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~名もない蛾と虹の錯乱~ 内の思いと外の色彩をつらつらと。
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調子の良し悪し
冬になってから起床がちょっと遅くなりながらの仕事もちょっと忙しかったりちょっと余裕が少なくなってる今日この頃。
とりあえず今夜は久しぶりの一人飲み。というか料理に使った残りのhaloumiチーズを消費したくての飲み。オリーブオイルで焼くだけで簡単おつまみです。

仕事関係の調べ物で色々見てたのですが、その中には自分のメンタルの状態を改めて評価させられるものも色々あり。
自分の過去を振り返ってそれと比べての今の調子の評価ってのはよく考えるのですが、色んな尺度とかと照らし合わせて自分の今の状態を見るってのはあんまりなかったのでちょっと新鮮。

DSMとかでもそうですけど基準とか尺度とか、病気と患者さんに関してどんなことをどうやって評価してどうやって分類したり線引きをしたりしていくのかっていうのを読むのが好きで。
例えば症状の程度とか頻度とか、必要な薬とか、行動とか思考とかできることできないこと、それから病気自体だけでなくそれが生活にどんな影響を与えるかとか。
そういう基準とか尺度にも困難や限界があることまで含めて「評価する」って面白い。

評価に関して面白い要素といえば病識だったり(あるとないとでどれくらい違うのか、とかそれが生活だけでなく治療に及ぼす影響とか)自立だったり、日常生活などのタスクのレベルの違いとか、あと個人だけでなく人間関係やさらには社会での行動とかの評価も興味深いです。

一言で自分の現在の評価をまとめると「完全に健康というわけではないけどそう悪いこともない」くらいですかね。結構できてることもあるけど限界もある。完璧ではないけどそれで焦ることもない状態。多分ベストすぎないベスト。
例えばまだ調子が悪くなることはありますが、でも一つの要素だけで調子が落ちることはあんまりなくなりましたね。冬になっただけとか生理前だけで調子が落ちることはないけど気候+天気+生理前とか複数の要素が重なるとやっぱちょっとしんどい。

それで改めて見てると結構出来てることもあるし、今こうやって一人で住んでも概ね問題ないとこまでになったのは本当にいいことですし、そしてドクター始め周りの人とリチウムに感謝したいですし、でも同時にいまの状態からちょっと滑り落ちたら今の様な生活もちょっと難しくなるな、ということにも気づけた気がします。そうならないためになるべく無理なく今のレベルを維持したい、維持できればなーと。
あと評価するにあたって病気自体・生活全体だけでなく色んな要素に目を向けなきゃ、どんな要素に目を向ければいいかな、とか。

それから医療で使うものみたいに詳細ではないのですが自分なりの尺度・目安みたいなものもこれまでの経験・データ蓄積でなんとなーくできてきた気がします。
さっき書いた見たいに起床が遅くなったり、行動が遅れたり、そういうサインで「ちょっと待てよ」と思えるのは大事だと思います。特に一人暮らしだと気づけるのは自分だけですし、日常の些細なサインが特に大切になってくる。

ということでちょっと余裕を失いがちな日々ですがなるべく無理せず、適度に休みながら乗り切りたいと思います。
次回メンタルヘルス話するときはもうちょっと話をまとめるぞ-。


今日の一曲: face to ace 「FIGHT MAN」

公式サイトでの通販ページ

やったーやっと紹介できるぞこれー。face to aceが4月に出した新アルバム「NEXT PAGE」からの一曲。去年のライブでも聴いて好きな曲だったのですがCDが来てからというものの圧倒的なヘビロテです。普通に過ごしてる1日でも2回聴くのを許しちゃうくらいなので古参の曲をぐんぐん追い抜かしてtop50入りしそう。

そしていつだったかのエントリーに書きましたがこれがパンチのある海月さんの曲ですよ。さらに海月さん歌ってますよ(今回のアルバムには2つ海月さんが歌ってる曲があり)。というか2人で歌ってるんですよ。曲の良さにそれプラスでにやにやしてしまう。

