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~名もない蛾と虹の錯乱~ 内の思いと外の色彩をつらつらと。
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夏至の夜のおでかけ
前回のエントリーに拍手ありがとうございます。
メルボルンは40℃になったりはたまた20℃台前半になったり、毎日天気が変わるのでちょこちょこ調子に自信が持てない。
ただ昨日今日とだいぶピアノで指の感覚と音と自分の脳、心のつながりが戻ってきたような感じです。やっとなんとか舵を握れるかな。

こちらは昨日12月21日が夏至。一年で一番昼が長い日でした。
昨日は友達の誕生日のdrinksに行ってきたのですが向こうについた夜8時でも余裕で(ものすごく曇ってものすごく湿気がありましたが)明るかったです。

場所はBrunswick、Sydney RoadにあるAmelia Shawというバー。
普通のどこにでもあるパブの2階にあるちょっとおしゃれなスペースです。バーのエリアがこぢんまりした部屋にあって、その隣に貸し切りにできる同じ大きさの部屋があって、そしてこれまた似たような小さな部屋に小型で円いビリヤードテーブルがあって。
(円いビリヤードテーブルだとポケットは円周を4等分するように4つと中心に1つあります。そういえば最初のボール配置どうするんだろう。見るの忘れた。)

このAmelia Shawはものすごくお酒のメニューがたくさんある、というわけではないですがオリジナルのカクテルメニューが面白い。
そしてカクテルに使っているお酒のみならずワイン、ビール、ウィスキーなどオーストラリア産のお酒に力を入れているそうです。
産地もメニューに併記してあるのですが、タスマニア意外と大きな酒所ですね。
ビールはタスマニア確かに有名です。ワインは例えば南オーストラリア州だったりヴィクトリア州だったり本土がメジャーですが、タスマニアも一応ワイン作ってるのは知ってます。
ただリキュールだったりウィスキーをタスマニアで作ってるのは知らなかった。
やっぱり水がきれいとか環境がいいのが大きいのかな。

直接の知り合いだったり友達の友達だったり、ちょこちょこ色んな人と話をしましたが、周りに結構日本に行ったという人がいて、しかも私もまだ行ったことのない、外国人の旅行としてはかなりマニアックな場所とか見所に行ってたりでびっくり。
例えば松山、高山、金沢とか。ものすごく古いサイレント映画を見て「弁士」の存在に驚き興味深いと思ったそうです。
さらに最近九州に開通した「ななつ星」の事まで知ってました。

全体的に日本は英語が話せなくてもほぼ問題なく回れる、と言ってました。(地下鉄とかでちょっと迷ったらしいですが)
ただ特に大都市を離れるとベジタリアンにはちょっと難しいとか。私もちょっと前回気になってはいたことなのですが、実際そうらしいです。
自分にとって日本は「観光」と「帰国」のバランスがだんだん「観光」に傾いてきてるのでオージーが日本で観光してどうか、という話を聞くのは面白いです。

そんなこんなでくたくたになって帰ってきて今日ちょっとだけ頭が痛いのですが楽しかったです。
そして今の季節は夜出かける(そしてお酒を飲む)のに本当にいい季節。
もうしばらく遅くまで明るいのを楽しみたいですね。


今日の一曲: リヒャルト・ワーグナー/フランツ・リスト 「ローエングリン」より「エルザの大聖堂への行進」 ピアノ編曲版



こないだ借りてきたCDから。リストは様々な作曲家の様々な楽曲をピアノ編曲しているのですが(たとえばベートーヴェンの「運命」とか)、特にオペラの楽曲を編曲したものを集めたCDです。
ちなみにワーグナーはリストの娘婿にあたる関係です。

ワーグナーの音楽もリストの音楽も全般的に見るとあんまり好きじゃなかったりするのですが、たまに「これ!」と思う曲に出会います。
このエルザの行進は数年前のブラスフェスティバルのコンサートで金管アンサンブルのための編曲を聞いて惚れて、そしてこないだの衣装展以来また聞きたくなってようつべで探しているうちにピアノ版を見つけて。

ワーグナーというとピアノ曲もほとんど書かなくてメインフィールドはオケやオペラ、しかもオケで弾くにしてもある意味複雑な、独特の響きを持つ音楽を書く作曲家です。
なのでワーグナーをピアノで、となるとちゃんとワーグナーの世界が再現できるか最初ちょっと心配になるのですがこれが意外といけるんです。
今年友達のリサイタルで聞いたトリスタンとイゾルデの「愛の死」も素晴らしかったですしね。

「愛の死」と比べるとエルザの行進はもちょっと規模が小さいというかシンプルなサウンド。
扱ってる場面の違いももちろんありますね。ローエングリンのオペラでいうと第2幕、エルザと騎士が婚礼のために大聖堂に行くシーンです。(ローエングリンといえば「ワーグナーの結婚行進曲」もこのオペラなんですがこっちの方が音楽としてはいいと思うんです)

あらためて聞いてみるとやっぱりこの曲はあのエルザのマント(?)のイメージです。その慎ましくも神々しい美しさにやっぱり衣装と音楽の相性ってのも大切なんだなということを痛感します。
オケ版もシンプルに書かれてるのですが(もちろんそれ故に演奏するのは難しいところがありますよ)、ピアノの整った一つの楽器の音で聞くとそのシンプルさが引き立ちます。
意外とワーグナーの使う独特のハーモニーがピアノの音、そして平均律で調弦されているピアノの響きと相性が良いところあるんですよね。

ちょっと探してみたらIMSLPに無料でダウンロードできる楽譜もあったのでそのうちプリントして弾いてみようかな。今ものすごく弾かなくちゃいけない!という気持ちはないんですけどいつか袖に忍び込ませておきたい曲です。
ワーグナーの音楽にしても小規模で、リストの音楽にしても割と小さい手にも優しい仕様なので自分にぴったりかな。

大学で借りたのと同じCDは見つからなかったので見つかった録音を。
mp3ダウンロードもあるのですがリンク貼り付けが上手く行かなかったのでCD版で。
試聴はあるのですがそんなに音が多くない(汗)「Lohengrin: Elsas Brautzug zum Munster」というトラックです。

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