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~名もない蛾と虹の錯乱~ 内の思いと外の色彩をつらつらと。
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メンタルヘルスに関するグレーゾーンケア
前回のエントリーに拍手ありがとうございます。
今日はめでたく練習再開。ちょっと短めですがやりました。まだまだ手腕の疲れがひどいです。
指の動きも鈍ってますし、目で楽譜を読むのもなんだかものすごく異質な感覚でしたし、なんといっても自分が弾いている音を聴くこと、さらにそれを受けて考える、調節するフィードバックシステムがすっかり機能を失ってました。不思議ですね、自分が音を出してそれを聴くってのは。(考えてみれば切羽詰まりすぎて鼻歌さえも消えてたここ数日)

ヴィラ=ロボスの「ブラジルのバッハ」第4番の第3楽章はじりじりと詰めつつある中、なんとなく新しいイメージが湧いてきて。なんだかちょっとベタ(そしてその他の問題もある)なんですが、この楽章は夜の町、ネオン街みたいな中で、常連さんが主にいる小さなバーとか、そんなバーの主人のママとか、夜も明るいその街の中で起こるギャングorマフィアの抗争とか、その後はちょっと察していただければ、と(笑)
第2楽章はものすごく自然の中の木漏れ日とか露とか、そういうものを感じるのですが第3楽章はものすごーくUrbanな雰囲気で。
自分で弾いてイメージしてちょっとだけ笑っちゃうくらいベタなんですが、結構気に入ってます。

さて、昨日ちょっと次のエントリーについてあおり気味で書いたのですが、今回ちょっとプラン変更。
メンタルヘルスの話がしたくなったら優先したいといつも思っていますので。

以前からメンタルヘルスの早期発見・早期介入について考えてきて、今日の話もまたそれに関することで。
オチとか結論とかそういうものはないんですがとりあえずいま考えてることを少し。

えーっと、わかりやすくするために「災害後のメンタルケア」という例で考えてました。
実際問題この例えにはちょっと問題があることを最初に言っておきたいです。
なにが問題かというと、災害後のケアはメンタルヘルス以外にも色々ありますし、人手を含むリソースも大変に不足することが分かってます。緊急にやることも山のようにありますし、理論・理想通りにはいかない、つまりこのモデルは過度に単純化した形になっている、ということがあり。
ただ説明にはちょっと色々単純化する必要があったためあくまでも例え、ということでお願いします。

たとえば災害のように多くの人に大きな影響を及ぼす出来事があったとします。
そうするとその影響の受け止め方、というのは人それぞれ違います。
それはその人がどういう影響・被害を受けた、というのにもよりますが、その人の心の性質にもよります(遺伝的体質だったり、性格だったり、ほかにもさまざまな要因があります)。

何のケアを受けなくても大丈夫な人もいますし、受けた影響がトリガーとなって心の病気を発症する人もいます。
前者に対してもちゃんとチェックやフォローアップを行うことが大事ですし、後者に対して緊急にケアを行うことは言わずもがなです。
ただそのどちらにも入らない、グレーゾーンに入る人がやっぱり多数だと思います。
つまりは心の病気を発症するには至らなくとも強い不安を抱えたり、大変につらい思いをする、という。
グレーゾーンというくらいなのでその程度はいろいろありますが、ある時点で比較的大丈夫、と思ってもその後の生活を続けているうちにその状態が変わることはよくあります。そういう意味では「予備軍」という見方もできますね。

だから、心の病気をすでに発症している人のための緊急ケアに加えてグレーゾーンの方にフォローアップを行うことは本当に大事だと思います。
それが予防ケアであり、早期発見・早期介入にもつながることで。
たとえそのフォローアップが治療とかケアとかいうレベルでなくとも、「なにか状況・状態が変わったらここでケアを受けられる」という体制が整っていること、そしてそういう場所があることはそれだけでも少しだけ安心になると思います。

メンタルヘルスに関して助けやケアを求めるのには「きっかけ」が必要な場合が多いようなイメージがあるんです。
そのきっかけは実際病気が明確に発症することであったり(体の症状から心の病気が見つかる場合を含む)、先ほどのように災害の後にメンタルヘルスケアを受けることになったり、と「それでは遅い」タイミングであることが多いようなイメージもまたあり。

そういう意味ではBeyondblueは良い仕事してると思うんですがね。最近良くないことも言われてますが(確かに良いことではないことなのですが)。
テレビとかメディアとか広告とか、あと冷蔵庫のマグネットとかで、自分や親しい人に何か心当たりがあったら情報やケアにアクセスできるようなシステムを整えて来たんですから。
(あとはオーストラリアの場合以前から書いているようにGPがファーストコンタクトとなれるのももちろん大きいです)

だから最終的には、というか理想的にははっきりしたきっかけがなくてもケアにアクセスできるシステムがあるといいんだよな、と。みんなが言ってることですが。
特にさっきの例えでいうと災害時はケアの需要がぐんと増えリソースもぐんと減りますし、そういう非常時に初めて会ったお医者さんなどとコミュニケーションをとるのは本当に難しくなりますから普段から知っておくこと、つながりをもっておくことは本当に大事で。
先ほど書いたようにグレーゾーン+心の病気にかかる要素を持ってる人を合わせると割合としてはかなり高くなると思われますし、「大丈夫」カテゴリの人も絶対的なものではないので、体制側の問題もありながら、誰もがそういう心がけをしておくのが大切かなあ、と素人なりに思っています。

先ほど言ったようにオチも結論も何にもない、なんのまとまりのない話なのですが、そういうことを考えていたという訳です。
久しぶりのメンタルヘルスエントリー、ぐだぐだになってしまいました。仕事以外のことも考えられるようになったので色々手を伸ばしてまとめられるようになっていかないとですね。


今日の一曲: エイトル・ヴィラ=ロボス 「ショーロス」第5番 「ブラジルの魂」(チェロ&ピアノ版)



今夏ブラジル音楽が熱い!というのはもうこのブログでも恒例の話となって・・・いるかな?
弾いてるだけでなく聴くのも多いです。その中でもこのCDはいくつかきらきら光る宝石が入ってます。
ヨーヨー・マはやっぱりいろんな文化の音楽を自分のものにしてうまく表現しますね~

ボサノバ風とかジャズ寄りとか(あくまでも詳しくない私の見方ですが)いろいろなスタイルがあるように思える中、この曲は元はヴィラ=ロボスのピアノ曲で。
このアレンジがまた粋で愛しい!よくぞチェロで弾いてくれた!と思うアレンジです。

最初のセクションと最後のセクションのちょっと大人な暗さと艶だったり、中間部の柔らかな光と生き生きしたリズムだったり、ブラジルの独特なリズムに乗って歌ったり踊ったり。
チェロの存在がまたこういう雰囲気にぴったり。

このCDのほかの曲でもそうなのですが、チェロの高音が輝きますね。弾き手によるものだけでなく、アレンジもまたそれを引き立ててるような。
チェロは一応低音弦楽器ですがその音域はオケのなかでもトップクラス。高音でメロディーを弾かせたらバイオリンとはまた違った緊張と情熱を持って歌いますよ~

この曲、ちょっと前までは弾くのはどうかな・・・と思ってましたがそのうち弾きたいですね。今弾いてるブラジルのバッハよりもまた大人な雰囲気が自分に出せるかどうか、ちょっと難しくなりそうですがチャレンジしたいです。

そしてこのCDもまたおすすめ。良い雰囲気ですしかっこいいですよ♪ぜひ試聴してみてください。

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