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前回のエントリーに拍手どうもですー。
調子はちょっと持ち直した感じではありますが引き続き低空飛行です。
そんな中音楽方面でちょこちょこ楽しみな知らせがありました。
まずはメル響の謎解き&コンサート、Secret Symphonyの次の回がもうすぐ来るぞ、というお知らせ。
そしてもう一つは豪ABCで今年もClassic 100カウントダウンの投票が始まった、というお知らせです。
Classic 100カウントダウンは今年で3年目。2011年には「20世紀の音楽」、2012年には「フランスの音楽」をテーマにしてきましたが今年2013年は「映画の音楽」。映画に使われたクラシック音楽、そして映画のサウンドトラックが対象で、少し前からリストに加える曲を募集していました。
最終的なリストはこちら。ここから10曲選ぶシステムです。結構長いリストです。今回映画音楽がテーマということで諸々著作権の問題があるのかな、試聴できる曲は少ないみたいですね。
今回どういう基準で投票するか、というのがこれまでと違ってちょっと悩んでいます。
私は映画にはそんなに詳しくなくて(というか少なくとも2年以上映画を映画館で観ていない)、ただリストに載っている曲のうち「映画に使われたクラシック音楽」にあてはまる曲は知ってるものが多くて、あとライトミュージックのコンサートなんかで映画サントラのメドレーなどもいくつか弾いていて。
つまり映画のなかでどう曲が使われているか、というのまで含めての評価はできないんですよ。映画の音楽になると音楽そのものの善し悪しだけじゃなくてそのcontextと効果まで重要なんですが。
ただリストを見てると「こんな曲まで使っちゃってくれてるの!?」という曲も結構あって、そういう(有名な曲だけじゃなくてイメージにあう曲をもっと深く広く探してくれている、そして今生きている作曲家を含む現代クラシック音楽を積極に採用してくれる、という)ところも評価してもいいかな、と思うのです。もちろん映画のためにオリジナルで作曲された作品というのも大事ですけどね。
そして今回の投票の特徴の一つが同じ曲でも使われている映画別に投票できる、ということ。
映画などで既存の曲を使うと使われ方によって曲の印象は変わる可能性があります。なのでそういうところも含めてランキングの最終的なラインアップは楽しみです。
同じ曲でも使われ方によって印象が変わる、ということからちょっと派生して。
音楽の感じ方って本当に色んな要素で無限に変化するんだな、ということを考えてました。
同じ曲でも演奏される場所、演奏する人、前後の曲、演奏される時間や時期、一緒に流す映像、などなど。
そして音楽を受け取る方、つまり聞き手の状態というのも大きいな、と。そこはやっぱり弾き手がコントロールできないけれど重要な要素ですね。
自分も聞き手としてそれを意識しようとはしてるんですが、実際に自分の精神状態によってどれだけ音楽の印象が変わるか、というのを目の当たりにすると本当にびっくりしますね。
ちょっとこないだiTunesのプレイリスト振り分けでショスタコの弦楽四重奏曲をちらちら聴いてて「ほんっとショスタコ素晴らしいなあ!」と思ったり。もちろん普段からショスタコーヴィチの音楽は素晴らしいと思ってるんですが鬱に傾いているときは特別なツボに共鳴するんですよね、ものすごく。
マーラーもこないだ似たようなことがありましたし、あとこないだクロノス・カルテットの演奏で聴いた「12/12」も聴いた当時からあれは夏に良く合う曲、と思っていたら冬に聴くとまた別の魅力を感じたり。
そういうところも合わせて音楽をもっと深く知りたいし考えていきたいです。
ということで今回はここら辺で。ポケモンブラック、クライマックスに向かってるのですが色々ツッコミどころとかもあったりして面白いのでブラック2を買うだけじゃなくてホワイトバージョンでこの一連の流れをまた味わってもいいかな、と思っています(ほんとはプラチナバージョンも欲しかったり)。あと音楽も大変良くてなんだか嬉しいです。そこらについてはまた。
今日の一曲: ドミトリ・ショスタコーヴィチ 弦楽四重奏曲第2番 第1楽章
ショスタコの曲はやっぱり派手で比較的わかりやすい交響曲とかオケ曲は有名で割と紹介しやすいのですが、弦楽四重奏曲はなかなかちょっとマニアックな方に入ってしまうみたいで。
