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前回のエントリーに拍手ありがとうございます~
今日もコンサート感想です。さらにまた来週の火曜日あたりまたアカデミーのコンサートに行く予定が。
トゥーランガリラの彼が作曲した曲の初演があるのでできる限り行きたいのです。
さて、昨日のメル響のコンサート(今年初!)はこんなプログラムでした:
<メル響 Symphonie Fantastique>
指揮者: Matthias Pintscher
デュカス 「魔法使いの弟子」
ストラヴィンスキー バイオリン協奏曲 (バイオリン: Kolja Blacher)
(休憩)
ベルリオーズ 「幻想交響曲」
バイオリンのソリストはメル響ともう何回も弾いてらっしゃる方で、私も今回初めてじゃないはず。
そして指揮者の方は作曲家としても活躍している方で、ホルストの「惑星」の追加曲の一つ、「オシリスに向かって」を作曲した人でもあります。
そしてプログラムはフランスとフランスに近い作曲家のオケ使いの匠による色彩鮮やかな楽しい曲揃い。
やっぱ3人とも楽器の使い方が素晴らしい、とその精密さに驚くだけじゃなく、聴いてて素直に楽しい音楽。
こうやって聴いてるとメシアンがデュカスから作曲を習った、というのがなんとなーく納得するような、デュカスとベルリオーズのスタイルになんか共通点があるような、みんなファゴット好きだな(笑)とか思うこといろいろ。
今回メルボルン・タウンホールでのコンサートだったのですが席がホール下階の最前列(汗)見事に何にも見えないしバランスとか音響もちょっとあれなのですが、とりあえずソリストのバイオリンの弓が弦とコンタクトする音は間近に聞こえました(笑)
あとこれも見えたらよかったのに、というのが休憩の時にシンバル奏者の方(こんどユースオケのコンサートでツィンバロム弾く人です)がクラッシュシンバル(2枚を打ち合わせるタイプ)で細かい刻みとか練習してて(96 bpmで十六分音符までいく)、なんかそういうエクササイズがあるんでしょうけどコントロールがものすごくて大変びっくりしました!どうやってるか見てみたかったなあ・・・
デュカスはホルン、鉄琴、ファゴットが大活躍。コントラファゴットのパートはもちろんコントラフォルテでしたよ-(見なくても音で分かるしここで使わなくてどこで使う!)もうね、ぼいぼい言ってました(笑)あのソロはいいですねー
ストラヴィンスキーのバイオリン協奏曲ってがっつり魂派、とか心が満たされる満足さを感じるコンチェルトとは違うのですが面白いですね。ちょっとインテリ、というかストラヴィンスキーの頭脳派なところが強く出てる、というか。書き手と弾き手と聴き手のマインドゲームというかlight-heartedな戦略のふっかけあいみたいなところがある、みたいなところがあるような。説明が難しい。そして気まぐれさがとにかく快感。
ストラヴィンスキーってフランス的なスタイルの曲をいろいろ書いてますが、似てるとすれば同じくバイオリンが活躍する「兵士の物語」かなあ。
そしてベルリオーズ。
第1楽章にちょっとmanicな狂気が足りなかったかな、とか第2楽章でもっとハープが聴きたかったな、と思ったのですが全体的に楽しい演奏でした。
もう生きててずっとずっと知ってる曲で一回弾いてるんですがそれでも「こんなとこにこんなパートあったのか!」という発見もあり。あと第4楽章で最初のセクションを繰り返すのは本当に初めて聴きました。
第3楽章のティンパニの遠雷すごかったです。クレッシェンドが「これ遠雷じゃない近さ!」というほどでかくて。近いと言えばステージ横の鐘がすっごい近かった!(笑)
デュカスでもそうでしたがファゴットの音の響きが(こういう言葉はあんまりファゴットに使わないのですが)輝かしいオーラを放って広がってる様は心の底からかっこいい!と思いました。(ファゴットはやっぱりフランスの作曲家がうまく使いますね~)
それからベルリオーズではテューバが2人だったのですが、Dies Iraeの超低音がもうobsceneとしかいいようがない下品な音で、この世のものじゃない(まさにこの楽章!)音が最高でしたね!絶対楽しいじゃん、という。
たとえばマーラーの交響曲を聴き終わったときみたいな後に続く充実感、みたいなものだったり、感動した!って感じとは違った、とにかくすがすがしい、書く側、弾く側、聴く側みんなにとって素直に楽しいコンサートで、まるで浴びるように百もの色と感覚を感じることができて。音楽大好き、オケ大好き、フランス音楽大好き、を強く心に抱くようなコンサートでした。
