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~名もない蛾と虹の錯乱~ 内の思いと外の色彩をつらつらと。
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音楽と私のヒストリー
週末に練習作戦、いまのところなんとか順調です。
1時間半~2時間は短いように感じますがいまのところ3曲以上練習するキャパシティがないので・・・
そのうちもっと、と思ってます。

ピアノを弾いてきてそうこう19年ですが、自分と音楽との関わりはもっと長いです。

父と母が大学のブラスバンドでトランペットとホルンをそれぞれ吹いていて、そこがまず始まりだったんでしょうね。二人ともクラシック音楽が好きで、同じオケにいたこともあったり、ワーグナーの「ジークフリートの葬送行進曲」に関してはそれぞれ一冊ずつ勉強したスコアが残ってて。

ちなみに私は一歳のころはオケのリハーサルにつれてかれて泣いたそうですが。でも音楽にいろいろ囲まれていたのは確かです。
特に前話したように父は結構現代音楽とかも聞く人だったのでそういう顔をしかめる人が多いような曲も普通に聴いていました。
芥川也寸志さん(芥川龍之介の息子で作曲家だった人です)が小さいころ父のストラヴィンスキーのレコードをたくさん聴いて育ったものだから後に「月光」などを聴いてやけに単純な音楽だなと思ったといった話、実は私もものすごく共感します。

このころから覚えている曲のリスト:
ハチャトゥリアン「ガイーヌ」から「剣の舞」、ストラヴィンスキー「春の祭典」「火の鳥」、ムソルグスキー「展覧会の絵」、バルトーク「管弦楽のための協奏曲」、ファリャ「恋は魔術師」から「火祭りの踊り」、マーラー交響曲第1番、ラヴェル「逝ける王女のためのパヴァーヌ」など。

初めて音楽に感動したのは9~10歳のとき。それまでは好き嫌いはあるもののどちらかというと受動的に音楽を経験していましたがやっぱり年齢的にもなにかに目覚める時期なんでしょうね。
何に落ちたかと言いますとホルストの「惑星」からの「木星」です。ある日夕食のときに音楽をかけようということになって。ちょうど太陽系にはまってた時期だったからかもしれませんね。
例の「Jupiter」(平原綾香さんのあれの元ネタ)のメロディーにやられましたね。後にこれがイギリス音楽の典型的なすばらしい中間部の一つだということを知りましたが。
そのあと火星の禍々しさと5拍子のリズムに惚れ、そうしてどんどんクラシック音楽にはまっていきました。

次の転機は14歳のとき。メルボルンのユースオケのサマーキャンプでショスタコーヴィチの交響曲第11番の一部分を弾いたとき。これでオーケストラで弾くことのすばらしさ、ショスタコーヴィチの音楽のすごさをがつんと感じまして。それで音楽をメインでやろうかなーと思いました。
同時期にラフマニノフの前奏曲「鐘」でピアノにも味を占めまして。音楽の持つパワーを本格的に操りたいと思った時期でした。

そして大学2年生。それまでピアノで弾くにはメシアンを避けてきた私が先生の「日本の音楽も弾いたらどうか」という言葉で武満徹の音楽を半分不本意に弾くようになったことから、そこから逆流してメシアンの音楽にはまるようになり(武満はメシアンの影響を受けています)。それからマイナーな感じの20世紀の曲を極めるようになりました。

今はそのころほど音楽に打ち込んではいませんが音楽を愛し、そのパワーを操りたいと思う気持ちは同じだと思っています。これからも音楽を職業としなくとも何らかの形で音楽と親しく付き合って生きたいと思います。
音楽の力をなんらかに使えないかも考えながら・・・


今日の一曲: グスタフ・ホルスト 「惑星」より「木星」

先ほどのとおり私が心打たれ音楽に惹かれるようになったきっかけの一曲です。
この「惑星」、天文学ではなく占星術的、神話的なイメージで書かれていて扱われている惑星それぞれに副題がつけられています。木星は「喜びをもたらす者」。
きらきら輝く、明るく活発でおおらかなオープニングに心奪われ、そして中間部の例のメロディーでやられますね。
イギリスのそういうマーチとかの中間部のメロディーってイギリス人じゃなくても愛国的(愛イギリス的)な気持ちに、胸を手に当てて声をそろえて歌いたくなりますよ。弾いてても本当に心がみんなひとつになるようで。

底抜けに明るくておおらかでポジティブな木星ですが、これを好きと思っても嫌いと思ってもぜひ他の惑星も聞いてほしいです。
クラシック初心者からマニアックな玄人まで幅広い人々にさまざまな層で楽しんでもらえる曲集なのでぜひぜひお勧めしている「惑星」ですが、ただ聞き流すにもよしな曲も、とりあえず聴いてみるにいい曲も、ちょっとつっこんで分析してみてもいい曲もそろってますし、惑星それぞれいろいろな性格をしてますので気分や欲求によって合った曲がきっとあると思います。

でも他の惑星の話はまた別の機会に。

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