忍者ブログ
~名もない蛾と虹の錯乱~ 内の思いと外の色彩をつらつらと。
[PR]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

ちょこちょこ近況。
前回のエントリーに拍手ありがとうございます~

ここ数日良いことちょこちょこあったのですが、なんだか疲れ気味なのか(後から気づいた)寝落ちしたり「いただきます」を「ごちそうさま」といったり(数時間前)、決して参ってはいないのですが疲れがでている様子。
来週にマッサージ予約したので(数ヶ月も間があいてしまった)楽しみにしています。

そんなちょこちょこあった良いことのハイライト:
1) 碓氷峠音楽堂本舗に久しぶりに海月さん
2) レッスンでバッハを褒められる
3) 先生にリサイタルの後押しを戴く(と解釈できる)&プログラムを褒められる
4) メルボルン交響楽団2013年シーズンの案内が来る
5) 創作間連諸々小さなこと
6) Haunted BookshopでSeraphimを買う
7) シティにダイソーが出来ていた
8) Hamer Hall改装辺りをちょっと散歩

レッスンは良かったですねー。やっぱり「アイディア」を褒めてもらうのが一番嬉しいです。技巧よりも何よりも、やっぱり音楽の解釈だったり、自分が音楽を通じて表現したいものが評価してもらえるのは嬉しいです。(ピアノに限ったことではないですが)
ただヴィラ=ロボスではその「アイディア」を考え直すよう言われましたがね(汗)でもそれもそんなにショックなことではなかったです(結果的に自分がここ数週間悩んできたことを悩まなくていいようになるので・・・)。
リサイタルにもだんだん近づいてきてるので詳細、プログラムなどもそのうち書きますね。

メル響の来年のシーズン・・・については来たのはいいんですがちょこちょこ思うところもあり。
8月にあるストラヴィンスキーの三大バレエ祭りとか、Metrpolisのアデズ祭りはものすごく楽しみなんですが、全体をざっと見るとちょっと保守的なプログラムになったような・・・というおおまかな印象。もっと詳しく見てみなきゃですが・・・
これもめぼしい物があったら後ほど。

そしてSeraphim。店舗で売っているアルケミーゴシックのジュエリーって(特に前から扱っているHaunted Bookshopなどは)もう廃盤になったものもまだ置いてあったりするんですが、このSeraphimもその中の一つ。新しいラインアップもでるとはいえ勿体ないですねー・・・
これ、初めて見たときに「スクリャービン!」と思って次に「メシアン!」と思ったんです(笑)翼が鳥の翼でないところ、そしてダークレッドのクリスタルがスクリャービンっぽい、天使題材+赤+シンメトリーと形でメシアンっぽい、ということなのかな・・・でもどこか似たところのある音楽を書くこの2人の作曲家にぴったりな気がするんですよねー。
なかなか赤って身につけないのですが(アイメイクも全く)、結構自分にしっくりくる色です。確かにルビーの赤よりはガーネットの赤かもなあ・・・誕生石はルビーなんですが。

ちょくちょくアルケミも買ってますがコレクションだけじゃなく意外と着用してますよ!と改めて。
アブサンスプーンが一番よく着けてるやつで、その次にElementary Crux Angelicus、たまーにアブサンの指輪も。
やっぱりボードレールのチョーカーは服と合わせるのが難しいかな・・・あとポーの鴉の羽根が取れやすいのも難しい。どっちも「よそ行き用アルケミ」になっちゃうんですが、それはそれで良いのかも。
今回買ったSeraphimは普段使いには存在感があるけれど、でもものすごくよそゆき、という感じでもないような位置に落ち着くかな・・・?思ったよりも大きくなかったですし、チェーンもそんなに長くないですし。

そうそう、それからHamer Hallの周り、完全に工事が終わったわけじゃなさそうなのですがすっかりアクセスできるようになってました。一昨日だったかな?メル響とメル響コーラスがホールの外でお祝いにハレルヤコーラスをやったそうで(笑)St.Kilda Roadと同じレベルの上の階は工事中ものすごく水はけが悪かったのですが今日の雨でもどうやら大丈夫みたいで。ヤラ側と同じレベルの下の階はなんかまだ中がどうなるか分からないみたいです。これからどうなるのかな。
明日はメル響&Markus Stenzでマーラー3番などを聴きに行く予定なので改装したホールの中などを見るのも楽しみです!それはまた次回に!


