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前回のエントリーに拍手どうもですー
昨日!行って来ました。グレート・オーシャン・ロードはWarrnambool。
サザンクロス駅から朝7時過ぎの電車で3時間半。電車はいつも使ってるメルボルンのメトロポリタンのネットワークでなくV/Lineという田舎・・・というかヴィクトリア州の各地に広がるディーゼル電車のネットワークです。
(通勤電車などとしても使われるためピークの方向・時間だと結構混むようですが私が乗るときは大抵ピークと逆向きなのでものすごく空いてます)
WarrnamboolはWarrnambool Lineというメルボルンからジロングを通って南西に(内陸を通って)伸びる路線の終点駅。ちなみにV/Lineはバスもやっていて州のいろんなところにアクセスできるようになっています。Warrnamboolからもいくつかバスがでている様子。
Warrnamboolに今回行った主な目的は難破船周り、そして海周りです。
まずは駅から歩いて(途中で野生のウサギをみながら)Flagstaff Hill Maritime Villageに。
ここは昔Warrnamboolが捕鯨・造船の町だった頃の町並みを再現してあるところで、さらにこの辺りのShipwreck Coast(難破船海岸)と呼ばれるエリアで起こった船の難破の歴史、遺品などを展示してある博物館もあります。
食器、タイル(焼き物にはウェッジウッドだったかロイヤル・ドルトンとかもありました)、船で使う計器類、鐘など色々ありますが目玉はLoch Ard号から見つかったクジャクの焼き物の像。私の背よりも高いのが完全な保存状態で残っています。元々メルボルンの国際展覧会のために運搬していたものらしく、船旅のために厳重に梱包されていたそうです。
再現された港町には造船所、学校、教会など一通りそろっていますが(前回来た時はティールームでスコーンをいただきました)、今回主に見たのは時計&計器修理店。六分儀や航海用の磁石・時計などが小さい店に色々飾ってあって垂涎ものだったのですがさすがに安くないですね(汗)
それから二つある灯台の内の1つには宿泊施設があるそうですが、こちらも安くないみたいです(汗)
Warnamboolには東側の砂浜が広がるForeshore(そしてその東には季節によって鯨が見える場所があるそうです)あって、そして西側に崖っぽい海岸が広がっています。今回はその西側の海岸沿いのMahogany Walkにそって歩いてみました。
なんか正にメシアンの鳥のカタログの「イソヒヨドリ」とか「クロサバクヒタキ」の世界ですね!この青い海、白い波、切り立った崖。
「クロサバクヒタキ」の冒頭でメシアンが「青い海の喜び」と書いたのがほんとそのまま心に浮かびました。喜びですよ!
崖自体は浸食しやすいみたいで(同じグレート・オーシャン・ロードの海に浮かぶ奇岩「12使徒」も大分減りましたしね)降りたり近づいたりできないところもちょこちょこ。
ただし道や展望台はちゃんと安全なところに作ってあって、自転車や犬が通った跡もありました。
海岸の植物はほんと面白いものがたくさんありますね。あと鳥や虫や、それからトカゲも見つけましたよ。なめらかな鱗で縞っぽい模様がある、おそらくSkinkの類。
で、道なんですが途中から完全に砂の上を歩く形になります(崖の上で)。砂浜というか砂丘というかを歩いている感じでアップダウンがあるので結構大変。それでShelly Beachまで着くとMahogany Walkの続きはどうやら砂浜の上、ということらしいのでさすがにギブアップ。もうちょっと行きたかったなあ。裸足で途中進める準備も必要かしらん。
さらに見つけたこんな看板。この辺りには考古学的に重要な物が埋もれている可能性がありますよ、という看板。
こないだ書きましたMahogany Shipのこと・・・だと思います。ちなみに博物館でも言及がありましたし、博物館近くにもポルトガルの初期の航海功績に関するモニュメントがありました(バスコ・ダ・ガマとエンリケ航海王子の胸像と共に)。
やっぱり結構信憑ある話なんじゃないかなー。実物が数十年見つかってないにしても。公式な記録がないに等しいにしても。
そうそう、こないだ調べてたらMahogany Shipをインスピレーションとして同じ種類の船(15世紀のポルトガルのCaravel)を作った方がいるそうで。Notorious号というそうなんですが、Warrnambool辺りの木材を用いて隣のPort Fairy(あそこも良いとこですね)で作られ、2011年にジロングまで長距離処女航海を行ってから今はタスマニアを航海中だそうです。
ジロングに停泊していたときは公開されていたらしいのですがこれから見る機会があるといいなあ、と思ってます。
今回日帰りだけれど遠出にいって、気が済むまでがっつり海の傍を歩いて海の景色を見て、さらにしっかり自分の弾いてる曲のイメージのために勉強・分析してよかったです。楽しかった。
