×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
昨日のエントリーの続きです。
そうして電車に乗ってシティへ。まだ若干時間が早かったのでどこか寒くないところで時間をつぶそうとしましたがグランドファイナルの日なのでアーケードもみんなしまったまま(汗)
なのでチャイナタウンに通じるアーケードでぶらぶらしたあと(まだまだ早いながらも)メルボルン・タウンホールへ。
するとタウンホールの前でたばこを吸ってる見慣れた人影が。
今回のコンサートでブラスアンサンブルの指揮者をつとめている、ユースオケの指揮者さん。
(大抵休憩の時には外でたばこ吸ってます)
声かけてくれたのでちょっと(久しぶりにそれほど緊張せず)おしゃべりしました。もう大学でオケマネージャー+チェレスタ弾きを兼ねてた時以来。
こないだユースオケの来年のプログラムが発表されて、彼が指揮してなかったんであれーと思ってたんですが聞いてみると今年いっぱいで辞任したということで。
「それは残念です、もっと一緒にお仕事したいと思ってるんですが」というようなことを(こんなに改まった口調じゃないですが)言ったら来年は数年前にやってたOrchestra Projectをもう一回立ち上げる、と話してくれて。
Orchestra Projectというのは大学やアカデミーなどから、そして一部プロからも人を呼んで数日みっちりリハーサルして一曲割と難しいレパートリーを弾く、というオーケストラ。
(数年前それに呼ばれる事が決まったとあるトランペット友達は嬉しくてその場で側転した、それほどのオケです(笑))
話の流れからすると呼んでもらえる?みたいですが(曲にもよる!)、はっきりとは分からないので楽しみにしています。
前振りが長かったですがコンサート自体の話に。
このコンサートは今年のブラスフェスティバルの最後のコンサートでありながら同時にメルボルン・タウンホールの「with Organ」シリーズの一環でもあったらしく。
なので金管アンサンブル(+打楽器)だけでなくメルボルン・タウンホールの南半球最大のパイプオルガンも一緒に楽しめるコンサートとなりました。
プログラムはこんな感じ:
Andrew Batterham "Pipe Music" (金管+オルガン) (作曲家が聴きに来てました)
Charles Ives オルガンのための「アメリカ」の主題による変奏曲 (オルガン独奏)
セザール・フランク コラール イ短調 (トランペットとオルガン)
Brenton Broadstock "Drenched in Sun" (金管+オルガン)
Marcel Dupre "Poeme Heroique" (金管+オルガン)
アストル・ピアソラ "L'Histoire du Tango"より "Cafe 1930"、"Nightclub 1960" (Stockholm Chamber Brass)
セルゲイ・プロコフィエフ トッカータ ニ短調 (オルガン独奏)
リヒャルト・ワーグナー 歌劇「ローエングリン」より「エルザの大聖堂への行列」 (金管のみ)
(+金管とトランペットソロのアンコール)
(ブラスアンサンブル指揮: Fabian Russell、オルガン:Dominic Perissinotto、 トランペットソロ:Adam Rapa、金管アンサンブル:Stockholm Chamber Brassとフェスティバル参加奏者たち)
普段はブラスフェスティバルの最後のコンサートというと結構派手でお祭り的な印象があるのですが今回はちょっとこじんまりして、ちょっと厳かな雰囲気で。
(前者はやっぱりフットボールの影響で人手が少なかったのもあったと思いますし、後者については曲の性質が関係してると思います)
でも金管も、オルガンも、本当の「クオリティ」を楽しめる素敵なコンサートでした。
オルガン独奏ではIvesの曲が面白かったです。アメリカの内戦前に使われていた国歌(メロディーはGod Save the King/Queenと同じ?)のバリエーションなのですがオルガンの魅力と技巧をあますことなく使う曲で。メシアンもちょっとそうなんですが2つの調が同時進行だったり、そういう複雑な色彩を使いこなすにはオルガンは本当に素晴らしい楽器ですね。
普通金管楽器はその「似た」音色を一緒に響かせるのが得意というイメージがありますがピアソラではミュートなどを駆使して様々な「違う」音色の別世界を作る不思議な感じ。
金管で吹くとピアソラも結構ぴしっとしますね。独特の(オリジナルにはない)緊張感が生まれます。
そしてピッコロトランペットがかっこよかった!(今までピッコロトランペットの音に惚れたことはないのですが今回ばかりは!)