今日の一曲: アレクサンドル・スクリャービン 練習曲 op.42-7



スクリャービンの名前が出たので一つ。好きな曲なんですが、ちょっとスクリャービンにしては変わった曲だと思います。
そもそもスクリャービンが変わった人で、初期の音楽はものすごくショパンににた感じだったのにどっかから神秘主義に傾倒して独特で複雑な、なかなか常人には理解・共感しがたい世界に入っていった人なんですよね。
そして若い頃から有望なピアニストと言われてきたのに、「手が小さいくせにそんなの弾けないだろ!」とツッコミを入れたくなるような曲ばかり書いて、おそらく弾いて、で結局手を痛めて作曲に専念した人でもあり。
あと音楽における共感覚の諸々を切り開いた人でもあります。色が出るピアノを作ったり。

op.42というとスクリャービンでは中期の作品。まだまだロマン派っぽいテイストを残したまま独自の音楽言語、世界観を表現しています。
そのなかでもこの7番目の練習曲はぱっと聞きだとちょっとびっくりするくらい素直な曲です。言われないとスクリャービンの曲とは思わないかも・・・?
ハーモニー(短7和音の使い方)とか情熱の性質とかからだとブラームスっぽいところもありますね。
あと全体的に印象がさらっとしているのもスクリャービンっぽくないかな。

スクリャービンの練習曲ってほとんど全部とんでもなく難しいのですが、これも短くてシンプルに聞こえて実はかなり難しい。
スクリャービンのピアノ曲で何が特徴的に難しいか、というとやっぱり手の開きが大きかったり、やたらと跳躍が大きかったりするところだと思います。(もちろん他にも和音の独特さとか音の細かさとか、難しいところはいっぱい!なんですが)
まるで蜘蛛のように手を開いたまま素早く飛び回って、しかも聴く側にはシンプルにさらっと聞こえなきゃいけない。
(そういうとこもブラームスのスケルツォに通じるところがあるかも)

先ほど書いたようにop.42はスクリャービンの作品のなかでも複雑さが増してくるところで、とっかかりをつかめれば美しいけれどとっつきづらさも若干あるような位置づけだと私は思ってます。少なくとも前に書かれたop.8の練習曲集とはかなり世界が違う。(後に書かれたop.50代~60代ともまた違いますが)
そんななか7番目に位置するこの曲がちょっとしたとっかかりになってくれないかなーとか思ったりもするんです。他には「蚊の練習曲」と呼ばれる第3番や、一番有名な第5番(大好き!)も素晴らしいのですが、ちょっとマイナーだけど意外に聞きやすい第7番、おすすめです。
スクリャービンの中後期の作品、はまるとやみつきになりますよ~

スクリャービンの名手、というのはその独特さから少ないのですがホロヴィッツはその筆頭と言えるピアニストですね。ただ私が慣れ親しんでて、是非お薦めしたいのがPiers Laneのスクリャービン練習曲全集。ものすごくクリーンな演奏で、スクリャービンに初めましてでも初期から後期まで納得できる演奏です。(試聴はないですが)
あとジャケットの絵画、これなんか自分が好きな画家の作品だったんだよな・・・モローだったかな?それっぽい。
スクリャービンにはやっぱりこういう翼が似合います。(あと炎も似合います)

拍手[1回]

PR
筋肉の話
前回の記事に拍手どうもですー♪
明日は久しぶりのピアノレッスンを控えています。なんとか練習も進んでいる中まだ(ちょこちょこですが)懸念材料もあり。一番得意なはずのメシアン4曲が実は比較的不安かも・・・

そんななか一昨日、ちょっと腕に痛みがあって。
楽器、特にピアノを練習しているときに腕や指が痛くなったらまずは練習を止めて、前腕の筋肉にもう一つの手を添えながら指を一本ずつ動かしてどの指が原因か調べてみるのが大事。それぞれの指は前腕の様々な場所を走る筋のどれかにつながってて、痛みの箇所から原因の指を特定して、自分の弾いてる曲やパッセージと照らし合わせてどこで指を不自然に酷使しているかを突き止めるわけです。

痛みがでることって(私の練習量だと)ほとんどないんですが今回は左手の小指が原因。メシアンの「天使のまなざし」を中心に左手でオクターブを掴むパッセージの弾き方が悪かったかな・・・・元々手のサイズの都合で親指・小指の外側の角の皮が厚くなったり負担がかかりやすいのですが、一昨日はいつもよりも若干つかみにくかった覚えが。
とりあえず当該箇所に湿布(日本で買った)貼っておいて、昨日は練習休みだったのもあってすぐ治りました。

ピアノを再開してから、というか特にここ一年でピアノ関連の筋肉が戻ってきたような気がします。
気がするだけかもしれないのですが、例えば手のひらの両サイドの肉の厚さとか密度も違うような気がしますし、なんといっても最近前腕の筋肉が。
ちょっと見普通なんですが、例えば日本で買ったユニクロのヒートテック長袖Tとか(=タイトでもないですがそんなにゆるゆるでもない)を普通に着てると前腕が若干きつい。ぱんぱんするような。ちょっと袖をまくるとちょっと血流危ない、くらいは。ちちょくちょく袖がひっかかる程度には。

巷で腕フェチというと二の腕の話をよく聞くような気がします。男性の二頭筋だったり、女性のぷにっとした二の腕だったり(昔見てた連続ドラマAlly McBealで女性の「揺れる」二の腕フェチの話があったんですがあれは強烈だったなあ・・・今でも覚えているスロー映像・・・)。
自分はそんなに筋肉フェチではないのですが、腕の中でも前腕の筋肉が好きです。やっぱり音楽家で演奏中だったりそれ以外で特徴的で美しい筋肉といったら前腕なんじゃないかなあ・・・
ということを前々から思っていたのですがこないだ日本から届いたface to aceのPROMISED MELODIESのCDジャケットの写真を見て改めて噛みしめましたよ(笑)

