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前回のエントリーに拍手ありがとうございます~
コンサートの感想の前にFacebookでのメルボルン音楽家界隈ネタ2つ。
1)今日国立アカデミーにHyperbass Fluteなるものが現れ当事者およびFacebookで写真を見た人みんなを騒がせていました。もはやフルートとは思えないその姿。写真はLow Flutesというサイトのこんな写真があります。
フルートもクラリネットも大きくなればなるほど配管風になりますねえ・・・
2)自分のツイートコピペ: こちらの友達が日本の大学にメールを書いたら返事がぼろぼろの機械翻訳で返ってきて、facebookで大変ネタになっております。恥ずかしいのは英語を知らないことではなくて、労力と時間を費やさないこと。海外からも興味を持って問い合わせている人に対して失礼ではないかと。
メール自体はネタになるだけあってかなり笑えるものですし、憤慨するよりは笑いで反応するオージー友達ですがちゃーんと見てますよ。
(この手の話はやっぱり自分が翻訳やってることもそうですが、「気持ちを込める・伝える」というのは音楽でもそうですからついつい小言っぽくなってしまいます・・・まだ頭のなかでいろいろ言いたいことが。)
さて、昨日のメル響のコンサートの感想。
プログラムはこんな感じ:
指揮者: 尾高忠明
フォーレ 「ペレアスとメリザンド」組曲
武満 A String around Autumn (ビオラ: Lawrence Power)(この作品はオーストラリア初演でした)
(休憩)
ブラームス 交響曲第1番
この前メル響のFacebookから聞いていたのですが、メル響でコールアングレを演奏していた方が今回の公演でお別れ、ということで(ブラームスではパートがないため)前半の終わりでステージ上で花束を渡されお別れの挨拶を。その数日前にオケからお別れにいただいていたケーキがまた傑作なのでこちらを参照。
フォーレは彼の繊細さ、柔軟さが十分楽しめた演奏でした。最終楽章の「メリザンドの死」、いいですねー。同じくフォーレのレクイエムの「Libera Me」のような(というか同じ調ですね、確か)。濃いわけじゃないんだけどものすごく暗いなにかは確かにあって。
あと「シシリエンヌ」のフルート、そしてハープの美しさ!やっぱり素直にいいですわー。
武満はこのコンサートで一番輝いてたかな。
やっぱり彼の音楽を一番特徴付ける打楽器群(ビブラフォーン!シンバル)がすごかった、というのとあと弦のサウンドが素晴らしく「武満の宇宙サウンド」で。指揮だったり解釈もものすごーく心地良くて、ああこれが武満の音楽なんだな、という感じがすごくしました。
武満の音楽ってすごく好きなんですけどあんまり深くはまだ理解したり感じたりできていないのであんまり語れないんですよね・・・感覚的には自分が求めているもの、自分が創りたいもの、感じたいものそのもの、みたいなところもあるのでなんとかとっかかりが欲しいです。
ピアノではちょっと弾いてるのですが、オーケストラで弾きたいという気持ちが強いですね。そうじゃなくちゃ感じ取れないものがあるような気がして。
ブラームスは第1楽章がちょっとこじんまりしてたのがちょっと残念だったりしましたが他は素晴らしい演奏でした。
なんといっても第1楽章・第4楽章でのホルンセクションのかっこよさ!勇ましいぞ!
あと第4楽章のトロンボーンのコラールが昔からこの交響曲で1番に好きなところだったのですが、これもまた涙ぐみそうになるほど神々しくて。(ちなみに同じブラームスのドイツレクイエムの最終楽章のトロンボーンのコラールもすごいですよ~)
それから第2楽章のコンマスと第1ホルンのソロだったり、あと第2楽章や第3楽章のオーボエやクラリネットや、聞き所は本当にたくさんあって。
尾高さんが指揮しているのを見ていると自分の中での「指揮者像」(なんだかPhaedrusの話だったっけこういうの)というのは彼のことなのかなあ、と思います。
指揮においての振り方だったり、たたずまいだったり、いろいろ。きっと小さい頃思い描いていた「指揮者」の姿なのかな。
あとなんとなくリハーサル風景を見てみたいなあ、と思いました。
こないだのエントリーでも書きましたが今年のメル響のコンサートは次回、来週で行き納め。ショスタコの5番です!楽しみ!
そしてABCのClassic 100 20th Century、続いています。まとめも続いています。
すごいですねえ、イギリス勢の安定した食い込み。ブリテン絶好調!