そしてなんといってもワーグナーが良かった。本当にかっこいいですし、ものすごい満足感とともに「終わることができる」のが大変気持ちよかったです。(ローエングリンは好きになれる可能性があるから一度ちゃんと聞いてみたいな・・・こっちにも両親の家にもエルザの~は録音はないみたいですし)
ブラスフェスティバルではコンクールもやっていて、こないだジャズのためのJames Morrison賞の表彰があったのですが、今回のコンサートではクラシックのためのBarry Tuckwell賞、そして金管のための音楽の作曲に関するBrenton Broadstock賞の授与が行われました。
(といっても賞の名前になった本人2人はインフルエンザでダウンしていたそう!大丈夫かしら・・・)
Barry Tuckwell賞は毎年違う金管楽器の奏者に与えられるのですが、今年その賞を授けられたのは今度のユースオケのコンサートでトランペット協奏曲(Henri Tomasiの)のソリストをつとめる人でした!
(お知らせは次回のせますね-)
賞をもらってなんだか将来のことをちょっと考えていた様子でしたがきっと明るい未来が待ってると思います。
(ちなみに授賞式といっても受賞者はジーンズで舞台にあがるというカジュアルな雰囲気ですが、賞自体は結構大きいものですよ-。奨学金とか楽器とかもらえちゃう)
このコンサートではまた久しぶりの(主にブラスフェスティバルの運営に関わってた)友達にも会えたのですがちょっと頭痛の予兆を感じて飲み会には行けませんでした。来年こそは!なぜなら来年は栄えある10回目のブラスフェスティバル、メンバーもものすごいラインアップですしきっと盛り上がります!
・・・ということでフェスティバルが終わって要らなくなった参加者用のベストをお土産にいただいて帰りました。
(そのベストもSサイズですが男性用のサイズなので父の手に渡るみたいです)
ということで性質の違う(そして一緒にいる友達のカテゴリーも違う)2つのコンサートをたっぷりエンジョイした一日でした。音楽も、人といるのも楽しめて、寒いけど外に出てよかったです(笑)
これから仕事仕事にダフニスとクロエと忙しくなりますががんばらなくちゃ、ですね。
今日の一曲: セザール・フランク コラール イ短調
(リンクしたのはオルガン独奏版です)
先ほどのコンサートで演奏された曲。おそらく初めて聴いた曲だと思います。
フランクというとフランス人でありながら結構バッハみたいなスタイルも兼ね備えた音楽を書く人で。
(重厚さとか半音階的なハーモニーの使い方とか、あとオルガン使いの印象もあるんでしょうね)
それから人生の晩期までその音楽が認められなかった作曲家でもあります。今でも一部の曲をのぞいてあんまり知られてない感が。一番有名なのは交響曲ニ短調でしょうね。
そんなフランクのこの曲。ものすごいオルガンの音のリッチさ、ハーモニーのカラフルさ、空気を満たす音の重厚さがまあ凄い。
トランペットも少しジャズが入ったような音色で(今回吹いた方がジャズ畑の人、というのもありますが)、翔るようなパッセージを奏でます。
金管アンサンブルとオルガン、というのは音響的にも(直感ですが。特にこういうホールだと)ものすごく相性が良いですし、トランペットとオルガン、というのもなかなか綺麗に組み合うアンサンブルだったりします。(どちらもキリスト教のイメージが強い楽器ですしね、こういう曲には向いてるのかも)
バッハのオルガン曲もそうですし、メシアンのオルガン曲もそうですが、フランクのオルガン曲にもまたオルガンが「宇宙」であること、様々な意味で「無限」を可能にできることを本当に全身で感じます。
オルガン音楽に関してはステレオで聞くのもいいですが実際に生で聞くのを激しくおすすめします。
オルガンはそれが設えられてる教会やホールもまた楽器の一部で、聴衆が楽器の中に入って音楽を聴くという珍しい形態の楽器で。
さらには個々の楽器による音の違いだけでなくその建物による音の違いも驚くほどありますし、いろんな「歴史」を本当に近く感じることができる楽器でもありますので。
日本では限られているかもしれませんが欧米(そして豪)に行った際は是非、宗教を信仰してなくても日曜日のミサとか、小さい教会でも良いからちょっと行ってみるといいですよ~
そうして電車に乗ってシティへ。まだ若干時間が早かったのでどこか寒くないところで時間をつぶそうとしましたがグランドファイナルの日なのでアーケードもみんなしまったまま(汗)
