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~名もない蛾と虹の錯乱~ 内の思いと外の色彩をつらつらと。
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とっちらかってる真っ最中。
前回のエントリーに拍手ありがとうございます。

昨日はオーストラリアの偉大な指揮者、ジョン・ホプキンズの訃報が入ってきました。86歳でメルボルンで息を引き取ったそうです。
手元にあるSculthorpeのオケ作品のCD(メル響演奏)は彼が指揮している演奏です(指揮者として偉大なだけでなくオーストラリアの音楽にも貢献していました)。
さらに大学のオケでは彼の指揮で(チェロを)演奏したこともありますし、大学の指揮の授業の先生でもありました。
私が接点があったころはもうご高齢で何を話してるのか聴きとりづらいことも多かったのですが、数年上の先輩なんかは彼をHoppyと呼んでたり若い人にもきさくに接していたみたいです。
つい数ヶ月前までいつもとかわらず杖をついてコンサートに来てる姿を見かけていたので亡くなったと聞いて驚いています。
彼の弟子もメルボルン内外で活躍していますし、彼から影響を受けた音楽家も多いと思います。惜しい人を亡くしましたが、これからもその影響がオーストラリアの若い音楽家達に受け継がれていくよう願っています。

一昨日~昨日と北東方向の田舎の友達のところに遊びにいきました。
今回私一人だったんでちびちびさん(2歳)に集中的にかまわれる形に(笑)ある程度知ってる子供なので苦手なわけじゃないんですがなかなか長い時間は難しいです。
あと私一人なんで名前呼ばれるんですよね。(次回まで覚えといてくれよー)嬉しい反面ちょっと構えてしまったり。

サイズ的にはこないだ会ったときとそんなに変わってないようにも見えたのですが色の名前を覚えてたりトイレを一人で使えるようになってたり(夜はおむつですがほんの数日前に専用便座を入れたり踏み台を使ったりできるようになったらしく、行く必要もないのにやたらとトイレに行こうとしてました)。
今度12月中旬に2人目(男の子)が生まれる頃にはどうなってるかな。今もなんでも自分でやろうとする自立心の強い子なのですが。

ここんとこ(リサイタル前日くらいから)結構寒いです。田舎の方とこっちとはそんなに天気も気温も変わらない感じですがとにかく雨が降っちゃあ風が吹いちゃあころころ天気が変わっちゃあのという、まあ春の天気っぽくはあるんですがそれにしては気温が低い。
リサイタルの日以来ちょっと風邪気味で(鼻と喉だけですが)、それにこの気温の低さと風で気道の調子が絶不調。眠りに支障がでる苦しさに加えて痰がでるので咳が重い。

そんな中今日はお医者さん行ってきました。肺機能検査の結果を聞きに。
肺機能検査は概ね良好だったそうです。(金管奏者で肺機能検査は優等生の両親にはかなうと思っていませんが)喘息の可能性は否定できないけど低いそうです。
メルボルンの空気は汚染物質こそ少なけれど乾燥して塵が多くて、こういう気道イガイガ系の症状にはあんまり良くないそうですが、やっぱり季節的な要因が大きいらしくて日本に行って帰ってきたら少しはよくなってるかも、ということになりました。
精神といい気道といいすっかりメルボルンの天候に振り回され&負けてます(汗)

それからこの息苦しさでドクターは貧血の心配してました。
来月帰ってきた後に血液検査でリチウム濃度・甲状腺機能(リチウムに関して)・ビタミンD濃度を検査する予定だったのですが(精神科医よりオーダー)、今回のアポでそれに鉄分と全血算が追加になりました。
確かに平均的なオージーよりは赤い肉は食べてないかもしれませんが貧血っぽいとこは他にないのでちょっと気になるところ。それにしても全血算は初めてかも?仕事ではちょこちょこ見る検査なんですけどね。

今メルボルンでは桜が咲いています。
日本みたいにいっぱい並木になって満開になって、という感じではなく人の庭に一本生えてそこそこ半開くらい、というのがそこここらで見られるひっそりとした桜の季節。
一重咲きも八重咲きもありますし、しだれ桜もあります。
ただ日本でははかなく散るイメージがある桜ですが、どうも最近見た限りメルボルンの桜は雨が降っても激しい風が吹いても散った様子が一つも無くて元気に咲いています。去年もうちの近くの桜の木でそうでした。アロンアルファでも内蔵してるんじゃないかと思うほどタフ。
こっちの気候に耐えられるように順応したんですかね?日本のはかない桜とは違いますがそんなメルボルンの桜のタフさも好きです。

さて、引き続き色々進めなくては。咳ももうちょっとしたら一段落(?)しそうなので今夜はちゃんと寝られますように。


今日の一曲: ヨハネス・ブラームス ピアノ協奏曲第1番 第3楽章



最近のメルボルンは雨風はもちろんですが、雲の動きや色、空の模様や光の具合がとにかくめまぐるしく変わります。天気雨も頻繁にありますし(もともと春夏は特に珍しい現象ではないですが)、激しい雨の天気雨で虹がくっきりでることも。
その一言で言い表すことのできない複雑に混ざり合い変化する天気の模様がメルボルンの天気の美しさだと思います(こんなに寒くなければ!夏でこれくらい天気が変わると光が強いからさらにすごいですし気温が高いので気持ちいいんだ!)。

そんなメルボルンの絶妙な天気を音楽で表すとしたらブラームスの作品にいくつかいいこと表現してくれてるのがあるんですよね。
もしかしたらドイツの山の方でもそういうめまぐるしく変わる天気があったのかもしれません(リヒャルト・シュトラウスの「アルプス交響曲」も嵐が来て去っていきますしね)。

特にこのピアノ協奏曲第1番ではニ短調とニ長調という、音階に使う音は似ていても明暗がはっきり対照的な調をベースにして色んなハーモニーを色々混ぜていくことで灰色の雲と青空、暗さと明るさの繊細なバランスを描きます。明るい長調でも苦悩があったり、暗い短調でも爽快さがあったり、色彩が人間の心模様に直結する音楽。

第3楽章はソロピアノのパートが「翔る」ようなイメージがあって、第1,2楽章よりも人間フォーカスな印象があります。ロンド形式で同じメロディーが何回も繰り返されるのが何度も挑戦する姿にも似ていて、必ずしも全能ではない、弱さもある主人公の姿がブラームスらしいと思います。

リンクした録音は私が(こないだブラームスを弾いた友人から)何年も前に誕生日プレゼントとしてもらったもの。ブラームスの協奏曲は交響曲のようなスケールと室内楽に通じるintimateな性質があって、この2つのジャンルよりは聞く頻度が低いのですが、ものすごい宝物です。
暑苦しいことなく全体的にすっきりしたところのある演奏でおすすめです。

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