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~名もない蛾と虹の錯乱~ 内の思いと外の色彩をつらつらと。
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リズムとかサイクルとか
前回のエントリーに拍手ありがとうですー。
前回は海関連の曲を選びましたが「山」となると結構限られてくる、というか海モチーフと同じような自由度はないですね。
トピックを思いついたらまたやります~

仕事は相変わらず続き、ピアノもなんだかちょっとstuck気味で。
そもそも今弾いてる曲って長調とも短調ともつかない曲が多くてそれぞれの色彩を把握するのにちょっと苦労している感があるのです。
だからラフマニノフ弾いたり、ショスタコとか聖飢魔IIの中でも色が濃い音楽を聴くと妙に安心するというか。
何かプラスしてみるべきなのかなー、ロシア周りで。めりはり付けたり。

さて、前回のエントリーで書きましたが先日ドクターのアポに行って新しい薬を処方されました。
このブログで書いていると思いますが、うつや双極性障害の薬と一口に言っても色々あります。気分・感情に関する症状に対応する薬(抗うつ剤、気分安定剤)、睡眠を改善する薬、不安症状を改善する薬、などなど。
私は今メインとして感情の起伏を落ち着かせる炭酸リチウム(気分安定剤)を飲んで、冬季には濃度が低くなりやすく冬季の鬱に関連しているかもしれないビタミンDのカプセルを飲んでいます。
(他に躁に対応するため一時的に飲むためのSeroquelもあります)

今回新しく薬を飲むこととなったのは日本から帰ってからの2時間の時差による睡眠サイクルのずれに、今年の春続いている夜間の軽躁的な傾向(焦燥、気分不安定など)が合わさって寝付き(睡眠導入)が悪くなったのに対応するため。(起きる部分はある程度なんとか自分で調整できてるんですよ)

睡眠のトラブルにもいくつか種類があって、睡眠サイクルの中のタイミングでいうと睡眠導入の問題、睡眠中の問題、そして起床時の問題があるのですが、ここで睡眠薬を使うと睡眠導入に効果があっても起床時に起きにくくなるかも、という懸念があり。それはSeroquelも同じで(実際去年飲んだとき起きにくかった)、だからそれだけのために飲むのはどうもためらわれる。

そこで今回処方されたのが「メラトニン」。メラトニンはホルモンの一種で、調べてみると動物や微生物、植物の中にも存在するそうで。人間では脳の松果体というところで作られていてその分泌は体の様々なサイクルを司っているとのことです。
その中の一つが今回の処方理由である睡眠サイクルです。メラトニンは一日の中で覚醒・睡眠のサイクルを体温などの変化により調整していて。今回薬としては「寝る30分前に飲む」と言われているのですがメラトニンが分泌されることで体が眠る準備を整える、というメカニズムだそうです。
なのでメラトニンは時差ボケの薬としても販売されているそうですね。(ただ処方なしだと高いらしいです、オーストラリアでは)

なので今回の処方はあくまでも睡眠サイクルがメルボルン(夏時間あり)のサイクルに調整するまでの処置、ということです。言っても時差は2時間ですし、普通の人ならきっと平気な差です。私も日本とオーストラリアはある程度行き来してて通常なら大丈夫なはずなんですが、今回運悪く軽躁が夜に騒ぎ出すのが重なってしまった・・・ということなんです。

そしてメラトニンは季節による体のサイクルも司っているそうです。昼と夜の長さと関係するらしく、要するに「光」に反応するホルモンなんですね。
(面白いことに、季節と「光」についてはこないだのTouched with Fireにも言及がありました。双極性障害と季節性についての話で、芸術家で芸術・創作活動が秋に活発になる場合が多いのは秋の「光の変化の度合い」が特に激しいため、という仮説があり。日本の詩とか俳句とかでも調べてみたい)
だから、ドクターの話によるとメラトニンは次秋とか冬が来て鬱方向に傾いたときの手助けになるかも、ということらしいです。なによりも季節の変化に弱い自分にとってメラトニンは「持っておいて損はないカード」というポジションみたいですね。

今回は上記不運な重なりがあって処方となりましたが、メラトニンは光に反応するので昼、特に夏は外にでて自然光を浴びることが本当に大切。
うつや双極性障害は睡眠サイクルや体のリズム的なものと関連があって、片方によりもう片方が悪くなって悪循環になる、というのはよくあることです。
健康な人でも調子が全く一定の一本調子、なんてことはなくて季節やその他外的要因によりある程度変動していて、良いときもあれば悪いときもあるわけで。
自分の体や心の(または場合によっては他の人のも)サイクルとか振れ幅を知っておくのは結構大事だったりします。
普段の軽いモニタリングで早期に食い止められるものも色々ありますからね。