なのでチャイナタウンに通じるアーケードでぶらぶらしたあと(まだまだ早いながらも)メルボルン・タウンホールへ。
するとタウンホールの前でたばこを吸ってる見慣れた人影が。
今回のコンサートでブラスアンサンブルの指揮者をつとめている、ユースオケの指揮者さん。
(大抵休憩の時には外でたばこ吸ってます)
声かけてくれたのでちょっと(久しぶりにそれほど緊張せず)おしゃべりしました。もう大学でオケマネージャー+チェレスタ弾きを兼ねてた時以来。
こないだユースオケの来年のプログラムが発表されて、彼が指揮してなかったんであれーと思ってたんですが聞いてみると今年いっぱいで辞任したということで。
「それは残念です、もっと一緒にお仕事したいと思ってるんですが」というようなことを(こんなに改まった口調じゃないですが)言ったら来年は数年前にやってたOrchestra Projectをもう一回立ち上げる、と話してくれて。
Orchestra Projectというのは大学やアカデミーなどから、そして一部プロからも人を呼んで数日みっちりリハーサルして一曲割と難しいレパートリーを弾く、というオーケストラ。
(数年前それに呼ばれる事が決まったとあるトランペット友達は嬉しくてその場で側転した、それほどのオケです(笑))
話の流れからすると呼んでもらえる?みたいですが(曲にもよる!)、はっきりとは分からないので楽しみにしています。
前振りが長かったですがコンサート自体の話に。
このコンサートは今年のブラスフェスティバルの最後のコンサートでありながら同時にメルボルン・タウンホールの「with Organ」シリーズの一環でもあったらしく。
なので金管アンサンブル(+打楽器)だけでなくメルボルン・タウンホールの南半球最大のパイプオルガンも一緒に楽しめるコンサートとなりました。
プログラムはこんな感じ:
Andrew Batterham "Pipe Music" (金管+オルガン) (作曲家が聴きに来てました)
Charles Ives オルガンのための「アメリカ」の主題による変奏曲 (オルガン独奏)
セザール・フランク コラール イ短調 (トランペットとオルガン)
Brenton Broadstock "Drenched in Sun" (金管+オルガン)
Marcel Dupre "Poeme Heroique" (金管+オルガン)
アストル・ピアソラ "L'Histoire du Tango"より "Cafe 1930"、"Nightclub 1960" (Stockholm Chamber Brass)
セルゲイ・プロコフィエフ トッカータ ニ短調 (オルガン独奏)
リヒャルト・ワーグナー 歌劇「ローエングリン」より「エルザの大聖堂への行列」 (金管のみ)
(+金管とトランペットソロのアンコール)
(ブラスアンサンブル指揮: Fabian Russell、オルガン:Dominic Perissinotto、 トランペットソロ:Adam Rapa、金管アンサンブル:Stockholm Chamber Brassとフェスティバル参加奏者たち)
普段はブラスフェスティバルの最後のコンサートというと結構派手でお祭り的な印象があるのですが今回はちょっとこじんまりして、ちょっと厳かな雰囲気で。
(前者はやっぱりフットボールの影響で人手が少なかったのもあったと思いますし、後者については曲の性質が関係してると思います)
でも金管も、オルガンも、本当の「クオリティ」を楽しめる素敵なコンサートでした。
オルガン独奏ではIvesの曲が面白かったです。アメリカの内戦前に使われていた国歌(メロディーはGod Save the King/Queenと同じ?)のバリエーションなのですがオルガンの魅力と技巧をあますことなく使う曲で。メシアンもちょっとそうなんですが2つの調が同時進行だったり、そういう複雑な色彩を使いこなすにはオルガンは本当に素晴らしい楽器ですね。
普通金管楽器はその「似た」音色を一緒に響かせるのが得意というイメージがありますがピアソラではミュートなどを駆使して様々な「違う」音色の別世界を作る不思議な感じ。
金管で吹くとピアソラも結構ぴしっとしますね。独特の(オリジナルにはない)緊張感が生まれます。
そしてピッコロトランペットがかっこよかった!(今までピッコロトランペットの音に惚れたことはないのですが今回ばかりは!)
