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前回のエントリーに拍手ありがとうございます。
前回一つ今後の演奏予定をお知らせしたばかりですがもう一つアマチュアオケのお仕事が入りました。
12月の頭にZelman Symphony Orchestraのオールイギリス音楽コンサートでホルストの「惑星」のチェレスタパートを弾くことになりました。こないだ指揮した指揮者さんからお誘いを頂きました。惑星はもう4回目です(チェロの1回を含め。これで最多演奏としてチャイコ5に並びました)。ちなみに他の曲はブリテンのオペラ「ピーター・グライムズ」の四つの海の間奏曲とヴォーン=ウィリアムズのオーボエ協奏曲。ブリテンにパートがあったらよかったのになあ。
とりあえず楽しみです。
今年はアマチュアのオケで弾かせてもらっていますがそういうオケだとかなりお年を召した奏者も多いです。(なので知ってる人がほとんどいない)
楽器との付き合いの経緯はきっと人それぞれですがみんな楽器を続けてオケで弾いてるのは素晴らしいことですし、演奏できる場所があるのもまた素晴らしいこと。
特にここ数年友達の友達とか(同年代の=大学+大学院とかを終わらせた段階)と初めて会って話すと昔楽器弾いてたけど今は弾いてないんだよなー、みたいな話がほんと多い。
経緯はだいたいこんな感じ。
小さい頃学校でor個人で楽器を始める→学校でオケとか吹奏楽とかやって友達も一緒でそれなりに続く→大学になるとレッスンはもちろん弾くこと自体も続ける余裕がなくなる→大学院にすすんだり就職して再開する余裕がなくなる→大学院・博士課程が終わるor仕事が落ち着いてちょっと楽器を弾くことが恋しくなる・・・という。
この年齢になって小さい頃の習い事が今に役立ってるかどうかということはみんな少なからず思いを馳せるみたいですが、楽器に関しては「もっと長く続けてればよかった」という声を圧倒的に多く聞きます。もっと色んな楽器を試したかったとか色んな習い事を体験したかったとかではなく、実際にその楽器について才能があったかなかったかに関わらず、自分の弾いてた楽器をもっと長く続けたかったという。
(私もオーボエに関して特にそうです。チェロは習う事に関しては十分長かったし、これからまた再開する楽しみがありますが。)
メルボルンにはCorpus MedicorumというRoyal Melbourne Hospital主催のお医者さん・医学生を中心としたオケがかなり長いこと活動してますし(あと意外と医学と音楽掛け持ちする人多いんですよね)、つい最近大学の友達が一枚噛んで?弁護士中心のオケも出来て。
かなり忙しいイメージの職種2つがアクティブに仕事外の演奏機会を作ってるのは面白いですね。
音大を出たセミプロレベルの奏者たちの演奏の場も、大学に入る以前に楽器を置いていアマチュアレベルの奏者たちの演奏の場もどっちも要望・需要が大きいですし、単純に場を用意するだけでなく音楽を続けられるよー再開できるよーもっと続けようよーみたいな意識を(それこそ学校にいる年齢から)広めることも必要なのかな、と今日ちょっと思っていました。
ちなみに楽器を習い始める・弾き始める事に関しては私は常日頃から何歳でも遅くない、と言ってます。(ここまで書いてきたのは学校にいるうちに始めて、というのが前提で学習・アンサンブルで弾く機会など色々な観点から若いのが一番いいと思いますが)
たまに楽器弾いたことないけど弾けたらいいなーみたいな人と話すと必ずその点をものすごく強調するようにしています。いつでも好きな楽器を好きな時に始めればいいんです。
私がその昔ピアノを教えてたときは自分の両親より10歳は年上の夫人が生徒にいましたからね(ピアノの弾き方だけでなくクラシック音楽のレパートリーなんかも教えてました)。あとギターや歌は割と大人になってから始めたり再開する人も多いですし。
特に今という時代は便利なものでiPadでピアノの基本が出来たりちょっとした曲が弾けたり、大体どんな楽器でもインターネットでサイトとか動画で弾き方が学習できたりしますから。(もちろん直接先生に習うのとはちょっと違いますが。でも先生探しにもネットは便利)。
大体ピアノを始めるにしてもキーボードで始める人(子供含め)も多いですし。
自分が楽器や演奏とこれから一生どう付き合っていくかってのはその都度常に考えてることですが、とにかく周りでそういう「楽器を弾きたい、再開したい、アンサンブルで弾きたい」という声をものすごく多く聞くのでもっと広く考えたくなった次第です。
学校在学中の年齢で楽器を習ったりアンサンブルで弾ける機会があること(学校外のユースオケも含め)、大人になってもいつでも楽器を再開したり新しく始められること、そして大人になってもアンサンブルなど演奏する場があること。全部があれば理想なんですが、それぞれ複数の要素が絡んできて難しい。人や一般全体の意識ももちろん入ってる。