そしてどうしてもみんなマーラーに票を入れてしまう、という。みんなやっぱりマーラーには弱いのかな(私を含めて)。
「入れられなかった!」とか「入れれば良かった!」と思うような良い曲、手堅い曲ががんがん入ってきているのでまだまだ毎日楽しみです♪
今日の一曲: ヨハネス・ブラームス 交響曲第1番 第4楽章
もう有名中の有名と言えるこの曲・この楽章。
ブラームスが「ベートーヴェンを超えなきゃ」と思いながら21年かけて悩みながら書き上げた名曲としても有名です。
そしてこの第4楽章もそのメインテーマの美しいメロディーで有名ですね。
20代から40代までかけた、ということでこの曲は本当にブラームスの人生だったり人格をとっても反映している、むしろ移入している感じがあります。
この第4楽章はこの曲の中でも特にベートーヴェンの第9だったり運命だったりに似たところがあって。それはやっぱり「超えるべき存在」であった偉大な先人ベートーヴェンへの尊敬だったり、自分が影響を受けてもそれは仕方ないことだという悩みの末の開き直りみたいなものもちょっとあり。
あとこのフィナーレにこの交響曲で出てきたテーマやメロディーがいちいち戻ってくるのは「なんとか交響曲という一つの世界として(これもベートーヴェン的なシンフォニーの哲学、みたいな)ちゃんと完結したい」という思いが表れているようでもあり。なんかものすごく迷走するんですよね、ブラームスの音楽のエンディングって。どういう風に終わらせようか、と悩んでるうちにどんどん長くなる。でもそんなブラームスが好き。
だからあのトロンボーンのコラールが最後の方でフルオーケストラで高らかに奏でられるころには心の底からブラームスに感情移入してなんともいえない気持ちになるんです。「よかったねえ!」というのと「やっと!」という感情と、その他諸々混じり合って。
ブラームスの音楽は本当に人間であること、この地球、この世界に生まれその一部となったことに対する賛歌のようですね。
それもまたベートーヴェンの精神をすごく濃く受け継いでいるんじゃないかな、と思います。(むしろ自分にとってはベートーヴェンよりもブラームスの方が「人間のエッセンス!」という気がします)
ブラームスの音楽ってものすごく好きなんですがこういう風に外的刺激がないとなかなか語れない感じで・・・これから夏にかけてブラームスを聴く・語る機会がちょっと減ると思いますが(苦笑)思いは忘れずちょこちょこここで紹介していきたいと思います。
(リンクしましたのはベルリンフィルの演奏。がっつり系・重厚系が好みなので)
コンサートの感想の前にFacebookでのメルボルン音楽家界隈ネタ2つ。
1)今日国立アカデミーにHyperbass Fluteなるものが現れ当事者およびFacebookで写真を見た人みんなを騒がせていました。もはやフルートとは思えないその姿。写真はLow Flutesというサイトのこんな写真があります。
フルートもクラリネットも大きくなればなるほど配管風になりますねえ・・・
2)自分のツイートコピペ: こちらの友達が日本の大学にメールを書いたら返事がぼろぼろの機械翻訳で返ってきて、facebookで大変ネタになっております。恥ずかしいのは英語を知らないことではなくて、労力と時間を費やさないこと。海外からも興味を持って問い合わせている人に対して失礼ではないかと。
メール自体はネタになるだけあってかなり笑えるものですし、憤慨するよりは笑いで反応するオージー友達ですがちゃーんと見てますよ。
(この手の話はやっぱり自分が翻訳やってることもそうですが、「気持ちを込める・伝える」というのは音楽でもそうですからついつい小言っぽくなってしまいます・・・まだ頭のなかでいろいろ言いたいことが。)
さて、昨日のメル響のコンサートの感想。
プログラムはこんな感じ:
指揮者: 尾高忠明
フォーレ 「ペレアスとメリザンド」組曲
武満 A String around Autumn (ビオラ: Lawrence Power)(この作品はオーストラリア初演でした)
(休憩)
ブラームス 交響曲第1番
この前メル響のFacebookから聞いていたのですが、メル響でコールアングレを演奏していた方が今回の公演でお別れ、ということで(ブラームスではパートがないため)前半の終わりでステージ上で花束を渡されお別れの挨拶を。その数日前にオケからお別れにいただいていたケーキがまた傑作なのでこちらを参照。
フォーレは彼の繊細さ、柔軟さが十分楽しめた演奏でした。最終楽章の「メリザンドの死」、いいですねー。同じくフォーレのレクイエムの「Libera Me」のような(というか同じ調ですね、確か)。濃いわけじゃないんだけどものすごく暗いなにかは確かにあって。
あと「シシリエンヌ」のフルート、そしてハープの美しさ!やっぱり素直にいいですわー。
武満はこのコンサートで一番輝いてたかな。
やっぱり彼の音楽を一番特徴付ける打楽器群(ビブラフォーン!シンバル)がすごかった、というのとあと弦のサウンドが素晴らしく「武満の宇宙サウンド」で。指揮だったり解釈もものすごーく心地良くて、ああこれが武満の音楽なんだな、という感じがすごくしました。
武満の音楽ってすごく好きなんですけどあんまり深くはまだ理解したり感じたりできていないのであんまり語れないんですよね・・・感覚的には自分が求めているもの、自分が創りたいもの、感じたいものそのもの、みたいなところもあるのでなんとかとっかかりが欲しいです。
ピアノではちょっと弾いてるのですが、オーケストラで弾きたいという気持ちが強いですね。そうじゃなくちゃ感じ取れないものがあるような気がして。
ブラームスは第1楽章がちょっとこじんまりしてたのがちょっと残念だったりしましたが他は素晴らしい演奏でした。
なんといっても第1楽章・第4楽章でのホルンセクションのかっこよさ!勇ましいぞ!
