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~名もない蛾と虹の錯乱~ 内の思いと外の色彩をつらつらと。
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Back from Tassie
 前回のエントリーに拍手ありがとうございます~
そして久しぶりです&帰ってきましたー。
久々の州外旅行でタスマニアに行って来ました。
車がない人なのでほぼ同じようなところを回ったりしてたので時系列ではなく観光したとこ別に写真交えて旅日記。


ホバートは小さい街ですがメルボルンよりも早くに西洋人が住んでたということもあり、街中に昔ながらのというか発展途上の感じの建物が多く残っててなんだか可愛い、というかquaintな感じの街。(メルボルンも古い建物が多いですが文化が成熟した立派なものが多いです)
街の中心に近いところに港もあって、夏で天気が良いときは散歩にいいです。小さい街なんであんまり時間が余っちゃうと新しく歩けるとこも少なくなりますが。


土曜日(今回は到着した日)は有名なサラマンカマーケットの日。写真はマーケットでない日のSalamanca Place辺りですがこの道沿いにずらーっと店が並びます。お土産物も食べ物もクラフト物も色々あって、さらには手作り万年筆や昆虫の標本など私の特殊な好みまで見つかる、私が思うに最高のマーケット。
これとは別に日曜日でホバートのシティ中心近くでFarmgate Marketなる生鮮中心のマーケットもやってます。一人旅で車もなく帰りも公共交通機関だったのでフルーツとかあっても買えないのがちょっと残念。でも新鮮な牡蠣(でかい!)をその場で開けてくれる屋台では一つ生牡蠣を頂きました。いやあおいしかった。あんなおいしい牡蠣があるならタスマニアもっと来る!と真剣に思いました。もっと食べたい。


そして前回のタスマニア行き(10年前)にはなかった現代美術館MONAのフェスティバル、Mona Fomaに遊びに行って来ました。このMONAはここ数年に出来て以来ホバートの目玉となり、街を活性化したり面白くしたりしてとにかく凄い施設。
現代美術館といっても古代の物があったり博物館的な要素もあったり(本来の名前はMuseum of Old and New Arts)、ワインやビールも作ってたり色々アクティブ。
MONAの奇妙な世界はシャトルフェリーから始まってて(写真左)、Mona Fomaにおける音楽イベントのジャンルの広さもあったり、それから今回見た特別展「on the Oirigin of Arts」の展示も奇々怪々なエレメントがあって。いやあ楽しかった。
その芸術の起源の展示には美と性と生のエネルギーみたいな話もあって、まさかのここで江戸時代の春画と初めて出会うことになるとは。いろんな意外なものがありすぎてまたゆっくり回りたいです。
もちろん常時では楽しめない、外で座ってシンセサイザーやアゼルバイジャンの音楽を聴くのも楽しかったです。


そして同じく最近タスマニアで目玉なのがタスマニア産のウィスキー。山葵の栽培ができちゃうくらい(ちょっと食べました、味わえた範囲では美味しかったです)水の綺麗なタスマニアですが昔の法律がどうだかだったのが忘れ去られたまま150年間もウィスキーが作られてなかったそう。今や世界一に選ばれるウィスキーメーカーも出てきてます。
その世界一になったとこの一つが今回行って来たLark Distillery。シティにcellar doorと称したウィスキーバー(自社製品のテイスティングもできますがその他のラインアップもすごい!)があって、そこからちょっと離れたとこにある蒸留所まで見学にいくツアーに参加しました。

Larkは後味が長く残るのが特徴のウィスキーをはじめとして、季節に合わせたジンのシリーズ(Forty Spottedシリーズ)やウィスキーリキュールを作ってます。もちろん全部テイスティングできました。ついでにまだ樽に入れる前の状態のものも味見できましたよ。あれはあれで面白い味。Forty spottedはスタンダードのジンがすっきりした感じで、夏仕様はローズの香りがかなり新鮮。
今の季節だったらジンかなーと思ったのですが購入サイズと今後のことを考えて100mLのミニサイズウィスキーを購入しました。ついでにテイスティングに使ったグラスももらえてしまった(持って帰るのが大変でした)。

