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前回のエントリーに拍手ありがとうございます。
昨日は行ってきました、Grigoryan Brothersのコンサート。
Melbourne Recital Centreの大きい方のホール、Elisabeth Murdoch Hallでのコンサートでした。
Grigoryan Brothersはクラシックを中心にジャンルを超えて活躍するギターデュオです。その名の通り二人は兄弟で、兄はSlava、そしてちょっと年が離れた弟はLeonard。中央アジア系のオーストラリア人、メルボルン育ちだそうです(両親も音楽家らしいですね)。
Slavaの方はおそらく昔メル響のコンサートで生で演奏聴いてるはずなんですが、二人で弾くのを聴くのはこれが初めて。もちろんiTunes Storeで何曲か去年ダウンロードしてよく聴いていますが、やっぱ生は違いますよ。
なんたってアコースティックギターは生で聴くとものすごく違いますから。
今回のコンサートでメインイベントのGrigoryan Brothersの演奏の前にStrathmore Secondary Collegeというメルボルンの北にある中学校・高校のギターアンサンブル(ウッドベースを含めて16人くらいかな)の演奏がありました。
数年前私がピアノを教えていたころから学校でギターを習う生徒、そして教える楽器にギターを含める学校の数はどんどん伸びていましたが、もはやギターアンサンブルが学校でできる、それもそこそこ力があるアンサンブルがある時代になったんですね。
オケの弦楽器でピチカート(弦を指ではじく)を合わせるのも難しいのでアコースティックギターをアンサンブルとして合わせるのの難しさも少し想像がつきますがなかなかのものでした。
特に上級生で結構上手い子いましたよ。一番上手い子はビブラートのかけ方とか違いますもの。卒業後も続けるのかな。
それから一番上手い子4人でやったチュニジアの作曲家の曲が面白かったです。あの曲はまたどこかで出会えないものか。
そしてメインイベントのGrigoryan Brothers。今回新譜「The Seasons」をひっさげツアーとしてVIC州を中心に様々な町でコンサートをやっている内の一公演でした。
「The Seasons」とはチャイコフスキーのピアノ曲集「四季」のこと。タイトルには四季とありますが実際には1ヶ月=1楽章=1つの詩が引用されています。二人のお父さん(ギタリストではないけど弦楽器奏者)が編曲したそうです。元は15年前にギター1本のために編曲しようとして断念したのを改めてギターデュオのために全12楽章編曲したそう。
「四季」はちなみに中学校~高校の時に私も何曲か弾いてます。妹と合わせると12楽章中10くらいは弾いてるんじゃないかな。
ですが今回の公演では「四季」の一部(第1,2,4,8,10,12楽章)だけでなく以前録音した曲や、ブラジルの作曲家(名前忘れたーなんかブラジル国内でだけ有名、と言ってたけど)の曲なども演奏されました。
コンサートの最初に演奏された「Fantasy on the Theme of William Lawes」と最後(アンコール前)に演奏された「Jongo」は録音持ってて良く知ってる曲でした。特にJongoは聴いて楽しいですし、ギターの胴をたたく部分とかどうやってるんだろうなーと思ってたし生で聴けてうれしかったです。
「四季」はよく知ってる曲とは言えギター2本で聴くのは新鮮でしたね。割とピアノとギターのできることって違うところがちょこちょこあるので気になってましたが編曲もオリジナルに結構忠実で、いい感じでした。
それにしても2月、8月というテンポの速い楽章がすごかったです。超絶技巧というか、個々のパートだけでなくアンサンブルのチームワークも一枚岩でないとできないアクロバット(これは他の曲に関しても言えますね。特にブラジルの作曲家の曲ですごかった)。特に8月がかっこよかった。元々好きな楽章というのを差し引いても。
