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~名もない蛾と虹の錯乱~ 内の思いと外の色彩をつらつらと。
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いつもよりも多めに弾いてきました

本題の前にAge of Wonders 3でやっと腑に落ちた事の話。
例えばシナリオとかランダムマップを始めて自分だけキャラクターを選ぶ仕様にしておいて、さあ自分が操作するキャラを選ぶぞ!という画面でリーダー一覧の中に「あれ、このキャラクターがない」みたいなこと、ありますよね。
SteamのフォーラムによるとそれはAIがすでにそのキャラクターを選出しました、ということらしいです。なので一度キャンセルしてランダムマップを最初から設定しなおすと直るとのことで。

これ自分には長らく疑問だったので偶然その話を見つけて(しかもその話がメインじゃないスレ)「なるほど!!」となりました。ちなみに最初の発売当時はキャラクターの選出だけでなくその勢力のシンボルカラーもAIが優先だったため、キャラクターを選んでゲーム開始したらびっくりするようなカラースキームだったりして悶絶したことも何回か。今は直ってるかな?
(でもこのシステムが分かったということはゲームに入る前にどのリーダーがいるかってのが分かっちゃうということか・・・)

さて、ちょっと遅れましたが日曜日にはコンサートの本番でした。弾いてきました。タンベルクのおかげでかなり弾いてきました。

プログラムのおさらい。

Stonnington Symphony Orchestra Malvern Town Hall Seriesコンサート3
Malvern Town Hall 11月16日(日)午後2時30分開演
指揮者:Roy Theaker
クロード・ドビュッシー(モーリス・ラヴェル編曲) サラバンド
サミュエル・バーバー 「悪口学校」序曲(ゲスト指揮者:Ingrid Martin)
エイノ・タンベルク トランペット協奏曲第1番 op.42(トランペット:Josh Rogan)
モデスト・ムソルグスキー(モーリス・ラヴェル編曲) 展覧会の絵

比較的最初からみんな知ってたドビュッシーやムソルグスキーはちょっとぐらつきがちだったのですが、逆にゼロから始めたようなバーバーとタンベルクは本番で予想以上にびしっと決まってちょっとびっくり。
プロやユースではほとんどなくてアマチュア(コミュニティ)オケでよくあるのが本番になって指揮者(とそのテンポ)に対する反応が若干鈍くなること。特に展覧会の絵ではこれが祟ってバーバー・ヤーガくらいまで聴いててひやひやするところ結構ありました。

今回上記のとおりバーバーはゲスト指揮者が振ったのですが本番でぐいぐい引っ張ってく力がとにかく素晴らしかったし心強かった。「悪口学校」序曲は特にもたもたしてられない音楽なので、しっかり奏者を鷲掴みにして進んだことでいい演奏になったような。

タンベルクは安定のソリスト。明るくてよく通る音にいつ聴いても惚れ惚れです。
オケのパートも難しいのですがよくまとまった。第2楽章のトロンボーンもかっこよかった。(私は第2楽章が大好きです、ショスタコ風味もあったりで)

私自身は今週のリハーサルでどうもエントリーを間違えたり繰り返し小節を数え間違えたりが突然多くなったのですが、本番では指揮者のバトンをあんまり見ないでひたすら数えたら一つも間違えなかったです。数えることの大切さを痛感するとともに「読みやすい指揮者の振り方」について改めて考えました。
とにかくタンベルクはフレーズをちょくちょく4小節の倍数にしないで7小節とか5小節とかにした上で拍子の変化を挟んでくるのでとにかく真面目に数えるのにはいい教材です。

そして1年・3回コンサートやってきて最終的にどうしてもキーボードのチェレスタの音とかタッチに慣れなかったなあ、と。展覧会の絵で特に思いました。チェレスタもタッチや弾き方でもっといい音が出せる、もっと豊かな表現が出来る。

なので次のZelman Symphony Orchestraの「惑星」(とチェレスタ修理祝いソリスト扱いの「金平糖の精の踊り」)ではそこんとこフルにエンジョイしたいと思います。実際リハーサル行くのは2回+サウンドチェックで金平糖に関してはサウンドチェック合わせて2回しか練習できないし、リハーサルの途中から参戦なのでどれくらいチェレスタに触れられるかあんまり期待できないのですが。

ということで今年のお仕事もあと1回。楽しんで行きたいと思います。


今日の一曲: モデスト・ムソルグスキー「展覧会の絵」より「古城」、「ビドロ」



展覧会の絵で自分が美しいと思う2曲。あとプロムナード~古城~プロムナード~チュイレリーの庭~ビドロの曲のつながりってちょっとツボです。

一番有名で今回弾いたラヴェル編曲版ではこの2曲でオケではなかなか活躍しない楽器がメインのメロディーを担当します。「古城」ではアルトサキソフォン、そして「ビドロ」ではユーフォニアム(またはテューバ)。

「古城」(もちろん西洋の城です)のこのメロディーをアルトサックスで、というのはなかなか思いつきにくい発想なんじゃないかな。そもそもサキソフォンをオケで使うのはフランス系(ラヴェル含む)やアメリカ系が主で、それ以外でもフランスに縁がある作曲家が多かったり。しかも新しいものでなく「古い城址」にサックスを使うというのは意外かも。
このアルトサックスの存在が音楽を元のムソルグスキーからちょっと違うところに持ってくようなところがありながら、でもイメージや精神は共通する音楽を作ってます。

あとサックス全般弱音がそんなに得意な楽器じゃないですがこの曲の繊細に書かれたパートがすごくかっこいい。今回のコンサートでもppの部分がかなりきれいだった。
そしてサックスももちろんですがその下でファゴットも活躍してるのにも注目してあげてほしいです。地味で渋いけど美しい。

「ビドロ」は牛車を描いた曲。抑圧され虐げられた民を表すとも言われていますね。実は冒頭はショパンの葬送行進曲と同じコード進行になってるとか。
この曲のソロは今回はユーフォニアムで演奏だったのですが小さめのテューバ(でいいのかな)で吹く場合もあるそうで。今回のユーフォニアムの方の音がものすごくぶっとくてやっぱりこの曲は重さが命だと実感。
(ちなみにユーフォニアムがオケで演奏するのはこの「ビドロ」とホルストの「惑星」を含めごくごく少数だそうです)

このユーフォニアムとか低音弦のたまらない重さに加えて、再現部のスネアドラムのロールのかっこよさ。ピアノの原曲にはもちろん打楽器に相当するパートはないのでほんと編曲者のセンスが問われる打楽器パート。中でもこのロールの存在は曲に新たな魂を与えるようです。とにかくかっこいいんだ!

・・・ということで今回はほぼラヴェルの仕事の話になりましたがこの2曲はそうならざるを得ないと思います。ピアノ原曲は聴いて美しさがストレートに分かるし特に説明は要らないと思うのですがオケ版だとこんな工夫がしてある、こんな意外さがある、みたいな話がふくらむ2曲。

今回リンクするのは展覧会の絵にラヴェルの「ボレロ」と「スペイン狂詩曲」がカップリングされた録音(試聴有り)。ボレロは「古城」と同じくサックスやファゴットが活躍、ボレロもスペイン狂詩曲も展覧会の絵と同じく打楽器の使い方のセンスが光る曲。ラヴェルの音楽自体もすごくいいですし、楽器使い全般素晴らしいですがあえて打楽器に集中して聴いてみても面白いと思います。(他の諸々オケ曲にも言えることですがね)


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