今回の旅では行きは飛行機、帰りはフェリーで移動しました。
飛行機は便も多いですし近いですし安くて便利ですね。昼のフライトだと(行き一緒だった親友が見せてくれたのですが)Wilson's promontoryやバス海峡の島などが見えて景色もいい。
フェリーはホバートからだと4時間くらいバスで北のDevonportまで行って、そのバスが夜のフェリーに接続するようになってます。フェリーもなかなかの旅心地で、バーで飲んだりシェアキャビン体験してみたり色々楽しみました。ただ寝てるといえど時間はかかるし、ちょっとお高いも確か。タスマニアで自分の車で回るにはフェリーはでも便利です。

ちなみに一緒に旅を始めた親友は先に会議で向こうにいってたパートナーと今タスマニア島の中央の原生林とか山とかある方のOverland Trailというコースでトレッキングやってます。かなりガチなやつだそうで(色んなとこにキャンプ行ってる2人でもかなり準備に難航してた)9日分の食糧を脱水して持ってったそう。幸い天気はまだまだいいようなので安全な旅を願ってます。

ちなみにお土産。


Leatherwoodの蜂蜜とウィスキーは必須(オイスターやサラマンカもそうだけどこれらのためにもちょくちょく戻りたい)、そしてお試しの食べるラー油的なLeafy Dragon、そしてファッジ。ファッジってどう説明するんだろう?よくわからないのでwikipeさんに丸投げ(こちら)。普段食べるお菓子ではないんだけど各方面田舎とかタスマニアとか美味しそうなのがある所だと買う。そしてかなり好き。

ということでまたタスマニアは行きたいし、一人州外旅行もどっかそのうちまた行きたいし、そして20年知り合いのはずの親友と今回初の飛行機旅(およびその前のお泊まり+ホバートまでの車旅)が楽しかったのでそのうち彼女と旅行がしたいです。


今日の一曲はお休み。旅用に買ったCD他色々あるんですがとにかく長くなったのでそのうち。

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書くもの書かれるもの
いきなりですが明日バレエのレッスンというのに足に軽く水ぶくれを作ってしまった真抜けな人間がここにいます(汗)
かかとの方にできたからまだ良いものの、それでもずっとつま先立ちなわけでもないのでちょっと心配。バレエシューズにはクッション的なものもありませんしね。こりゃ迂闊だった。

そんなに外で何を歩き回ってたかというと今日は数日ぶりに暑めで天気が良かったので車の免許更新に行って(運転はしませんが免許証は大事)その後シティでウィンドーショッピングなどしてきました。主にペン・ノート屋さん。
万年筆にはまってから万年筆など高級文具店はもちろん、万年筆と相性のいい紙のノートが売ってるところなども色々見るようになってきました。シティ辺りでいくつか頭に入れておきたい。(こういうことに関してはChadstoneとかのショッピングセンターはあんまりなんですよね・・・)

私の最初と2本目の万年筆はプラチナ(Century #3776)とセーラー(プロカラーほしくず)なんですがこの2つの和製メーカーはこっちでは店頭ではほとんどみない。オンラインでもあんまり。ただプラチナの安価なプレピーは売ってるとこあり。
その反面パイロットは万年筆専門店でなくても置いてあるとこあったり。ただ割高です。インクの「色彩雫」シリーズなんか目玉が飛び出るような価格でやっぱり一時帰国のときまで待つのが吉な様子。

万年筆専門店でなくても置いてあるといえばラミーかな。デパートとか本屋、Newsagencyなんかでもサファリのボールペンと万年筆と一緒に売ってたり。こないだ買った3本目がラミーのサファリのスケルトン(Vista)。色んなところで見はするけどインクと合わせてというならやっぱり専門店で購入するのがいいですね。

ちなみに万年筆には字幅が色々あって、日本(あと他漢字圏?)とヨーロッパ(及び非漢字圏)だと基準が違うというか、同じ中字でもヨーロッパ系のほうがかなり太かったりとか。
具体的に見てみると:

上2本が和製(細字とか中細とかそこら)で一番下が新入りのラミー(中字)。モンブランのラベンダーパープルのというインクの色の強さも相まってラミーだけ声がちょっとでかい感じです。

