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~名もない蛾と虹の錯乱~ 内の思いと外の色彩をつらつらと。
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コンサートまでカウントダウン
いよいよ明日です!

<メルボルン・ユースオーケストラ コンサート4>
指揮者: Fabian Russell

[プログラム]
ベルリオーズ 序曲「ローマの謝肉祭」
トマジ トランペット協奏曲 (トランペット:Josh Rogan)
(休憩)
ラヴェル 「ダフニスとクロエ」バレエ全曲

会場: Australian National Academy of Music (ANAM、国立音楽アカデミー(サウス・メルボルン))
10月16日 午後2:30開演
チケット: 大人$25、Concession(学生・高齢者など)$20、6歳未満の子供は無料。

(コンサートの詳細はMelbourne Youth Music公式サイトFacebookにも)


昨日の夜と今日の午後は実際の会場であるアカデミーでリハーサルでした。
音響はいつものようにドライな曲調にはちょっと仇するもので、特にラヴェルが華やかな色彩を作るときに使うトランペットやタンバリンやシンバルやスネアドラムなどの音が増幅されて。
かなり耳に来るため今度こそ耳栓使いました。左耳だけ入れるとわりと楽です。(そしてトゥーランガリラの時みたいに自分の音が聞こえなくならない(笑))

ホールでいろんな音がいろんなところに反射する様子が面白いですね。実際に奏者が居る、楽器がある方向とは全然違う方向から聞こえてきたり。一番顕著だったのが昨日のコントラファゴット。楽器自体は私からみてステージの反対側、しかも音が出るのは前・下方向なのになぜか音が私の右後ろの壁から跳ね返ってくる、という現象に思わず笑いそうになりました。
ステージの反対側、といえばコントラバスの低音のピチカートがたまに床を伝って地響きとして足の裏に届くこともあります。くすぐったいですね(笑)

リハーサルは順調。昨日は珍しくラヴェルに予定以上の時間をかけてしまってトマジを押してしまったのですが、今日はラヴェルを最後にすることで解消。ラヴェルは軽く(=止めながらも)通す余裕までありました。
個々のパートもアンサンブルも難しい曲ですが大分細かい表現まで完成しつつあります。

そんななかめざましい活躍を見せているのが木管とホルン。
ホルンは1番の数々の超高音・超難関ソロの活躍だけでなくセクションとしてもものすごく優秀。楽器の性質をものともせず速いパッセージもがんがん前に進みますし、合唱のパートを受け持つ部分もとっても頼もしい(最後の方なんかオケの音と混ざって本当に声みたいに聞こえます)。

木管は本当にソロが多い。第1奏者だけでなく第2奏者、各種特殊楽器(ピッコロ、アルトフルートなど)も本当に目立つ部分がいっぱいで。
第1オーボエの男の子がびっくりするほど安定感あってすごいです。結構若いと思うんですが、第2と合わせるところも高音もソロもまあはずさない。それからコール・アングレは数年前ユースオケでオーボエのリーダーだった子で、こちらも実力は間違いないです。
あと格好いいな、と思うのはおもちゃのように小さなEs管クラリネット。オケの音を超えて甲高く響く様は実際にどこか文で伝えれたらいいのに、と思うのですが。
それからアルトフルート。なんでもメル響で吹いてる先生に見てもらいにいったら楽器の裏にBlu-tack(こういう粘着ラバー。壁にものを貼ったり、隙間埋めたり何にでも使える)を貼ってくれて、そしたら音がものすごく良くなったそうで。(確かに変わった!)不思議なもんですね!

生まれ変わったら木管楽器奏者になってダフニスとクロエとか春の祭典とか弾きたいな!
(今世で今から始めるとしたら以前やってたオーボエですが何年かかることやら・・・そんなお金も時間もないですし)

お隣のハープも頑張ってます。今日もリハーサルが始まる前に指揮者さんとちょっとさらったりなんだり。実はダフニスだけじゃなくてトマジでもなかなか難しいパートだそうで・・・
休憩中に色々ハープの事情について話も聞けました。ハープ奏者だったり、演奏のことだったり。なんでもオーストラリアでハープのメッカといえばキャンベラでものすごく良い先生がいるのでみんなそっちにいくのですが、向こうはオケはあんまりなくてソロ演奏にフォーカスするらしいです。
ピアノだからそういう事情はなんだかわかるなあ・・・やっぱりなんだかんだでソロは大切ですものね。

今日は結局ダフニスの最後の5拍子の部分、いきなりテンポアップすることになりました(というか今まで遅めにやってて通すときにいきなり本来のテンポになった、ということですね。今のテンポのほうが動きがいいですし)。
みんな速くしても弾けるんですがあらかじめ言ってもらわないとびっくりするし焦りますよ!ほとんどこのセクションで音がない私だってそうなんですから木管や打楽器奏者はもっとそうだったでしょうね・・・
でも今書きましたがそれでもみんな弾けますし新しいテンポに調整早いです。
私もそうですが若いうちからしっかり高い水準でオケの訓練されてますわー。

まだちょっと整えなくちゃいけないところはありますが、明日の本番には素晴らしい演奏になりそうです。
ダフニスとクロエは本当に音楽というよりは魔法そのものの様で。明日の演奏ではラヴェルの作った魔法が最大限に「本物」になるよう願っています。
ちょっと緊張してはいますが楽しみ!


今日の一曲: エクトル・ベルリオーズ 序曲「ローマの謝肉祭」



リハーサルで聞いただけですがこれもちゃんと紹介しないと、ということで。
今回のコンサートで一番最初に演奏される曲です。
まあ派手でテンションが高い曲!(笑)エキサイティングなスターター曲ですね!
実はユースオケではここ数年の間にこの曲を複数回弾いているそうで、奏者たちからは「(指揮者さんが)この曲好きだよね-」という声がちらほら聞かれます。
私がチェロを弾いてた時代はもうちょっと前なんで弾いたことないです。でも私たちがやった同じベルリオーズのBenvenuto Celliniの序曲よりもずっと面白い曲ですよ。

クラシック史の中では様々な国の作曲家(イタリア自身を含む)がイタリアに関する曲を書いていますね。それはもう「みんなイタリア大好きだな!」と思うほど。
そしてそんな音楽の中でイタリアに関する魅力、というのは大分共通したところがあると思います。
それは明るい太陽、温暖な気候、明るく情熱的な人々、おいしい食べ物、鮮明な色彩。
そんな魅力がこの序曲の中にも満ちあふれています。
派手さとかにしてもしっかりベルリオーズなんですが、メロディーとかテンポの感じとかから本当にイタリアが伝わってきます!

こないだラヴェルはオーケストレーション、楽器使いが天才的だと言いましたがそれは一時代前のベルリオーズも同じで。
当時は奇抜だった、でもとても効果的な楽器の使い方はこの曲・・・・でも見れますが是非「幻想交響曲」の方をどうぞ(笑)
楽器使いと言えばこの序曲でシンバルがものすごい活躍してますね!あまりに活躍しすぎてベルリオーズで弾いてない奏者が待機してるときにバスクラの子がものすごい物真似してたほど(笑)

楽しいだけ、っちゃあそれまでなんですが少なくとも憎めない、魅力にあふれた序曲です。

(なんとなく言及しましたがこの序曲と幻想交響曲めっちゃどこでもカップリングされてるじゃないですか!)

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