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~名もない蛾と虹の錯乱~ 内の思いと外の色彩をつらつらと。
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手元の音楽に思う事いろいろ。
前回ポケモンが滞ったかもと書きましたが案外簡単に(移送組なしで)解決しました。
しかもそんなに運は絡んでない・・・はず。
それでも四天王(強化)相手は心配なのでとりあえずちょっと回り道。

さて、今日はamazonで頼んだ楽譜が来ました。
ちょっと弾いたりなんだりしてみたのですがその前にちょっと今弾いてるショスタコについて思ったことから。

今弾いてるショスタコ、というのは前奏曲とフーガ第12番嬰ト短調。
以前前奏曲がパッサカリアの形式で書かれてることについてちょっと書いたと思いますが、最近色々考えることがあるのはかなり複雑なフーガの方。
テンポが速く4声で5拍子、ぎざぎざで休符が不規則的に入る複雑なメロディーの絡み合い。フーガとしてもちょっと長い。
音を頭で捉えるのも実際に指で弾くのも大分骨が折れます。なかなか頭にも指にも馴染まない。もともとショスタコのピアノ曲ってそういう指的に変なところ色々あるんですがそういうのとはちょっと違う。
何でだろう、と思いちょっと(同じく今弾いてる)バッハのフーガとなんとなーく比べて見るとどうもフーガの主題以外の部分に「filler」というか、音楽的に意味の薄い音が多いように思えるのです。

ショスタコの音楽って長いこと親しんできて、そして彼についての資料がアクセスしやすかったり歴史的なつながりやメンタル的な共感とかもありものすごく思惑を読みやすい作曲家だと思います。私は。
そうやって培ってきた勘(基本勘は知識と経験と論理で培うものだと思いますが)でこのフーガに関するショスタコの思惑を読むとそのfillerの存在がちょっと分かるような気がします。

私が思ったのはショスタコはこのフーガの主題と全体的なキャラクターをひらめいちゃったのではないかなーと。で、なんとかそのひらめきを生かしたい、生かさないと、と思ったんじゃないかな。
だから主題が魅力的で、全体的にものすごく強烈なキャラクターがあって、それを生かすのが最優先で、ディテールは割と苦労しながら詰めていった、みたいな。(実際自分もそういう風に創作文を書くとき結構あるので・・・)

でももうちょっと考えてみるとそのfiller的な部分が多いからこのフーガがバッハの無駄ない、完全なところのあるフーガに劣るというわけではないんですよね。このフーガは電撃的な、稲妻のようなキャラクターで、それを考えると主題以外の部分はバックの電気ノイズみたいな役割で、だから音楽的に意味が薄くて正解なのかな、と。そういう解釈もできる。

さて、ここまで来て長さ的にどうかなと思うのですが今日着いた楽譜について。
メシアンの「時の終わりのための四重奏曲」のポケットスコア(でも弾きながら読めないことはないです)、それからトーマス・アデスのピアノ曲「Darknesse Visible」とオペラ「Powder Her Face」のピアノのためのパラフレーズ(全4曲)。

メシアンの四重奏、第5楽章(チェロ+ピアノ)と第8楽章(バイオリン+ピアノ)が天国的にゆっくりで長いことで有名ですが、楽譜にするとソロ楽器+ピアノ併記でもそれぞれ3ページしかないんです。見開き3ページじゃなくて3ページですよ。小節数でいうと30小節強。でも演奏時間は8分。どれくらいゆっくり弾けばいいんだろう。こんど弾いて計ってみます。

アデスの音楽は前々から好きと言っていますが弾いてみるのは初めて。
独特の雰囲気を持った音楽なのですが、いざ楽譜を開いてみるとものすごく難しく見えて弾く前に挫折したのです。
で、今回楽譜を自分で購入して弾いてみたのですがやっぱり楽譜面に負けそうになるところもあり。そもそも購入の一番のきっかけだった「Powder Her Face」の第4曲が一番簡単そうだったので、なんとか弾き通してしっかり最初の音さらいしたんですが最初のハードルを越えれば楽になる雰囲気はあるようでした。

アデスのピアノ曲は実際の音は難しくないです。読めるしなんとなく分かる。ハーモニーもPowder Her Faceだけかもしれないけれどききとりやすい。
ただその音をどっちの手で弾いて(オクターブ超え和音ちょこちょこある)、いつ弾くのか、その動線を楽譜を見て考えてはっきりさせとかないと弾きようがないです。

「Darknesse Visible」は特に楽譜を見て4つくらいの音が鍵盤の至る所にあって絶対同時に弾けないのでどこをどの手で取ってどっちに動く、というのがとっても難しい。この曲については別にゆっくり説明したいのですがアデスの作品の中でもちょっと特殊で、初見で弾くだけでものすごく精神力と頭脳を消費して弾き終わった後でしばらく強制スリープに陥りました。

でもさっき書いたように高いのは最初のハードルがダントツだと思います。
音楽的にはアデスの音楽全般いい録音も出ていますし割とどう弾くかはストレートにイメージが湧くような印象があるので。何曲か弾いて音楽言語になれれば(メシアンでそうだったように)楽になるような雰囲気もありますし。
アデスは今存命の作曲家のなかでもトップクラス、独特のスタイルで安定して素晴らしい曲をいくつも書いていて、弾かないでいるには勿体ないので。

さて、さらに弾く曲が増えてしまったのをどうするべきか、これからちゃんと考えていかないといけませんがとりあえずこれからアデスの「Powder Her Face」の録音(オケ版は持ってるのです)をダウンロードしてきます。
弾く曲も手に負えないくらい多いですが9月のリサイタル後から続く録音入手ラッシュもまだまだ続いています。頭パンクしないように気をつけよう。


今日の一曲は今回もお休み。長くなったのとちょっとまた頭がぐるぐるしてきたので(汗)

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