それから演奏を生で聴いて、見て二人の音の違いとか弾き方の違いがなんとなく分かった気がします(録音聴くだけだと難しいです、そこは)。演奏だけじゃなくて曲間の曲の紹介など短いトークからでも二人の人柄が見えて、それがまた演奏のスタイルの違いにも結びついて。
Slavaはどちらかというと真面目なのかな。音もまっすぐ芯が通ったところがありますし。ユーモアに関してはLeonardのほうが前に出してきたというか。Slavaに「だよね?」と確認とることも多く。Leonardの方が音がのびのびとしていて、ラテン系の曲のセンスもネイティブっぽい。
Slavaは音もテクニックも独特なんですよね。彼の音、特にメロディー(その中でも速いメロディー)を弾く時の音の独特さをどうやって説明したらいいかこの24時間考えてたんですがなかなか上手く表現できない。なんか音の伸びというか、指で弦をはじいたあとまっすぐ続くんですよね。Decayすることなく。アコースティックギター、というよりはエレキに近いような。でもその説明もちょっと違うような。
そんな独特な音を持つ彼が同じく独特なスタイルと音、思考を持つMichael Kieran HarveyとWestlakeの作品で共演してることはだから改めて考えると面白いなーと。天才同士どんな音楽作りをしたんだろうなー。
とにかく2人ギターを弾くそのアンサンブルが強く印象に残りました。もしかしたら楽器かまわず一番すごいチームワークかもしれないなあ、と思うくらい。一枚岩なんですよね、完全に。
それは兄弟でありつまり長く一緒の時間を過ごしてきた、ということもあり、それぞれのギターでの技巧や表現のレベルの高さもあり、それに加えていろんな要素があるんだろうなあ。
そしてコンサート後にCD販売があったので一枚買っちゃいました。
新譜じゃなくて「Distance」の方(すでに何トラックか持ってるやつです)。今はがっつりクラシックのスタイルじゃなくてもうちょっと離れたところにある音楽が聴きたい気分なので。
それにしても先月Kronos Quartet買ってクラム買ってこれ買って・・・日本でも近いうちにCD買おうと思ってるのに大丈夫か。お金もそうだけどiTunes プレイリストの整頓も。
さて、家の中は寒いくらいですが外はしばらく暖かいようなので明日はどっか行くかな。どっか行くところがあるかも分からないのですが・・・
今日の一曲: ピョートル・チャイコフスキー 「四季」より8月「収穫」(Edward Grigoryanによるギターデュオ版)
Whichway Musicでの試聴リンク
なかなかチャイコフスキーの小さい規模の曲って(大規模曲もある程度そうなのですが)長く深く好きになることが難しいというか。だから「四季」も高校生あたりでちょっと食傷気味だったようなところがあり。
そんな中で最後の方で弾いたのがこの8月。自分で色々聴いて「これはちょっと雰囲気が違うな」と思って好きになった曲です。
未だにこの曲が「収穫」っぽいかどうかは分からないのですが、収穫の忙しさとか大変さとか、中間部のシンプルで素朴なメロディーとか、断片的には分かるかな-・・・
とにかく速い(体感スピードは曲集一かと)。これをピアノで弾くのもちと難しいですがそれをギターで弾くとなるとさらに難しい。特に時々でてくる高速アルペジオとか、ギター2人で聴く(そして見る)とほんとびっくりします。実際オリジナルのピアノ版に聴き劣りしませんからね。
それもこれも2人の演奏のすごさ、そしてチームワークの強さがなせる技。
今回聴いた中で8月以外で良かったのはギターの音で素朴さが際立つ1月、寒々しいけれど歌うギターが聴ける10月あたりですかね。やっぱりアコースティックは良いですよ。
公式サイトには6月の試聴がありますね。これも美しい曲です。
さっきあれだけ言いましたけど、「四季」の12曲はどれも魅力的な曲です。ただ毎日それを練習するとか演奏に向けて練習するとか、濃いおつきあいをせずあくまでもカジュアルに聴く用におすすめです。
Grigoryan Brothersの他のアルバムも上記サイトやMyspace(今見たら4月もあった)で試聴できます。
