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~名もない蛾と虹の錯乱~ 内の思いと外の色彩をつらつらと。
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ロシア音楽祭り開催中?
前回のエントリーに拍手ありがとうございます♪
また間が開いてしまいました・・・昨日、今日と仕事がなくて主にへばって寝てました。
ピアノの練習もやってましたが昨日は練習しながら大分朦朧としてて・・・

でも最近はロシア音楽祭りの曲もそろってきました。
只今のプログラムはこんな感じ:

スクリャービン 「炎に向かって」
Carl Vine 5つのバガテル 第4番(これで最後)
ショスタコーヴィチ 前奏曲第7番 イ長調(再習得)
プロコフィエフ ピアノソナタ第2番 第1楽章(全楽章弾く予定)
メシアン 「幼子イエスに注ぐ20のまなざし」 第7番 「十字架のまなざし」
ラフマニノフ 練習曲「音の絵」 op.33 変ホ短調
シマノフスキ 「メトープ」 より「ナウシカアー」

あとロシア音楽祭りとしては前回のエントリーで触れましたカバレフスキーが参戦予定。
前奏曲のうち1つ、2つでも弾けたらなあ~と思ってます。

この中で難しい、というのはシマノフスキとスクリャービン。
技巧で言ったらシマノフスキ。スクリャービンは・・・この曲に限ったことでないですが意外とつかみにくい、理解しにくい、というか。
なかなかロジックで割り切れない部分が多いんですよね、スクリャービンの音楽って。感覚で捉えるにしても彼の感覚が独特すぎる。聴いてるだけだとそうは思えないんですけど弾くとどうもしっくり来ない。
スクリャービンの名手はホロヴィッツがまず思い浮かびますがやっぱり音楽が人を選ぶのか「得意」にしてる人は少ないように思われます。
ロジック重視の私には向いてないようにも思えるのですが以前に初~中期の作品を弾いてかすかに通じるものもあり、神話主義に関しても大切な作曲家なのでちょっとでも近づきたいな、と思ってます。
スクリャービンのお得意エレメントは「火」。これもまた自分が強くなりたい、得たい力でもあります。

論理的アプローチでしっかり来やすいのがプロコフィエフ。
シマノフスキは慣れれば手の感覚でしっくり来るような音楽を書きますが、プロコフィエフは頭で考えてしっくり来るような音楽を書きます。
ロジカルなパターンでパッセージが変化したり展開したりするので先手を打って考えられるのが落ち着くというか。あと暗譜するのに比較的楽。
プロコフィエフ、ピアノソナタの中でおそらく今弾いてる第2番が自分(今の季節の自分)に一番しっくりくるようです。ドライかウェットかでいったらウェット、外向的か内向的かでいえば内向的。腹黒いようで割とストレート。
プロコフィエフらしい強迫観念のような感覚、そして視野の狭さ・濃さの表現がいつかできるようになりたいです。

メシアン、「十字架のまなざし」は20のまなざしのうちでも割と小規模なのですが、和音が若干大きく手が届かなく、いろいろ左手と右手で音をとっかえたりする必要があったりしてめんどくさいので今まで弾かずにいました。
ただここ数ヶ月のシマノフスキ弾きでちょっとだけ手の間隔が伸びとっかえる音が減った!ということで今回挑戦。
「アーメンの幻影」の第3楽章でもそうなのですが、この曲においてメシアンが描く「キリストの受難」が本当に好きで。身体的な、精神的な、そして霊的な苦しみがものすごく生々しいというか。紫と黄緑の色のコンビネーション(これがメシアンのイメージか自分のイメージかは不明ですが)が独特の感覚を呼び起こします。
それは苦しみでもあり痛みでもあり、味覚でもあり。面白いです。

このリストのなかだとシマノフスキが一番長く弾いてるのですがどうも進みが遅いですね。
技巧的に「メトープ」の他の楽章と違うものを求められてる、というのもありますしどうもハーモニー言語が違うような・・・うーん・・・
弾けるようになったら強力メンバーとなってくれそうなんですがどうも。
ラヴェルとかクラム、メシアンもそうなんですがエチュードとかで基礎テクニックを磨いてどうなるとかでもない感じなのでまあ弾き続けるしかないんでしょうが・・・
シマノフスキは好きで弾き続けたいのでちょっと下見的に後期(op.50)のマズルカを借りてきてみました。ショパンのと同じくポーランド生粋の舞曲マズルカですが、CDで幾つか持って聴いてる限りでは全体的に影がさしているような感じで楽しみです。