やっぱでもリズムが魅力的ってのが一番自分には響く気がします。(そのあとハーモニーに強いツボが)
クラムも言ってますが(私も言ってますが)リズムは本能にまず訴える音楽要素。その上にさらに他の要素がのっかってこその音楽ですが、でもこの曲は確かに最初にリズムに(声のパート含む)鷲掴みにされました。

face to aceはスローなバラードの美しさもmiddle tempo辺りの曲の透明さも好きですが、それよりも短調メイン+アップテンポのパンチのある曲を欲する日も多く。ライブで盛り上がるのもそうですが一人で聴いて心を熱くするのにも良し。

ところで今年の秋のライブのスケジュールもそろそろなのかな?
今年も新曲を生で聴きに行きたいです。


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支援エントリーのような何か
ちょっとぶりの更新です~
最近すっかり寒くなって朝起きるのが若干遅くなってしまってるのが目下の悩みです。
どうも10時半を過ぎるまで体が動いてくれない。今の仕事でよかったーとは思うもののもうちょっとどうにかならないかこののろのろさ。

今サイトをみたらこないだの豪ABCのカウントダウンの惜しくも入らずの101~200位が発表されてました。こちらから。
Compassionが102位は惜しすぎる!!あーもうちょっとだったのに!そしてこっちも手堅い素晴らしいレパートリー揃いで、100位までに劣るところ一つも無い面白いリストです。声楽を楽しむならこちらのリストも参考に。

さて最近Twitterでちょこちょこ音楽関連情報が入ってたので支援になるか分かりませんがちょっと今回紹介。ちなみにどっちもソースはクロノス・カルテット。色んな方向で活躍してるだけでなく色んな方面に音楽家のつながりがある面白い人達です。

まずはクロノス・カルテットのFifty for the Futureプロジェクト。
これから5年の間にクロノス・カルテットが世界の様々な国の50人の作曲家(男女比1:1)に新しい曲を依頼し、それを演奏するだけでなく録音・楽譜などを無料で世界の演奏家に提供、さらにそれらを演奏したい演奏家の指導もしますよ、という太っ腹なプロジェクト。
ちょっと前から始まってたプロジェクトですが最近発表された曲も増えてきてメディア紹介も増えてきた様子。
先ほどの男女比もそうですがカバーされてる地域の多様さもまた面白い。世界中で音楽が作られて世界中から色んな音楽にアクセスできる、そういう時代ですがこうやってそのアクセスを手伝ってくれる人やプロジェクトはほんといいですね。作曲家・演奏家・聴衆をつなぐ音楽のハブステーションみたいな。私も聴衆としてそのつながりにささやかに参加させてもらってる・・・と思っています。

そんなクロノス・カルテットのつながりからもう一つのお知らせ。
なんでも来日の時にはあさイチ!にも出演したらしい(母から話を聞いたのみですが)シルクロード・アンサンブルのドキュメンタリー映画「The Music of Strangers」が米国で上映になったそう。様々な国やバックグラウンドの音楽家たちの音楽を通じて世界を見、旅する・・・という内容でいいかな。
シルクロード・アンサンブルといえば創始者のチェリスト、ヨーヨー・マが有名ですがクロノス・カルテットの共演者でありFifty of the Futureの女性作曲家の一人である中国琵琶奏者Wu Manもその一員として出演しているらしいです。これは観るしかない!
・・・と思ったら今の所上映してるのはアメリカの一部シネマのみだそうで。うーんラリアにこないかな来て欲しいというか絶対来て欲しい。来たら見に行く。
あとこのシルクロード・アンサンブル、メンバーが流動的なのも面白いのですがcollaboratorのリストを見てたらここでも何度も紹介してるアルゼンチンの作曲家ゴリホフも入ってました。あの人1人でも色々文化的背景が面白いもんなー。
支援ついでにシルクロード・アンサンブルの録音も買いたい。あとでゆっくり見て考えないと。

こう見ると音楽においてオーストラリアってちょっとガラパゴスしてるのかなー。世界がより繋がってアクセスが良くなったとはいえ海外から音楽やる人が来たり集まったり協働するのは色々難しいのかなー。独自の発展やexplorationを遂げてはいるんだけど。あと人材の一方通行(out方向)の著しさ。うーん。