↑で見るとそうでもないですが普段色んな紙に色んなペンで落書きしてるとこの紫のインパクトがものすごくて。自分の視力でも眼鏡はずしても紫色がはっきり見えますし、ちゃんとした紙でないと裏移りもかなり。色もすごい好きで、太い字で大きめの字を書くのも楽しいのですが別々に楽しんだほうがいいかも(=ラベンダーパープルはもちょっと細い字幅のペンに引っ越し)。
一応解決策として次買うペンと今のペンに入れるインクは考えてます(笑)こうやって万年筆とインクが増える・・・

裏移りももちろんですが万年筆で紙に書くとなるとペンの滑り具合とか乾き具合とかにじみ具合とか色々こだわりたくなってきます。安い適当な紙だと書き心地が悪かったり、後からインクが細かい繊維に沿ってにじんで細い毛が生えたみたいな風になったりも。

日本で普通に買ってるノートや紙も概ねいい感じですが(スイングロジカル系とか万年筆でも使えてほっとしてます)、友達にはClairefontaineのノートをオススメされて今使ってます。上記3本目では書いたことないのですが他は問題ゼロの良相性。今日歩いて回ったらDymocks(本屋)とかOfficeworks(オフィス用品専門店)にも置いてあって便利。持ち歩く小さいノートもこれでいくかな。

DymocksにはMoleskineのセクションとはまた別にノート棚があって、ちょっとおしゃれなノートからちょっと変わったノートから色々おいてあります。
Clairefontaineのノートの種類も豊富でありがたいのですが、もう一つ目にとまったのがこのDreamday Pattern Journalというシリーズ。色んな文化の特徴的な紋様が表紙のちょっとおしゃれなノート、と思いきや調べてみると中の紙まで一部模様がついてるじゃありませんか。
塗り絵にするなりなぞるなり、他にもそのまま書いたり自由に使っていいという趣旨らしいです。前からイスラム芸術の幾何学的模様がものすごく好きなのでモロッコのMarrakech狙ってます。使う用と保存用2つほしいくらい(とはいえどうやって使うのがいいかちょっと迷いますが)。

こないだラミーのサファリを一緒に買いに行ったペン好き友人がfacebokのオーストラリアの万年筆愛好家コミュニティに招待してくれたのでちょっと入ってみました。Twitterでもたまに関連キーワードで検索かけるのですがどっちも見てて面白いです。いろんな情報が入ってきますし(どこで買うとかオンラインだったらどこがいいとか、あとコミュニティ内売買もあり)、あと色々万国共通なんだなーと思うことも多く。
あとこういう場だと日本の万年筆の話も結構でてくる。旅先で買う人も居るみたいだし、日本に行って買ってる人もいるんだろうな。

ということでメルボルンおよび自分周りの万年筆など文具事情の話でした。他にもどんなペンとかインクが好きとかそういう話もあるんだけど長くなるかもしれないので又の機会に。


今日の一曲: フランツ・シューベルト 即興曲  D. 935 第4番



万年筆とかインクには芸術家とかをモチーフにしたりイメージしたりしたものが色々あって、特にインクはぱっと色見本を見るだけで分かりやすいので色々見てました。複数のブランドのインクでバッハがかなり深くてかなり赤みのある褐色みたいな色になってるのが面白い。共通するもんだなー。

ちなみにシューベルトはダイアミンの作曲家シリーズにあります。暗さというかちょっと淀みのあるような青緑。ものすごく好みの色ではありますが自分のシューベルト色はちょっと違うかなあ。暗さ・淀みがあるのは同じなんだけど紫かな。手持ちのラベンダーパープルよりももっと灰色っぽい感じの。
「冬の旅」を筆頭にシューベルトの音楽に出てくる陰気さってなんか独特で、そしてかなりリアルな感じがあって。あと多作で短命だったのがなんか花みたいで。それから最近シューベルトのヘ短調曲が特にそれっぽいと思って。