ラフマニノフに関しては大分指も回るようになってきましたが(これも比較的論理的な音の連なり)暗い嵐のような旋風への思いが先走って只今ちょっととっちらかっていますです。今年の目標は「焦らない」なのに・・・
一糸乱れぬ演奏ができるようゆっくりゆっくり弾くよう肝に銘じます。
割と変ホ短調って指に馴染むしサウンドも好きですし、この曲みたいな細かいパッセージはできると楽しいんですよね~

実はもう既に「この夏弾きたい曲」もそろってきつつあります。基本夏に良い曲が好きな傾向にありますし(ラヴェル、クラム、メシアンだと鳥のカタログなど)、冬は「夏には暑苦しくて弾けない曲を弾こう」みたいな傾向もありますが・・・なんとか絞って行きたいですねえ(汗)
今のところだとプーランクの即興曲だったり、ヴィラ=ロボスのブラジルのバッハ第4番だったり、鳥のカタログまだ未定、クラムのEine Kleine Mitternachtmusikだったり。ラヴェル、ドビュッシー復帰も狙ってたり。

好きなときに好きな曲が弾ける自由を最大限に活用してレパートリーと得意分野を広げてソロの力も付けていきたいです。
今はちょっと調子しんどいですが(暑さ寒さも彼岸まで、といいますが私の場合無理がきくのも誕生日まで、のようです)これから巻き返していけるはずなのでなんとかやっていきたいと思います。
(ちなみに明日精神医とのアポなのでちょっと安心です)
あとは願わくは仕事が来ますように・・・


今日の一曲: ドミトリ・ショスタコーヴィチ 前奏曲とフーガ第7番 イ長調



さっき紹介しないでおきました。
イ長調は以前やりました24keysvirus企画でいうと「花束」(The Bouquet)。決して壮大ではないけれど底抜けに明るくてある種のぬくもりもあって、特に「喜び」「幸せ」を表すようなキーだと思います。
このキーにかかればいくらショスタコーヴィチといえどもひねくれられない!という持論があり。
イ長調で書かれた彼の曲、「祝典序曲」もこの曲も「え、これ本当にショスタコ書いたの!?」と驚く程のストレートで喜ばしい、明るい曲です。

前奏曲の方はちょっと牧歌的なイメージがあり。ちょっと入るショスタコ的な毒の色彩が憎いです(笑)
流れるような繊細なタッチが弾いていて楽しいですし、ハーモニーとともにタッチなどを変えてその変化を存分楽しんだりといろいろ楽しみかたがあります。

フーガがこれまた変わり種。
フーガの主題がなんと三和音の3つの音(ハ長調だとドミソ、イ長調なのでラド#ミ)でできています。
つまりハーモニーが同じなら延々とペダルを踏み込んでおくだけで音が濁らず素晴らしく響きます♪
(ただ間違えると音がすぐさま濁るので逆にいつも以上に音を間違えられない!というのはありますが(笑))
まるで教会がいくつもある町で時間毎に鐘が鳴り始め、会話をするように響き合うかのようなサウンド。

こんな不協和音の欠片もない音楽をショスタコーヴィチが書いちゃうのかーというのは確かに意外ではありますが実際24の前奏曲、24の前奏曲とフーガどちらでも様々な調と前奏曲、フーガという形式を通じていろんなスタイルや色彩を(パロディーなども交えながら)彼は実験して表現しているのでそのうちの一つなんだな、という風に考えれば納得です。
ショスタコーヴィチの定番(交響曲第5番とか)を知ってから聴いて見るとなかなかギャップが衝撃ですよ~

ちなみにこないだ思ったんですがチェレスタで弾くとどうなんでしょ、あまりにも「らしすぎて」おもしろみがないですかね?
チェレスタの音、ペダルを使った響きには合うような気がしますがチェレスタの定番的なイメージを崩さず、なにも拡げたりチャレンジしてないのでショーピース的な位置づけになっちゃうかな、それ以上にはならないかな・・・と思います。(音域的に実際に弾けることはチェックしてあります)
一度試してみたいと思います。
(ピアノからのチェレスタ編曲もじわじわと伸ばしていきたい・・・)


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