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~名もない蛾と虹の錯乱~ 内の思いと外の色彩をつらつらと。
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割と使ってるオージースラング
前回のエントリーにも拍手ありがとうございます~
注射箇所はまだ押すと痛いですし、気道も相変わらずですが予定通りしっかり働いております。
(↑明日のマッサージでは言った方がいいですね、そういえば)

オーストラリアに来て来年の3月で16年。来たときはちょうど日本で小学校4年を終えたところで、日本では全く英語をやってなかったのですが日本人が1クラスに1人はいる、ESL(外国語としての英語の授業)の体制もちゃんとしてる現地校に入って。
ということで私が日常で使う(書く・話す)英語というのはほぼ100%オーストラリア英語といっていいと思います。
(ただ仕事に関してはアメリカ英語が一応基本)

とは言ってもやはりなんというか私が(生まれの国だけでなく性格というかキャラ的に)あんまりばんばんオージースラング使ってるとちょっと変かな、と思いますし、あとメルボルンみたいに都会(オーストラリア基準)だとそんなにみんな訛りが強いわけでも、がつがつスラングで話す訳でもないですし。
それでも結構日常でいつのまにか、というか主に友達などが使うのにならうような形で自分の話す英語にもオージースラングが自然と入ってくるようになったと思います。

オージースラング、というと「言葉を短縮する」ものが比較的多く知られていると思います。
例えば野菜=VegetableはVegie、オーストラリア人=AustralianはAussie、オージーフットボール=Footieなど「-ie」を語尾に付けるものが多いです。
(他にも私でもよく使うものだったらバーベキュー=Barbie、サングラス=Sunnies、ビスケット=Bikkies、朝ご飯(Breakfast)=Brekkie、プレゼント=Pressie、チョコレート=Chokkieなどなど)
あとは-ieでない短縮だと午後=AfternoonがArvoとか、お茶=A cup of teaがCuppaとか。パジャマはPJ's。それから面白いのはトイレをDunnyといったりLooといったり、割と何パターンかあったりすること。
雰囲気というか傾向としては略語、というよりも「愛称」みたいなところがありますね。-ie語尾はオーストラリアに限らす英語では可愛い印象を持たせる場合があるので(例:子猫=KittenがKittyに)。長くて面倒くさい場合よりも生活に深く根付いている、愛着がある言葉がこういう風に省略される傾向にあるのではないかと私は思います。
(あとオーストラリアは特に女の子は子供・赤ちゃんが使う言葉を大人でも使ってることはよくありますね。さよなら、をTa ta、といったりありがとうがTaだったり。)

で、今実際のスラングのスペルをチェックするのにこのサイトを見てたわけですが、一つずつ見ていくと「これオーストラリア英語だったの!?」というものが結構ありますね(汗)方言の「全国区じゃないの?」みたいな。
Bloke(男性を表す言葉)とか、Chemist(薬局)とか、Chook(鶏)、My pleasure(どういたしまして)、Full stop(ピリオド)などなど・・・というか今書きながらも「これ本当にオーストラリアだけなのかなあ」という気持ちで一杯です(笑)どうも確信が持てなくてここに書かなかったのもちらほら。
そういえば以前イギリスの人と話してたとき「Dot point」(箇条書きの頭の印)が通じなかったなあ、と。向こうではBullet pointというようです。(ただ改めて考えてみるとDot pointはちょっとおかしいかもしれない、頭痛が痛い的な意味で)

もちろん同じ言葉でアメリカやイギリスとオーストラリアで違う意味を持つ物もあって。
一番はっきり違ってて、しかも笑える例が「Thongs」。こちらではビーチサンダル(うちの祖母が「つっかけ」とよぶやつかな)のことを指すのですが、イギリスではいわゆるTバックのことを言うそうで(笑)
学校のオケでイギリスに行ったときに「軽々しくThongっていっちゃだめだからね(笑)」と友達間で話してました(笑)でも形状は確かに似てますもんね~
で、もっと面白いのが、今電子辞書で確認するためにThongをひいたら「ひも型の超ビキニ」と書いてありました(Tバックのことですね、いわずもがな)。そんなにがんばらなくちゃいけなかったか!超ビキニって!(笑)
ちなみに辞書によるとThongs=サンダルな地域はオーストラリア、ニュージーランド、アメリカ、カナダだそうです。

あとオーストラリアの方言、という話とはちょっとずれるのですが「感嘆詞」の使い方ってやっぱり面白いですね。
以前日本のTVでとある女子アナウンサーの方が「Gosh」と言ってたのを聞いて「お、帰国子女かな」と分かるくらい、表現の豊かを密かに問われる言語のエリアだと思います。
感嘆詞はなかなか教科書では教えてくれませんからね~ネイティブの人と話をしたりして、ある程度気を許したり盛り上がったりしたときに使われる物で。
で、感嘆詞のレパートリーって個人によって違うもので、わりとキャラを明確に示すものだったりもします。
一応16年間で友達やメディアなどから習得して取捨選択して自分に合わせた感嘆詞のレパートリーは大体以下の通りかな。