それからちょこちょこ人とすれ違ったにしても色んなところで「四方見渡す限り一人っきり」の空間を味わえたのは貴重でした。やっぱり自分にはその時間と空間が必要なようです。
そしてどうしてもやっぱり海、特にダイナミックな海で独りになるのは心地良いのでまたグレート・オーシャン・ロードの方に行きたいです。泊まりも視野に入れて。
そしていつかMahogany Shipを見つけ・・・とはいかなくともそのヒントくらいにお目にかかれればいいなあ。
今日の一曲: ロス・エドワーズ オーボエ協奏曲「Bird Spirit Dreaming」 第3楽章「The Dance of Life」
Australian Music Centreでのこの協奏曲の録音(楽章別試聴はなし)
最近ちょっとエドワーズ多いですね(汗)昨日母が荷物送ってくれたそうで、そうするとface to aceの「NOSTALGIA」が来ますし、そろそろこっちで頼んだメシアンやクラムのCDも来始めるので焦り気味に。
そしてエドワーズの曲はどうしても似たような曲を紹介してしまって「同じ様な曲しか書かないじゃないか!」と言われちゃってもちょっとしょうがない偏りで(汗)でもそれぞれ好きなんですよ。その共通するイレギュラーなリズムや不思議な明るさと光、神話的なテイストやエネルギーが。
でもこのThe Dance of Lifeはリズムのイレギュラーさの中にメロディーのかけあいみたいなところが特徴的で面白い。
オーストラリアの鳥と言えばエミューやヒクイドリ、ワライカワセミなどが有名ですがセキセイインコやキバタンなどの色とりどりのインコ・オウム類、フィンチやミツスイなど実に多様でカラフルな鳥たちが住んでいる国でもあります。
その飛び交う色彩、いろんな方向から聞こえる多彩な鳴き声がこの曲で描写されている様な気がします。
ただ、それと同時に色んな鳥の特徴をその身に全て備えた鳥の「イデア」みたいな鳥の精霊が虹色の鳴き声で踊っている、という解釈もできる気がして自分にとってはなんか本当にわくわくする曲です。
それにしてもやっぱりソロのオーボエのパート。音の飛び方とか速さとかニュアンスとかひっくるめてものすごい超絶技巧。オーボエってこんなキャラもできたんだ!という驚きがすごいです。オーボエならではのエネルギーの濃さだったり「鳴き方」が生き生きしてる。
それを吹きこなすDiana Dohertyの演奏もすごいですね。(そしてオケパートの木管楽器やホルンも似たようなパートをソロと対等に吹きこなさなきゃいけない、難しいパートです。)
やっぱりいいんですよ、エドワーズの命の踊りのリズムと光。曲が似通ってようが心の中の本能の奥底をくすぐって掴むものが確かにある。何よりも「生命」で、何よりも「オーストラリア」。それが大好きです。
昨日!行って来ました。グレート・オーシャン・ロードはWarrnambool。
サザンクロス駅から朝7時過ぎの電車で3時間半。電車はいつも使ってるメルボルンのメトロポリタンのネットワークでなくV/Lineという田舎・・・というかヴィクトリア州の各地に広がるディーゼル電車のネットワークです。
(通勤電車などとしても使われるためピークの方向・時間だと結構混むようですが私が乗るときは大抵ピークと逆向きなのでものすごく空いてます)
WarrnamboolはWarrnambool Lineというメルボルンからジロングを通って南西に(内陸を通って)伸びる路線の終点駅。ちなみにV/Lineはバスもやっていて州のいろんなところにアクセスできるようになっています。Warrnamboolからもいくつかバスがでている様子。
Warrnamboolに今回行った主な目的は難破船周り、そして海周りです。
まずは駅から歩いて(途中で野生のウサギをみながら)Flagstaff Hill Maritime Villageに。
食器、タイル(焼き物にはウェッジウッドだったかロイヤル・ドルトンとかもありました)、船で使う計器類、鐘など色々ありますが目玉はLoch Ard号から見つかったクジャクの焼き物の像。私の背よりも高いのが完全な保存状態で残っています。元々メルボルンの国際展覧会のために運搬していたものらしく、船旅のために厳重に梱包されていたそうです。
再現された港町には造船所、学校、教会など一通りそろっていますが(前回来た時はティールームでスコーンをいただきました)、今回主に見たのは時計&計器修理店。六分儀や航海用の磁石・時計などが小さい店に色々飾ってあって垂涎ものだったのですがさすがに安くないですね(汗)
それから二つある灯台の内の1つには宿泊施設があるそうですが、こちらも安くないみたいです(汗)
なんか正にメシアンの鳥のカタログの「イソヒヨドリ」とか「クロサバクヒタキ」の世界ですね!この青い海、白い波、切り立った崖。
「クロサバクヒタキ」の冒頭でメシアンが「青い海の喜び」と書いたのがほんとそのまま心に浮かびました。喜びですよ!
