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マーラー4番のコンサートのエントリーに拍手&コメントありがとうございます!
(お返事済です~)
今日はユースオケのマネージャーをやっている友達から「2005年の「春の祭典」のコンサートのチェロセクションに名前があったけどまだチェロ弾いてる?今度のユースオケでやるベルリオーズのレクイエムで弾けない?」という内容のメールが来ました。
まあ昔のもんが出てきますね!びっくりして笑いました!ユースオケでチェロを弾いた最後のコンサートでした、春の祭典。火の鳥に始まって春の祭典で終わったんです。
もちろんもう何年もチェロ弾いてないのでベルリオーズの件はお断りしたのですが、なんだか不思議な感覚でした。
先週・今週と国立音楽アカデミー(ANAM)で友達のリサイタルに行って来ました。
(一応アカデミーのカリキュラムの一環で採点される課題でもありますが、同時に公的なコンサート・イベントでもありましたので彼女はちゃんと奏者として名前出しますね)
リサイタルは1時間、室内楽とソロどっちもありのコンサートでした。プログラムはこんな感じ:
<ANAMリサイタルシーズン2: Emma Hunt>
Emma Hunt(バイオリン)
モーツァルト ピアノ四重奏曲第1番ト短調 K.478
ブラームス バイオリンソナタ第1番ト長調 op.78 (日本語では「雨の歌」という通称がついてるみたいですね)
エマとは大学時代から仲が良くて、室内楽で一緒に弾いたことも何回かあって。
だからプログラムを最初みたとき曲のチョイスがものすごく彼女らしくてちょっと笑いそうになりました。
得意なのはロマン派以前、ショーピース的なものは嫌いでじっくり真面目に音楽に向き合いたいタイプで、感情をがっつりぶつけるような曲も大好き。
私との音楽の好みは接点がある程度はあるものの、結構違うところが多かったりします。
そんなエマのブラームスト長調が聞いてみたい、とずっと思ってたのでこのコンサートは願ったり叶ったりでした。行かないわけがない。
モーツァルトはアカデミーの仲間達との演奏でした。面白い曲ですね。
プログラムノートにもwikipediaにも出版社から「こんな難解な曲は売れない」って言われたらしいのですが確かにこう、モーツァルトにしては玄人向けというか、しっかり系というか。
で、この演奏を聴いていて思ったのはピアノ四重奏曲って作曲家によって楽器の使い方というか組み合わせ方に差がでるな、と。フォーレは弦vsピアノ(ピアノ五重奏みたいな)みたいな印象、ブラームスはもっと複雑な細工をちょこちょこしてる印象がありますが、モーツァルトはバイオリンとビオラにタッグを組ませるんですよね。第1バイオリン&第2バイオリンのように。元々モーツァルトもビオラ弾き(&バイオリン弾き)でしたし、ビオラのパートがかなり複雑でバイオリンに寄り添うようなパート。今回の演奏でエマはいい(ビオラの)友達を持ったな、と思いました。
ブラームスはエマももちろんですがピアノの伴奏をやっていた方の演奏も良かったです。最初の和音から暖かみがこぼれるこぼれる。
昔よく近くで聴いていたバイオリンの音色はあの頃よりずっと強くなって、弓のコントロールもしっかりして。体とバイオリンがものすごく自然に繋がっているというか、体の動きが無駄なく音になる感じ。
なんか「メロディーを歌い上げるために生まれた人っているんだなあ」と思いました。音楽家って様々な分野やスキルに秀でた、向いた人っているんですがバイオリンでこれでもかとメロディーを聴かせる存在感がエマにはあって。
特に第2楽章のスローなのが本当に、本当にdivineとしか言い様のない演奏でした。
で、実は演奏中にらしくない音程の外れが結構あるな、と思ってたら、後で「数日前にバイオリンにひびが入って友達のを借りた」ということが判明し。そのことを差し引いても本人は色々満足いってないところが多かったようなのですが・・・
いざリサイタルの数日前でそんなことが起こってここ何日かきっとものすごいストレスを感じてたでしょうし、楽器も心配ですし修理にはなかなかお金もかかりますし。
