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前回、前々回のエントリーに拍手ありがとうございます~
調子はだいぶ上向きになってきました。
ちょこちょこ明らかに悪く落ち着かないときもありますが、集中力が戻ってきたのは大きいです。
ピアノも前ほど休憩が必要だったり消耗しないようになりましたし、仕事しながら友達(とこないだめでたく生まれた2人芽ちびちびさん)のためのミックステープをいじったりも。
それでもやっぱり夕方眠いですけどね。
そして以前寄付したHush Foundationのクラウドファンディング企画、CDのデジタルダウンロードが届きました。そして聴きました。
CDのコンセプト上曲調が結構似てくる、というのはありますがオーストラリアのいろんな作曲家の音楽が楽しめます。そしてチェレスタ大活躍の曲もあった!やったね!
普段普通に聴くのにいいCDです。
音楽関係では来月中旬にユースオケの母団体であるMelbourne Youth Musicのサマーキャンプの指揮者育成プログラムでちょっと助っ人することになりました。コンサートはなくて数日のワークショップのみ。
コープランドの「アパラチアの春」でピアノを弾きます。ピアノパートがあるのは知ってましたがこんなに弾く場所多いとは。それにテンポとか拍子とかころころ変わるので振る方にもいい勉強になるのがわかりますし久しぶりにオケで弾く私にとってもいい勉強です。しっかり練習しないと。
さて、本題に。
メンタルヘルス関係のレクチャーはご無沙汰になってますが相変わらずいくつか団体のメルマガに登録してます。
その中でもEating Disorders Victoriaという摂食障害の患者さんを支援する団体から今日きたメールが興味深くて思う事色々あったのでちょっと紹介します。
メールのおおまかな内容は「年末年始に摂食障害の患者さんが気をつけなくちゃいけないこと」。
メールではここにある5つのポイントにまとめてありますが、こちらのページでさらに詳しく書いてあります。どっちも英語ですみません。
クリスマスから年末年始は普段合わない親戚を色んなに会ったり、自宅以外の場所で食事をしたりする機会が多かったり、自分も周りも慌ただしい時期。
さっきのサイトによると摂食障害の患者さんにとっては食事の内容、食べることに対する不安だけでなく、食べることや自分の体型に関して「人の目」を過剰に気にしたり、食べることや食べ物に意識が行ってしまうことからくる不安が深刻だそうです。
対処法としては自分に近い人にあらかじめ不安を伝えておく、一人の時間を作る、自分で食べられる「safe food」を持参する、ということ。そして食べることよりも人と過ごす時間を楽しむことに意識を向ける、他人は自分が思うほど自分の体型や食べる様子を気にしていない、とい言い聞かせる。さらに周りの人が「クリスマスに食べ過ぎちゃった」と言ってもそれを自分のことだと受け取って自分を責めないように、といったようなことが書いてあります。
(ちなみにこのEating Disorders Victoriaのサイト、ファクトシート(摂食障害だけでなく歯のケアを含む関連情報)や支援団体の連絡さき、患者さんのための情報だけじゃなくてケアする側を助ける情報、さらには患者さんの家族のための情報もあります。特に摂食障害はティーンエイジャー始め若い人に多いので、患者さんのきょうだいのための情報というのがあるのは配慮がすごいです。)
そうやって改めて考えて見ると摂食障害の患者さんにとっては年末年始はハイリスクというかものすごく大変なものになりかねないんだなーと(日本も色々食べ物絡みますしね、年末年始)。目から鱗です。
でもそこからさらに考えてみると摂食障害に限らずメンタルヘルス全般年末年始はちょっとリスクが上がるようなところがあるのかも。
例えば年末年始でかかりつけのお医者さんがお休みだったり(私のとこは代わりのドクターが入るらしいですが)、帰省でかかりつけのドクターがから離れたり。
そういう場合は何かあったときに備えて代わりの相談先・連絡先を自分も周りも知っておく必要がありますね。
それから年末年始は仕事・学校が休みだったり、アルコールの摂取が増えたり外食が増えたりで生活のリズムも狂いやすい。薬を飲んでいる場合はアルコールや食事との関係もしっかりチェックしてきちっと薬を飲み続けるようにいつもより気をつけることが必要です。
そして睡眠も大切。アルコールと質の良い睡眠は相性悪いです。