ということもついつい考えちゃうのですがこうやって家で暮らしてるだけでも自分がまだ出会ってない色々な新しい音楽に出会えるのは本当に楽しいです。もちろん時代的に新しい音楽に限らず。

今日はクロノス・カルテット支援の今日の一曲です。(色々紹介したいリストがあるんだけど今回ちょっと割り込みで。ftaの新アルバムもそのうちやるよー)


今日の一曲: Kimmo Pohjonen・Samuli Kosminen「Uniko」より5. Kamala



こないだこのトラックのSoundcloudでのリンクをクロノスさんが紹介してたのにならってこの曲を。やっぱUnikoはかっこいいアルバムです。あくまでもクロノスの一つの顔でしかないのだけれど、それでも優先的にオススメしたくなっちゃう。

優先的に薦めたくなるのはある意味ちょっと癖が強くない感も関係してるのかな。作曲家2人は北欧のミュージシャンで独特のスタイルを持ってたり向こうの民族音楽のテクニック(歌い方とか)も使ったりしてるし、現代音楽的な不協和音的な要素もしっかりあるんだけど、それでも一種の聴きやすさもあり。あと音楽のスタイルの癖にとらわれず弦楽四重奏のアンサンブルを聴くことができる、というか。

ただこのKamalaは良い意味でノイジーです。前半はほぼ不協和音、そして弦楽器のがりがりがりという音質をフルに使っててそれが楽しい。あとそういう弦楽器のちょっとextendedな技法がアコーディオンだったり喉歌だったり、それからちょっとテクノ感がある音楽スタイルに合ってるんだと思います。なんというか弦楽器の柔軟さと多様な音楽スタイルで活躍できる多彩さ。

Soundcloudでシングルトラック聴くのもいいですが(他の曲も今度聴いてみよう)やっぱりアルバム買いですよここは。
特にUtu、Plasma, Emoあたりが好き。リズムも魅力だけどちょっとメロディックなナンバーがいいなあ。

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豪ABC Classic FMカウントダウン100「Voice」聴了!
本当は今日妹と出かけるはず合ったのですが妹が風邪で一日休みました。
なので今週末放送されてた豪ABC Classic FMのカウントダウンが聴けました。
そして盛り上がりました。今年もフォローして&所々聴いてよかったー。
ということでそこらの感想を。

今年のテーマは「Voice」。古今東西、歌曲からオペラからミュージカル、交響曲、そのた様々な声楽レパートリーに票が入れられこういう結果になりました。(下の方にいくと過去のランキングも見れます)。トップ10位は:
10位 ジャコモ・プッチーニ 蝶々夫人
9位 カール・オルフ 「カルミナ・ブラーナ」
8位 リヒャルト・シュトラウス 最後の4つの歌
7位 レオ・ドリーブ「ラクメ」
6位 ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト レクイエム 
5位 グレゴリオ・アレグリ 「ミゼレーレ」
4位 ガブリエル・フォーレ レクイエム
3位 ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル 「メサイア」
2位 ジョルジュ・ビゼー 「真珠採り」
1位 ルートヴィッヒ・ファン・ベートーヴェン 交響曲第9番

となりました。10位、7位、2位などオペラの中で目立って有名なアリア・見せ場があってランキングに名を残したものもあればフォーレのレクイエムやシュトラウスのようにがっつり音楽的な深さで勝ち取ったものもあり、カルミナのように楽しさ(実際に歌ったりの経験も含め)が付加価値になったり、そして1位は全部ひっくるめて最高峰の第九。上位にいわゆるポピュラー系のクラシックも少なくないですが、いつもよりそれが気にならなかったような。