でもそれを後で知るとあのブラームスの第2楽章は本当に奇跡の演奏でしたね。ダブルストップ(2つの音を同時に弾く)がものすごく多い楽章なんですよ、あれ。
そしてコンサートの後は聴衆ともども飲み会へ。エマはいつも通ってる教会の友達などもいるので友達の年齢層が広いなあ、と改めて。
そして改めてもう一つ、大学からの友達で今回集まったのは女の子が多かったですね。あの子はかわいらしい子で(小柄で金髪でりんごほっぺ、はもちろん性格も)とにかく愛らしい存在で特に女の子に愛されるんだな、と。
まあとにかく女の子中心の年齢幅広い20人ほどのあつまりがサウスメルボルンのHoney Barになだれこんだらお店の方が普段パーティー用に貸し出してる2階をセットアップしてくれました。(そうそう、ここにいる間に地震があったらしくfacebookではネタを主に騒ぎになってましたが、トラムが通る道とトラムが通る道の角なのでトラムかと思ったし、チェロも倒れませんでしたしねー)
コンサートが6時だったんで飲むだけじゃなくて食べました。私は控えめにサガナキ食べましたが(ご飯と言うよりおつまみですねー)、エマを始め私と同じくらいの体格の女の子でも高さ20cmくらいのビーフバーガー食べててなんか敗北感(笑)
ピアノ四重奏でビオラ弾いてた可愛い女の子とお知り合いになりましたよー♪綾瀬はるかにちょっと似た?アジアと白人ハーフの子(割とハーフの子多いんですよね、知り合いに。特にアカデミー周りは密度高いような)。こんなに小柄で顔も小さいのにビオラを持っても不自然に見えないのが不思議。(小さいビオラなのかなあ)
あと同じくピアノ四重奏のチェロ弾きの男の子ともお知り合いになりましたがあんまりお話できませんでした。また別の機会に。
今回何年も合ってなかった大学の友達に何人も再会できたのも嬉しかったです。
その中の一人はバイオリンの女の子で(彼女もハーフなんですよね)、もう高校の頃から10年間も慢性疲労症候群を患っていて大学でも例えば大学のオケでは弾かなかったり、色々支障があったみたいなのですが今は演奏も含めて自分に合ったライフスタイルを送っているようでなにより。持病の性質は違ってもちょっと通じるところがあって(彼女も冬つらいらしいです)、心強い存在です。
友達みんな、こないだfacebookでお知らせした誕生日drinksのことも気にとめて、今度リサイタルやると言ったら(周りに言わないとびびって逃げるおそれあり)背中を押してくれて応援してくれて。
最近冬に負けてちょっとめげ気味なところがあるので本当に、本当に嬉しかったです。これを糧としてもうちょっとがんばれる気がします。
今日の一曲: ヨハネス・ブラームス バイオリンソナタ第1番 第2楽章
今回のリサイタルで最高だと思ったこの楽章を。
ブラームスは3つバイオリンソナタ(+α)を書いていてこのop.78が第1番。結構後期に寄ってるんですよね。ビオラソナタはもっと遅いですが。
ト長調のソナタの真ん中の楽章が変ホ長調、とちょっと変わった取り合わせ(ブラームスはでもそういうことよくやってるかも)。でも変ホ長調は同じブラームスだったらドイツレクイエムの第4楽章とかホルン三重奏曲とかでも使われている、独特の暖かみを表現する調。
バイオリンはあんなに小さな楽器なのにどんな大きな(音量以外の意味で!)音がでるか、というのを思い知る楽章です。
あんな小さなボディにこんなにも人間の思いや感情を凝縮することができる、本当に見かけ以上のものを持っている楽器。
ブラームスはビオラソナタやチェロソナタでみられる豊かな音色をさらに小さいこのバイオリンで再現するすばらしさ。G弦が本当にうなります。泣きます。
その豊かさのエレメントの一つがさっきも言いましたダブルストップの響きで。ピアノの伴奏があればバイオリンはメロディーに専念してハーモニーは担当する必要はない、という単純な話ではなく、バイオリンの音を重ねることによる音色、響き、独特の緊張感とか、本当にpreciousです。
(でも私はチェロを弾いてたときはダブルストップ大嫌いでした。手が小さいと余計に音程とるのが難しい!)
