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~名もない蛾と虹の錯乱~ 内の思いと外の色彩をつらつらと。
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頭の中に思い描く姿
前回のエントリーに拍手ありがとうございます。
まだまだ創作文書きでこちらが空きがちになってます(汗)なんだか張り切っちゃってます。
そしてもちろん仕事もやってますし、ピアノもしっかり。なんとか。

今回バッハ(トッカータホ短調)を弾くに当たって、初めて弾いたとき(もう10年前になります)とは違う解釈というか、新しいイメージを持って弾きたいと思っていたのですが、それもなんとか定着して。
今バッハの作品でピアノで弾かれる曲って作曲された当時はピアノじゃなくて他の鍵盤楽器(主にハープシコード)で演奏されているんですよね。それを弾くときに意識するかどうか、改めて「今の」ピアノで弾く音楽として解釈するかってところはバッハを弾くときには毎回念頭に置く事項だったりします。
実際「現代に生きる私が解釈する、ピアノで弾くバッハ」みたいな弾き方もすることがあるのですがもう10年来このトッカータホ短調は自分にとってオルガンのイメージでした。
だから今回私が思い描くこの曲のイメージも教会のオルガンを舞台としています。

で、改めて映像的に自分の頭の中の「教会」をイメージしてみると実在の特定の教会のイメージがものすごく強く影響してるんですよね。それがこのBrightonにありますSt. Andrew's Church
私が通ってた高校とその兄弟校の男子校がセレモニーやコンサートなどでよく使ってた教会です。在学中ここでオケの演奏もやりましたし、無伴奏でチェロの演奏やったことがあります(しかも退院後結構すぐ)。
改めて見てみると結構大きい教会で、天井も高いしオルガンも結構でかい。全体的にこういう形の建物で、二階のバルコニーにオルガンがあって、という自分の中の「教会」のイメージは確かにここがベースみたいですね。

そうして自分の頭の中の○○のイメージ、というのをちょっとその後考えてみました。
自分の中での「ホール」(演奏などのための)といったらどこなのか、と考えたら結果Hamer Hallでもメルボルンのタウンホールでも学校のホールでもなく、でも学校行事と縁の深いMonash UniversityのRobert Blackwood Hallの姿がデフォルトとして浮かびました。毎年の終わりのSpeech Nightという表彰式と卒業式を兼ねた行事でほぼ毎年行って(そして学校のオケで演奏して)たんですが、いつだったか親友がこのホールが「船みたいだ」といったのが強く印象に残ってますね。良い写真がなくてお見せできないのが残念なんですが、ちょうどホールの中の壁が内側にカーブするような角度が確かにちょっと船みたいかな。
創作でも使いたいと思いながらまだ使えてないネタです(笑)

余談ですが、演奏とかで使うホールって外界が見えて繋がりが感じられるホール(Federation SquareのBMW Edgeはガラス張りで極端に外界に対してオープンですが、他にも窓がある教会やホールなど)と外界からまったく切り離されているホール(Hamer Hallや前述Robert Blackwood Hallなどホールを出てから外界までワンクッションあって、ホール自体にも窓の類が全くない)がありますね。例えばメシアンを弾くときだったら外界の鳥の声が聞こえると安心するかな、と思うのですがクローズドなホールはその中で奏者がまったく異世界を作ることができるのが面白そうです。
(ちなみにメルボルン・タウンホールは構造的にはクローズドなのですが外を通るトラムの音が聞こえるので完全にクローズドではないんですねー)

自分の頭の中の○○のイメージ、ちょっとジャンルを変えてみます。
メルボルンには様々な型のトラムが走っています。私がオーストラリアに初めて来てから随分増えましたね。Wikipediaの英語版で見るとこんな感じ
お土産屋さんとかで見る「メルボルンのトラム」のイメージはWクラスやZクラスの緑と黄色(ゴールドと呼ばれる色)のものですね。この2色はオーストラリアのシンボルカラーですし、もともとはこのカラーリングのトラムが主に走ってました。
今は新しいCクラスやDクラスの登場もありますし、古いトラムも新しいトラムも結構広告で彩られたものが多くなりました(必ずしも嘆くことではないです。メル響トラムもありましたし)。