昨日は行ってきました、Grigoryan Brothersのコンサート。
Melbourne Recital Centreの大きい方のホール、Elisabeth Murdoch Hallでのコンサートでした。
Grigoryan Brothersはクラシックを中心にジャンルを超えて活躍するギターデュオです。その名の通り二人は兄弟で、兄はSlava、そしてちょっと年が離れた弟はLeonard。中央アジア系のオーストラリア人、メルボルン育ちだそうです(両親も音楽家らしいですね)。
Slavaの方はおそらく昔メル響のコンサートで生で演奏聴いてるはずなんですが、二人で弾くのを聴くのはこれが初めて。もちろんiTunes Storeで何曲か去年ダウンロードしてよく聴いていますが、やっぱ生は違いますよ。
なんたってアコースティックギターは生で聴くとものすごく違いますから。
今回のコンサートでメインイベントのGrigoryan Brothersの演奏の前にStrathmore Secondary Collegeというメルボルンの北にある中学校・高校のギターアンサンブル(ウッドベースを含めて16人くらいかな)の演奏がありました。
数年前私がピアノを教えていたころから学校でギターを習う生徒、そして教える楽器にギターを含める学校の数はどんどん伸びていましたが、もはやギターアンサンブルが学校でできる、それもそこそこ力があるアンサンブルがある時代になったんですね。
オケの弦楽器でピチカート(弦を指ではじく)を合わせるのも難しいのでアコースティックギターをアンサンブルとして合わせるのの難しさも少し想像がつきますがなかなかのものでした。
特に上級生で結構上手い子いましたよ。一番上手い子はビブラートのかけ方とか違いますもの。卒業後も続けるのかな。
それから一番上手い子4人でやったチュニジアの作曲家の曲が面白かったです。あの曲はまたどこかで出会えないものか。
そしてメインイベントのGrigoryan Brothers。今回新譜「The Seasons」をひっさげツアーとしてVIC州を中心に様々な町でコンサートをやっている内の一公演でした。
「The Seasons」とはチャイコフスキーのピアノ曲集「四季」のこと。タイトルには四季とありますが実際には1ヶ月=1楽章=1つの詩が引用されています。二人のお父さん(ギタリストではないけど弦楽器奏者)が編曲したそうです。元は15年前にギター1本のために編曲しようとして断念したのを改めてギターデュオのために全12楽章編曲したそう。
「四季」はちなみに中学校~高校の時に私も何曲か弾いてます。妹と合わせると12楽章中10くらいは弾いてるんじゃないかな。
ですが今回の公演では「四季」の一部(第1,2,4,8,10,12楽章)だけでなく以前録音した曲や、ブラジルの作曲家(名前忘れたーなんかブラジル国内でだけ有名、と言ってたけど)の曲なども演奏されました。
コンサートの最初に演奏された「Fantasy on the Theme of William Lawes」と最後(アンコール前)に演奏された「Jongo」は録音持ってて良く知ってる曲でした。特にJongoは聴いて楽しいですし、ギターの胴をたたく部分とかどうやってるんだろうなーと思ってたし生で聴けてうれしかったです。
「四季」はよく知ってる曲とは言えギター2本で聴くのは新鮮でしたね。割とピアノとギターのできることって違うところがちょこちょこあるので気になってましたが編曲もオリジナルに結構忠実で、いい感じでした。
それにしても2月、8月というテンポの速い楽章がすごかったです。超絶技巧というか、個々のパートだけでなくアンサンブルのチームワークも一枚岩でないとできないアクロバット(これは他の曲に関しても言えますね。特にブラジルの作曲家の曲ですごかった)。特に8月がかっこよかった。元々好きな楽章というのを差し引いても。
それから演奏を生で聴いて、見て二人の音の違いとか弾き方の違いがなんとなく分かった気がします(録音聴くだけだと難しいです、そこは)。演奏だけじゃなくて曲間の曲の紹介など短いトークからでも二人の人柄が見えて、それがまた演奏のスタイルの違いにも結びついて。
