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~名もない蛾と虹の錯乱~ 内の思いと外の色彩をつらつらと。
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虫にまつわる曲
前回から間が開きましたが前回のエントリーに拍手ありがとうございます。
最近ちょっと不調、というか色んな方向に色んなことが入ってきて良い方にも悪い方にもごろごろ転がっていました。
一つ一つはここで文に起こすのも難しいんで割愛です。

そんな中昨日フォロー先さんとお話していてアイディアが湧いたので今日はまたトピックでくくって曲をいくつか紹介しようと思います。
今日のくくりは「虫にまつわる曲」。昆虫に限りませんが結局ほぼ昆虫になりました。

まず、タイトルも中身も虫をモチーフにしている曲。
一番有名なのはリムスキー=コルサコフの「熊蜂の飛行」ですかね。元はオケ曲ですがラフマニノフのピアノ編曲を始めようつべで見つかるだけでもこれだけの楽器のために編曲されています
狭い音域で速く動く音型が熊蜂のうなるような羽音を表しています。

そして昆虫の中でも美しいというイメージが強い蝶をモチーフにした音楽もいくつかあります。
大抵曲の題がフランス語で「Papillons」なんですよね。ピアノ曲だとシューマンのPapillons、そして同じくシューマンの「謝肉祭」のPapillons、そしてグリークの「叙情小曲集」の「蝶々」(子供が弾くことも多いです)。
あとフォーレがチェロとピアノのための小品「Papillons」を書いてますね。
(ちなみにショパンの練習曲で「蝶々」と呼ばれるop.25-9については題名はあとからつけられたものだそうです)

上記フランス語の「Papillon」もそうなのですが、結構多くの言語で「蝶」と「蛾」には同じ言葉を使うそうで。つまり上記の曲を蝶でなくて蛾の曲と解釈しても(無類の蛾好きとしては)なんら問題はないはずなのですが、実は蝶でなくて蛾をはっきりモチーフにしている曲もあるんです。
それがラヴェルのピアノ曲「鏡」の最初の楽章、「蛾」(Noctuelles)。調をはっきりせず暗闇にきらきら光るような、ゆらめくような色彩が大変魅力的な曲で、夜を飛ぶ蛾のイメージにぴったりです。

あと以前から何回か紹介しているクラムのアメリカ歌曲集第5巻に収録されている「Firefly Song」もものすごく好きな曲です。元の詩がアメリカの先住民(オジブワ族)の歌なのですが、歌詞を見てもクラムの音楽的表現を聞いてもどうもFirefly=蛍、ではなく光・火の周りを飛ぶ蛾の話にしか聞こえないんですよね。

そしてこれもちょっとマイナーですがブリテンがオーボエとピアノのために「2つの昆虫の小品」という作品を書いてるんですよ。ここでモチーフになっているのはバッタとスズメバチという身近な昆虫たちです。オーボエで昆虫、というのもちょっと変わったアイディアですが(オーボエ=鳥類が多いですからね)、ピアノと合わせた独特な表現がブリテンらしくて面白かったり。

ちょっとクラムに戻りますがクラムがよく歌曲にその詩を使っているスペインの詩人、ロルカの作品ではちょくちょく虫が登場するため、クラムの音楽にも結果的に虫が登場することになるんですよね。
例をあげると「古の子供たちの声」の最初の楽章にこおろぎ、スペイン歌曲集「アルハンブラの幽霊達」の「6本の弦」にタランチュラ、など。
クラム以外だとラヴェルのピアノ曲「夜のガスパール」の「絞首台」(元の詩はルイ・ベルトラン)に蝿と甲虫が出てきますね。

あと特定の虫でなく日本の秋でもよくある複数の虫の声が聞こえる、というのを使った作品もあります。
バルトークの「戸外にて」の「夜の音」が筆頭ですね。カエルの声と虫の声。バルトークはこういった虫の声が聞こえるsoundscapeを作品に多用しています。
そしてそれを受け継いだクラム、そしてオーストラリアではロス・エドワーズもそういった夜に聞こえる虫の声を音楽に取り入れてsoundscapeを作っています。
はっきりと書いているわけではないですが、クラムだと「夏の夜の音楽」(最初の楽章特に)、アメリカ歌曲集第2巻の最終楽章「Sometimes I feel like a motherless child」、さらに「Black Angelsでは」もっと超現実的な虫の声が聴けます。
(こういうところも含めてクラムが大好きなんですよ)

あとこれもはっきりと書いてるのをみたことがないんですが、ルトスワフスキの「管弦楽のための協奏曲」の第2楽章(Cappriccio notturno e Arioso)は初めて聴いたときから蛾を描写していると信じているんですが、これは蛾好きのバイアスがかかってるからですかね?

他にも探したらあると思うんですよね、特に20世紀音楽で。
作曲家の出身地域、というのも関係するのかな、と思いますが明確なパターン・偏りは未だに見いだせず。あと日本の現代クラシック音楽作品はどうなんでしょうね。日本は文化的に虫やその声と関わりが深いですし。

ということで今日の一曲はお休みです。こないだ借りたCD'sからブリテンを一曲次回紹介したいですね。

そして虫といえばただいまポケモンブラックで念願の炎蛾ウルガモスさんを捕まえているところです。諸事情あって昨日から何回も捕まえ直ししております。そういった粘りを発揮するのは今回っきり・・・のはず。
(そういえばほのおポケモンでいえば手元にはシャンデラさん、これからウルガモスさんを捕獲、となるとこないだエンディングの流れで捕まえた伝説のほのお・ドラゴンポケモンレシラムさんは捕まえっぱなしで使わない可能性がさらにアップ、と・・・すまないレシラムさん。)

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