・しないというのは(どのみち存在するだけで上記の影響がデフォルトであるのですが)駄目なんだ、何が起こるかわからないからこそ積極的に動いていかないといけない・・・というのがこのシリーズの最終巻、The Other Windであったような・・・それとも気のせいか?それとも別のEarthseaの話だったか?と一通りぐるぐるとしてしまって(汗)

そしてその合間合間に別の方面にも。
今日はアドベントで、メシアンの20のまなざしから第6楽章「御言葉によって全ては成されたり」を弾いていて。
フーガ的手法だったり、シンメトリー・アシメトリーを駆使してsystematicに展開していくこの曲はがっつり理系な雰囲気なのですが、なんだか弾いてみるといつだったか高校の物理で習った核反応のようだなーと思ったり。水素とかヘリウムでなくもちょっと重い核種で。

つくづく自分は音楽を科学に繋げて考察するのが好きだな~と思いますね。
でもそうやって科学的なイメージとか原理とかとリンクしたりするのは楽しいですし、特に自分の弾いている作曲家だとわりと妥当なアプローチだったりすると思います。それからやっぱりそういうところが音楽をやる上での私の強みである(・・・でない場合はこれからそうなり得る)と思うので。
ちゃんと書いとかないと忘れて勿体ないのでいつかまたまとめたいです!

こんな感じで自分が追いつかないほどの早さで思考と直感と感覚が回って、割とハイだった今日。
いろいろカバーできてないものもちょこちょこあるかもしれませんが、そこはやっぱり限界でしょうか。
こういう日も全然良いですし、色々自分の中で生まれて良かったです。
仕事に追われ気味ですが、感じること表現することいろいろ続けていきたいです。


今日の一曲: ジョージ・クラム マクロコスモス第4巻 「天体の力学」より第3楽章「Gamma Draconis」

Youtubeでの演奏動画(動画の前半)



今メシアンの四重奏のステンドグラスに続く企画を密かに亀のようにゆっくり進めているのがこの曲集。
なかなかCDがオーストラリア・日本で見つからないので(ネットで海外から注文か)、Youtubeでよく聴いてます。ちなみにサイトに載せてる楽章名の一覧はこちら

ピアノ2台のために書かれたこの曲、4楽章あるそれぞれに星の名前がタイトルとしてついています。
その星のチョイスがメジャーの一歩先くらいの身近さで、しかもなんだか連星だったり天体力学的になんか特徴があるものを選んでいる気が。

第3楽章「Gamma Draconis」はりゅう座γのこと。「エルタニン」=竜の頭という意味で、りゅう座で一番明るい星だそうです。(最近Earthsea読んでたり特に竜には縁があるので今日チョイスしました♪)

天体力学的なことには詳しくないのですが、地球は歳差運動といって自転軸の傾きから地球ゴマの動きの通り上の方が大きく振れるように回ることで、星座の見える位置が変わって・・・要するに今から4000年前には点の北極はこぐま座のポラリスではなく、りゅう座の(エルタニンではないのですが)トゥバン(α星)だったそうです。

古の時代に竜の神話が色んな地であり、崇め恐れられていたのが消えてなくなったように、天の頂、天の北極にとぐろを巻いて君臨していた銀河のりゅう座もまたその王座を時代の流れとともに譲りました。

激しく鳴り響く不協和音だったり、ぐるぐるとぐろを巻きながら増幅していくクラム特有のメタルピアノサウンド。
この曲集全体そうなんですが、響きがものすごく溶け合ってまとまり広がって行くのが本当に「2台のピアノ」を聴いているとは思えなくて。

クラムっていいなあ~宇宙って本当に凄いところだな~はもちろんですが、竜って格好いいなあすごいなあ~とも思ってしまう曲です。

そしてまたはみ出し動画embed。



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