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~名もない蛾と虹の錯乱~ 内の思いと外の色彩をつらつらと。
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オケでピアノを弾くことについての話(その1)
前回のエントリーに拍手ありがとうございます。
そして最近楽器と性格のチェロの回にアクセス多くて嬉しいやら微妙な気持ちやら(あれが一番いろいろなバイアスかかってると思うので)。
あくまでもネタとしてお楽しみいただけたらと思います。

さて、以前ちょろっと書いたと思いますがもうすぐMelbourne Youth Musicのサマーキャンプの指揮者育成プログラムで助っ人参戦してピアノを弾くことになってます。曲目はコープランドの「アパラチアの春」。
曲としてはそんなに大規模ではないですがピアノが弾く箇所は多いですし、テンポの変化、拍子の変化がとても多く一筋縄ではいかない曲。
朝だけ2日間の間でコンサートはなしですが、しばらく弾いてないオケピアノの勘とかをなんとか取り戻したいと思います。

大学のときにオーケストラでピアノやチェレスタを弾いて、ソロでピアノを弾くのとは勝手が違うなと思いながら自分でやり方立ち回り方を試行錯誤していたのですが、それが指揮者さんなどから評価されるときもあり。
でもなかなかそうやって経験を重ねて編み出してきた色々を(例えば同じくオケで弾いてみたいと思ってるピアノ弾きに)メソッド的な物として説明できるか、と考えるとかなり難しい。
それをなんとか説明しようと思って今日エントリーを立ち上げたのですがこの時点で書いてる量と時間を考えるとこれ一回で済ませるのは不可能です。
なのでどうなるか分かりませんがとりあえず書き始めてみます。

ソロでピアノを弾くこととオケの中でピアノを弾くこと(つまりコンチェルトのソリストではない、ちょっと通じるところもありますが)の違い。
まずは単純に弾く音が少ない。そして周りに人がたくさんいる。他のもっと詳細な違いは大体この2点の派生です。
ピアノはそれ一台(1人)でオケに匹敵する規模と複雑さの音楽が奏でられて、一人で音楽の全体を把握しているのがデフォルトですが(室内楽でもピアノのパートは他のパートが書き込まれたフルスコアになってます)、オケではあくまでも全体の一部。しかもオケ曲ではピアノは常に弾く楽器ではなく特定のところで特定の音が求められるときに弾く、ということが多く、弾かないときの方が多いです。
ソロでは自分が音楽の世界の全てですが、オケではでっかい世界のちっぽけな一部。その中で自分の役割とか動き方とかを曲によって改めて考える必要があります。

オーケストラでピアノは(ペトルーシュカなど例外もありますが)大抵オケの端っこにいて、そこから他の奏者や指揮者の動向をうかがったり(目・耳両方で)、人間観察をしたり。
自分のパートを全体にあてはめてみたり、スコアで全体像を見てみたり、他の楽器の奏者の演奏っぷりや解釈など学ぶことは色々。
そういうところも含めてオケに場所があるというのは面白いなと思います。

端っことはいえオケの中にいると周りに色んな音が溢れています。それに加えて指揮者も色んな事を指示したり伝えたりしていて、そういう様々な情報をキャッチして取捨選択していくことが重要になってきます。
どの音・情報が重要か、というのは一概に言えなくて本当にケースバイケース(曲により、人により、オケにより、など)なので実際にリハーサルを重ねて自分の耳で積み重ねていくしかないです。
音が自分の出しているものでないのでオケで求められる情報処理能力はソロ演奏よりも高いはず。

そういうことなのでオケでピアノを弾く、ということはソロでピアノを弾くということとは何よりも環境が違って、それによって求められるスキルも違ってくる、ということを今回ぐるぐる回りながら書いてみました。
次回はもちょっとそこの詳細のところ、自分が気をつけていること、工夫してることなどを書きたいなあ、と思ってます。そしてその次くらいにはオケピアノの教材みたいに使える(必ずしもオケでピアノが大々的に活躍する、ではなく)曲をまとめてみたいな、と。
ピアノに関してはプロとは言えない私が偉そうにだらだら書き続ける予定ですがそれなりに思い入れと経験は持ってると自負しています。どうか気軽におつきあいいただければ嬉しいです。

さて、ぐるぐるやってたらこんな時間。アパラチアの春を今日の一曲で紹介したかったのですがまた次回あたり。今日はお休み。


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