で、ヘ短調曲のなかでも自分が一番親しみがある曲をチョイスしてみました。高校の頃、大学の頃、そして今またさらってみています。何かと技巧の基礎をおこたるダメなピアノ弾きなのでたまに「両手で音階弾くだけのパッセージ」とか「連続3度」とか入ってる曲は時々ちゃんとやっとかなきゃ。プラス何かとテンポが走る私に厳しい曲でもあります。

音楽的に聞いてて美しい、という意味だと他の即興曲に軍配が上がるとは思うのですがなんかひねってて面白い曲。
そもそもシューベルトも色々目立たないとこで変なことを多々してる御仁のようで。ベートーヴェンが奇抜なことをやると何をしてるか分かりやすいし素直に驚くんだけど、シューベルトはなんか細かく見ると「これなんか変だぞ」みたいに後からじわじわくる。それでソナタ1つでほぼ全ての調に転調しちゃったり、変にリズムにこだわってみたり、一つのフレーズのなかで色々音階ミックスしちゃったりする。それがなんか独特な世界で、終始なんか不思議なんだよなあ。

この曲をさらうのは旅行に行くまでにして、その後は(すぐ後かはわかりませんが)以前紹介した同じセットの第1番、これもヘ短調の即興曲をまっさらな状態から始めたいと思います。結構楽しみ。

リンク録音は前回ブレンデルだったはずなので今回はバレンボイム。うちはなんか最初からシューベルト界隈はブレンデル演奏ばっかりだったのでいずれ違うのも聴きたいなと思ってるけどなかなかそこまで手が回らない。あとシューベルトも弾いて長いので自分の中で一種の理想ができてるってのもあるなー。


拍手[1回]

全日程終了
前回のエントリーに拍手ありがとうございます。

指揮者育成プログラム、私の出番は全日程無事終わりました。
・・・無事じゃないか、ベートーヴェンの7番で身体的じゃない意味で怪我火傷的なことにはなりましたが。あれはピアノで弾くに向いてない。第2楽章振る人がいたのが救いですが。

水曜木曜はミニオケを振るセッションも追加されて、ピアノとのワークショップはそれの準備みたいな感じになりました。ピアノ1人とオケ12人くらいでは大分感覚が違いますが「ここはちょっと伝わってないよ」みたいなことも伝わってる手応えもどっちも感じてもらえたかな。
そう考えるとなんというかバレエのレッスンでの鏡にも似てるのかな、この場合のピアノの役割って。

指導役の指揮者さん曰く、まずはとりあえず一通り基礎を覚えてもらってそこから色々料理できるようにするという趣旨でのプログラムだったそうですが、最初は立ち方、腕の動かしから始めていろんな曲調の示し方、左手を使ってオケへの合図の仕方、はっきりとビートを示さないでリズムを共有したり音楽的表現をすること、そしてオケとのコミュニケーションの取り方や基本の型から離れたドラマチックな表現、指揮者としての機会の見つけ方まで。4日の間に色んなことを学びました。指揮者の卵のみんなの成長もめざましいです(ただし彼らは明日もミニオケと1日ワークショップするのでそこでまた伸びると思われます)。

同じ曲をそれぞれの生徒が振るのを立て続けに見てるとテンポとか振り方とか表現とかそれぞれかなり違うのに驚きます。それはもう楽器弾くにも歌うにしても共通してることなんですが、多分指揮が事前にじっくりスコアを分析して音楽をどうしたいか熟考するプロセスの重みが大きいので、指揮の違いは頭の中の違いみたいな印象が演奏より強いような気がするのです。

自分にとっては4日間とにかく楽しかったですし、オケに対する愛情がいっそう強くなったというか。あと自分が指揮者のやってることによく反応して音を返すことが得意なのを再確認しました。自分の得意なことが役立つのはいいですね。あとピアノ教えたりの経験から自分は指導する立場には向いてないな、と思って実際そうなのですが、直接指導するのとは違う形で教育に携わって、次の世代の育成に貢献できるのはものすごく嬉しい。

ということで満足感と達成感とピアノ編曲の楽譜一部をお土産に持ち帰って今回の音楽仕事はこれで終了。もう少ししたらオケのシーズンも始まるだろうしそっちでもパートがありますように。
そして今回(こんど旅行もあるというのに)仕事終わりでラミーの万年筆(とコンバータ-)とボトルインクを買った話はまた今度。