Slavaはどちらかというと真面目なのかな。音もまっすぐ芯が通ったところがありますし。ユーモアに関してはLeonardのほうが前に出してきたというか。Slavaに「だよね?」と確認とることも多く。Leonardの方が音がのびのびとしていて、ラテン系の曲のセンスもネイティブっぽい。
Slavaは音もテクニックも独特なんですよね。彼の音、特にメロディー(その中でも速いメロディー)を弾く時の音の独特さをどうやって説明したらいいかこの24時間考えてたんですがなかなか上手く表現できない。なんか音の伸びというか、指で弦をはじいたあとまっすぐ続くんですよね。Decayすることなく。アコースティックギター、というよりはエレキに近いような。でもその説明もちょっと違うような。
そんな独特な音を持つ彼が同じく独特なスタイルと音、思考を持つMichael Kieran HarveyとWestlakeの作品で共演してることはだから改めて考えると面白いなーと。天才同士どんな音楽作りをしたんだろうなー。
とにかく2人ギターを弾くそのアンサンブルが強く印象に残りました。もしかしたら楽器かまわず一番すごいチームワークかもしれないなあ、と思うくらい。一枚岩なんですよね、完全に。
それは兄弟でありつまり長く一緒の時間を過ごしてきた、ということもあり、それぞれのギターでの技巧や表現のレベルの高さもあり、それに加えていろんな要素があるんだろうなあ。
そしてコンサート後にCD販売があったので一枚買っちゃいました。
新譜じゃなくて「Distance」の方(すでに何トラックか持ってるやつです)。今はがっつりクラシックのスタイルじゃなくてもうちょっと離れたところにある音楽が聴きたい気分なので。
それにしても先月Kronos Quartet買ってクラム買ってこれ買って・・・日本でも近いうちにCD買おうと思ってるのに大丈夫か。お金もそうだけどiTunes プレイリストの整頓も。
さて、家の中は寒いくらいですが外はしばらく暖かいようなので明日はどっか行くかな。どっか行くところがあるかも分からないのですが・・・
今日の一曲: ピョートル・チャイコフスキー 「四季」より8月「収穫」(Edward Grigoryanによるギターデュオ版)
Whichway Musicでの試聴リンク
なかなかチャイコフスキーの小さい規模の曲って(大規模曲もある程度そうなのですが)長く深く好きになることが難しいというか。だから「四季」も高校生あたりでちょっと食傷気味だったようなところがあり。
そんな中で最後の方で弾いたのがこの8月。自分で色々聴いて「これはちょっと雰囲気が違うな」と思って好きになった曲です。
未だにこの曲が「収穫」っぽいかどうかは分からないのですが、収穫の忙しさとか大変さとか、中間部のシンプルで素朴なメロディーとか、断片的には分かるかな-・・・
とにかく速い(体感スピードは曲集一かと)。これをピアノで弾くのもちと難しいですがそれをギターで弾くとなるとさらに難しい。特に時々でてくる高速アルペジオとか、ギター2人で聴く(そして見る)とほんとびっくりします。実際オリジナルのピアノ版に聴き劣りしませんからね。
それもこれも2人の演奏のすごさ、そしてチームワークの強さがなせる技。
今回聴いた中で8月以外で良かったのはギターの音で素朴さが際立つ1月、寒々しいけれど歌うギターが聴ける10月あたりですかね。やっぱりアコースティックは良いですよ。
公式サイトには6月の試聴がありますね。これも美しい曲です。
さっきあれだけ言いましたけど、「四季」の12曲はどれも魅力的な曲です。ただ毎日それを練習するとか演奏に向けて練習するとか、濃いおつきあいをせずあくまでもカジュアルに聴く用におすすめです。
Grigoryan Brothersの他のアルバムも上記サイトやMyspace(今見たら4月もあった)で試聴できます。
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