さらに人の多いところにいくことだったり普段接していない人と久しぶりに会ったり、というのは摂食障害以外でもしんどく感じる人、しんどいシチュエーションになる場合もありそうです。そこら辺例えばさっきのページにもあったようなことを始めちょこちょこっと家族のサポートとかがあるとありがたいところかなー・・・(みんな自分のことで忙しいのは分かってるんですけどね)
さっきのページには患者さんだけじゃなくて周りで患者さんをケアする人の年末年始の乗り切り方もいくつか書いてありましたね。患者さんへの配慮だけでなくケアする側が自身をいたわるポイントも。
患者さんのストレスが上がればケアする人のストレスも上がる。もちろんケアする人も年末年始で忙しくなったりで自分の分のストレスも抱えるわけで。
以前病院でもらったプリントで人生の中で大小いろんなイレギュラーが(ネガティブなものもそうですがポジティブなものも)本人の意識にかかわらずメンタルヘルスにとってリスクになる、ということが説明されてたのですが年末年始もちょっとしたイレギュラーですしね(毎年来るとはいえ)。
ちょっとしたイレギュラーの段差も精神の不調を抱えている人にとってはより大きな段差に感じるのでいつもよりもちょっとだけ気をつけることが必要なんだと思います。
こんなこと書いて余裕こいてる場合じゃなく私もまだまだ調子に乗っちゃいけません。
年末年始、仕事を抱え込みすぎないよう、ほどよく休みながら、でも引きこもり過ぎずやっていくのがベストですね。
ちなみにクリスマスはおそらく親友の家族の家にお呼ばれです。天気も良いようですし夜まであったかいといいな。
今日の一曲: Kronos Quartet 「Oh Mother, The Handsome Man Tortures Me」
だいぶ遅れましたが一時帰国前に購入したクロノス・カルテットの「Floodplain」というアルバムから。クロノス・カルテットが中東とその周りの様々な国の音楽を演奏しています。「中東とその周り」といってもセルビアとかエチオピアとか、結構遠くまでカバーしてますが色々アラビア風・ヘブライ風の共通点があったりで面白いです。英語Wikipediaでリストがありますが驚きですよ。
もちろん伝統的な音楽をそのスタイルに忠実に弾くのではなくてクロノス独特のスタイル。
時には伝統的なスタイルに近づけながら、時にはDistortionを含めた音(「Interference」という曲が一番わかりやすいかな)で全く新しい音楽を作ります。
それでもその中東周りの音楽って文化特有の癖があって(その癖がたまらなく大好きなんです)、その癖の色彩がうまく出ていて。例えば日本の小節とはまた違う、聴けばすぐあの地方の音楽を連想させる唐草模様的なメロディーの装飾の付け方だったり音程の曲げ方だったり。
それがこのアルバムで一番味わえるのは独奏形式のスローな曲なのですが。
今回「Oh Mother, The Handsome Man Tortures Me」(イラクの曲だそうです)を選んだ理由はそういった民族音楽的な側面はもちろんですがとにかく「弦楽器の底力」みたいなものを紹介したくて。
普段「クラシック音楽」で聴いているような美しい音を超えてとんでもなくノイジーでパワフルな音が楽しめる曲です。
弦楽器って4本(通常)の弦を弓で弾くのですが、弓で弾く箇所ってある程度縦に幅があるんです。ざっくり説明すると弦の張力の関係で上の方を弾くと柔らかい音がでて、下の駒(ブリッジ)に近い方を弾くと力も要るし堅い音が出て、雑音も入りやすい。
この曲はその駒に近い部分を弾くことで独特の雑音を音楽に組み込んでいるのです。クラシック界隈でもそういう曲あるんですけどこの曲が一番わかりやすい。
アップテンポなこの曲はリズムも魅力的で、クロノスの4人のサウンドだけでなく(文化の違いを一番もろに表すと思われる)打楽器の種類がちょっと気になったり。
あんまり縁の無い地方の音楽、そして日本や西洋の音楽とかなり違う音楽が(伝統的な形とは違いますが)いろいろとCD1枚で聴けるのはとにかく面白いです。
国の違いだけでなくアップテンポな曲からスローな曲、すっきり聴ける曲までバラエティに富んでいますしね。
ホント買って良かったです。ちょこちょこショスタコやクレズマーで思ってはいましたがこういう音楽は大好き。
こういうイレギュラー、いかがですか?(笑)
・・・とはいったものの日本amazonには試聴がなかった!
こちらのトラックをクリックで試聴できます。