今日の一曲: ルートヴィッヒ・ファン・ベートーヴェン エグモント序曲



今日初めて知ったんですがこの曲も「首落ち」曲なんですね(ベルリオーズの幻想の第4楽章とか、ブラームスのバラードニ短調とか)。最近の曲で例えば射殺の場面とかあんまり出会わない気がしますが一昔の曲になると人が殺されるのを器楽で表しちゃおうみたいな場面が結構ありますね。

今回指揮者としてこの曲を扱うにあたって出てきた面白い話。昔はこの最初の暗い重い和音を全部一つずつ、ジェスチャーとしては下向きに振ってたそうです。ただオーストラリアの指揮者、故ジョン・ホプキンスを始めとして「いや、このパッセージはフレーズとして扱うべきだ」ということになって今では普通に拍子の形に振ってるそう。指揮者が見えない録音として聞いても結構音楽の流れに違いが出てるはず。

指揮の教材としてのこの曲のポイントは「何を示すことが必要で、何が必要でないか」ということに集約される印象です。最初の部分の短い和音のタイミングを示すか、テンポが変わったときに一旦3拍子で振ってテンポを安定させてから流れを重視して小節ごとに振るか、とか。伝えたいことを伝えるのも大事だけどまぎらわしいことをしないこと、やりすぎないことも大事。
突発的にドラマチックな所が多々あるのでそこを際立たせるには指揮者の役割が大きいんだろうな。

にしても今回ベートーヴェンはエグモント、1番、7番とありましたがピアノ編曲の難易は別として振るのもかなり難しそうでした。技巧的な難しさと、その中のドラマとメリハリの重要さと。
指揮やるんだったらしっかり向き合うべきレパートリーなんだろうな(ピアノでもチェロでもそうなんですがね)。

ただしばらくベートーヴェンは懲り懲りというかお腹いっぱいです。
数ヶ月前から自分はベートーヴェン弾くの向いてないなーと思ってはいましたが聴くのもしばらくちょっとお休みしたい。特に7番。
なのでリンク録音は適当に第6番と一緒に入ってるのを選びました。ヘ短調のエグモントとヘ長調の田園。

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「まだまだかかりそう」
行って来ましたユースオケのサマーキャンプ、指揮者育成。
昔はこのサマーキャンプにチェロを担いで行ったものです。今や同世代の友人も教える側で来てて本当に時が過ぎていった感がすごい。

さて、指揮者育成ではZelmanでもお世話になってる指揮者さんが先生となって10人くらいの指揮者の卵を教えるという感じのコースになってました。
生徒のバックグラウンドは色々で、なぜかクラリネットが多いながらも合唱だったりダンスだったりジャズ作曲だったりこのコースに至る道が面白い。そして目標としてもこれから指揮の道を目指したいという人もいれば指揮のスキルや指揮での表現・コミュニケーションを身につけたい&磨きたい、仕事の幅を広げたいなど色々。

今日の午前中はレパートリーの練習はなく(ほっとしました)、最初は指揮について背景を学んで、それから指揮の基礎を練習するのが中心でした。

話を聞く部分も結構長かったのですが改めて知ってみると面白いことも。ヨーロッパにおける指揮で「拍(ビート)を示す」のは杖で床を叩いてた動きから派生してる、とか(知ってる話なんですけどこれまでつなげて考えたことはなかったかも)、ソヴィエト時代には指揮も西洋世界から切り離されて独自の文化が出来たとか(バレエもロシアが特殊って話は聞いて、どっちも共通して「表現重視」なんですよね)。

何のジャンルでもそうなんですが、21世紀のオーストラリアって地理的にはジャンルの中心地と離れてるんだけど(もちろんアクセスはよくなりましたし)移民が多くて色んな文化が入って気やすく、いろんな文化のいいところを各々選んでミックスしたり比べて評価しやすいみたいなとこはあるんだろうなー。特に音楽に関しては音楽畑の人が多くソヴィエト圏から来てて、そういう人達の弟子もたくさんできて(私もその一人)、かなり影響があるんじゃないかと。中国とかユダヤ文化圏も影響ありそう。