ショスタコーヴィチは15つの交響曲と15つの弦楽四重奏を書いていますが、後者はとっても内向的、というか作曲者の内なる思い、ソヴィエト政府の諸々の圧力下で表にできない思いを形にした、ごく近しい人達との間で共有することを目的にした作品。なのでそういうマニアックでわかりにくい、万人受けしたり人に向けて積極的に語りかけるものではないです。
だからといって暗い作品ばかりではないんですよね。(私が好きなのは暗い作品が多いですが)
明るい曲・・・もあるのですが、上記からわかるように心の底から明るい曲ではないです。(あとショスタコ自身も結構ひねくれた人でしたしねー)
この弦楽四重奏曲第2番の第1楽章はイ長調という明るい調で、割と明るい曲調で始まるながらもどこかねじれたような、闇とは言わないものの毒がそこここらに見え隠れして、さらに曲の最初から聞こえるクレッシェンド(音が大きくなる)が何度も何度も繰り返されるのがだんだん怖くなってくるような。
弦楽器のクレッシェンドってほんと鬼気迫る音がでますねー(特に弦楽器同士重ねたとき)
ショスタコーヴィチは弦楽四重奏というオーソドックスなアンサンブルのために本当に素晴らしい、そして斬新な曲を書きますね。弦楽四重奏といえばモーツァルトやハイドンの時代から作品はありましたが、ショスタコーヴィチは個々の楽器の使い方、組み合わせ方などが独特で、これまでの作品にはないパワーを生み出すのが面白いです。
例えば4人をバイオリン2人とビオラ+チェロの真っ二つに分けた使い方とか、オケでも見られるユニゾンのパワフルさを生かすような作曲のしかたとか、この曲でも特徴的な5度の音程の響きとか。
ショスタコーヴィチが書いた15つの弦楽四重奏曲は先ほども書いたように通じ合えるのはちょっと難しいところもある曲ですが、どれも違うキャラクターの素晴らしい曲ばかりです。
最初に聴くおすすめは第1番、第8番、第2番あたりかな。第7番や第9番も好きですし、なんといっても最後の第15番の魅力はまた別格なところがあります(ショスタコーヴィチの晩期の音楽はそうですね)。
特に第8番は作曲の経緯も合わせて有名で比較的演奏頻度・録音の数も多いので是非是非はじめましてしてください。
私も持ってるEmerson Quartetによる全15曲の録音をリンクしてみました。全曲試聴ありです。Emerson Quartetの演奏はクリーンながらパワフルで、生演奏とは思えないくらいのクオリティです。全曲そろえるなら是非この録音で。
調子はちょっと持ち直した感じではありますが引き続き低空飛行です。
そんな中音楽方面でちょこちょこ楽しみな知らせがありました。
まずはメル響の謎解き&コンサート、Secret Symphonyの次の回がもうすぐ来るぞ、というお知らせ。
そしてもう一つは豪ABCで今年もClassic 100カウントダウンの投票が始まった、というお知らせです。
Classic 100カウントダウンは今年で3年目。2011年には「20世紀の音楽」、2012年には「フランスの音楽」をテーマにしてきましたが今年2013年は「映画の音楽」。映画に使われたクラシック音楽、そして映画のサウンドトラックが対象で、少し前からリストに加える曲を募集していました。
最終的なリストはこちら。ここから10曲選ぶシステムです。結構長いリストです。今回映画音楽がテーマということで諸々著作権の問題があるのかな、試聴できる曲は少ないみたいですね。
今回どういう基準で投票するか、というのがこれまでと違ってちょっと悩んでいます。
私は映画にはそんなに詳しくなくて(というか少なくとも2年以上映画を映画館で観ていない)、ただリストに載っている曲のうち「映画に使われたクラシック音楽」にあてはまる曲は知ってるものが多くて、あとライトミュージックのコンサートなんかで映画サントラのメドレーなどもいくつか弾いていて。
つまり映画のなかでどう曲が使われているか、というのまで含めての評価はできないんですよ。映画の音楽になると音楽そのものの善し悪しだけじゃなくてそのcontextと効果まで重要なんですが。
ただリストを見てると「こんな曲まで使っちゃってくれてるの!?」という曲も結構あって、そういう(有名な曲だけじゃなくてイメージにあう曲をもっと深く広く探してくれている、そして今生きている作曲家を含む現代クラシック音楽を積極に採用してくれる、という)ところも評価してもいいかな、と思うのです。もちろん映画のためにオリジナルで作曲された作品というのも大事ですけどね。
そして今回の投票の特徴の一つが同じ曲でも使われている映画別に投票できる、ということ。
映画などで既存の曲を使うと使われ方によって曲の印象は変わる可能性があります。なのでそういうところも含めてランキングの最終的なラインアップは楽しみです。