といってもクラシック音楽家だと男性は長袖シャツ(+上着の場合も)を来ているので腕の筋肉とかは見えないのが普通ですがね。例えば大学の授業での演奏とか一緒にリハーサルとか、音楽家同士だからこそ見ているものなのかな。
でも女性はドレスだから前腕から二の腕から肩の動きまで見れる。

こないだの脳の話と同様に、筋肉も弾く楽器によって使う箇所・使いかたが違うので、つまりは発達も違うはず。
私はピアノで割と両腕・両手が同じようなことをしているけれど、例えばバイオリンとかだと左手は指をバラバラに使い、右手は(同じくらい繊細なコントロールながらも)指は別々には使わなかったり、腕の動きもまた違ったり。
前に久しぶりにチェロを弾いたときに「ピアノで使っていてもチェロでは使う」筋肉の多さにびっくりしましたね。肩とか背筋とか、なかなか後でしんどかったです(たまには弾いてやれ!)。
なかなか色んな楽器の人の全身の筋肉を詳細に観察できることなんてないですが絶対面白いですよ。

筋肉の発達もそうですが、人が楽器を弾いている姿における筋肉の見栄えというのもいいですよね。
目立ってこう力こぶができるとかそういうのではないんですが、例えばバイオリンを弾いていて弓を引いているときの右前腕とか。トランペットを持っている人の両前腕(特に右)とか。フルートを構える・支える両腕とか。
ああいう筋肉の緊張具合が地味かもしれないけどいいなあ、と思うんです。

筋肉フェチでは必ずしもない、と先ほど書きましたが私は確実に「手フェチ」ですね(笑)
どんな手が好き、といえばやっぱり「楽器を弾く手」が好きなようで(あ、あとオペラ歌手とかで「演技をする手」も)。
弦楽器(ギター含む)の弓の手や左手とかもいいですが、なんといってもハープの両手とか最高ですね!(なかなか近くで見る機会は少ないですがチェレスタ奏者は美味しいです)
楽器を弾く手って割と普段しないような形・動きをすることが多いですが、それがまた絵になるというか美しいというか。
(そういうところが実は絵画とかだとあんまり描写されてなくてちょっとむなしかったり)

・・・ということで最初の話に戻りますが、一昨日の腕の筋肉痛はなんとか治ったものの、今日もまた筋肉痛になってしまいました。今度は腕ではなく脚。脚は脚でも右すねの前側の筋肉=ペダルを踏む筋肉です(汗)
地味!そこにそんなに筋肉があるとか、そんなに使ってるとか今日の今日まで気づかなかった!(でも思ってみれば運転でこれからもっと使うようになりますね)
これが地味に結構痛いんですよね。とりあえずこっちも湿布貼ったんで明日にはちょっとでも良くなってるといいな。


今日の一曲: セザール・フランク バイオリンソナタ(ビオラ版) 第3楽章



こないだピアノパートを初見で弾きました。やっぱり「ソロ楽器のパートに比べてピアノのパートが格段に難しい」と言われるだけのことはありますね!
最初は「楽勝じゃん」と思わせておいて急に左手が細かい&スパンが広いアルペジオになったり、独特のハーモニー言語だったり(初見ではびっくりします)、でもなによりも第4楽章のあのごついピアノパートなんですか!肩に来る!

そんなフランクのバイオリンソナタをビオラで(なのでここからはソロ楽器を「ビオラ」と参照します)。やっぱりビオラの暖かさが私は好きなんです。
特に第2楽章がビオラが光ると思いますし、第2楽章を聞くのが楽しくてよく聞いているのですが、でもバージョン関係なく一番好きで美しいと思うのが第3楽章。

「レチタティーヴォ―ファンタジア」とありますこの楽章、レチタティーヴォとは主にオペラなどで歌い手がミニマム伴奏でキャラクターの心情を即興風に(テンポ自由に)歌い上げる形式のことを指します。シェークスピアの劇のモノローグとか、一旦物語の進行が止まってスポットライトが当たったりするような演出とか、そういうのに似てますね。
そんなビオラのモノローグ(ピアノもちょこちょこ伴奏します)から切れ目なく自然に、シンプルなバイオリンのメロディーと分散和音のピアノパートのファンタジア=幻想曲に移行します。

20世紀のフランス音楽もそうですが、フランクやサン=サーンス、フォーレなどの後期ロマン派のフランス作曲家も本当に美しいハーモニーを書きますね。とっても色彩が豊かでユニークで。
完全に明るくも絶望的に暗くもない、完全に一つのキーにおさまらない色彩が、揺れ動くように、うつろうように変わっていきながら、不思議な調和を営んでいるのがたまらない魅力。
それも和音を専門に(?)弾くピアノだけじゃなくてビオラのモノローグでもその移り変わりが味わえるのが良い。

感情、色彩、暖かさ、全てが美しい、愛しい曲。バイオリンももちろんいいですが、ビオラバージョンもものすごくお薦めです。

リンクしたのもビオラ版。ちなみにジャケットでちょっと一歩下がって立っている向かって右側の男性がビオリストの方です(前に立っちゃいなよ!)。外見はちょっと色男風ですが音は結構堅実な感じでちょっとびっくりしました。ごめんなさい。