ちなみに私が投票したのの順位はこんな感じ:
ブリテン 戦争レクイエム(87位)、マーラー 大地の歌(60位)&交響曲第2番(56位)、ヴィラ=ロボス ブラジル風バッハ第5番(86位)、ブラームス ドイツレクイエム(37位)。
ラフマニノフの鐘、Westlake/LiorのCompassion、ブリテンのテノール、ホルンと弦楽のためのセレナーデ、シェーンベルクの月に憑かれたピエロ、そしてFinziのLet us garlands bringはランク外でした。(今年も101~200位の発表があるのでそっちにちょっと期待)
モーツァルトとバッハが最頻出でしたが、時代も地方もわりとまんべんなく出てきたようでなにより。欲を言えばもっとオーストラリア出てきてもい。ただ中世から21世紀まで100曲でちゃんとカバーされるのはいい結果。
特に印象にのこったのはTwitterで割と早くから古楽派の人がちらほら心配そうにしてたのですが29位にタリス(Spem in Alius)と15位にパーセル(Dido and Aeneas)がどーんと上位に食い込んだこと。やっぱりイギリス文化は根強い!
(そのイギリス文化の根強さでメサイアが1位に来るかと思ったらそうでなかったー)

ちょっと残念だったのは前述ラフマニノフの鐘が100位までに入らなかったこと、そしてシューマンの歌曲の姿も形もなかったこと。特に好きとか詳しいとかないんですが、シューベルトの歌曲と同じくらいシューマンの歌曲も愛されてるものかと思ってたのでちょっと拍子抜け。あとイギリス音楽でも結構有名なはずのエルガーの「ゲロンティアスの夢」とかもなかったなあ。これも個人的に知ってるとか好きとかじゃないんですけど。

そして今回も音楽以外のラジオのトークやTwitterで色んな方向から来る話を見るのも楽しみでした。何より歌う楽しさ、合唱の経験、そういう環境に関する話など。
うちの母校も私が居た時代は合唱が強くて、20位のヴィヴァルディ「グロリア」、15位のパーセル「Dido and Aeneas」、100位のベートーヴェンのchoral fantasy などやったのですが、一軍じゃない合唱団はレパートリーがあんまり楽しくなかったのが残念。ユースオケなどで合唱付きの曲弾くと楽しそうなんですよね。
色々歌うことの大切さ、楽しさについて紹介されてましたがもっと歌を長く楽しめる学校環境ってのもこれから整備されるといいな。

そしてTwitterでの人間ウォッチングも楽しませていただきました。仕事や家事が手に着かない日とや夕飯が焦げてる人、歌い出して猫をびっくりさせる人や庭で焚き火の前で音楽を楽しむ人。音楽をコンサートホールなどで楽しむのとはまた違う音楽+生活の組み合わせもまたこのカウントダウンのいいところ。

さらに今回のカウントダウンはこちらの公式ページ(ここから再放送できます)を見て分かるとおり一曲一曲に鳥の写真が表示されてたこと。カモメ(特にユリカモメ)が多いですが結構バラエティに富んだ鳥たちが見られます。視覚でもお楽しみあれ。

さて来年はどんなテーマになるかなカウントダウン。今回の投票リストにオーストラリアの作品も結構出てきたし、有名なレパートリーも増えてきたのでオーストラリアの曲でカウントダウンってそろそろできないかな。それともちょっと生々しいかしらん。
でなかったら歌に続いて「踊り」のくくりはどうかな。そっちの方が自分の得意ですし。何はともあれ来年まで楽しみにしておくことにしよう。


今日の一曲: ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト 「Ave Verum Corpus」



もちろん1位でも盛り上がったのですが、今日放送分はほんと色々なツボに入りました。
特にこの13位「Ave Verum Corpus」。モーツァルトの作品の中では有名なオペラ作品などを押さえて6位のレクイエムに次ぐランクイン。
他の作品が有名すぎて私も失念してたのですが(弾いたことはある)、改めて思い出してみると13位という上位に入るにふさわしい美しさ。純粋な美しさではもしかしたらモーツァルトの作品で一番かも。レクイエムはまた厳しさ重さがあるのに対してこちらはとにかく天国的。

そして短い曲ながら合唱の美しさ、難しさが存分に出てると思います。自分の声を上手くコントロールして、周りの歌い手の声をじっくり聴いて、歌声を合わせていく。こんなにシンプルな曲が、人間の声を合わせることがこんなにも美しくなるのか、と思わずには居られません。