そしてなんといってもワーグナーが良かった。本当にかっこいいですし、ものすごい満足感とともに「終わることができる」のが大変気持ちよかったです。(ローエングリンは好きになれる可能性があるから一度ちゃんと聞いてみたいな・・・こっちにも両親の家にもエルザの~は録音はないみたいですし)
ブラスフェスティバルではコンクールもやっていて、こないだジャズのためのJames Morrison賞の表彰があったのですが、今回のコンサートではクラシックのためのBarry Tuckwell賞、そして金管のための音楽の作曲に関するBrenton Broadstock賞の授与が行われました。
(といっても賞の名前になった本人2人はインフルエンザでダウンしていたそう!大丈夫かしら・・・)
Barry Tuckwell賞は毎年違う金管楽器の奏者に与えられるのですが、今年その賞を授けられたのは今度のユースオケのコンサートでトランペット協奏曲(Henri Tomasiの)のソリストをつとめる人でした!
(お知らせは次回のせますね-)
賞をもらってなんだか将来のことをちょっと考えていた様子でしたがきっと明るい未来が待ってると思います。
(ちなみに授賞式といっても受賞者はジーンズで舞台にあがるというカジュアルな雰囲気ですが、賞自体は結構大きいものですよ-。奨学金とか楽器とかもらえちゃう)
このコンサートではまた久しぶりの(主にブラスフェスティバルの運営に関わってた)友達にも会えたのですがちょっと頭痛の予兆を感じて飲み会には行けませんでした。来年こそは!なぜなら来年は栄えある10回目のブラスフェスティバル、メンバーもものすごいラインアップですしきっと盛り上がります!
・・・ということでフェスティバルが終わって要らなくなった参加者用のベストをお土産にいただいて帰りました。
(そのベストもSサイズですが男性用のサイズなので父の手に渡るみたいです)
ということで性質の違う(そして一緒にいる友達のカテゴリーも違う)2つのコンサートをたっぷりエンジョイした一日でした。音楽も、人といるのも楽しめて、寒いけど外に出てよかったです(笑)
これから仕事仕事にダフニスとクロエと忙しくなりますががんばらなくちゃ、ですね。
今日の一曲: セザール・フランク コラール イ短調
(リンクしたのはオルガン独奏版です)
先ほどのコンサートで演奏された曲。おそらく初めて聴いた曲だと思います。
フランクというとフランス人でありながら結構バッハみたいなスタイルも兼ね備えた音楽を書く人で。
(重厚さとか半音階的なハーモニーの使い方とか、あとオルガン使いの印象もあるんでしょうね)
それから人生の晩期までその音楽が認められなかった作曲家でもあります。今でも一部の曲をのぞいてあんまり知られてない感が。一番有名なのは交響曲ニ短調でしょうね。
そんなフランクのこの曲。ものすごいオルガンの音のリッチさ、ハーモニーのカラフルさ、空気を満たす音の重厚さがまあ凄い。
トランペットも少しジャズが入ったような音色で(今回吹いた方がジャズ畑の人、というのもありますが)、翔るようなパッセージを奏でます。
金管アンサンブルとオルガン、というのは音響的にも(直感ですが。特にこういうホールだと)ものすごく相性が良いですし、トランペットとオルガン、というのもなかなか綺麗に組み合うアンサンブルだったりします。(どちらもキリスト教のイメージが強い楽器ですしね、こういう曲には向いてるのかも)
バッハのオルガン曲もそうですし、メシアンのオルガン曲もそうですが、フランクのオルガン曲にもまたオルガンが「宇宙」であること、様々な意味で「無限」を可能にできることを本当に全身で感じます。
オルガン音楽に関してはステレオで聞くのもいいですが実際に生で聞くのを激しくおすすめします。
オルガンはそれが設えられてる教会やホールもまた楽器の一部で、聴衆が楽器の中に入って音楽を聴くという珍しい形態の楽器で。
さらには個々の楽器による音の違いだけでなくその建物による音の違いも驚くほどありますし、いろんな「歴史」を本当に近く感じることができる楽器でもありますので。
日本では限られているかもしれませんが欧米(そして豪)に行った際は是非、宗教を信仰してなくても日曜日のミサとか、小さい教会でも良いからちょっと行ってみるといいですよ~
PR