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~名もない蛾と虹の錯乱~ 内の思いと外の色彩をつらつらと。
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Shipwreck Coast(への憧れ)
前回のエントリーに拍手ありがとうございます~

ピアノを1時間半に増やしたり外に出たり創作のアイディアを出したりちょこっとゲームもしたり、仕事を短縮してもこまごまと忙しい日々です。
今週は木曜日に暑くなる予報で(39度)それを利用して一日出かけようかなーと思ってます。明日日本の連休明けに仕事の調整をしてからでないと決められないのですが。

行きたいと思ってるのはメルボルンの南西、グレート・オーシャン・ロード沿いにある街Warrnambool。
グレート・オーシャン・ロードは基本車で行くところで公共交通機関だと不便きわまりないのですが、WarrnamboolならV/Line(メルボルン郊外の電車)の終点なので比較的簡単に行けます。4時間くらいかかりますが。

Warrnamboolで一番有名なのがホエールウォッチングですが、残念ながら今はその季節ではなく(冬から初春みたいです)、2番目に有名なのがチーズ工場なのですがそれも車がないと行けない。

今回私がWarrnamboolにいく目的は「海」と「難破船関係」の2つ。
一昨年くらいだったかな?前回行った時は蒼い海を見下ろしながら延々と崖の上を続く歩道を歩いて途中でものすごい風雨にあったのですが今回はそれのリベンジに。ちょうどメシアンの「イソヒヨドリ」が崖と海の景色なので実際に目で見てみたいですしね。

そして「難破船周り」・・・は創作のネタもあり、自分の趣味もあり(創作も趣味ですが)。
このグレート・オーシャン・ロードの周りの海って移民船などの難破がものすごく多くて(波とか岩とか見晴らしとか)、それにまつわる観光名所とかもいくつかあるんです。(本当はPort CampbellのLoch Ard号の難破場所や博物館が見たい・・・)
Warrnamboolにはそんな難破船の遺品や当時の町の様子などが見られるFlagstaff Hill Maritime Museumがあって、着いたらまずそこに寄るつもりでいます。

そもそもグレート・オーシャン・ロードの難破船に心惹かれるようになったきっかけは8年生の時の英語の授業でやったDavid McRobbie著「Mandragora」という本。
この本に関しては授業の思い出も楽しいものばかりでしたが、本も面白かった。以前こちらのエントリーで紹介しています。

この本で出てくる難破船のモデルがメルボルンに向かい最後の移民を乗せたおそらく一番有名な難破船、Loch Ard号。
で、その歴史的背景を知るために本自体の勉強を始める前にグループに分かれてオーストラリアの難破船についてリサーチする、という課題があったわけです。
私は西オーストラリア沖のBataviaという船の難破について調べたのですが(向こうも多い!Bataviaは船上で叛乱とかあって面白かったし別の小説のモチーフにもなってる)、グレート・オーシャン・ロード周りも本当に面白い。

中でもWarrnamboolあたりの海岸に眠っているというマホガニー・シップの話。
これは探してみたら前述「Mandragora」のエントリーで書いていますがオーストラリアがクック船長によって発見される前にこの辺りに来て難破していたポルトガルの船のことで。オーストラリアの東半分はその時代にはスペインの領海だったため、そこにいちゃいけない船だったらしく。
それでその沈んだ船が過去に何回か目撃されているという報告があるそうなんです。伝説・・・と前回は書きましたが信憑性は伝説以上になるんじゃないかな。
それになんともたまらなくロマンを感じるのです。今は砂の深くに沈んでいるという話もありますがひょんなことからでてこないかなーと。

それに沈んでも沈まなくても帆船ってかっこいいですよ。
シドニーに行ったとき(ラリア1年目?で)観光用の帆船に乗った時のあの木の感じとかは今でも覚えてますし、サウスバンクの向こうにあるPolly Woodsideという船の「パーティー予約受け付けます」のサインを見る度に心惹かれますし。ついでにナルニア国物語で一番好きな話は「朝びらき丸 東の海へ」です。とにかく帆船とか航海とかに弱い(笑)
(ただし学校の授業でやったSailingは得意ではなかったです)

ということで木曜日、楽しみです。かなりの早起きが求められますが(汗)大丈夫かな・・・
それにまたSorrentoも行くつもりでいるので次回はそちらもレポしたいと思います。


今日の一曲: アルベルト・ヒナステラ 組曲「クレオール舞曲集」



去年借りたCDシリーズラスト(リゲティはオペラなのでどこで区切ればいいか分からないのでパス)。南米アルゼンチンからヒナステラのピアノ音楽です。
去年ブラジルのヴィラ=ロボスの作品を弾きましたが、もっともっと新大陸・ラテンアメリカの音楽を知りたい、レパートリーに加えていきたい!と思った結果次の駅がヒナステラでした。

でも紹介するのが難しい。まずこのタイトルの「クレオール」が何かWikipeで調べたら複数矛盾するとも言える意味が出てきて。
要するにヨーロッパ諸国が南米とかを植民地とかにして移住したりして、その結果「植民地で生まれた白人」をクレオールと呼ぶんだとか。それと同時に植民地の原住民をクレオールとも呼ぶらしくて。大変ややこしい。(南米の場合前者なのかな・・・ちょっと確信が持てない)

ただしそれを逆に取って解釈するとこの「クレオール舞曲集」というのは人の文化、というよりも土地の文化という側面が強いのかな、と思ったりして。原住民だろうが移民の子としてその土地に生まれた民だろうが、その「生まれた土地」のリズムと文化をなんらかの形で受け継いでいる、みたいな。

そのリズムは(ヴィラ=ロボスの音楽でもそうですが)ヒナステラの音楽でものすごいウェイトを占めていると思います。とにかくパワフル。ピアノならでは、というか様々な原色が混じった和音をぶつけるようなパワフルでイレギュラーなところがあるリズム。本当に大地から来るようなリズムですね。

ただしこのCDに出てくる曲で速い曲は大体このパワフルな和音とリズムの連なりばっかりで、いざ弾くことを視野に入れると体力とか弾く際のパワーが若干心配だったり(汗)でも弾けたら(ある程度の余裕を持って、ですが)楽しいだろうなあ。
それにスローな曲はシンプルなところがあるメロディーが美しくて、色彩が面白くて。不思議な魅力があります。

とにかく楽しいですよ、ヒナステラの音楽。それはやっぱりラテンアメリカの音楽に共通する特徴だと思います。色彩が独特で豊かで、リズムがパワフルで、そしてとにかく楽しい。
なので難しいことは考えずにただ楽しむのが一番良いと思います。

ちょうど試聴が見つかった録音がヴィラ=ロボスの作品とのカップリングだったのでリンク。もっと新大陸の音楽を楽しみましょうぜ!

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