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~名もない蛾と虹の錯乱~ 内の思いと外の色彩をつらつらと。
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近況とその周り
前回のエントリーに拍手ありがとうございます♪

今日はレッスンに行って来ました。褒められたところもあれどスクリャービンまだまだだなあ、と(汗)
音楽が訴える・流れるままに弾くと崩壊の方向に向かう曲なんですよね、あれ(笑)クラシック音楽ってわりと形式に重きをおくようなイメージがありますが、確かに形式は一つの支えと方向性を指し示す役割がありますので、こういう好きにさせると崩れる曲はどっちかというと珍しい。ただスクリャービンの音楽に限って言えば珍しくない、というかむしろスクリャービンらしいかな。

今でも名が知られている作曲家はもちろんユニークな作風の音楽を書いていますが、今日弾いたメシアンにしろスクリャービンにしろとにかくその個性が凄い。スクリャービンは特にスタイルの変遷と音楽のとらえ方の変遷がすごいので先生が持ってるはずのスクリャービンの伝記を読んでみると面白いだろうなあ・・・すっごい分厚い本が二巻だそうでなかなか読めそうにないのですが(だいたい大まかなところは知ってるんですがねー)。

色々考えを巡らせてみて思ったのはそういう個性の強い音楽ってただ独自の思想や感性を持ってるだけでなく、それこそ他人とわかり合えないレベルなんだろうなあ、と。メシアンの信仰も(カトリックがベースとはいえ)独特でカトリック宗派のお偉いさんから色々言われたそうですし、スクリャービンに関しては誰かついてける人がいるとは思えないですし(笑)
芸術家はだから孤独なんだろうし、奏者としてその世界観や思いなどがどれくらいくみ取れるか、表現できるかっていったら微々たるものなんだろうけれど・・・ちょっとは共有できたら、感じられたらいいなあと思うのです。

そして今日外出中にface to aceの秋のツアーのスケジュールが発表されてものすごくパニクってます!(笑)
基本未来に向けて悪いことが起きても良いことが起きてもまず最初にパニックになる性質でして(汗)
でもこれで日本への飛行機が予約できます。今飛行機安いんで可及的速やかになんとかしたいです。

それにしても自分の日本地理の弱さを痛感。
都道府県の位置とか主要都市とか、クイズとか地図とかでの知識ならそこそこできるんですけど街単位の話とか移動とかそういうこととなるとてんでダメですね。
(碓氷峠音楽堂本舗のサテライト収録のときとかサービスエリアとか地名がでると仕事中でもぐぐります)

でもそれが日本だからってことだけじゃないらしいですね。
こないだ土曜日に家→Springvaleのイケア→Toorakと妹と行ったときに運転したんですが(えっへん)地図で良く知ってるところ、ナビゲートできるところでも自分が運転するとなるとさっぱりですね。なんといっても距離の感覚が難しい。
なかなかそういうところも実地訓練で慣れていかないと・・・
(あとは駐車ですね!)

イケアでは新しい枕を買いました。私がこっちに来た時と比べると枕・マットレスはラインアップがすごいですね!
枕は寝る姿勢別(うつぶせ・横向き・仰向け)で、さらに高さや素材で選べる上にちょろっと寝転がってテストしたりもできるようになっている。
私が買ったのはこれ。横向き用(でも実際は横向きに寝ても仰向けになってることも多いみたい)で、形状記憶のフォームでちょっと堅めの枕だそうです。今のところ支障はないかな・・・今までの枕(ペチャンコ×2)よりはいい感じです。

イケアは店頭にも書いてありましたがもうすぐ2013年のカタログがでる時期ですね。引っ越したら(引っ越したら!)机を新しくしたいですし、そこから諸々新しくすることを考えていきたいです。ただ、そういう実用的な目的が一切なくてもイケアのカタログ大好きですが(笑)

仕事もピアノもありますが書き物になんといっても力を入れたいのでこれからちょっとがんばってきます~


今日の一曲: モデスト・ムソルグスキー 「はげ山の一夜」



これは・・・前紹介したかな?と思ったら意外と紹介してなかった。(最初にドビュッシーの「牧神の午後の前奏曲」を思いついたのですがこっちは紹介していた)
ながーいこと知ってる曲です。ディズニーの「ファンタジア」で後ろから2番目に入ってた曲。音楽的にはなんのつながりのないこの曲とシューベルトの「アヴェ・マリア」を共通する一音、そしてアニメーションで繋げるという技は今も自分のプログラム作りなどに影響していますが、この「はげ山の一夜」はアニメーションが当時恐くてまともに見てなかったんですよね・・・(笑)

ちなみに一般敵に聞かれ弾かれ知られている「はげ山の一夜」はムソルグスキーの元の曲をリムスキー=コルサコフが編曲・再構成(というのかな)した版です。元は元で面白いんですがやっぱり今知られてるバージョンの方が物語的な流れとかものすごくうまくいっててパワフル。
手持ちの録音だと11分強なんですが、長さを感じさせない構成です。(シェヘラザードにしろ他の作品にしろそういうところリムスキー=コルサコフ得意ですよね)

はげ山の一夜、というのは「ワルプルギスの夜」のロシア版みたいなもので、夏至の夜に地霊チェルノボグが現れて魔物達が騒ぐ、という内容だそうです(余談ですがゲーテの「ファウスト」でもそういう魔物の集まりがヨーロッパ各地にあって、わりと文化的な雰囲気の違いとかあることが話されてます)。
チェルノボグの出現から様々な種類の魔物がめいめい踊ったり騒いだりする様子が描かれ、そして最後には朝の訪れる教会の鐘が鳴って魔物達が眠りにつく、という流れ。

アニメーションがなくてもどこか移り変わるシーンの流れをみているようなこの曲、聴いてて楽しいのはもちろんですが弾いてても楽しいです。
リムスキー=コルサコフは(もう何回も書いてますが)ものすごく楽器使いがうまくて、効果音のような使い方もお手の物。飛んだり踊ったり足を踏みならす魔物達を巧みに描きます。
あとこれは元の曲からそうですが割とリズムにエキサイティングなところたくさんありますね。勢いがつくというか楽しくなってくる、盛り上がるリズムです。

個人的にちょっと耳を傾けてほしいな、と思うのは途中音が静かになってビオラだけになるところ(笑)なのですが、やっぱりどんちゃん騒ぎのその後のクラリネット、そしてフルートのソロはものすごい美しくて曲のハイライトだと思います。とくに哀愁たっぷりで心残りがあって、まだ空に紺が残った状態のクラリネットのソロ(短調)は素晴らしい。(同じメロディーを長調で弾くフルートのソロはさしずめ安らかに眠る、空が白んでくる状態ですかね)

ファンタジアの影響もあって知名度も高く、物語が分かりやすくて楽しくいのでポピュラー系のコンサートでも多く演奏される曲ですが、前回メル響がらみで紹介したようながっつりなコンサートでも浮くことがない手堅いレパートリーでもあります。そこそこのオケでも演奏効果は出ますが、一流のオケだとものすごい素晴らしい演奏になるような曲です。

ファンタジアで育った私ですが弾く方になってからはあの作品で指揮しているストコフスキの指揮がどうも好きになれなくて。
「ムソルグスキーの作品が編曲により輝き有名になった」つながりの「展覧会の絵」とカップリングした録音をリンクします。

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