誰かと一緒に、クラシックに詳しくない人と一緒に行ってもまた楽しいコンサートだっただろうなあ。
そして明日明後日はユースオケ(の間を縫って仕事も・・・)。
チェレスタ弾きちょろちょろがんばってきますよ~そして休みも多いのでちょっとリラックスする機会になれば、と。
あとはピアニスト相棒見つかるといいな・・・
今日の一曲: ポール・デュカス 「魔法使いの弟子」
(この人フランス人なのに英語表記なんですね、初めて知りました。そして戻って全部直してきました)
ディズニーの「ファンタジア」で有名になり、もはやあのアニメーションとは切っても切れないようなイメージになっている曲(でもファンタジアの多くの曲のように指揮者ストコフスキにより編曲がされているようです・・・もったいない)。
曲の元としてゲーテの詩があったり、ファンタジアの中では特に原曲・原典に忠実なアニメーション作りとなっているのと、あと曲が元の詩をうまく表現しているなど複数の要因による結果ですかね、その結びつきの強さは。
ちなみにオケの世界では一部の楽器のオーディションに使われることでも知られています。
ソロが多いファゴットはもちろん、鉄琴(聴いたらきっとどこか分かると思います)、そしてホルンもオーディション出現頻度が多いらしいです(メインメロディーのあたり、とは聴いていますが正確には分からないです)。
ホルンとファゴットはでも実戦(=オケで実際に演奏するとき)だとチームワークもものすごくものをいいますね。昨日聴いてて「ここ合わせるの緊張するだろうな」ってところがちらほらと。
聴いてて本当に魔法が魔法に聞こえるのはやっぱりすごいと思いますよ。
楽器の使い方のうまさ、的確さ、センスももちろんそうなのですが、繰り返されるモチーフ・テーマを変形させたり重ねたりするやり方に感覚的な天才さだけでなく頭脳プレーの巧みさも感じられますし。
ただ杖を振れば現れる魔法でなく頭で考え、イメージして自分のエネルギーを消費して形にする魔法なんだな、と。
そのまま聴いていても楽しいですし、物語と照らし合わせながら聴いても楽しいですし、楽器の働きに注目しても面白いですし、曲を通じて繰り返されるテーマを探しながら聴くのも面白い。
何度でも、どんなレベルでも色んな視点で楽しめる名曲です♪
(リンクはやっぱりこういう曲はこの人で聴きたくなるでしょう!ということでデュトワの指揮で。他にもちらほら面白いのが入ってます。)
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今日もコンサート感想です。さらにまた来週の火曜日あたりまたアカデミーのコンサートに行く予定が。
トゥーランガリラの彼が作曲した曲の初演があるのでできる限り行きたいのです。
さて、昨日のメル響のコンサート(今年初!)はこんなプログラムでした:
<メル響 Symphonie Fantastique>
指揮者: Matthias Pintscher
デュカス 「魔法使いの弟子」
ストラヴィンスキー バイオリン協奏曲 (バイオリン: Kolja Blacher)
(休憩)
ベルリオーズ 「幻想交響曲」
バイオリンのソリストはメル響ともう何回も弾いてらっしゃる方で、私も今回初めてじゃないはず。
そして指揮者の方は作曲家としても活躍している方で、ホルストの「惑星」の追加曲の一つ、「オシリスに向かって」を作曲した人でもあります。
そしてプログラムはフランスとフランスに近い作曲家のオケ使いの匠による色彩鮮やかな楽しい曲揃い。
やっぱ3人とも楽器の使い方が素晴らしい、とその精密さに驚くだけじゃなく、聴いてて素直に楽しい音楽。
こうやって聴いてるとメシアンがデュカスから作曲を習った、というのがなんとなーく納得するような、デュカスとベルリオーズのスタイルになんか共通点があるような、みんなファゴット好きだな(笑)とか思うこといろいろ。
今回メルボルン・タウンホールでのコンサートだったのですが席がホール下階の最前列(汗)見事に何にも見えないしバランスとか音響もちょっとあれなのですが、とりあえずソリストのバイオリンの弓が弦とコンタクトする音は間近に聞こえました(笑)
あとこれも見えたらよかったのに、というのが休憩の時にシンバル奏者の方(こんどユースオケのコンサートでツィンバロム弾く人です)がクラッシュシンバル(2枚を打ち合わせるタイプ)で細かい刻みとか練習してて(96 bpmで十六分音符までいく)、なんかそういうエクササイズがあるんでしょうけどコントロールがものすごくて大変びっくりしました!どうやってるか見てみたかったなあ・・・
デュカスはホルン、鉄琴、ファゴットが大活躍。コントラファゴットのパートはもちろんコントラフォルテでしたよ-(見なくても音で分かるしここで使わなくてどこで使う!)もうね、ぼいぼい言ってました(笑)あのソロはいいですねー