拍手[1回]

Grandparents' Generation
前回のエントリーに拍手ありがとうございます~

とある友達カップルが今ヨーロッパ旅行にいってるのですが、道中での婚約の報せが(facebookを介して)届きました。エッフェル塔の上でプロポーズですって!めでたいですねー♪
なので今日改めて(時差があるので)ちょうどお祝いにメールをしたためていたところです。

今回婚約することとなった友達は男の子の方が大学時代に学校の友達を通じて知り合ったのですが、前回2人に会ったときは彼は「おばあちゃんが彼女がユダヤ系の方がいいって言ってるんだよね」という話をしていたんですよね(彼はユダヤ系の人なんです)。
おばあちゃんが、ということはユダヤの血筋的なものは母系で継がれるとされてるため母方の祖母なんでしょうね。

今のメルボルンの若い人(私と同世代+ちょっと上)だと結婚相手の人種、宗教などはそんなに気にしない人が多いですが、親の世代、祖父母の世代だとまだまだ難しいところがあるのかなー・・・と。
そもそもイメージとしてユダヤの文化がそういうことに厳しいようなように思われがちですが、そこもやっぱりピンキリなんですよね、家によって厳しさの度合いは全然違うようです(独特の食文化とか宗教行事などについても言えることですが。あと他の宗教にも同じように言えることです)。

話は戻りますが、だから今回二人が婚約したことについてそのおばあちゃんはどう思うんだろうな-、ちゃんと認めてもらえるといいな、と(外部者ながら)いう気持ちもありますね。
ちなみにその前回会ったとき彼がもうひとつおばあちゃんについて言ってたことがあって。どうもホロコーストを受けて移住した経緯があるらしいんですよね。それで「おばあちゃんの話をなんとか記録したほうがいいのかな、貴重な体験だし」という事を話していたのです。
ホロコーストが起こったことによってアメリカやオーストラリアに移住したユダヤ人は結構多いはずですが、研究とか記録とかのためのフォローアップってちゃんと行われてるのかどうか、難しいところですよね(亡命ですから追跡するのがまず難しそう)。時代から言ってもだんだんホロコーストの時代を生きた人って少なくなってきてるはずですし、貴重な記録を残す必要性は高まってると思われます。

ちなみに私の親友なんですが、姉妹全4人、お母さん、そしてお母さんのお母さんとも同じ学校(私がいった学校)に通ってたというこれまたすごい家系。(おばあちゃんはわかりませんがお母さんも4姉妹もみんな優等生でした)
学校の設立が1909年だったのですが、2009年の100周年記念の時だったかな、そのおばあちゃんが在学中のことについて学校の記録のためにインタビューを受けた、なんてこともありました。
在学中にちょろっと学校の歴史のことなんかも学びましたが(制服の変遷とか面白かったです)、古ーい写真の中でしか見たことのないような世界なんですよね。

親友のおばあちゃんは今親友の実家(ってことになるんですね)の庭の小さな家で暮らしています(一人暮らしっちゃあそうですし、そうでないっちゃあそうです)。
数年前ipadを買ってもらってからはそれで新聞や本を読んだり、facebookで海外留学中の孫の様子をチェックしたり、撮った写真をphotoshopで加工したりなかなか多趣味かつハイテクに暮らしている様子です。

こないだ父が出張ついでに父の両親の家に泊まってきたそうで。そしたら「子ども達(私と妹)は日本に帰ってきた方がいいんじゃないか」と祖父が言ったそうです(苦笑)
二人とも永住権とりましたし、いずれ妹は結婚で?そして私はおそらく別の手続きでオーストラリアの市民権もとるつもりでいますし。それがこっちに住んで自分たちで決めたことで、自分にとっての幸せなんだってのはなかなか分かってもらえないんだろうか・・・と想定内の反応ながらもつい。
特に父方の祖父母はメルボルンまで(そしてオーストラリアに)来たことがない、というのもありますがやっぱり世代的なものもあるのかなあ、と。

母方は祖母が健在ですが、オーストラリアに2回遊びに来たことがあるのもあって私たちがこっちに住んでること、結婚するならおそらくこっちの人とになることはまあ想定内みたいな感じです。ただ一回「黒人はやめてね」というようなことを言われた記憶が。ここにもちょっとジェネレーションギャップが・・・うーむ。

親の世代との価値観の違いが衝突につながったり壁になったりとか、そういうことはほとんどといってなかったですし、周りでもあんまりそういう話は聞かないですが、祖父母の世代となると(両親ほどには衝突はしない間柄ながらも)かなり価値観とかに差が開いてくるな―・・・と。
とりあえず次回日本に帰ったときは祖父にメルボルンで暮らして楽しいこと幸せなことをちゃんと話していこうかと思います(それで大きく変わるとは思いませんが・・・)


今日の一曲: モデスト・ムソルグスキー 「展覧会の絵」より「サムエル・ゴールデンベルクとシュムイレ」 (ラヴェルによる管弦楽版)