そんな中で自分の中での「メルボルンのトラム」といったらこの外見にどうやらなるみたいです。Zクラスの、トラム会社Yarra Tramsの公式(?)外見。私の使う路線はZクラスが多いんですよね。
自分の中でのイメージとは別に、好きなトラムはCity CircleなどであるWクラス(知ってる中だと一番古い型じゃないかな)です。エアコン皆無なのですが、夏でもそれくらいが良いと私は思います。

さらに本題から外れて「それなら自分の中での「ラーメン」はどんなになる」と自分に問うたところ頭の中に浮かんだのはメンマとチャーシューとネギともやしがのってる醤油ラーメンでした(笑)これはでも結構個人差が出そうだな。ホールや教会もそうですが育ちが大きく関係してそう。

あとこれも似たような話で自分の中で「コーヒー」っていったらどんなになる、と考えてみたら(何度も書いてますが自分ではあんまりコーヒーは飲まないんです)コーヒーカップに入ったラテになりました。ガラスのマグに入ってるFlat White(ラテの泡なし)も結構早く思い浮かびます。
コーヒーに関しては以前もここで書いてるんですがこっちと日本では文化やイメージするコーヒーの種類や容器とかが違うので、創作でちょこちょこ言及するときにはそういうところちょっと意識したりしてるんです。ちょっとそこはこだわるんです(笑)(ラーメンもちょこちょこ言及すればこだわるんですが未だに扱ったことないんで)

・・・と、最初のバッハの話から大分ずれましたがこういう頭の体操をしていたわけです。
考えが広がるのはいいんですがちゃんと頭も休ませないといけませんね。寝落ち癖の一番の要因です、きっと。
精神的に息切れしない程度にがんばります・・・


今日の一曲: 平沢進 「時間の西方へ」

(公式サイトの無料ダウンロードページ)

まだ聞き込み始めなのにちょっと無謀な(汗)なのでちょっと手短に。
Twitterでのフォロー先さんから平沢進の音楽をお薦めいただいて公式の無料ダウンロードの曲を何曲か聴いてみて今のところ一番自分に近く感じるのがこの曲だと思います。
聴いた中だとどっちかというと「男性的な」性格の音楽の方が強く響くし好きかなあ・・・

同時期に聴き始めた、前回紹介しましたGrigoryan Brothersには何よりも「オーストラリア」を感じたのが心地よかったのと対照的に平沢進の音楽には初めましてから強く「東洋」を感じました。
なんでしょうね、例えば弦楽器の弾き方のスタイルなんかは前から思ってたのですが、メロディー一つとっても東洋独特な、西洋音楽バックグラウンドだとなかなか思いつかない、お目にかかれないようなものがあるんですよね。(歌の部分に特に現れてる印象)

あと今手元にある曲で、特にこの曲で面白いなーと思ったのは音楽の組み立て方かな。聴いてると自然とこう、組み立てが聞こえてくるんですよね。音を重ねて音楽を作るというよりは音楽を重ねて音楽を作ってる感覚。
構造的に好き、というとなんか変だけどそういう表現がしっくりきます。
それから(これはこの曲にはそれほどあてはまらないですが)「聴きにくいエレメント」の使い方もツボってますねー。そういうところが実は特定の音楽に病みつきになるポイントだったりしますし、そこが作曲家の技量のバロメーターでもあると普段から思ってます。(そして最近の音楽で失われがちなエレメントだとも思います)

ということで(大分ぐるぐるした文章になりましたが)早速平沢進の音楽の魅力に惹かれはじめています。まだまだこれから聴き進めていきたいですね~

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