ところでモーツァルトの合唱といえば「俺の尻をなめろ」は投票リストに入ってたかな&誰か票をいれたのかな?(笑)こういう時でないとあの曲も出てこないだろうからなー。

リンクは同じくモーツァルトのレクイエムと一緒に収録でツートップ。来年もがんばれモーツァルト。

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Growin' up in the Commonwealth
ただ今豪ABC Classic FMで「Voice」カウントダウン放送中!
というか昨日から月曜日(連休なので)、毎日午前9時から午後7時まで(日本時間は-1時間)放送しています。リアルタイム放送・後から再生はこちら
ただいま51位まで放送終わりましたが色々面白いです。声楽関連は知らない曲も多かったり、嬉しい再会も多く。
先ほどのリンクに飛ぶと分かると思うのですが一曲ずつに鳥の写真がついてるのが鳥好きにはちょっとツボ。

さてカウントダウンの感想は後でまとめて書きたいのですが今日聴いててちょっと思うことあったのでそこら周りだけ。
何気なくカウントダウンを聴いてたらイギリスの作曲家ジョン・ラターの「For the beauty of the earth」という合唱曲が67位にランクインしたのですが、いざ聴いてみると学校の合唱で歌ったことある曲で。(Twitterでハッシュタグ追ってみるとどうも自分だけではないようでした)
ラターの曲って素直に美しいし好きだけどあんなところでもう触れていたとはびっくりです。

でも実際そういう曲ってちょこちょこあるんだろうな。こっちに来てから通った学校はキリスト教でもいわゆるイギリス教会の方だったので、賛美歌の本にもヘンデルやラター(83位にランクインしたThe Lord Bless You and Keep Youも賛美歌の本に入ってた)などイギリスに縁の深い作曲家の歌も入ってましたし。その他でも宗教関係ある曲もない曲もイギリス発祥の音楽がある程度入っていたと思われます。

合唱関係に限らずオーストラリアで育つことで受けるイギリス音楽の影響って結構すごいんじゃないかと思います。それこそアイスクリームのトラックが奏でるメロディーがグリーンスリーブスだったり、音楽をやらない人でも深層までイギリス音楽が入り込んでるんじゃないかと。

クラシック音楽の世界でいうと弦楽器弾いてればほぼ間違いなくイギリス音楽にぶち当たります。割と中学生高校生でも弾ける小品でもいい曲があったり、ガチなレベルのレパートリーでも良い曲があったり(ヴォーン=ウィリアムズのタリス幻想曲とか)。
吹奏楽でも各レベルでどうとかいうまではあんまり詳しくないのですが、少なくともホルストとかヴォーン=ウィリアムズが需要なレパートリーだということはわかります。

だからオーストラリアの人(特に音楽をやる人)も血肉の中にイギリスの音楽が流れてて、その美しさと懐かしさをネイティブレベルで感じて、ごく自然にレパートリーの中に入れてしまってるんだろうなーと思うのです。
私でも10歳でここに来て20年(ただしチェロ始めてから19年)ですが、そのイギリス音楽の文化にかなりどっぷりで来たような気が。音楽の道に進んだのもそうですが、小学校から現地の学校(音楽にそれなりに力入れてる)行ってたのは大きいかも。

それをなんとか応用してもっとオーストラリアの音楽をオーストラリアの人々に浸透させることもできないかなーと思うんですが、でも少なくとも音楽に関してはイギリス音楽が身近に溢れてることはとっても良いことだと思うんです。
イギリスの音楽ってちょっと素朴で懐かしくてシンプルな美しさがあって、特別なときにもいいけれど日常の景色と自然に交わるのも良くて。そういう環境で様々なイギリス音楽を知ることができてよかったなーとしみじみ思います。(しみじみは自分の心持ちというよりはイギリス音楽から染み出てきてる分)

あとクラシック以外の音楽ジャンル、特にロック方面はまた違うイギリス音楽の影響がありそうでそれも面白いです。ロックでもやっぱりイギリスの音楽は独特の雰囲気があるような。
例えばそっち方面からクラシックのイギリス音楽に出会う人もいるのか、そういう人がイギリス音楽(ジャンル超えて)の特徴・雰囲気とその浸透についてどう思うのか。興味深い。

さてカウントダウン、イギリス音楽だと同じくラターのレクイエムがまだ出てきてませんし、イギリスに縁が深いヘンデルとかも上位にばんばん入りそうな予感。楽しみです。


今日の一曲: Radiohead 「Spectre」

(リンクが見つからない!)