あと第4楽章のトロンボーンのコラールが昔からこの交響曲で1番に好きなところだったのですが、これもまた涙ぐみそうになるほど神々しくて。(ちなみに同じブラームスのドイツレクイエムの最終楽章のトロンボーンのコラールもすごいですよ~)
それから第2楽章のコンマスと第1ホルンのソロだったり、あと第2楽章や第3楽章のオーボエやクラリネットや、聞き所は本当にたくさんあって。
尾高さんが指揮しているのを見ていると自分の中での「指揮者像」(なんだかPhaedrusの話だったっけこういうの)というのは彼のことなのかなあ、と思います。
指揮においての振り方だったり、たたずまいだったり、いろいろ。きっと小さい頃思い描いていた「指揮者」の姿なのかな。
あとなんとなくリハーサル風景を見てみたいなあ、と思いました。
こないだのエントリーでも書きましたが今年のメル響のコンサートは次回、来週で行き納め。ショスタコの5番です!楽しみ!
そしてABCのClassic 100 20th Century、続いています。まとめも続いています。
すごいですねえ、イギリス勢の安定した食い込み。ブリテン絶好調!
そしてどうしてもみんなマーラーに票を入れてしまう、という。みんなやっぱりマーラーには弱いのかな(私を含めて)。
「入れられなかった!」とか「入れれば良かった!」と思うような良い曲、手堅い曲ががんがん入ってきているのでまだまだ毎日楽しみです♪
今日の一曲: ヨハネス・ブラームス 交響曲第1番 第4楽章
もう有名中の有名と言えるこの曲・この楽章。
ブラームスが「ベートーヴェンを超えなきゃ」と思いながら21年かけて悩みながら書き上げた名曲としても有名です。
そしてこの第4楽章もそのメインテーマの美しいメロディーで有名ですね。
20代から40代までかけた、ということでこの曲は本当にブラームスの人生だったり人格をとっても反映している、むしろ移入している感じがあります。
この第4楽章はこの曲の中でも特にベートーヴェンの第9だったり運命だったりに似たところがあって。それはやっぱり「超えるべき存在」であった偉大な先人ベートーヴェンへの尊敬だったり、自分が影響を受けてもそれは仕方ないことだという悩みの末の開き直りみたいなものもちょっとあり。
あとこのフィナーレにこの交響曲で出てきたテーマやメロディーがいちいち戻ってくるのは「なんとか交響曲という一つの世界として(これもベートーヴェン的なシンフォニーの哲学、みたいな)ちゃんと完結したい」という思いが表れているようでもあり。なんかものすごく迷走するんですよね、ブラームスの音楽のエンディングって。どういう風に終わらせようか、と悩んでるうちにどんどん長くなる。でもそんなブラームスが好き。
だからあのトロンボーンのコラールが最後の方でフルオーケストラで高らかに奏でられるころには心の底からブラームスに感情移入してなんともいえない気持ちになるんです。「よかったねえ!」というのと「やっと!」という感情と、その他諸々混じり合って。
ブラームスの音楽は本当に人間であること、この地球、この世界に生まれその一部となったことに対する賛歌のようですね。
それもまたベートーヴェンの精神をすごく濃く受け継いでいるんじゃないかな、と思います。(むしろ自分にとってはベートーヴェンよりもブラームスの方が「人間のエッセンス!」という気がします)
ブラームスの音楽ってものすごく好きなんですがこういう風に外的刺激がないとなかなか語れない感じで・・・これから夏にかけてブラームスを聴く・語る機会がちょっと減ると思いますが(苦笑)思いは忘れずちょこちょこここで紹介していきたいと思います。
(リンクしましたのはベルリンフィルの演奏。がっつり系・重厚系が好みなので)
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