同じ曲でも使われ方によって印象が変わる、ということからちょっと派生して。
音楽の感じ方って本当に色んな要素で無限に変化するんだな、ということを考えてました。
同じ曲でも演奏される場所、演奏する人、前後の曲、演奏される時間や時期、一緒に流す映像、などなど。
そして音楽を受け取る方、つまり聞き手の状態というのも大きいな、と。そこはやっぱり弾き手がコントロールできないけれど重要な要素ですね。
自分も聞き手としてそれを意識しようとはしてるんですが、実際に自分の精神状態によってどれだけ音楽の印象が変わるか、というのを目の当たりにすると本当にびっくりしますね。
ちょっとこないだiTunesのプレイリスト振り分けでショスタコの弦楽四重奏曲をちらちら聴いてて「ほんっとショスタコ素晴らしいなあ!」と思ったり。もちろん普段からショスタコーヴィチの音楽は素晴らしいと思ってるんですが鬱に傾いているときは特別なツボに共鳴するんですよね、ものすごく。
マーラーもこないだ似たようなことがありましたし、あとこないだクロノス・カルテットの演奏で聴いた「12/12」も聴いた当時からあれは夏に良く合う曲、と思っていたら冬に聴くとまた別の魅力を感じたり。
そういうところも合わせて音楽をもっと深く知りたいし考えていきたいです。
ということで今回はここら辺で。ポケモンブラック、クライマックスに向かってるのですが色々ツッコミどころとかもあったりして面白いのでブラック2を買うだけじゃなくてホワイトバージョンでこの一連の流れをまた味わってもいいかな、と思っています(ほんとはプラチナバージョンも欲しかったり)。あと音楽も大変良くてなんだか嬉しいです。そこらについてはまた。
今日の一曲: ドミトリ・ショスタコーヴィチ 弦楽四重奏曲第2番 第1楽章
ショスタコの曲はやっぱり派手で比較的わかりやすい交響曲とかオケ曲は有名で割と紹介しやすいのですが、弦楽四重奏曲はなかなかちょっとマニアックな方に入ってしまうみたいで。
ショスタコーヴィチは15つの交響曲と15つの弦楽四重奏を書いていますが、後者はとっても内向的、というか作曲者の内なる思い、ソヴィエト政府の諸々の圧力下で表にできない思いを形にした、ごく近しい人達との間で共有することを目的にした作品。なのでそういうマニアックでわかりにくい、万人受けしたり人に向けて積極的に語りかけるものではないです。
だからといって暗い作品ばかりではないんですよね。(私が好きなのは暗い作品が多いですが)
明るい曲・・・もあるのですが、上記からわかるように心の底から明るい曲ではないです。(あとショスタコ自身も結構ひねくれた人でしたしねー)
この弦楽四重奏曲第2番の第1楽章はイ長調という明るい調で、割と明るい曲調で始まるながらもどこかねじれたような、闇とは言わないものの毒がそこここらに見え隠れして、さらに曲の最初から聞こえるクレッシェンド(音が大きくなる)が何度も何度も繰り返されるのがだんだん怖くなってくるような。
弦楽器のクレッシェンドってほんと鬼気迫る音がでますねー(特に弦楽器同士重ねたとき)
ショスタコーヴィチは弦楽四重奏というオーソドックスなアンサンブルのために本当に素晴らしい、そして斬新な曲を書きますね。弦楽四重奏といえばモーツァルトやハイドンの時代から作品はありましたが、ショスタコーヴィチは個々の楽器の使い方、組み合わせ方などが独特で、これまでの作品にはないパワーを生み出すのが面白いです。
例えば4人をバイオリン2人とビオラ+チェロの真っ二つに分けた使い方とか、オケでも見られるユニゾンのパワフルさを生かすような作曲のしかたとか、この曲でも特徴的な5度の音程の響きとか。
ショスタコーヴィチが書いた15つの弦楽四重奏曲は先ほども書いたように通じ合えるのはちょっと難しいところもある曲ですが、どれも違うキャラクターの素晴らしい曲ばかりです。
最初に聴くおすすめは第1番、第8番、第2番あたりかな。第7番や第9番も好きですし、なんといっても最後の第15番の魅力はまた別格なところがあります(ショスタコーヴィチの晩期の音楽はそうですね)。
特に第8番は作曲の経緯も合わせて有名で比較的演奏頻度・録音の数も多いので是非是非はじめましてしてください。
私も持ってるEmerson Quartetによる全15曲の録音をリンクしてみました。全曲試聴ありです。Emerson Quartetの演奏はクリーンながらパワフルで、生演奏とは思えないくらいのクオリティです。全曲そろえるなら是非この録音で。
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