そして指揮における基本の体勢と動きからは私も一緒に授業を受けました(笑)することがないときは全部みんなと一緒にやりました。(まあこのお仕事もお代はもらえないのでこれでちょうど良い感じに)
一応大学時代に指揮の授業もやったのですが当時健康上の問題でほとんど出席・学習できなかったのでここでフレッシュに再挑戦。今の所なんとかできるみたい(ただ私はピアノと一緒に指揮しないのでなんともいいがたい)。

もちろんピアノも弾きましたよ。スタッカートの示し方とか、スタートする前の呼吸とテンポの示し方とか。自分でいうのも何ですが指揮者のすることによく反応するピアノ弾きだと思います。先生の指揮のちょっとした違いとかなら結構音に反映できてるはず。ただ生徒の指揮の方だと自動的に自分のなかで補完・調節しちゃったりはしてるかも。
あと指揮ってとにかく緊張するので(手震えてた人も居たけどそりゃあ震えるよ)ピアノ弾きのポジションの人はなるべく怖くない人の方が良いと思います。そういう意味でもこの仕事には向いてるかも。

あとは他のアンサンブルの指導や指揮を見に行ったり。特に今回弦楽器出身の人が少ないのもあって、弦楽器特有のボウイングとか何やらを見るという時間もありました。

なんだかんだですっかり指揮者の卵と変わらなく授業を受けてノートもとったので(たまたま手元にあったノートでしたが)、明日はちゃんとメモ取れる体勢で行きたいと思います。
父も指揮やってたことがあったり、とにかく私はオケのあらゆる要素が好きなのでこうなったのも何かの縁。ネタ集めも兼ねてできるだけやりたいと思います。
指揮者の卵の中でもまだまだ孵らない段階ですがちょっとだけ覚えて帰りたい&楽しみたい。

今日は特に曲やらなかったので今日の一曲はお休みですが次回の更新ではまた今回やるはずのレパートリーから選びたいと思ってます。

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Planning now
ばったばたしております。
何よりピアノのあれがあれなのですが(過去何エントリーか参照)それと同時に近いうちに行く予定の旅行の計画にもちょっとばたばたしております。

メルボルンの夏は暑くて楽しいですが、そんな夏だからこそ行っておきたい場所がある。
それがオーストラリア本土の南にある小さな島、タスマニア。
夏だから行くべき理由は(1)他の季節に行くと大抵寒いから(2)ついでに日が短いからの2つの理由。特に公共交通機関に頼るしかない場合寒い季節はちょっとしんどい(冬はそもそも動きづらいのもありますが)。

タスマニア州はラリアの他州で一番回数多く行ってる州で、ユースオケで1回(各州のユースオケが集まる祭典兼演奏旅行でした)、家族で1回、そして一人で1回行ってます。ただ前回からはちょっと期間が空いててここ何年か「そろそろ行きたいなー」と思ってたところ。
親友が行きの飛行機の予約が1人分余ってたのでこれは好機、と乗ったのですが結局名義変更が出来なくて飛行機も自腹で払うことになりました(でもホバートまでなら名義変更とそんなに値段が変わらなかったのでまあこれくらいはしょうがないかな)。
ただ飛行機で行くのは親友と一緒。彼女はホバートでパートナーと合流してブッシュウォーキング、私は再びの一人旅の予定です。

タスマニア州は電車が通ってなくてバスもそんなに(路線・本数共に)たくさん走ってるわけじゃないので前回の一人旅と同じくホバートの観光がほとんど。
入りが土曜日の昼なのでサラマンカマーケットは外せない。メルボルンのマーケットも面白いですが今まで行った中だとサラマンカが一番好き。タスマニアはLeatherwood蜂蜜が名産なのでマーケットで見つかるといいなあ。あと私の趣味だったらペンの店や昆虫標本の店なんかもある。時間が十分あるといいんだけど。

