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~名もない蛾と虹の錯乱~ 内の思いと外の色彩をつらつらと。
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チェレスタ、指揮者と惚れっぽいチェレスタ奏者
昨日のエントリーに拍手ありがとうございます♪
「悲しみを表す言葉」の方も書いたらよろしくお願いします。

なによりも先に・・・
Happy Birthday to George Crumb!!
私の最も愛する音楽を書く作曲家の一人であるクラムの82歳の誕生日です。
マクロコスモス第1巻では自分を「幽霊船頭(Phantom Gondelier)」になぞらえましたがまだまだ生身の人間として活躍しております。
長く生きて素晴らしい音楽をたくさん書いてくれることを祈っています。

そしてお知らせ。

<メルボルン大学音楽科オーケストラ コンサート4>

指揮者:Fabian Russell

[プログラム」
ラヴェル 道化師の朝の歌
デザンクロ Incantation, Threne et Danse (トランペット:Josh Rogan)
ストラヴィンスキー 春の祭典

会場:Melbourne Town Hall
10月30日 午後5時開演 入場無料

(コンサートの詳細はメルボルン大学音楽科サイトのページに)


そんなわけで今日はリハーサル行って来ました~
といっても前半がずっと春の祭典で、パートがあるデザンクロも第2楽章は通しただけだったのでほとんど待機ばっかりでした。
デザンクロ(Incantation, Threne et Danse)、第1楽章はまだ理解が及ばず、第2楽章はちょっと聞きやすい感じですがテンパってたのでなかなかゆっくり聴けず・・・
でも第3楽章には恋に落ちましたね!なにこれ!と思いました。
途中が5拍子のワルツになってて、雰囲気的に映画の挿入曲みたいな、ちょっと暗さもあるさりげなくセクシーな感じがぞくぞくっと来て。
人に恋に落ちるとき並に聴きながらドキドキしましたもの(笑)
結構曲に恋に落ちるんです私(笑)でもこんな風なときめきはちょっとぶりかも・・・あ、違う、ダフニスもそうだった。

トランペットのソロのパートもかっこよかったのですが(トリプルタンギング!)、こういう言い方もなんですがトランペット協奏曲のフォーマットに入れておくにはちょっともったいない、というか・・・
もっと大きな曲の一部として展開があったらよかったなーと思うのです。
(余談ですが今回のソリストはトマジのときと一緒の子がやってます。(指揮者・ハープ奏者も同じ~)あの子がもっと年を重ねて大人になって、今着てるあのレザージャケットも持ってるトランペットバッグも年期が入りまくった頃、彼がこの曲を吹くのをまた聴きたいなーと思ってます)

今日リハーサル前にちょっと聞きかじった話なんですが、今年私が使ってきたメルボルン大学Victorian College of Arts所有のチェレスタはこの夏修理に出されるようです。
前々から外側の金網のへこみ、破れ、横の穴、トーンの不均一さ、音量、内外の大量の埃など問題点は多々あり。それでもなんとか楽器の癖を把握していろいろ弾いてきました。
なんといっても自分の楽器じゃないですし、たまーにしか弾けないですし、でも自分がいない間に穴が開いたりとかしてるとやっぱり辛いしもどかしいし。
なので改めてこうやって直してもらえて、良いコンディションに(そしてタフに)してもらって、それでまた弾く機会があるかどうかも分からないのですが、それでも安心するな、と思うんですよ。
今回のコンサートを無事に終えてきれいに弾きやすくなってるといいな~

こないだも書いたと思いますが今回も一緒にお仕事させてもらってる指揮者のFabianは9月末のブラスフェスティバル→ユースオケのダフニスとクロエ→大学の春の祭典(イマココ1!)とノンストップで指揮してます。
指揮を実際にやるとどうなのかわかりませんが一奏者としてずっとみてるとしんどくないのかなーと気になりますね。きっと大変なことなんだと思うんですが。(平気な顔してはいますがねー)
疲れてても見せないとは思いますが、でも普段から無理しても大丈夫な人なのかもなーとも思います。
指揮者としてもできる人ですし、プロのテューバ奏者としても凄い人でしたし(Musicpageの演奏録音を聴いても分かるのですが、調べてみるとなんと19歳で1枠しかないプロオケのテューバ奏者としてデビューしたそうで・・・)。

それ故というか、奏者から「できない奏者としての苦労がなかなかわからないから無理させることもある」みたいなことも言われることもあり。それはまあそういうところもあると思います。
でも決して奏者とかにいつもものすごく無理させるような人ではないんですよね。マネージャー(兼奏者)時代はなんだか「無理しないで」と言われた記憶がなんだかあって。
・・・色々見てて、全部ひっくるめて指揮者ってすごいなと思うのです。無理ばっかりはしてほしくないな、と密かに思いつつ。

自分がやりたいことを実現させるのに指揮というのは最も近い方法の一つかもしれない、ということを何回か書いてると思うんですが自分にはああなるのは無理だなーと思います。
体力・精神力・視野の広さ・集中力・人とのふれあいなどなど自分に欠けてるものばっかり(笑)でもメルボルンの音楽シーンは私の年齢くらいから奏者から指揮者になる人がでてきて、大学時代を共に過ごした人の前でバトンを振るので指揮者に対しては割と暖かい、サポートするようなスタンスがあるんだろうなと思います。

おそらくこれが今年最後のチェレスタのお仕事、そしてFabianとの今年最後の仕事。
もうリハーサルは金土日、コンサートが日曜の夕方とあっというまですが精一杯楽しみたいです♪


今日の一曲: アルフレッド・デザンクロ 「Incantation, Threne et Danse」 第3楽章「Danse」

(ただいま録音が見つかりません!)

今日恋に落ちた曲!
ちょっとぎき、最初の方はちょっとわかりにくい?部分もありますがティンパニのリズムに乗って現れる5拍子のワルツはぐっと心を掴みます♪
まるで薄暗い照明のなかでお酒を飲めるような、ちょっとセクシーでどこかアンバランス、フランスならではの複雑で微妙な色彩を創り出すハーモニーが本当に気持ちいいです。

特に途中でキーが変わって変ホ短調っぽくなったときのトランペットの艶なんかたまらないです。
そんななかでもトリプルタンギングで技巧を披露したり、ものすごい上昇音階だったり(普通の音階じゃない、というか)。ちゃんと一応トランペット協奏曲みたいなフォーマットにはなってます。

私のチェレスタパートは打楽器パートの一部として書かれてますので自分が弾かない第1,3楽章は打楽器のパートの一部を見ています。
なのでやっぱりビブラフォーンが活躍してたり、タンバリンが粋だったり、そういうのはすでに愛着が湧いてきてます。
他だとやっぱりハープのパートはさりげなくかっこいいですし、あと5拍子のところでの弦のピチカート伴奏のわくわくすることだったり、派手ではないけど色々と魅力に詰まった曲です。

まだ初めて聴いたばかりなのでこんな程度しか書けなくてなかなかどうしてこの曲にときめいたのか伝わってないとは思いますが、これからまた深めていきたいと思います(汗)

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