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やっぱり書くことにしました。前回のエントリーの遠出の前に行ったコンサートの感想。
タイミングの関係でシティでなくうちにもっと近い(ただし公共交通機関ではバスでしか行けない)Monash UniversityのRobert Blackwood Hallで聴きに行きました。昔は学校のSpeech Night(卒業式を兼ねた一年の終わりの式典)が毎年ここだったんですが卒業して以来全然来る機会がなく。ホールの中はものすごくはっきり覚えてたのにFoyerの辺りとか全然覚えてなくてびっくり。
今回のコンサートはタイトルにもあるとおりベドルジハ・スメタナの連作交響詩「我が祖国」の演奏でした。しかも本場チェコから指揮者Jakub Hrůšaを招いてのコンサート。
「我が祖国」は日本では音楽の教科書にも載ってる「モルダウ」が有名で単独で演奏されるのもこれが圧倒的に多く、なかなか全体が演奏される機会は少ないです(実際メル響も初めてコンプリートで演奏したそうです)。全体としては6つの交響詩の連作で1時間15分くらいかかるかな?マーラーの中期の交響曲と同じくらいか。ということで今回のコンサートはこの「我が祖国」のみの演奏でした。
全体を通してチェコ魂が熱い演奏でした!他にも色々な形で愛国的な音楽ってありますし(イギリスとか)、チェコの音楽に愛国的な作品も多いですがさすが本国ではドヴォルザークより著名な、チェコ音楽の祖とされる作曲家。伝説や風景を通してチェコという国の土地、人、魂を生き生きと描き上げるだけでなく燃えさせる作品。聴いてて胸が熱くなりますしその愛に感極まりました。
演奏もまた熱かったです。ちょこちょこなんかリズムの感覚が崩れる感があることはあったのですが全体的にものすごくしっかりしてて。ピンポイントで素晴らしかったのが冒頭のハープだったり「シャールカ」でのシンバルや最後畳みかけるようにもう一回加速するところ、そしてなんといっても「ターボル」でのティンパニの百人力ともいえるパワフルなソロがすごかった。他に誰も弾いてないところで爆音とも言える音。ティンパニのソロで長さ・音の数やパートの面白さで勝るものは他にもありますが力強さはこれがトップクラスかも。
このティンパニソロを始め「ターボル」と「ブラニーク」を通じて現れるフス派の賛美歌「汝ら神の戦士」のメロディーがほんと面白いなーと思うんですよね。メロディー自体はものすごく美しいとかいうわけじゃないんですが、すごい力強さがあって、さらに作品への取り入れ方も効果的で心奮い立てられずにはいられない。(ちなみに同じメロディーは同じチェコの作曲家カレル・フサの「プラハ1968年のための音楽」にも使われててこっちもパワフルです)
「我が祖国」の完全演奏が珍しいのでこの機会は(次の日朝早く出かけるにしても)逃せない!と思って聴きにいって正解でした。コンサートの後の心の熱さはこれまで行ったコンサートで五本の指に入るほどだったかも。ホントすごいぜチェコ魂。
さて、来週はマレーシアからこっちに来る両親と一緒にメル響マーラー1番(とシュトラウスの「4つの最後の歌」)を聴きにいきます。このコンサートはメル響による長期企画「マーラーサイクル」の最初となるコンサートです。
マーラーサイクル、とはマーラーの10つの交響曲(最後のは未完成ですがDaryl Cookeによる完成版を演奏)と歌曲サイクル「大地の歌」(ほぼ交響曲扱いの作品)を何年かにわたって首席指揮者Sir Andrew Davisの指揮で演奏するというもの。
ちなみにDavisはトロントで同じくマーラーサイクルを指揮した経験がありますしメル響も以前Stenzの指揮で(10番を除いた)マーラーサイクルを演奏しています。
マーラーの交響曲はあらゆる方向に巨大なことで有名で、長さも1時間を超えるものがほとんど(CD1枚に収まらないものもいくつか)、そしてオケの構成人数もものすごく多い(ホルンや打楽器などの多さは同時代でも目立ちますね)。さらに音楽のスケールも大きく、そして綿密さも凄くマクロ・ミクロどっちにも果てしなく広がり。一つの交響曲が全てを包含した完全な世界なんですよ。