ポジティブな感情を表す: Yay, Woo hoo, Sweet!, Boo yeah, Score, Rad(稀に), Legend (稀に), Awesome, Great, Yes など
ネガティブな感情を表す: Eewww, shoot, boo, sheesh, pity that, bummer(稀に), D'Oh (完全にthe Simpsonsの影響), oh no, no way など
その他: Oh god, my god, I see, gee, Oh-kay, seriously など

ネガティブな感情を表す感嘆詞で友達が「Bah Humbug!」というのを使うのですが(腹立たしいときに使うフレーズで、なんとタイムリーなことに元はチャールズ・ディッケンズの「クリスマス・キャロル」のスクルージの台詞だそうで)、私も自然に会話(またはメール)で使えるようになりたいフレーズの一つです(笑)

ちなみに英語では所謂Swear wordsという、「汚い言葉」みたいなものが割とあって、日常でも比較的良く使われています(?)。さきほどの感嘆詞からはとりあえず抜きました。といっても私はそんなにそういう言葉は使わないですね。全く使わない、というわけではないですが。他人にそういった言葉を使うことは非常に稀です(家に居て自分で自分に悪態つくのはちょくちょく)。たまにFのつくやつと、Bがつくやつと、Sがつくやつと。その他のMから始まるやつとかCから始まるやつとかDから始まるやつとかは使わないなあ。他にあったっけ。

大分脱線しましたが私が話す(書くのはまたちょっと別~)英語というのはこんな感じ、ということで。
今回さらに脱線するんで書かなかったのはこれまた友達の影響で文語文で使うような言葉を話すこともあるんですよね。Alas、とか'Tisとか、そういう「主に文面で見る言葉」をわざとぶっこんでみたり。それもまた自分の話すスタイルからそう外れた物ではなくて、ちょっとばかりしっくりくるようなところがあって。
めちゃくちゃくだけたしゃべり方よりはちょっと堅い方が性に合うのかな、と。(日本語だと割と堅めの口語になるんですがねえ)
どんな言語でもそうですがしゃべり方、言葉の選び方というのは自分のプレゼンでもありアイデンティティの現れなのだな、と思います。


今日の一曲: フランシス・プーランク トランペット、ホルンとトロンボーンのためのソナタ 第3楽章「ロンド」



前回に続いて今回はちょっと違った金管のための曲。これもなんか昔から知ってる曲っぽいです。(うちにはプーランクの小規模器楽曲全集みたいなCDセットがあるので・・・)
それにしても金管五重奏(トランペット×2、ホルン、トロンボーン、テューバ)ならまだしもこの3つの楽器を取り出して、というところがまず面白いですね。一応3人いるので三和音は奏でられるし、その気になれば3声のフーガだって吹けちゃう。
ただし他にこの編成で曲が少ないことを考えるとやっぱりなにか足りないものがあるのかな。
(プーランクはいろんな楽器やいろんな楽器の組み合わせで曲を書いてますが、他にも「クラリネットとファゴットのためのソナタ」を書いていて、なんかこう最小限の楽器で書くことを実験してたのかなあ、という印象を受けます)

ソナタ自体も本当に小さな楽章の集まりなのですが、それにしてもプーランクらしいちょっとひねくれたユーモアがそこここで顔を出す、なんとなく笑顔になるというかたまに笑っちゃうこの第3楽章。
長調になったり短調になったり、強弱で遊んだり、トロンボーンのスライドが(1回)入ったり。
金管五重奏の時と違って結構各パートが独立しているというか、ブラスが集まった時の「共に奏でる・合わせる」感とはちょっと違う立ち位置にあるのがまた不思議。

プーランクは結構当たり外れが大きい作曲家という印象が私にはあって(外れの曲も弾いてきました)、一見あんまり意味のないような、とるにたらないような曲でも「当たり」になることがちょくちょくあるのが彼の音楽の特徴だと思います。
あんまり巨大な曲は書きませんし、がっつりじっくり派でもないですし(フランスの作曲家ですしね)、でも独特な魅力を持った、まるでいたずらのような感覚で心を動かす曲を書くプーランク。
だからこの曲も含め、彼の作品は愛せずにはいられません。少なくとも憎めない感はあります。
ユーモアのセンスもそれを表現するセンスも、フランスのエスプリの大事な一側面というか、それだけで特殊な才能なんじゃないかな、とつくづく思います。

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