崖自体は浸食しやすいみたいで(同じグレート・オーシャン・ロードの海に浮かぶ奇岩「12使徒」も大分減りましたしね)降りたり近づいたりできないところもちょこちょこ。
ただし道や展望台はちゃんと安全なところに作ってあって、自転車や犬が通った跡もありました。
海岸の植物はほんと面白いものがたくさんありますね。あと鳥や虫や、それからトカゲも見つけましたよ。なめらかな鱗で縞っぽい模様がある、おそらくSkinkの類。
で、道なんですが途中から完全に砂の上を歩く形になります(崖の上で)。砂浜というか砂丘というかを歩いている感じでアップダウンがあるので結構大変。それでShelly Beachまで着くとMahogany Walkの続きはどうやら砂浜の上、ということらしいのでさすがにギブアップ。もうちょっと行きたかったなあ。裸足で途中進める準備も必要かしらん。
こないだ書きましたMahogany Shipのこと・・・だと思います。ちなみに博物館でも言及がありましたし、博物館近くにもポルトガルの初期の航海功績に関するモニュメントがありました(バスコ・ダ・ガマとエンリケ航海王子の胸像と共に)。
やっぱり結構信憑ある話なんじゃないかなー。実物が数十年見つかってないにしても。公式な記録がないに等しいにしても。
そうそう、こないだ調べてたらMahogany Shipをインスピレーションとして同じ種類の船(15世紀のポルトガルのCaravel)を作った方がいるそうで。Notorious号というそうなんですが、Warrnambool辺りの木材を用いて隣のPort Fairy(あそこも良いとこですね)で作られ、2011年にジロングまで長距離処女航海を行ってから今はタスマニアを航海中だそうです。
ジロングに停泊していたときは公開されていたらしいのですがこれから見る機会があるといいなあ、と思ってます。
今回日帰りだけれど遠出にいって、気が済むまでがっつり海の傍を歩いて海の景色を見て、さらにしっかり自分の弾いてる曲のイメージのために勉強・分析してよかったです。楽しかった。
それからちょこちょこ人とすれ違ったにしても色んなところで「四方見渡す限り一人っきり」の空間を味わえたのは貴重でした。やっぱり自分にはその時間と空間が必要なようです。
そしてどうしてもやっぱり海、特にダイナミックな海で独りになるのは心地良いのでまたグレート・オーシャン・ロードの方に行きたいです。泊まりも視野に入れて。
そしていつかMahogany Shipを見つけ・・・とはいかなくともそのヒントくらいにお目にかかれればいいなあ。
今日の一曲: ロス・エドワーズ オーボエ協奏曲「Bird Spirit Dreaming」 第3楽章「The Dance of Life」
Australian Music Centreでのこの協奏曲の録音(楽章別試聴はなし)
最近ちょっとエドワーズ多いですね(汗)昨日母が荷物送ってくれたそうで、そうするとface to aceの「NOSTALGIA」が来ますし、そろそろこっちで頼んだメシアンやクラムのCDも来始めるので焦り気味に。
そしてエドワーズの曲はどうしても似たような曲を紹介してしまって「同じ様な曲しか書かないじゃないか!」と言われちゃってもちょっとしょうがない偏りで(汗)でもそれぞれ好きなんですよ。その共通するイレギュラーなリズムや不思議な明るさと光、神話的なテイストやエネルギーが。
でもこのThe Dance of Lifeはリズムのイレギュラーさの中にメロディーのかけあいみたいなところが特徴的で面白い。
オーストラリアの鳥と言えばエミューやヒクイドリ、ワライカワセミなどが有名ですがセキセイインコやキバタンなどの色とりどりのインコ・オウム類、フィンチやミツスイなど実に多様でカラフルな鳥たちが住んでいる国でもあります。
その飛び交う色彩、いろんな方向から聞こえる多彩な鳴き声がこの曲で描写されている様な気がします。
ただ、それと同時に色んな鳥の特徴をその身に全て備えた鳥の「イデア」みたいな鳥の精霊が虹色の鳴き声で踊っている、という解釈もできる気がして自分にとってはなんか本当にわくわくする曲です。
それにしてもやっぱりソロのオーボエのパート。音の飛び方とか速さとかニュアンスとかひっくるめてものすごい超絶技巧。オーボエってこんなキャラもできたんだ!という驚きがすごいです。オーボエならではのエネルギーの濃さだったり「鳴き方」が生き生きしてる。
それを吹きこなすDiana Dohertyの演奏もすごいですね。(そしてオケパートの木管楽器やホルンも似たようなパートをソロと対等に吹きこなさなきゃいけない、難しいパートです。)
やっぱりいいんですよ、エドワーズの命の踊りのリズムと光。曲が似通ってようが心の中の本能の奥底をくすぐって掴むものが確かにある。何よりも「生命」で、何よりも「オーストラリア」。それが大好きです。
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