ブラームスの生きていた時代をロマン派、と言いますが、これはドイツの文学分野から広がった傾向で、ざっくり言えば人間の感情や苦悩、とにかく人間性というか人間の人間らしいところを素直に美しく表現するような芸術の傾向で。
この曲を聴くとやっぱりブラームスっていいなあ、だけじゃなくバイオリンっていいなあ、ドイツ音楽っていいなあ、ロマン派っていいなあ、そして挙げ句の果てには人間っていいなあ、と思えてしまうんですよね(笑)
ブラームスのバイオリンソナタは今自分の手元に録音がなくて(大学からも借りれないんですよ)、前々からなんとかしなくちゃなとおもったら昨日「アンネ=ゾフィー・ムターの演奏が一番」とのアドバイスをいただいたので今回リンクしてみました。お墨付き、ということで。
私も買いにいかないと。(そして本当はチェロソナタ、ビオラソナタも手元にちゃんとCDとして必要なんだけどな・・・)
(お返事済です~)
今日はユースオケのマネージャーをやっている友達から「2005年の「春の祭典」のコンサートのチェロセクションに名前があったけどまだチェロ弾いてる?今度のユースオケでやるベルリオーズのレクイエムで弾けない?」という内容のメールが来ました。
まあ昔のもんが出てきますね!びっくりして笑いました!ユースオケでチェロを弾いた最後のコンサートでした、春の祭典。火の鳥に始まって春の祭典で終わったんです。
もちろんもう何年もチェロ弾いてないのでベルリオーズの件はお断りしたのですが、なんだか不思議な感覚でした。
先週・今週と国立音楽アカデミー(ANAM)で友達のリサイタルに行って来ました。
(一応アカデミーのカリキュラムの一環で採点される課題でもありますが、同時に公的なコンサート・イベントでもありましたので彼女はちゃんと奏者として名前出しますね)
リサイタルは1時間、室内楽とソロどっちもありのコンサートでした。プログラムはこんな感じ:
<ANAMリサイタルシーズン2: Emma Hunt>
Emma Hunt(バイオリン)
モーツァルト ピアノ四重奏曲第1番ト短調 K.478
ブラームス バイオリンソナタ第1番ト長調 op.78 (日本語では「雨の歌」という通称がついてるみたいですね)
エマとは大学時代から仲が良くて、室内楽で一緒に弾いたことも何回かあって。
だからプログラムを最初みたとき曲のチョイスがものすごく彼女らしくてちょっと笑いそうになりました。
得意なのはロマン派以前、ショーピース的なものは嫌いでじっくり真面目に音楽に向き合いたいタイプで、感情をがっつりぶつけるような曲も大好き。
私との音楽の好みは接点がある程度はあるものの、結構違うところが多かったりします。
そんなエマのブラームスト長調が聞いてみたい、とずっと思ってたのでこのコンサートは願ったり叶ったりでした。行かないわけがない。
モーツァルトはアカデミーの仲間達との演奏でした。面白い曲ですね。
プログラムノートにもwikipediaにも出版社から「こんな難解な曲は売れない」って言われたらしいのですが確かにこう、モーツァルトにしては玄人向けというか、しっかり系というか。
で、この演奏を聴いていて思ったのはピアノ四重奏曲って作曲家によって楽器の使い方というか組み合わせ方に差がでるな、と。フォーレは弦vsピアノ(ピアノ五重奏みたいな)みたいな印象、ブラームスはもっと複雑な細工をちょこちょこしてる印象がありますが、モーツァルトはバイオリンとビオラにタッグを組ませるんですよね。第1バイオリン&第2バイオリンのように。元々モーツァルトもビオラ弾き(&バイオリン弾き)でしたし、ビオラのパートがかなり複雑でバイオリンに寄り添うようなパート。今回の演奏でエマはいい(ビオラの)友達を持ったな、と思いました。
ブラームスはエマももちろんですがピアノの伴奏をやっていた方の演奏も良かったです。最初の和音から暖かみがこぼれるこぼれる。
昔よく近くで聴いていたバイオリンの音色はあの頃よりずっと強くなって、弓のコントロールもしっかりして。体とバイオリンがものすごく自然に繋がっているというか、体の動きが無駄なく音になる感じ。
なんか「メロディーを歌い上げるために生まれた人っているんだなあ」と思いました。音楽家って様々な分野やスキルに秀でた、向いた人っているんですがバイオリンでこれでもかとメロディーを聴かせる存在感がエマにはあって。
特に第2楽章のスローなのが本当に、本当にdivineとしか言い様のない演奏でした。
で、実は演奏中にらしくない音程の外れが結構あるな、と思ってたら、後で「数日前にバイオリンにひびが入って友達のを借りた」ということが判明し。そのことを差し引いても本人は色々満足いってないところが多かったようなのですが・・・
いざリサイタルの数日前でそんなことが起こってここ何日かきっとものすごいストレスを感じてたでしょうし、楽器も心配ですし修理にはなかなかお金もかかりますし。
でもそれを後で知るとあのブラームスの第2楽章は本当に奇跡の演奏でしたね。ダブルストップ(2つの音を同時に弾く)がものすごく多い楽章なんですよ、あれ。