以前Aireys Inletに旅行に行った帰りに友人の車で寝てたら睡眠中の耳にふと聞こえてきて不思議と惹かれた曲。
Radioheadもイギリスのグループなのでその「イギリス独特の雰囲気」を感じ取って惹かれたのか、はたまたギタリストJonny Greenwoodの音楽のなんらかの痕跡(彼もまたメシアンに影響を受けたりポストモダンなクラシック方面の味を持ってますから)を聴き取ったのか。
何にせよ後から曲を探してかなりすんなり自分の聴くレパートリーに入りました。

そもそもこの曲、ジェームズ・ボンドのテーマソングになるはずだったけど使われなかった曲だとか。
それでこないだまでsoundcloudで無料ダウンロードだったはずなんですよ。今はなんか聴けないようになってるぽいですが。調べてみたら新曲Burn the WitchのビニールレコードのB面に入ったとあったのでそれに合わせての措置かな。残念。

改めて聴くとイギリスな色々を感じる曲です。(だから007にも似合う感じはあった)
懐かしさとか切なさとか高いテノールなボーカルとか弦楽器とか。その弦楽器の不思議な色彩がまたツボで。ああいう色が出せる人、総合的に素晴らしい音楽を書く人がクラシック外にいるとなんだか音楽にぐっと親近感が湧きます。

ということで試聴リンクは珍しくなし!です。なんか残念だなー。今後Radioheadの音楽はまた色々探っていこうと思ってるんですけど(新曲含め)アルバムとかに収録されて試聴を紹介できるようになったらまたその時に・・・・

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Recent stuff
ポケモン総選挙720、ゲッコウガが1位になって驚いたような驚かなかったような、どちらにしてもちょっとテンション上がりました。能力のバランスの良さ、当初(というか進化をすませたり四天王クリアあたり)での人気、アニメでの人気も合わせての総合的な人気という結果かな。
新作サン&ムーンの情報もちらほら入ってきてるし今後の諸々も楽しみです。その前にブラック・レッド攻略しますが。

ピアノでレパートリーを選ぶのもポケモンを選んで育てるのも結構似たような心理というか心持ちが絡んでくると思うんですけど曲を弾いて初めて好きになるものがあるようにポケモンも使ってみなきゃわからない魅力があることを痛感してます。前述ゲッコウガもきっとそうだし(使ってないんです)、今ブラックで使ってるダゲキやナットレイもそう。ピアノのレパートリーもポケモンのレパートリーもじわじわと増やしていきたいです。じわじわと。

さて現実世界では冬になってから雨が増えました。
とはいえメルボルン辺りは普通の感じ。郊外にどれくらい降ってるかが春夏の水の量に影響するのかな。
ただニューサウスウェールズ州とタスマニア州では洪水になるほど雨が降ったり大変なようです。(逆になぜうちの州は大丈夫なんだろう)
メルボルンとタスマニアのDevonportを結ぶフェリーが運航を見直したとかニュースで聞いたんですが「そこ!?」「そんなに!?」と驚くばかり。
タスマニアはそのうち寒くない季節に遊びに行きたいんですが夏は夏で去年山火事がひどかったらしいし今年も実は心配です。

未だに私タスマニアのMuseum of Old and New Arts(MONA)に行ってないんですよ。前回行ったときはまだなかったので。ホバートの町の港から船なので車がなくても行けるとこですし。やっぱりもうすぐ始まるDark Mofoみたいな人気イベントの時期は避けた方がいいのかな。
あと車なしで他にどこ回れるだろう。行き帰り飛行機でなく前述フェリーにも乗りたいですし。

メルボルンで見たいもの行きたいものも色々情報入ってきてます。今週末はWorld Gin Day関連のイベントがメルボルンの色んな飲食店で開催されてる様子。今はジンが流行りですからね。
メルボルンのシティだと店名のジンの名を冠するGin Palaceでイベントがあったり、郊外に行けばヒールズビルにあるジン蒸留所Four Pillarsでも週末(女王様の誕生日で連休あり)飲んだりマスタークラスだったり複数イベントがあるようで。しかもすでに売り切れ。新しい場所なのですがものすごい人気です。