裕福なユダヤ人と貧しいユダヤ人を描いた絵。
ユダヤ音楽を思わせるような音階を使った曲で(でもなんかイマイチ癖が少ないような気もするんですよね、本場のあれと比べると。オケ編曲したラヴェルのスタイルもあるのかな)、ハーモニーもほとんどなく、最初のテーマと第2のテーマ→どっちも同時に演奏、というシンプルな構成で絵を表します。

やっぱりこの曲でかっこいいのはトランペットですね。第2のテーマ(貧しい方のユダヤ人を表す)から続くトランペットソロが!音が細かい、というか細かいタンギングに装飾音が多く細かく入ってるちょっと凝ったパートです。
ムソルグスキーはこの「展覧会の絵」を元はピアノのために書きましたが、このパートをトランペットに振り分けたのはオーケストレーターのラヴェル。数ある楽器なかからきっと直感的に「これだ!」とひらめいたんでしょうね。(例えばクラリネットを使うこともできたしその方がもしかしたら弾くには簡単だったかもしれませんが、多少難しくても求める音がトランペットだったんだと思います)。この采配はラヴェルもどや顔していいんじゃないかな(笑)

ちなみにこのソロ、ピアノ版とラヴェルのオケ版で若干音が違うみたいなのですが実際のところどうなんでしょ。(録音によって、という可能性もあるのですが・・・)

「展覧会の絵」は本当にたくさんの編曲がなされていて、色々見てみるだけでも本当に面白い。先ほども書いたように元はピアノのための曲で素晴らしい音楽ですが、ラヴェルの管弦楽版はそれをさらに何倍にも生きさせる魅力で、もはやオリジナルよりも有名&演奏頻度が高いかも。(私にとってはラヴェル版が一番心に近いです。ずっとずっときいてきてますし)
でも富田勲のシンセサイザー版もものすごく面白いですし、オーストラリアのジュリアン・ユーの版もありますし、一つのピアノ曲をこれまでも解釈できるのか、とびっくりしますね。
もう有名曲のなかの有名曲といってもいい曲で、決してものすごく複雑とか深いとかそういう音楽ではないのですが、この広がる世界は本当に面白いですね~

手持ちの録音が見つからなかったのはちと残念(自分が聴いて育った録音ってちょくちょくそうなんだよなあ・・・)。
「展覧会の絵」のカップリング曲って「元がムソルグスキーで他の作曲家に編曲された曲」つながりで「はげ山の一夜」(リムスキー=コルサコフが編曲したんです)、または編曲者つながりでラヴェルのオケ曲がカップリングされている場合もありますね。
リンクしたのは後者。ボレロもスペイン狂詩曲もいわばラヴェルの基本のオケ曲です。一緒にお楽しみください~

拍手[1回]

緑の妖精に魅せられて・・・
今日は地味に苦手なことをちょこちょこ済ませてちょっと心の荷が下りた・・・かも。
運転のレッスンでは駐車場駐車の練習(大変だった!)、あとはリサイタルの録音を友達に頼んだり、その他メールで連絡とったりなんだり(コミュニケーションが若干苦手でうが人に何かを頼むのは特に苦手なのです)。
あと日本での予定も一つ決まったので(飛行機はまだですが)楽しみなことが増えてなにより。
とりあえず日本を楽しみにする前にリサイタルですね。

昨日夜中にちょっとネットで調べ物してたら面白い新聞記事を見つけました。2002年のThe Ageの記事で、メルボルンのバーなどでアブサンの人気が上がってきていることについて書いたもので。
10年前はまだお酒飲んでなかったのでその頃のメルボルンのバーでのお酒の種類事情についてはあんまり分からないのですが今でもどこのバーでもある、というものではないし、置いてあっても「Green Fairy」1種類でカクテルに主に使ってるような印象で・・・でもやっぱり世界各国で禁止された歴史もあって最近までもっと扱ってるお店も少なかったんだろうな、と。

こないだのBirthday Drinksですっかりアブサンが好きになりまして。その時も書いたように強いお酒で高くて飲むのに作法があるためそんないつも飲んでられるもんじゃないですが、渡しにとって特別なときに飲みたい憧れでお気に入りのお酒になりました。
味もそうなんですが背景も合わせて本当に魅力的なお酒だと思います。

ちょっと説明を。
アブサン=Absintheというのは薬草系リキュールで、複数のハーブから作られているお酒です。アルコール度数は50%を越えるものが多く、カクテルの材料になったりもするのですがスピリッツ類のように「割って」飲むことはしないです。
absinthe fountain前も書いたのですが、専用のグラスに専用のスプーンを渡して、角砂糖を乗せた上から専用のfountainから氷で冷やした水を滴定(みたいな)して、ある程度白濁したらスプーンで混ぜて飲むのが伝統的な飲み方だそう。(アブサンを角砂糖にちょっと垂らして火を付けるところもありますが、その筋のサイトでは「それは伝統的なやりかたではない」と必ず書いてありますね)

この写真はBirthday Drinksで行ったPolly Barで撮ったもの。あそこは見開き1ページいっぱいもアブサンのメニューがあります。飲み比べてみると味わいが大分違ってまずそれに感動しましたし(飲み比べてみる楽しみが出来て世界が広がります!)、Duplais Verteのまろやかな味わいは素晴らしかった!