ストラヴィンスキーのバイオリン協奏曲ってがっつり魂派、とか心が満たされる満足さを感じるコンチェルトとは違うのですが面白いですね。ちょっとインテリ、というかストラヴィンスキーの頭脳派なところが強く出てる、というか。書き手と弾き手と聴き手のマインドゲームというかlight-heartedな戦略のふっかけあいみたいなところがある、みたいなところがあるような。説明が難しい。そして気まぐれさがとにかく快感。
ストラヴィンスキーってフランス的なスタイルの曲をいろいろ書いてますが、似てるとすれば同じくバイオリンが活躍する「兵士の物語」かなあ。
そしてベルリオーズ。
第1楽章にちょっとmanicな狂気が足りなかったかな、とか第2楽章でもっとハープが聴きたかったな、と思ったのですが全体的に楽しい演奏でした。
もう生きててずっとずっと知ってる曲で一回弾いてるんですがそれでも「こんなとこにこんなパートあったのか!」という発見もあり。あと第4楽章で最初のセクションを繰り返すのは本当に初めて聴きました。
第3楽章のティンパニの遠雷すごかったです。クレッシェンドが「これ遠雷じゃない近さ!」というほどでかくて。近いと言えばステージ横の鐘がすっごい近かった!(笑)
デュカスでもそうでしたがファゴットの音の響きが(こういう言葉はあんまりファゴットに使わないのですが)輝かしいオーラを放って広がってる様は心の底からかっこいい!と思いました。(ファゴットはやっぱりフランスの作曲家がうまく使いますね~)
それからベルリオーズではテューバが2人だったのですが、Dies Iraeの超低音がもうobsceneとしかいいようがない下品な音で、この世のものじゃない(まさにこの楽章!)音が最高でしたね!絶対楽しいじゃん、という。
たとえばマーラーの交響曲を聴き終わったときみたいな後に続く充実感、みたいなものだったり、感動した!って感じとは違った、とにかくすがすがしい、書く側、弾く側、聴く側みんなにとって素直に楽しいコンサートで、まるで浴びるように百もの色と感覚を感じることができて。音楽大好き、オケ大好き、フランス音楽大好き、を強く心に抱くようなコンサートでした。
誰かと一緒に、クラシックに詳しくない人と一緒に行ってもまた楽しいコンサートだっただろうなあ。
そして明日明後日はユースオケ(の間を縫って仕事も・・・)。
チェレスタ弾きちょろちょろがんばってきますよ~そして休みも多いのでちょっとリラックスする機会になれば、と。
あとはピアニスト相棒見つかるといいな・・・
今日の一曲: ポール・デュカス 「魔法使いの弟子」
(この人フランス人なのに英語表記なんですね、初めて知りました。そして戻って全部直してきました)
ディズニーの「ファンタジア」で有名になり、もはやあのアニメーションとは切っても切れないようなイメージになっている曲(でもファンタジアの多くの曲のように指揮者ストコフスキにより編曲がされているようです・・・もったいない)。
曲の元としてゲーテの詩があったり、ファンタジアの中では特に原曲・原典に忠実なアニメーション作りとなっているのと、あと曲が元の詩をうまく表現しているなど複数の要因による結果ですかね、その結びつきの強さは。
ちなみにオケの世界では一部の楽器のオーディションに使われることでも知られています。
ソロが多いファゴットはもちろん、鉄琴(聴いたらきっとどこか分かると思います)、そしてホルンもオーディション出現頻度が多いらしいです(メインメロディーのあたり、とは聴いていますが正確には分からないです)。
ホルンとファゴットはでも実戦(=オケで実際に演奏するとき)だとチームワークもものすごくものをいいますね。昨日聴いてて「ここ合わせるの緊張するだろうな」ってところがちらほらと。
聴いてて本当に魔法が魔法に聞こえるのはやっぱりすごいと思いますよ。
楽器の使い方のうまさ、的確さ、センスももちろんそうなのですが、繰り返されるモチーフ・テーマを変形させたり重ねたりするやり方に感覚的な天才さだけでなく頭脳プレーの巧みさも感じられますし。
ただ杖を振れば現れる魔法でなく頭で考え、イメージして自分のエネルギーを消費して形にする魔法なんだな、と。
そのまま聴いていても楽しいですし、物語と照らし合わせながら聴いても楽しいですし、楽器の働きに注目しても面白いですし、曲を通じて繰り返されるテーマを探しながら聴くのも面白い。
何度でも、どんなレベルでも色んな視点で楽しめる名曲です♪
(リンクはやっぱりこういう曲はこの人で聴きたくなるでしょう!ということでデュトワの指揮で。他にもちらほら面白いのが入ってます。)