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~名もない蛾と虹の錯乱~ 内の思いと外の色彩をつらつらと。
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ツタンカーメン展@メルボルン博物館感想!
昨日念願のツタンカーメン展@メルボルン博物館に行ってきました!
といっても別に急ぐことはなく11月くらいまでやってるはずなんですが、どうしても行きたくて。
始まったときはこちらはイースターの連休=学校も秋休みなのでじっとこらえてたのですが日本がGWになって仕事がはいらないということで昨日行ってきました。堪え性がないのです。

一応事前に予約したのですがこれが正解で。30分ごとにまとまって入るのですが、1時半予約でむこうについたときはもう2~3時まで満員になってました。
オーストラリアは平日日中にもかかわらず1時半のグループも結構多くて。

展示内容は大まかに2つに分かれていました。
ツタンカーメンの前の時代の品と、そしてツタンカーメンにまつわる品々。
エジプトと言えば黄金色の副葬品が有名ですが、その美しさを引き立たせるため黒の部屋を暗くして、というところもあり。
結構広かったですし、品数もあり。

まずは何が「なかった」か、から。
ツタンカーメンのミイラ、およびツタンカーメンの黄金のマスクは来てませんでした。(説明に動かせないとありました)
ただそれでもあったものは物凄く多く。本当にびっくりするようなものもありました。

小さい頃の愛読書、絵本「エジプトのミイラ」でこういう出土品に使われているシンボルの意味だとか、主な神々やミイラを作るプロセスや副葬品の種類とかはやんわり(?)知り親しんでいたので実際にそれが使われている、目の前にあるのを見るのはなんだか不思議な気持ちで。
アンクとかホルスの目とか、イシスのあの階段みたいなのとか。

種類で言えばカノープの壷に出会えたのは本当に嬉しかったです。自分は陶器製を想像してたのですが、なんと方解石製。見るからに分厚くて重そうな感じで。
あと副葬品だったかどうかは分からないのですが化粧箱、手鏡箱、戦場などで使う折りたたみ椅子など生活感たっぷりの品もあって。
にやにやしっぱなしです~

ツタンカーメンの前の時代だとツタンカーメンの祖母にあたる「Tjuya」という人の品が印象強烈でした。
なんと彼女の棺、それからその中で彼女に被せられた黄金の仮面。
仮面の方は彼女の若い頃の姿だったのですが真正面から見ると笑みがこぼれるんですよ。
ふっくらした笑顔と愛らしい顔立ちが(笑)
棺の方はもちょっとお年を召した感じで凛々しい顔立ち。
黄金に塗られた棺にはびっしり絵やら象形文字やら書いてあって、もう1週間ずっと見てても余裕で飽きないくらいのもので。語句は繰り返されてるものがあったりで、彼女の名前を探して見たのですが見つからず。
象形文字も鳥だけでも4種類以上ありますし(どんな鳥の種類かいくつか分からないものも)、羽も何種類かありますし。
うちにでーんと置いて観察したいですよあれは、ゆっくりと。あの場で全部情報処理しようとすると圧倒されるんですよね。美術品として、歴史、文字、人となり、宗教など考えたいエリアが多すぎて脳がパンクするような感じで。見足りないですし、もっとインプットしたい。

ツタンカーメンの展示に入る前に彼の父アクエンアテンが伝統的な神々の崇拝から太陽神一本の崇拝にがらっと変えたこと、そしてツタンカーメンが古の神々への信仰を取り戻したことについて説明がありました。
いろいろな神話の話を読んでると時代と共に多神教→一神教に動くことは圧倒的に多いながらも一神教→多神教に変化するのは珍しいな、という印象でした。ましてや多神教→一神教→多神教というのは他にあったかなあ・・・
しかもその宗教復興、さらには王として他の多くの功績を9歳での即位から19歳でなくなるまでの10年で、もちろん後見人がいたにしてもなしとげたのはすごいなあ、と改めてびっくりしましたね。

ツタンカーメンにまつわる品は本当にたくさんあって。
先ほどの多神教へのシフトを表す太陽と月、昼と夜を司ることを示すような胸飾りだったり杖だったり。
それからは「?」型に曲がった杖、ミイラの包みの中にあった首飾りや短刀など。
特に心惹かれたのが軍用トランペット。今ヴェルディのオペラ「アイーダ」で使われるほど長くはないですが真っ直ぐのトランペット。マウスピースもついていて。吹いたら音がでるのかなー、吹いて見れないよなあ、とかわくわく。

あと他のファラオや后などもそうですが象った像、そして神格化された像もたくさんありましたね。
ツタンカーメンが今あるような足指で挟むサンダル履いてたこと、絶対前々から知ってたはずだったのですがなんだか笑えるんですよね(笑)この形のサンダル時を超えてすごいなあ、と(笑)

あとどこの展示でもヒエログリフ(象形文字)が本当に興味をぐんぐん引いて。
高校生クイズの影響とあと自分の名前をヒエログリフにしてくれるサイトの影響でどうしても読もうとしちゃう。数文字しかぼんやりとしか分からないのに(笑)
王とか王族の名前は囲ってあるというのは確定してるんですが。
一応ツタンカーメンについては2種類の名前について展示と共に説明があったのでちょっと覚えた・・・かも。
ただ母音が省略されたり、複数の音節で1文字だったり、縦書きなのに途中で急に2行に分かれたり、先ほどのくくりのなかでも若干文字の順番が違ったりして難しい・・・
そしてやっぱりヒエログリフにも上手下手があるみたいですね。ちょっと筆が太かったり曲面に書かれてるものだったりするとちょっと「あれ、この文字ちょっと違うぞ?」というやつがあったり(笑)

あとは日本の埴輪のような副葬品もあったり、あとマヤのククルカンに似た「翼を生やした蛇」の女神の像だったり、あとは古代エジプトの埋葬とあの世に感してのコンセプトが秦の始皇帝に似てるな、とか他の神話・文化との繋がりだったりシンクロニティも面白いですね。

Tjuyaの棺を始め「本当に自分の目の前にあるの!?」と未だに実感が湧かない感じもあります。
もう一回行ってもいいなあ・・・と思ったり。
今回終わった後はもう自分が生きてるうちにメルボルンにこういう展示が回ってくることはないと思いますし、やっぱり大英博物館で見に行ったりするのが夢ですし。
インパクトは強烈で、存分楽しみましたがまだまだ足りない感じです。もっともっと触れあいたい!

以上ツタンカーメン展感想でした~


最近休みがちですが今日の一曲今日もお休みです。
あと最近精神関係のカテゴリでもちょっと書きたいな~と思ってるのでそちらもなんとかしたいと思います。


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