そしてアブサンというと歴史的なエピソードが色々あって、飲む人も飲まない人もイメージを持ってるのが面白い。
もともとは半薬用だったものが上流階級のたしなみ(というかさっきの記事によると現実逃避・ストレス発散の意味もあったそうです)になり、そのうち安いものが出回るようになると19世紀のフランスで労働階級や芸術家に愛飲された歴史があるそうです。
そんな歴史の中でもゴッホやボードレール、マネ、ヴェルレーヌなどを溺れさせ狂わせた、そしてアブサンを題材・モチーフとした絵画や映画などが作られた、という話は有名で、今でもアブサンと芸術・狂気はよく結びつけられています。
(そのくせ音楽界にはポピュラー音楽方向で取り扱うまでアブサンは入ってこなかったんですよねー・・・19世紀フランスの作曲家は溺れたり曲を作ったりしなかったのかしら、アブサンで)

それに加えてアブサンの成分であるツヨンが向精神作用を持ち、そのことから世界各国で禁止されるに至った経緯もまたこのお酒に独特のイメージを与えています。アブサンは人を狂わせ幻覚を見せる禁断のお酒で、ちょっとばかり「毒」扱いのようなところもあったり。
ちょこちょこ見るのですがやっぱりあの独特の緑色も強烈な印象を与えるみたいですね(ただし無色のアブサンもあります)。Alchemy Gothicでもエメラルドグリーンから薄緑まで特徴的な色のスワロフスキーを使ってアブサンを連想させてますし。こんな感じで

味に加えてそんな背景にまつわる話がアブサンを魅力的にしている、というのもそうですし、独特の作法も好きなのですが私はアブサンを飲む環境というか、そういうものが好きだったりします。
アルコール度数高いですし、お値段も高いですし、薬草味けっこうありますし、そういう性質から間違ってもがぶ飲みしないようなお酒ですからね。自然と気取った感じになるのがあんま好きじゃないって人もいると思いますが、先ほど書いたようにアブサンは「特別な機会に」飲むものだと思うので。

で、前友達がシドニーにアブサン専門バーがある、と聞いて調べていたらこういうところで。
このお店では(アブサンの性質から(注文はお一人様につき最低で1杯、最高で3杯と決められているそうです(どうかなあ、3杯飲めるかな-・・・1杯は楽勝だったのですが)。お酒としてではなくアブサンチョコレートとかもあるみたいで読んでて垂涎物。
しかも先ほどのリンクにあるようにアブサン&関連グッズを通販してるんですよ、ここ。見てみると総じて高い!fountain一つで200ドルとか、アブサンも1本で100ドル軽く超えたりしてますし。あと最近角砂糖ってどこで売ってるんだろう・・・

万が一自分がアブサンを家で飲み始めたりした場合一番心配なのはアルコール依存でもコストの問題でもなく、スプーンの多様さだと思います。Googleで画像検索しただけでこんなに!シンプルなものから機能よりデザイン重視のものまで無限のラインアップです。中でもAlchemy Gothicのスプーンとか、あと蝉型のが素敵!使う用だけじゃなくて本気でコレクションし始めそうで末恐ろしい・・・

アブサン、すっかりはまっているんですが、やっぱりたまーに嗜むものにとどめておきたいと思います。
でもやっぱり忘れられない、恋い焦がれる味し、こないだ飲んだ以外のアブサンも試してみたいですしねえ・・・(Duplais Verte飲んだらもうGreen Fairyは飲めないような気もしてきましたし・・・)
また飲める機会を心待ちにしています。


今日の一曲: セロニアス・モンク 「'Round About Midnight」 (バーデン・パウエルによるギター版)



前回アブサンの話をしたとき「今日の一曲」はクラムの「Eine Kleine Mitternachtmusik」でしたね(さっき見たところによると)。この曲のモチーフとなったモンクの「'Round About Midnight」を2つ違うバージョンでこないだダウンロードしたので今日はその中から一つを紹介。
ダウンロードしたのは(1)モンク自身の演奏でも色々ある中ピアノソロのバージョン、そして(2)バーデン・パウエルによるギター&ベース版。(Kronos Quartet版も本当は欲しいのですがまた後ほど。)
今日は(2)を紹介します~

ピアノもギターもできることは結構似てるためソロピアノ版とギター版は割と雰囲気が似ています。前述クラムでも見られるような、一人で考えを巡らせ想像力を羽ばたかせる感じが大人の夜で素敵(笑)

セゴビア、ブリーム、ウィリアムズなど手元に色んなギタリストの演奏がこのごろ集まってきていますが、そのなかでもバーデン・パウエルの演奏は自分の心に一番近いような気がします。なんでしょうね、聞く頻度もそうですが単純に好みの問題で説明がつかないものなんだと思います。
それからベースがいいですね、重くて、木々しいというか(楽器がどんな木でできてるか分かるような音です)。