さて、今日は書きながらRekorderligのシードル(洋梨味)を飲んでいて、500mL瓶なのでまだ飲み終わらない。お腹にたまるのが大変です。そしてほんとはリンゴ味がよかった。
今日の一曲: アルヴォ・ペルト 「Hymn to a Great City」
こないだ買ったペルトのピアノ音楽のCDですが、聴くには良くても実際にペルトの何かを弾きたいなーという視点から聴いてみるとどうもなかなか悩んでしまうことが多いです。
最初に聴いたペルトが弦楽器でそのサウンドのイメージが強いのと、あとピアノのための曲が少なく結構似通った曲が多かったり同じ曲の別バージョンが多かったりしてうーむ。
(すでに聴いてたペルトの作品のピアノ版はみんなピアノ2台用だったしなー)
で、弾くことに関しては全く結論が出てない中初めて出会ったこの曲はいい曲でした。「Hymn to a Great City」はピアノ2台のために書かれた曲で、どっちかというと短調のサウンドが強いペルトにしては明るい曲です。タイトルのGreat Cityが特定の都市を指すのかどうかは分かってないみたいですし基本こういうのは(特に20世紀以降の音楽・芸術では)特定しないのが一番いいんじゃないかと私はいつも思ってます。
曲調は典型的なペルトの音楽で、スローなテンポと繰り返しパターンの中に静けさと響きとが存在していますが、高音オクターブを何度も繰り返すのがちょっとメシアンの20のまなざしの「父のまなざし」を思い出します。微妙に細い線何本か繋がってるんですよね。
もともとこのペルトのスタイルがTintinnabuliと呼ばれるんですけどtintinnabuliという言葉はラテ語の「鐘(鈴?)」という言葉から来ていて、ピアノは鐘的な(しかも結構長く続く&ブレンドする)響きを表現するには結構向いているような気がする・・・のですがそれでもペルトのピアノ作品は少ない。つくづく残念ですが一曲ぐらいは弾いてその空間、時間と静寂を味わって探索、表現できたらなあと願っています。
リンクしたのが手持ちの録音(あれ?まだAmazonでは発売されてない?)ですがディスク2にはペルトが今のヨーロッパのミニマルミュージック的なスタイルに落ち着いた前の作品が収録されています。今の作風とはかなり違いますが、そういう時期があったことを知るのもまた面白いです。
(作風を変えた・複数使い分けた作曲家として良い例ですね。なんか今度そのトピックで書いてみようかな)
前回一つ今後の演奏予定をお知らせしたばかりですがもう一つアマチュアオケのお仕事が入りました。
12月の頭にZelman Symphony Orchestraのオールイギリス音楽コンサートでホルストの「惑星」のチェレスタパートを弾くことになりました。こないだ指揮した指揮者さんからお誘いを頂きました。惑星はもう4回目です(チェロの1回を含め。これで最多演奏としてチャイコ5に並びました)。ちなみに他の曲はブリテンのオペラ「ピーター・グライムズ」の四つの海の間奏曲とヴォーン=ウィリアムズのオーボエ協奏曲。ブリテンにパートがあったらよかったのになあ。
とりあえず楽しみです。
今年はアマチュアのオケで弾かせてもらっていますがそういうオケだとかなりお年を召した奏者も多いです。(なので知ってる人がほとんどいない)
楽器との付き合いの経緯はきっと人それぞれですがみんな楽器を続けてオケで弾いてるのは素晴らしいことですし、演奏できる場所があるのもまた素晴らしいこと。
特にここ数年友達の友達とか(同年代の=大学+大学院とかを終わらせた段階)と初めて会って話すと昔楽器弾いてたけど今は弾いてないんだよなー、みたいな話がほんと多い。
経緯はだいたいこんな感じ。
小さい頃学校でor個人で楽器を始める→学校でオケとか吹奏楽とかやって友達も一緒でそれなりに続く→大学になるとレッスンはもちろん弾くこと自体も続ける余裕がなくなる→大学院にすすんだり就職して再開する余裕がなくなる→大学院・博士課程が終わるor仕事が落ち着いてちょっと楽器を弾くことが恋しくなる・・・という。
この年齢になって小さい頃の習い事が今に役立ってるかどうかということはみんな少なからず思いを馳せるみたいですが、楽器に関しては「もっと長く続けてればよかった」という声を圧倒的に多く聞きます。もっと色んな楽器を試したかったとか色んな習い事を体験したかったとかではなく、実際にその楽器について才能があったかなかったかに関わらず、自分の弾いてた楽器をもっと長く続けたかったという。
(私もオーボエに関して特にそうです。チェロは習う事に関しては十分長かったし、これからまた再開する楽しみがありますが。)
メルボルンにはCorpus MedicorumというRoyal Melbourne Hospital主催のお医者さん・医学生を中心としたオケがかなり長いこと活動してますし(あと意外と医学と音楽掛け持ちする人多いんですよね)、つい最近大学の友達が一枚噛んで?弁護士中心のオケも出来て。