なのでマーラーの交響曲は一つ弾くだけでもものすごくリハーサル・演奏含めものすごく大変なのですが、それを時間をおいてとはいえ合計11つも弾くのは各方面巨大なプロジェクト。
ただ巨大なだけでなくものすごく音楽的に意義のある企画でもあります。マーラーの交響曲は一つ一つが前述要素も含め音楽としてものすごく素晴らしく、一つ聴くだけでも類い希なる体験ですがそれを全部順に聴くことでマーラーの人生とも照らし合わせて別の側面から聴くことができる、これまたすごい体験。
このマーラーサイクルが結構メディアからも注目を浴びているようで以前The Ageに特集ページとして概要やインタビュー記事などが掲載されてましたし(その時紙で買ったんでネットではあるか分からない)、その後にも特集記事が掲載、さらにHerald Sunでは2014年下半期の注目イベントNo. 1として今回のマーラー1番のコンサートが紹介されています。
そういうこともあり、最初が(順番上当たり前ですが)交響曲第1番ということでクラシック音楽にどっぷりじゃない層からも聴衆が来るといいなーと思ってるところです。
(ちなみに前聴いたのですがマーラーの交響曲は客が入るのとそう入らないのがあって、例えば1番とか5番とか目立ってポピュラーなのが売れる=比較的ライトな層も入ってくるということで)
ほんと常日頃もっと広く深く人生にマーラーを!と思ってます。まずは1番5番あたりでそこからもっと深みにはまってくれたらなあーとか思ってるのですが難しい。
来週を始めとするマーラーサイクル(なるべく多く行こうと思ってます)を通じてもうちょっと布教できたらなあ。がんばります。
あと次の週のバッハのミサ曲ロ短調のコンサートも行きたい。毎週末コンサートとは贅沢ですなあ。
今日の一曲はお休み。曲があるのに用意してなかった。ちょっと引き続きばたばたなので消化出来るのはいつになるやら。
タイミングの関係でシティでなくうちにもっと近い(ただし公共交通機関ではバスでしか行けない)Monash UniversityのRobert Blackwood Hallで聴きに行きました。昔は学校のSpeech Night(卒業式を兼ねた一年の終わりの式典)が毎年ここだったんですが卒業して以来全然来る機会がなく。ホールの中はものすごくはっきり覚えてたのにFoyerの辺りとか全然覚えてなくてびっくり。
今回のコンサートはタイトルにもあるとおりベドルジハ・スメタナの連作交響詩「我が祖国」の演奏でした。しかも本場チェコから指揮者Jakub Hrůšaを招いてのコンサート。
「我が祖国」は日本では音楽の教科書にも載ってる「モルダウ」が有名で単独で演奏されるのもこれが圧倒的に多く、なかなか全体が演奏される機会は少ないです(実際メル響も初めてコンプリートで演奏したそうです)。全体としては6つの交響詩の連作で1時間15分くらいかかるかな?マーラーの中期の交響曲と同じくらいか。ということで今回のコンサートはこの「我が祖国」のみの演奏でした。
全体を通してチェコ魂が熱い演奏でした!他にも色々な形で愛国的な音楽ってありますし(イギリスとか)、チェコの音楽に愛国的な作品も多いですがさすが本国ではドヴォルザークより著名な、チェコ音楽の祖とされる作曲家。伝説や風景を通してチェコという国の土地、人、魂を生き生きと描き上げるだけでなく燃えさせる作品。聴いてて胸が熱くなりますしその愛に感極まりました。
演奏もまた熱かったです。ちょこちょこなんかリズムの感覚が崩れる感があることはあったのですが全体的にものすごくしっかりしてて。ピンポイントで素晴らしかったのが冒頭のハープだったり「シャールカ」でのシンバルや最後畳みかけるようにもう一回加速するところ、そしてなんといっても「ターボル」でのティンパニの百人力ともいえるパワフルなソロがすごかった。他に誰も弾いてないところで爆音とも言える音。ティンパニのソロで長さ・音の数やパートの面白さで勝るものは他にもありますが力強さはこれがトップクラスかも。