前も書いてると思うのですが、弦楽器(クラシック内外どっちも)って人間が弾いてるのが分かる、音楽以外の「音」が入るのが好きだったりします。弓の元の部分が弦にがつっと食い込む音だったり、指が弦に触れてつま弾く音だったり、ギターの左手の音だったり。
そういう音楽・奏者との空間の親密さを出す音がこの録音でも良い感じで入ってるのが大好きです。

とにかくバーデン・パウエルのギターが好きで好きでたまらないです。とにかく試聴おすすめ。
リンクしたアルバムならSamba Tristeもかっこいいですよ。

 

拍手[1回]

心をくすぐるメルボルン
ちょこちょこ地味なストレスに地味に悩まされています流 星姫です、こんばんは。
もう明日から8月ですし諸々小さなとこからやりくりしてかないとですね・・・

今日は面白そうなものを見つけました。
9月6日にドイツの映画でWunderkinderという映画がこちらのElsternwick Classic Cinemas(以前シャネルとストラヴィンスキーの映画を見に行ったところ)で上映されるということで。
第二次世界大戦中のウクライナにおけるユダヤ系の音楽家(というか神童たち)に関わる話で、ナチスだけではなくソヴィエト側との諸々もあることです。ちょこちょこっとレビューを読むと戦争の暴力的なシーンなどは少ないそう。
あの時代は自分にとって歴史として興味深いのですが、特にワーグナーだったり強制収容所の音楽家たちの話だったり歴史と密接に関わりがあった音楽の話はもっともっと知りたいといつも思ってます。
久しぶりに映画を観たいと思ったのでまだちょっと先になりますが上映になったら観にいこうかな。
(ちなみにElsternwickはユダヤ系の人が多いエリアなんですよね、偶然にも)

昨日はちょっとシティまで行って来ました。といってもいつもと変わらないところばっかり行っていたのですが(特に用事があるわけでもなかったんですよ)。
で、Melbourne Centralのショッピングセンターをちょっとめぐってたらこんな場所を見つけました。
Little library @ Melbourne Central店が並んでる中にちょっと狭めのスペース。ガラス張りになっている中を覗くと本棚に本が並べてあるものの、カウンターがあるわけでも店員がいるわけでもなく。
この写真を撮ったすぐ隣にある黒板によるとここは「Little Library」で、来た人がここにある本を自由に借りて読めるそうです。本を(元あったところに)返すのは借りた人の良心に任せる、というゆるーいシステム。
でもMelbourne Centralって割とソファーや椅子が置いてあったり、あとインドアガーデンもあるし、ちょっと時間を潰すのにここで本を借りて、とか微妙に便利そう。

メルボルンってたまにこういう大がかりでも派手でも大きな効果があるわけでもないんだけどちょっと心をくすぐるような、ちょっとした工夫というか企画というかそう呼ぶにも小さい試みなんかが見つかりますね。

例えば前述Melbourne Centralのインドアガーデン。以前このブログで言及があるはず?前Myerに通じていた空中通路のうちの一階に人工芝を敷いて植物やベンチ、椅子などを置いてちょっとした庭園みたいになっています。ハーブなどの類いは(前回行ったときは)持ち帰り自由になっていて、そのハーブを使ったレシピなどもあって。
ちなみに来年には向こう側に新しいショッピングセンターが出来て通路がアクセスに使われるみたいですが、インドアガーデンも今は真ん中があけてあるので通れるようになってもガーデンはそのままになるかな?

そして自分がよく心くすぐられている(ただし実際に行ったことがない)イベントがメル響のSecret Symphonyシリーズ(これも以前書きましたね)。不定期に行われるコンサートで、前日まで場所が知らされないのですがその数週間前からtwitter上でロケーション、曲などについてヒントが出され、謎解きで場所を見つけるシステムになっています。(最初に解けた人には何やら特典があるようす)
以前にはジャズクラブParis Catでガーシュインを演奏したり、旧メルボルン監獄でメシアンの四重奏(強制収容所で作曲されたのにかけて)が演奏されたり、今回は旧大蔵省の建物(Old Treasury Building)というオーストラリア&メルボルンの歴史に縁深い建物で全部オーストラリア音楽のプログラムが演奏されるそうで、謎解きが楽しいだけでなくコンサートとしてもしゃれがきいています。

メル響と言えばもうすぐHamer Hallの再開を記念してちょっと特別なお祝いコンサートシリーズが行われるそうです。
8月の9日から22日まで、以前首席指揮者としてメル響で振っていた時はものすごく人気だったMarkus Stenzを指揮者に迎えての3つのコンサート。
私がチケット予約したAct 1はマーラー3番(Markusはメルボルンではマーラーで特に有名)などのプログラム、Act 2はベートーヴェンの「田園」とワーグナーの「ワルキューレ」(「ニーベルンクの指環」より)の第1幕、そしてAct 3はなんとコンサートのその時までプログラムが内緒、しかもAct 1 & 2どちらも参加した人だけへのサプライズだそう。(今日届いたパンフレットによるとMarkusはコンサートで前半(Act 1)、後半(Act 2)に続けてプログラムには載せない曲をAct 3としてサプライズで振るということをしていたそうです。大衆の心をくすぐる演出ですね)
プログラムを知らせない、聴衆を限定するというのはある意味オケの運営側にはギャンブルともいえそうですが、指揮者とホール、そしてオケの人気を信じてのことなんでしょうね。マーラー楽しみー♪

