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~名もない蛾と虹の錯乱~ 内の思いと外の色彩をつらつらと。
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春来たりて1ヶ月のカウントダウン開始!
前回のエントリーに拍手どうもですー
今日はお医者さん(GP)に行ってきました。息苦しさに関してレントゲンも胸部CTも異常が無かったので肺機能検査に行かなきゃならないそうです。スパイロメーターの。
もともとあんまりアクティブな生活をしてるわけじゃないのもあってものすごく苦しいとか著しく日常生活に影響があるとかそういうわけじゃないんですが、やっぱり日常的に息苦しくて外に行くと明らかに息苦しいのでなんとか原因・治療的なものが分かるといいなあ・・・

メルボルンは昨日から春になったようです。気温が20度台に入ってきて、外を歩けば花の香りも。
精神の調子もなんだか不安定なようなところがあったのもおそらく季節の変わり目かな。
外に出るにはいい季節になってきましたが心身ともに調子をちゃんと見ておかないといけませんね。

さて、今日は8月の28日。つまり今年のリサイタルまであと1ヶ月となりました。
チラシ用の絵も描きましたのでプログラムとともに紹介。

<ピアノリサイタル「Tableaux」>

プログラム(順番は若干変更になる可能性もまだあります):
メシアン 「鳥のカタログ」より第3曲「イソヒヨドリ」
ドビュッシー 「映像」第2集
メシアン 「鳥のカタログ」より第8曲「ヒメコウテンシ」
フォーレ 前奏曲 op.103より第3、8、6、5、7番
ラフマニノフ 練習曲「音の絵」op.39より第8、4、7番
メシアン 「鳥のカタログ」より第13曲「ダイシャクシギ」

・・・という大体1時間10分くらいのプログラムです。
弾いてる分にはいいんですが聴く方にはちょっと長いかなあ・・・

「Tableux」とタイトルをつけた由来は視覚、というか絵に関する曲が多いのが由来。
それぞれの曲の色も絵画・風景画のような色彩で、複数の画家の作品を集めた画廊の中を歩くような、そんな演奏がしたいと思っています。

月曜日にレッスンした時に先生がこのプログラムのことを面白い、良い曲を集めたプログラムだと言ってくれて。
ピアノの王道とはだいぶ離れた、先生でもよく知らない曲を弾くことが多いなか、先生をはじめ周りの色んな人がそれを楽しみにしてくれて、応援してくれて、もっとやれと言ってくれて。
自由に表現させてくれるだけでなくそれを評価してくれて、好いてくれるのは本当に嬉しくて心強い限り。今回だけでなくこれからもずっとピアノでこの道を進んでいこうと思います。

ということであと1ヶ月、一番やらなくちゃいけないことは自分の演奏に余裕を持たせること。
なにかとせかせかしやすんですよね、全体的に。特に鳥カタ。
それから色々音のバランスを調整したり、あとは音楽的な表現で磨き上げるところもたくさん。
実はこれまでにちょこちょこっとしか自分の演奏を録音してないので、びくびくしながらもやらなくちゃいけない。

あとは演奏以外でも集客だったり体調管理だったり仕事・検査・外出など含めたスケジュール管理だったり、これから1ヶ月色々とちまちま大変ですが無理なく準備を進めていきたいです。

あ、明日は(忘れそうになるのですが)メル響のコンサートです。
ジョン・アダムズが指揮するジョン・アダムズの作品。生で聴ける機会は貴重なので楽しみです。夕飯何にしよう。


今日の一曲: ガブリエル・フォーレ 前奏曲第8番



リサイタルプログラムから早速1つ。
フォーレは19世紀末から20世紀初頭にまたがる時代にそのお国柄・時代を(地味に)よく表した作品をいくつも残していると思います。その中でもこの前奏曲集はその時代が移り変わろうとしているまさにその瞬間を捉えたような、フォーレ自身の晩年の音楽の円熟と合わせて独特の渋さと魅力を兼ね備えた曲が揃っています。

フォーレと言えば(私も昔チェロで弾いたような)ロマンチックで美しいメロディーの音楽が有名ですが、晩年になってくるとちょっとスタイルが変わってきます。
この前奏曲第8番もそのひねくれ具合とか堅めで丸いスタッカートとか、どちらかというとプーランクのスタイルにクロスオーバーしているような。
同じ踊りを思わせる3拍子でも19世紀の華やかなダンスホールではなく、薄暗いサロンとかクラブのダンスフロアのよう。

実は今回のリサイタルプログラムの中で一番短い曲でありながら(1分強)、ものすごく手こずっている一曲でもあります。なんといってもスタッカートの粒を揃えながらときどきオクターブを弾くのに手を広げる、というのはとても難しいです。
なので大きい手の方が有利か、と思いきや手が重なったり細かい指のクロスオーバーがあったり、細かさと俊敏さが求められる部分は小さい手の方がうまくいったり。要するにどっちにしても難しいのです。
そしてその技巧の難しさを感じさせないように優雅に軽やかにひねくれを持って弾くのもまた難しいです。

フォーレの前奏曲集はちょっとマイナーながらも短い中で光るものがある面白い曲集です。
このリサイタルの「Tableaux」というテーマにおいては他の曲よりも小さなサイズの、メインではないけれど味のある、見る人がふと立ち止まってイメージを考えるような絵画のようなイメージ。
決して最初から心に刺さるような曲ではないかもしれないですが、じわじわお楽しみに。

今マイナーと書きましたがアマゾン(日本)にほとんど録音がない!ここまでマイナーとは!
私がもってる録音はジャン=フィリップ・コラールの演奏です。フォーレの他のピアノ曲がまとめて入っているので時代毎の比較もできます。


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