このティンパニソロを始め「ターボル」と「ブラニーク」を通じて現れるフス派の賛美歌「汝ら神の戦士」のメロディーがほんと面白いなーと思うんですよね。メロディー自体はものすごく美しいとかいうわけじゃないんですが、すごい力強さがあって、さらに作品への取り入れ方も効果的で心奮い立てられずにはいられない。(ちなみに同じメロディーは同じチェコの作曲家カレル・フサの「プラハ1968年のための音楽」にも使われててこっちもパワフルです)
「我が祖国」の完全演奏が珍しいのでこの機会は(次の日朝早く出かけるにしても)逃せない!と思って聴きにいって正解でした。コンサートの後の心の熱さはこれまで行ったコンサートで五本の指に入るほどだったかも。ホントすごいぜチェコ魂。
さて、来週はマレーシアからこっちに来る両親と一緒にメル響マーラー1番(とシュトラウスの「4つの最後の歌」)を聴きにいきます。このコンサートはメル響による長期企画「マーラーサイクル」の最初となるコンサートです。
マーラーサイクル、とはマーラーの10つの交響曲(最後のは未完成ですがDaryl Cookeによる完成版を演奏)と歌曲サイクル「大地の歌」(ほぼ交響曲扱いの作品)を何年かにわたって首席指揮者Sir Andrew Davisの指揮で演奏するというもの。
ちなみにDavisはトロントで同じくマーラーサイクルを指揮した経験がありますしメル響も以前Stenzの指揮で(10番を除いた)マーラーサイクルを演奏しています。
マーラーの交響曲はあらゆる方向に巨大なことで有名で、長さも1時間を超えるものがほとんど(CD1枚に収まらないものもいくつか)、そしてオケの構成人数もものすごく多い(ホルンや打楽器などの多さは同時代でも目立ちますね)。さらに音楽のスケールも大きく、そして綿密さも凄くマクロ・ミクロどっちにも果てしなく広がり。一つの交響曲が全てを包含した完全な世界なんですよ。
なのでマーラーの交響曲は一つ弾くだけでもものすごくリハーサル・演奏含めものすごく大変なのですが、それを時間をおいてとはいえ合計11つも弾くのは各方面巨大なプロジェクト。
ただ巨大なだけでなくものすごく音楽的に意義のある企画でもあります。マーラーの交響曲は一つ一つが前述要素も含め音楽としてものすごく素晴らしく、一つ聴くだけでも類い希なる体験ですがそれを全部順に聴くことでマーラーの人生とも照らし合わせて別の側面から聴くことができる、これまたすごい体験。
このマーラーサイクルが結構メディアからも注目を浴びているようで以前The Ageに特集ページとして概要やインタビュー記事などが掲載されてましたし(その時紙で買ったんでネットではあるか分からない)、その後にも特集記事が掲載、さらにHerald Sunでは2014年下半期の注目イベントNo. 1として今回のマーラー1番のコンサートが紹介されています。
そういうこともあり、最初が(順番上当たり前ですが)交響曲第1番ということでクラシック音楽にどっぷりじゃない層からも聴衆が来るといいなーと思ってるところです。
(ちなみに前聴いたのですがマーラーの交響曲は客が入るのとそう入らないのがあって、例えば1番とか5番とか目立ってポピュラーなのが売れる=比較的ライトな層も入ってくるということで)
ほんと常日頃もっと広く深く人生にマーラーを!と思ってます。まずは1番5番あたりでそこからもっと深みにはまってくれたらなあーとか思ってるのですが難しい。
来週を始めとするマーラーサイクル(なるべく多く行こうと思ってます)を通じてもうちょっと布教できたらなあ。がんばります。
あと次の週のバッハのミサ曲ロ短調のコンサートも行きたい。毎週末コンサートとは贅沢ですなあ。
今日の一曲はお休み。曲があるのに用意してなかった。ちょっと引き続きばたばたなので消化出来るのはいつになるやら。
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