音楽に関してもう一つ。メルボルンのシティ、Flinders Street Station近くのヤラ川沿いには去年3ヶ月ほどGiant Theremin=巨大なテレミンなる公共楽器が設置されていたそうです(知ってたんだけど行きそびれた・・・)
どういうものかというとYoutubeに動画があるのでリンク先をどうぞ。
動画にあるように傍を通ったり、近くで動いたり触ったりすると色んな音がでるようになっていて、直感的に操作できるようにデザインされているとのこと。ここを通った人が楽しんで、遊んで、色々実験できるよう設置されたものです。
そういえば一昨年?のメルボルンでのジャズフェスティバルの期間にはSouthern Cross Stationの階段がピアノになっていて実際に音がでるようになってましたね(それは実際に遊びました)。
どうしてもこういう仕掛けってずっと設置したままなわけにはいかないんですよね、きっと維持とか難しいんだろうな・・・でもたまに出てくるからこそありがたいものなのかも。

先にも書いたとおりこういう仕掛けとか試みが街をものすごく良くするとか、大きな影響を与えるとかメルボルンの外で話題を呼ぶとかそういうことってないんですよね。ささやかだけれど、ちょっと面白いし、凝ってるし、楽しい。それだけなんだけれど、それが嬉しかったりします。
割と大きなことやろうとするとかえってうまくいかなかったり(観覧車Southern Star、復活するのかあのままなのか!?あのままでも新しいのに不思議なノスタルジーがあって好きなんですが)、そういうこともあるので・・・
メルボルンはやっぱりささやかなのが似合ってるようなところがあるんじゃないかな。そんなメルボルンが好きなんです。

そういえばこないだ再開したHamer Hallの辺り、新しくなったのをまだ見に行ってないので近いうちに行きたいですね。改装前も奏者・聴衆としてお世話になった場所ですがこれからもよろしく、の思いをこめて(奏者としてお世話になれるといいな!)。日曜日のマーケットも楽しみです。


今日の一曲: ドミトリ・ショスタコーヴィチ ビオラソナタ(ビオラ・弦・チェレスタのための編曲)

米Amazonでのリンク
・・・に加えてなんとYoutubeで動画がありました。

こないだのエントリーで書きましたが(そんなのばっかりですね今日)実際にダウンロードして2回聴いたので改めて紹介。
といってもこの曲は割と繊細な部分とかスローな部分とか仕事しながら聴いただけじゃ把握できないところいっぱいですねー・・・せめて全3楽章が1つのトラックじゃなかったら・・・

ショスタコーヴィチの作品のなかでビオラソナタは死を目前にして書かれた曲(完成されてはいます)。晩年の作品に共通する不思議な透明さを伴った暗さがビオラという独特の闇と暖かさを持った楽器で奏でられるのがたまらない。

ショスタコの曲の中でもビオラソナタは元々ものすごい好きな曲で。おそらく一番・・・?去年の20世紀音楽カウントダウンの投票では他のショスタコの曲を差し置いてこれを10曲の中にいれましたしね。一部とはいえ弾いたことがあるのも愛着につながっているのは確かです。
だからこそ「編曲」を聴くのはちょっと気が引けるところがあったのですがお察しの通りチェレスタの存在にやはり心惹かれ。
でも「なぜチェレスタ?」とは思わなかったんですよ。曲を知っていて、弦楽器の限界というか不得意というかを良く知って、そうすると自然とチェレスタが欲しくなるところが見えてくるんですよね。

実際編曲でチェレスタが出てきたところは(聞こえた限りは)思った通りの箇所でした。それが結構いい効果だしていて。
ピアノ→弦楽オケの編曲もなんというか理に適ったというか、悪く言えば「まあそうなるわな」みたいな。ショスタコーヴィチのオーケストラ・弦楽器使いを考慮するとこうなるな、という感じ。だからショスタコの晩年の作品の独特な雰囲気は確かに再現されている。

第1楽章、第3楽章はその弦のアレンジが上手く効いたんですが第2楽章はちょっと「ん?」と首を傾げるようなところもありましたね。でも音の分厚さとか響きはたとえば交響曲第14番とか晩年の弦楽四重奏に通じるところがあって。第3楽章のあのどこか宇宙的なサウンドはやっぱりピアノじゃ出せないですねー。
そうそう、第2楽章のチェレスタのエントリーはしてやったり!な感じですよ(笑)やっぱりそこか!そしてやっぱり効果覿面!みたいな。

やっぱりオリジナルが一番、なのですがものすごい好きな曲の編曲としては結構好感度高いです(チェレスタの使い方間違ってませんでしたしね)。面白いものを見つけてよかった、と素直に思います。
とりあえず元のビオラ&ピアノ版をまず、そしておまけにこの編曲も、という感じでお薦めしたいです。

 

拍手[0回]