自分は季節や天候の変化にちょっと人より弱い体質で(心理的ストレスとかには単体だと以前よりかは強くなりましたね。ただそういうのも季節の変化と重なるとものすごく手強い)、それはこれから治ったりするようなものでもないのかもしれないので、今回みたいになんか自分のコントロール外になるようなことがあったらメラトニンなりSeroquelなり使える選択肢というか取れる措置があるのは心強いです。

そして肝心のメラトニンの効果なのですが・・・2日飲んでみて、少しは助けになってるかな?
確かに飲んでから30分で寝落ちてるようなようなこともあるのですが、あくまでも睡眠のあれで軽躁に対応しているわけではないので、眠りにつくまでは変わった実感はないです。
でも精神疾患の薬(身体の薬もある程度そうかな)って悪化したときや薬が合わなくて副作用が起きたときは割とはっきり分かるけれど、良い方向に進むときはゆるやかに改善していくのでなかなか気づきにくいんですよね。
今回のこれの場合夏になったらきっと落ち着くはずなので服薬忘れず気長に構えて行こうと思います。

そうそう、こないだリチウムを処方しても血液検査をやってないケースがある、と日本のニュースで読みましたがあれはいかんですよ。
リチウムは治療効果がある血中濃度の範囲が広くなくて、しかも毒性を示す血中濃度範囲が近くにあります。さらに、血中濃度は身体の中の水分、ナトリウム濃度などで色々変わりますからね。
だから患者さんにはちゃんと中毒のサイン(手の震えなど)をしっかり教えて、そして定められた間隔(数ヶ月に一回とか)で血液検査を受けてもらわなくちゃいけないです。血液検査にはリチウム濃度だけじゃなくて甲状腺機能も含まれる場合があります。それから投与開始前も血液検査しなくちゃいけないんじゃなかったっけ。
リチウム中毒は命に関わる危険なものですが、薬としては効果も高いですし、中毒のサインも分かりやすく予防も難しくないので正しく使われることを願っています。


今日の一曲: Tommy Emmanuel 「Pan Man」



(myspaceでの試聴はこちら♪)

私がオーストラリアに来た最初の年、妹の当時のクラスの友達のお父さんがギタリストなんだって、という話を聞いて。
それがTommy Emmanuelだったのです。
Tommyはその次の年くらいに家族でオーストラリアを離れて今はイギリス拠点なのかな?でも今年のアデレードのギターフェスティバルには出演してたみたい。
その短い間父は(どれくらい親しかったかは分かりませんが)Tommyと面識があって、その頃買った彼のCD「The Day Finger Pickers Took Over the World」と「Classical Gas」には彼のサイン、そして娘さんのサインが入っているのです。貴重。というかめっちゃかわいい。(Classical Gasの裏の写真がその当時の娘さんです)

この2枚のCD、前者はChet Atkinsとの共演でカントリー方面が強いのですが、後者はAustralian Philharmonic Orchestraとの共演でクラシック曲なども取り入れたりしたCD。
今回の一曲はそんな「Classical Gas」の中でも特に気に入って聞いている「Pan Man」を選びました。試聴は上のリンクから。

「Pan Man」ではなんとTommy Emmanuelとこのブログで何回か言及があるSlava Grigoryanの共演が聞けるのです!オーストラリアのギタリスト2人!すごい!
・・・と一通り盛り上がったところで「あれ?Slavaこの時何歳だ?」とふと思い。Tommyは父と同じくらいなんですよね。Slavaの弟が私と同い年で、その10歳くらい上だったかな・・・?と思って調べて見たらなんとSlava Grigoryanこの時19歳。
じゅうきゅうさい!!この演奏が!
・・・と驚けること請け合いです。

ちなみにイヤホンで聞いたとき、どうやら左に聞こえるのがTommy Emmanuelのギターで、右に聞こえるのがSlava Grigoryanのギターのようです。
ラテンの明るいノリで楽しく聞ける曲なので是非是非聴いてみてください♪リンクしたmyspaceページにはClassical Gasの他のトラックもいくつか入ってるようです。

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