そしてコンサートの後は聴衆ともども飲み会へ。エマはいつも通ってる教会の友達などもいるので友達の年齢層が広いなあ、と改めて。
そして改めてもう一つ、大学からの友達で今回集まったのは女の子が多かったですね。あの子はかわいらしい子で(小柄で金髪でりんごほっぺ、はもちろん性格も)とにかく愛らしい存在で特に女の子に愛されるんだな、と。
まあとにかく女の子中心の年齢幅広い20人ほどのあつまりがサウスメルボルンのHoney Barになだれこんだらお店の方が普段パーティー用に貸し出してる2階をセットアップしてくれました。(そうそう、ここにいる間に地震があったらしくfacebookではネタを主に騒ぎになってましたが、トラムが通る道とトラムが通る道の角なのでトラムかと思ったし、チェロも倒れませんでしたしねー)
コンサートが6時だったんで飲むだけじゃなくて食べました。私は控えめにサガナキ食べましたが(ご飯と言うよりおつまみですねー)、エマを始め私と同じくらいの体格の女の子でも高さ20cmくらいのビーフバーガー食べててなんか敗北感(笑)
ピアノ四重奏でビオラ弾いてた可愛い女の子とお知り合いになりましたよー♪綾瀬はるかにちょっと似た?アジアと白人ハーフの子(割とハーフの子多いんですよね、知り合いに。特にアカデミー周りは密度高いような)。こんなに小柄で顔も小さいのにビオラを持っても不自然に見えないのが不思議。(小さいビオラなのかなあ)
あと同じくピアノ四重奏のチェロ弾きの男の子ともお知り合いになりましたがあんまりお話できませんでした。また別の機会に。
今回何年も合ってなかった大学の友達に何人も再会できたのも嬉しかったです。
その中の一人はバイオリンの女の子で(彼女もハーフなんですよね)、もう高校の頃から10年間も慢性疲労症候群を患っていて大学でも例えば大学のオケでは弾かなかったり、色々支障があったみたいなのですが今は演奏も含めて自分に合ったライフスタイルを送っているようでなにより。持病の性質は違ってもちょっと通じるところがあって(彼女も冬つらいらしいです)、心強い存在です。
友達みんな、こないだfacebookでお知らせした誕生日drinksのことも気にとめて、今度リサイタルやると言ったら(周りに言わないとびびって逃げるおそれあり)背中を押してくれて応援してくれて。
最近冬に負けてちょっとめげ気味なところがあるので本当に、本当に嬉しかったです。これを糧としてもうちょっとがんばれる気がします。
今日の一曲: ヨハネス・ブラームス バイオリンソナタ第1番 第2楽章
今回のリサイタルで最高だと思ったこの楽章を。
ブラームスは3つバイオリンソナタ(+α)を書いていてこのop.78が第1番。結構後期に寄ってるんですよね。ビオラソナタはもっと遅いですが。
ト長調のソナタの真ん中の楽章が変ホ長調、とちょっと変わった取り合わせ(ブラームスはでもそういうことよくやってるかも)。でも変ホ長調は同じブラームスだったらドイツレクイエムの第4楽章とかホルン三重奏曲とかでも使われている、独特の暖かみを表現する調。
バイオリンはあんなに小さな楽器なのにどんな大きな(音量以外の意味で!)音がでるか、というのを思い知る楽章です。
あんな小さなボディにこんなにも人間の思いや感情を凝縮することができる、本当に見かけ以上のものを持っている楽器。
ブラームスはビオラソナタやチェロソナタでみられる豊かな音色をさらに小さいこのバイオリンで再現するすばらしさ。G弦が本当にうなります。泣きます。
その豊かさのエレメントの一つがさっきも言いましたダブルストップの響きで。ピアノの伴奏があればバイオリンはメロディーに専念してハーモニーは担当する必要はない、という単純な話ではなく、バイオリンの音を重ねることによる音色、響き、独特の緊張感とか、本当にpreciousです。
(でも私はチェロを弾いてたときはダブルストップ大嫌いでした。手が小さいと余計に音程とるのが難しい!)
ブラームスの生きていた時代をロマン派、と言いますが、これはドイツの文学分野から広がった傾向で、ざっくり言えば人間の感情や苦悩、とにかく人間性というか人間の人間らしいところを素直に美しく表現するような芸術の傾向で。
この曲を聴くとやっぱりブラームスっていいなあ、だけじゃなくバイオリンっていいなあ、ドイツ音楽っていいなあ、ロマン派っていいなあ、そして挙げ句の果てには人間っていいなあ、と思えてしまうんですよね(笑)
ブラームスのバイオリンソナタは今自分の手元に録音がなくて(大学からも借りれないんですよ)、前々からなんとかしなくちゃなとおもったら昨日「アンネ=ゾフィー・ムターの演奏が一番」とのアドバイスをいただいたので今回リンクしてみました。お墨付き、ということで。
私も買いにいかないと。(そして本当はチェロソナタ、ビオラソナタも手元にちゃんとCDとして必要なんだけどな・・・)
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