前回ホバートに行ったのが大分前だったのでここ数年有名なMuseum of Old and New Arts (MONA)にはまだ行ったことがありません。なので今回は是非是非行きたいと思ってます。
さらにはMONAの夏の音楽&他の色んな芸術の祭典、FOMA(MONAのFOMAでMOFOとも呼ばれます)がやってる時期なのでそれも体験しにいきたい。
ちなみにMONAはレストランやワイナリーなど食の施設も色々あるらしいのですが、その中のメニューに「Shima Wasabi」なるものが。タスマニアでは山葵を栽培してるらしいので(水がきれいですからね)もしかしてそれかな。

そして前回行ってから大きく変わったのがタスマニアでのウィスキーの地位。確かSullivan's Coveだったかな(前こっちでジンをテイスティングした)、そこのシングルモルトが世界一になったとか、タスマニア産のウィスキーがいまいい感じと聞いています。
そちらはホバートからちょこっと離れるのですが他にもLark Distileryがホバート都市部のcellar doorからツアーを行ってたり、どこかで蒸留所見学いきたいなと思ってます。

他にもホバート市内とその周りで気軽に&数時間で回れるとこを探してますが、今回は仕事もやりながらの旅と決めてるのでホテルで過ごす時間も多くなりそう。ナイトライフがあったとしても一人旅だとそんなに遊びにもでないからなあ。

そして帰りは(高くつくのですが)バスで北部のDevonportまで行ってそこから一晩かけてフェリーで帰る予定です。一度はやってみたかった。両親が日本でフェリー乗ってるのがうらやましかった。
Spirit of Tasmania号はDevonport~Port Melbourne間を結ぶフェリーで、自分の車でタスマニア旅行したい人はフェリーに車を乗せられます(実際車があればそれが便利で旅しやすいと思われます)。今回は女性4人シェア部屋を予約してみました。これもせっかくフェリーだし冒険です。

ちなみに親友たちがブッシュウォーキングに行くのは島の西半分にあるCathedral Mountainの方なのですがタスマニアの自然が体感できる名所として有名です。
ただ昨夏タスマニアでも大規模な山火事があったりしたので夏に行く場合は天候と注意報をよく調べていった方がよさそう。

ということでまだまだ計画途中ですがタスマニア行き楽しみです。ただ久しぶりの州外旅行なんでちょっと緊張しています。日本行き含めもうちょっと旅慣れしてもうちょっと楽な気持ちで行きたいです。


今日の一曲: 聖飢魔II 「CRIMSON RED」



最近みたいにものすごく暑いときはラヴェルの水曲みたいに涼やかで透明な曲を聴くのもよし、クラムで乾いた大地とミステリアスな暑い夜を楽しむのもよし、そしていっそエレキギター中心の曲でがーっと燃えて暑さを心の中でめいっぱい感じるのもよし、と思ってます。
「CRIMSON RED」は色んな意味で燃えてますね。季節問わず激しく黄昏な曲と思ってますが夏の遅い夕焼けに聴くのもまた乙。

その極限な燃える感情と、同時に存在する切なさの強烈さもあってこの曲はもう長いこと聖飢魔IIの曲でお気に入りです。だからやっぱりここぞという時に聴く曲なポジションにはまってしまって、そのせいでこっちでも(何回か言及してはいますが)今日の一曲で紹介したなかった。いつものパターンです。

特にボーカルラインもギターも高音がきりきり切ないんですよね。毎回フレーズの最初からものすごいパワーで掴んでくるしメロディーの盛り上がりもうまいし。作曲は「エース清水・ルーク篁」ってあるんだけどどっちが何をどうしたのかちょっと知りたいです。2人の作曲の良いとこが入ってるようなはっきりとはなかなか掴めないような。ずっと気になってます(知ってどうということはないにしても)。

黄昏時に合う曲って何かしらの意味で強烈に刺さる曲がほんと多いよなあ。一度特集やったエントリーはこちら。Crimson Redはこの中でもパワータイプに分類されるかも。

あとそもそも聖飢魔IIの大教典の中でも「NEWS」は好みの曲が多いかな。ヘビメタ方面の重さがない曲が揃ってるからかな(ただ大教典LIVING LEGENDはそういう要素もあってそれもとても好き)。

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