そしてメルボルンでは今月(~来月初め)にAustralian Balletの白鳥の湖、そしてロミオとジュリエットの公演が。
ロミジュリは安いチケットもあったので即購入。その前に白鳥の湖なのですがこちらは諦め。ランチタイム公演として第3幕だけやるっていう公演もあったのですが仕事が来たのでさすがに行けず。でもいいですよねこういうフォーマット。結構バレエは長い作品は長いですから(ただ全てのバレエでこういう切り取り方ができるわけじゃなさそう)。
ちなみに第3幕だけだと黒鳥の踊り(32回転含む)がメインイベントで、他にも色んな国のお姫様の踊りとかも見れます。

ロミジュリと同じくらいの時期にオケ方面ではマーラーサイクルの続き、交響曲第6番。
めったに聴かない曲だけど大好きな曲、生でやるときは聞き逃したくない。そしてハンマーが降ろされるのとか目で見る見所もあるのでバルコニー席のチケットを買わないと。

ということでイベント色々、というほどではないのですが楽しみが色々ある冬です。
それに加えて暖かくしておいしいもの食べて何かと気分が低迷しがちな冬を楽しみたいです。


今日の一曲: イーゴリ・ストラヴィンスキー 交響詩「ナイチンゲールの歌」



こないだ遠出のときに購入したやつ。最初は萩尾望都の「ローマへの道」の「青い鳥(ブルーバード)」を読んで作中で踊ってたアンデルセンの童話を知って、そこから後にN響アワーでこの曲を聴いて「あの話じゃん!」と思い、ついでにチェレスタの大活躍にテンション上がり。もっと早くに録音を入手すればよかったなー。
ただ「青い鳥」に関してはアンデルセンの「夜鳴きうぐいす」の話をストーリーにしたとはあったけどストラヴィンスキーの曲を使うとは明記してなかったので実際この曲を関連付けていいかのかな。ただ「30分ほどの小品」とあるのでこの曲の長さに近いことは近いかな(20分ほど)。

この曲自体は最初オペラでその後バレエになって第2、3幕の音楽を使って交響詩にした、という経緯でいいのかな。ストラヴィンスキーのいわゆる三大バレエ(火の鳥・ペトルーシュカ・春の祭典)と同じころに書かれて同じくバレエ・リュスによって世に出てる作品です。ストラヴィンスキーらしい色彩と踊りとの相性の良さ、チェレスタパート弾きたいし踊ってみたいよなー。
ついでに漫画で見ると白黒なので実際の衣装とか舞台とかも見てみたい。でもバレエでもコンサートでもなかなかお目にかかれない作品。

音楽に関して今回語りたいのは2点。
チェレスタのソロでかい!ピアノパートもあるけど目立つのはチェレスタ。東洋的なチェレスタっていうとラヴェルのマ・メール・ロワとかありますがこっちはもっと機械的・東洋的・ガムラン的でかっこいい。元の童話では機械うぐいすはmade in Japanだそうで、なんか縁を感じずには居られない。弾きたいこのソロ。
そして特に冒頭でストラヴィンスキーもメシアンに並ぶくらい鳥の声を聴いて再現してるのが聞き取れます。頭の中でかなり分解してみるとかなり鳥やってます。嬉しい。

ということでリンクしましたブーレーズ指揮の録音。メカニカルなところがある曲だとブーレーズを選びたくなっちゃう。ついでにではないですが三大バレエのほうもブーレーズの指揮で聴いてみたくなりますね。特に春の祭典。

あ、そういえばナイチンゲール=和名で夜鳴きうぐいすと呼ばれますが鳥の種類で言えばうぐいすとは違う種類です。鳴き声の美しさからそういう和名になったそうですが、 ラリアのMagpieがカササギではないのと同じことですね。鳥でこういうこと良くあるんですが知らないだけで他の動物でも良くある話なのかな。生物方面の人にとっては当たり前なのかもですが音楽方面から分析するには要注意ですね。


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