かなり忙しいイメージの職種2つがアクティブに仕事外の演奏機会を作ってるのは面白いですね。
音大を出たセミプロレベルの奏者たちの演奏の場も、大学に入る以前に楽器を置いていアマチュアレベルの奏者たちの演奏の場もどっちも要望・需要が大きいですし、単純に場を用意するだけでなく音楽を続けられるよー再開できるよーもっと続けようよーみたいな意識を(それこそ学校にいる年齢から)広めることも必要なのかな、と今日ちょっと思っていました。
ちなみに楽器を習い始める・弾き始める事に関しては私は常日頃から何歳でも遅くない、と言ってます。(ここまで書いてきたのは学校にいるうちに始めて、というのが前提で学習・アンサンブルで弾く機会など色々な観点から若いのが一番いいと思いますが)
たまに楽器弾いたことないけど弾けたらいいなーみたいな人と話すと必ずその点をものすごく強調するようにしています。いつでも好きな楽器を好きな時に始めればいいんです。
私がその昔ピアノを教えてたときは自分の両親より10歳は年上の夫人が生徒にいましたからね(ピアノの弾き方だけでなくクラシック音楽のレパートリーなんかも教えてました)。あとギターや歌は割と大人になってから始めたり再開する人も多いですし。
特に今という時代は便利なものでiPadでピアノの基本が出来たりちょっとした曲が弾けたり、大体どんな楽器でもインターネットでサイトとか動画で弾き方が学習できたりしますから。(もちろん直接先生に習うのとはちょっと違いますが。でも先生探しにもネットは便利)。
大体ピアノを始めるにしてもキーボードで始める人(子供含め)も多いですし。
自分が楽器や演奏とこれから一生どう付き合っていくかってのはその都度常に考えてることですが、とにかく周りでそういう「楽器を弾きたい、再開したい、アンサンブルで弾きたい」という声をものすごく多く聞くのでもっと広く考えたくなった次第です。
学校在学中の年齢で楽器を習ったりアンサンブルで弾ける機会があること(学校外のユースオケも含め)、大人になってもいつでも楽器を再開したり新しく始められること、そして大人になってもアンサンブルなど演奏する場があること。全部があれば理想なんですが、それぞれ複数の要素が絡んできて難しい。人や一般全体の意識ももちろん入ってる。
さて、今日は書きながらRekorderligのシードル(洋梨味)を飲んでいて、500mL瓶なのでまだ飲み終わらない。お腹にたまるのが大変です。そしてほんとはリンゴ味がよかった。
今日の一曲: アルヴォ・ペルト 「Hymn to a Great City」
こないだ買ったペルトのピアノ音楽のCDですが、聴くには良くても実際にペルトの何かを弾きたいなーという視点から聴いてみるとどうもなかなか悩んでしまうことが多いです。
最初に聴いたペルトが弦楽器でそのサウンドのイメージが強いのと、あとピアノのための曲が少なく結構似通った曲が多かったり同じ曲の別バージョンが多かったりしてうーむ。
(すでに聴いてたペルトの作品のピアノ版はみんなピアノ2台用だったしなー)
で、弾くことに関しては全く結論が出てない中初めて出会ったこの曲はいい曲でした。「Hymn to a Great City」はピアノ2台のために書かれた曲で、どっちかというと短調のサウンドが強いペルトにしては明るい曲です。タイトルのGreat Cityが特定の都市を指すのかどうかは分かってないみたいですし基本こういうのは(特に20世紀以降の音楽・芸術では)特定しないのが一番いいんじゃないかと私はいつも思ってます。
曲調は典型的なペルトの音楽で、スローなテンポと繰り返しパターンの中に静けさと響きとが存在していますが、高音オクターブを何度も繰り返すのがちょっとメシアンの20のまなざしの「父のまなざし」を思い出します。微妙に細い線何本か繋がってるんですよね。
もともとこのペルトのスタイルがTintinnabuliと呼ばれるんですけどtintinnabuliという言葉はラテ語の「鐘(鈴?)」という言葉から来ていて、ピアノは鐘的な(しかも結構長く続く&ブレンドする)響きを表現するには結構向いているような気がする・・・のですがそれでもペルトのピアノ作品は少ない。つくづく残念ですが一曲ぐらいは弾いてその空間、時間と静寂を味わって探索、表現できたらなあと願っています。
リンクしたのが手持ちの録音(あれ?まだAmazonでは発売されてない?)ですがディスク2にはペルトが今のヨーロッパのミニマルミュージック的なスタイルに落ち着いた前の作品が収録されています。今の作風とはかなり違いますが、そういう時期があったことを知るのもまた面白いです。
(作風を変えた・複数使い分けた作曲家として良い例ですね。なんか今度そのトピックで書いてみようかな)
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